今回はGEネタがあります。
専門用語とかは……まぁ、気にしないでください。
では本編をどうぞ。
霊斗はアスタルテと並んで食器を片付けている。
「で、アスタルテは何のゲームやりたいんだ?」
「あの、普段霊斗さんがやっている……ごっどなんちゃらってやつをやりたいです」
「ああ、GEね」
GEとはゴッドイーターの略称。
数年前にP〇Pにて発売。
今でも新作が出ていて、そろそろスマホアプリでも出るはずだ。
因みに霊斗はP〇VよりもP〇P勢のため、最近のポータブル用はやっていない。
「あれはやりこみ要素が強いからなぁ……」
「そうなんですか?」
「そうだな……簡単な所から行くと、全アラガミソロクリアだろ」
「普通の人でも頑張ればできそうですね」
「あとは、全武器全服コンプだろ」
「簡……単?」
「あとは、全ミッションソロsssクリアとか」
「なかなか大変そうですね」
「あとは……」
「まだあるんですか!?」
「ああ、あとは全アイテム武器服を最大数まで作るとか」
「ま、まぁ私はアマチュアでいいです」
「そうか?なら普通にストーリーだけやるか」
「はい……あ、でも私、ゲーム器を持ってないです」
「じゃあ、買いに行くか」
「お願いします」
霊斗は最後の食器を片付けると、自室に戻り財布を持ち、玄関に向かう。
「早く行きましょう」
やけに嬉しそうなアスタルテに引っ張られるようにして家を出る。
「あ、そうだ。ついでに携帯ショップに寄っていいか?」
「はい」
というわけで、携帯ショップに向かう。
「何か買うんですか?」
「お前の携帯買わないと連絡に困るだろ」
「え……買ってくれるんですか?」
「だってお前、自分で払えるのか?」
霊斗の問いに首を横に振るアスタルテ。
霊斗は溜息をつき、携帯を見る。
「で、どれにする?」
「……あ、これがいいです!」
「オーケー、待ってろ」
霊斗はカウンターに向かい、必要な手続きをする。
そして商品を受け取り、アスタルテの所に戻る。
「ほらよ」
「ありがとうございます」
アスタルテは携帯を起動し、霊斗を見る。
「なんだよ?」
「あの、霊斗さんの番号とアドレス……」
「ああ、貸してみ」
霊斗はアスタルテの携帯を受けとると、慣れた手つきで番号とアドレスを入力していく。
「はいよ」
「ありがとうございます!……送ってみますね」
霊斗が待っていると、携帯が振動する。
「お、来たか」
携帯の画面を表示する。
『霊斗さん、大好きです(^з^)-☆』
「早くも使いこなし過ぎだろ!?顔文字!?なに!?流行ってんの!?」
「???」
「あ、はい。もういいや」
霊斗は諦めたように歩き出す。
そして一言。
「……俺もだよ」
「!?!?」
霊斗の不意討ちに戸惑い、顔を真っ赤にするアスタルテ。
「い、行くぞ!」
「はい……///」
そのまま二人で中古のゲームショップに行く。
「うーん、まずは本体だよな」
霊斗は中古本体のコーナーに向かう。
「あったあった……どれにする?」
「えっと……あ、この青いのがいいです」
「オッケー。じゃ、ソフト取ってくるからここで待ってろ」
「はい」
霊斗は中古ソフトのコーナーに向かう。
「うーん、入門なら2からやるべきか……いや、時系列を重視してバーストからやるか……」
悩んだ末、両方買うことにした。
霊斗がアスタルテの所に戻ると、見知らぬ男が二人でアスタルテを囲んでいる。
見た感じではナンパのようだ。
「はぁ……」
霊斗は溜息をつきながらアスタルテに近寄る。
「だからさ、お嬢ちゃん。オニイサンが買ってあげるから」
「いりません」
「ほら、さっきまで物欲しそうにしてたじゃん」
「ですからいらないと……」
「おい、オッサン共」
「あ?なんだよこのガキ」
「俺ら、今取り込み中だからさぁ、あとにしてくんない?」
「黙れ。今すぐ消えろ。死にたくなきゃな」
霊斗が底冷えのする声色でそう言うと、男達は青ざめた顔ですごすごと帰っていった。
「大丈夫だったか?」
「はい。霊斗さん、ありがとうございました」
「いいよ、早く買って帰ろうぜ」
霊斗は商品を購入し、店を出る。
そして近道のために裏路地に入る。
すると背後から汚い声がした。
「あ、アニキ!あのガキです!」
霊斗が振り替えると、先のナンパ男達が屈強な男を連れて戻ってきた。
「おうおう、テメェか?うちのヤツらを脅したのはぁ?」
「いや、脅したというより忠告だが?」
「あぁ?嘗めた口きいてんじゃねえぞクソガキ」
どうやら霊斗の発言が気にさわったらしい。
キレるポイントがわからない。
「とりあえずよぉ……そこまでツラ貸せや」
「ああ……アスタルテ、先に帰っててくれ」
「はい。程々にしてくださいね?」
「わかったよ」
霊斗はアスタルテに荷物を預けると、男達についていく。
向かったのは倉庫街だった。
「さて、クソガキ、覚悟はできてんのか?」
「ふぁ……さっさとしてくれ。もうじき昼メシの時間だから早く帰りたい」
霊斗が気だるげにそう言うと、一人が殴りかかってくる。
「なめやがってぇ!」
しかし、霊斗は少し横にずれて攻撃をかわす。
「テメェッ!」
すると、もう一人が加勢してくる。
が、霊斗は全ての攻撃をかわす。
まるで、未来を読んでいるかのように。
「クソッ!」
男達が悪態を着きながらナイフを取り出す。
「くたばれぇぇぇ!」
「死ねぇ!」
「よっ、ほっ」
霊斗はナイフをよけ、そのまま二人のナイフを蹴り折る。
「「なっ!?」」
男達の顔が恐怖にひきつる。
「なぁ、テメェら。暁霊斗って名に聞き覚えは?」
「暁霊斗?……確か、本土の関西地方で、いろいろなヤクザやら暴走族やらを潰して回った''不良キラー''の暁霊斗か!?」
「そうだ。で、俺の名前も暁霊斗っていうんだが……」
「ひっ!」
霊斗が男達を見ると、男達は涙目で土下座する。
「「「申し訳ございませんでしたぁっ!」」」
「いいから、悪さも程々にしとけよ」
霊斗はそう告げて自宅に空間転移する。
「ただいまー」
霊斗がリビングに行くと、凪沙が出迎える。
「おっかえりー!もうお昼できてるよ!」
「おう、すぐ行く」
霊斗は洗面所で手を洗い、うがいをしてリビングに戻る。
そこでは、三人ぶんの炒飯が湯気をあげていた。
「あれ?古城の分は?」
「古城君は雪菜ちゃんと買い物に行ったよ」
「そうか……アスタルテ、飯食ったらゲームすっか」
「はい!」
アスタルテは嬉しそうに首肯く。
「凪沙もそんな風に優しくしてくれる彼氏がほしぃよ」
凪沙がなにか言っているが、気にしない。
とりあえず基本の操作からかな、などと考えながら霊斗は食事を再開した。
次回からゲームパートに入ります。
そうしたらその次に本編に戻ります。
ではまた次回!