ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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自分が疲れめなので、霊斗にも疲れてもらいます。
本編どうぞ。


日常編Ⅳ
霊斗の怠惰な日常


休日。

「ふぁ……朝か……」

霊斗は伸びをしながら起き上がる。

時計を見ると、まだ朝の八時だった。

「……寝るか」

霊斗はもう一度布団に潜り込んだ。

因みに隣のベッドではアスタルテが寝ている。

「……眠れねぇ……」

仕方なく霊斗は起きて、リビングに向かった。

リビングでは凪沙が部活に行く支度をしているところだった。

「あ、霊斗君おはよー」

「ああ、おはよう。朝練か?」

「うん、でも朝ごはん作れてないから……」

「いいよ、作っとく」

「ありがと!じゃあ行ってきます!」

凪沙は騒々しく家を飛び出して行った。

「朝から元気だなー」

霊斗はやかんに水を入れてお湯を沸かす。

「あ、そうだ」

霊斗は何かを思い付いたように隣の部屋の前に行く。

ピンポーン。

『はい、霊斗さん?』

「おはよう雪菜。家で朝メシ食わないか?」

『いいんですか?』

「ああ。ついでに古城を起こしてくれ」

『わかりました、今から行きますね』

「ああ、家のカギ開けとくから勝手に入ってくれ」

『はい』

そこまで言って、霊斗は自宅に戻る。

「さて、何を作るか……」

冷蔵庫の中を見ると、見事なまでに食材がない。

「……トーストと目玉焼き、サラダでいいか」

冷蔵庫を閉じ、パンをトースターに突っ込む。

そしてレタスを適当なサイズに切り、皿に盛る。

すると、雪菜が入ってきた。

「おはようございます。手伝いますか?」

「いや、それよりも古城の枕元に座っててくれ」

「?……わかりました」

雪菜は頭に疑問符を浮かべながら古城の部屋に入っていく。

霊斗はそれを見送り、目玉焼きを作り始める。

「ふぁ……眠い」

霊斗が欠伸をすると、隣から急に声がした。

「霊斗殿、眠そうだな」

「うおっ!?誰だお前!?」

霊斗が驚いて振り替えると、爽やかイケメンが立っていた。

だが、彼は霊斗の言葉を聞くと、悲しそうな表情になる。

「覚えてないのか……凹むぞ(´ω`)」

「……えっ……とぉ……イザナギ?」

「覚えていてくれたのか!俺はうれしいぞ!」

「……暑苦しい……」

霊斗はうんざりしながらパンをトースターから出し、目玉焼きを乗せて皿に盛る。

「さて、イザナギ、なんか飲むか?」

霊斗はやかんの火を消し、棚を漁る。

「じゃあ、コーヒーを」

「オッケー」

霊斗はコーヒーを淹れ、そのあとに自分のココアを淹れる。

「ほら」

「頂戴する」

霊斗とイザナギがのんびりとした朝の一時を過ごしていると、古城の部屋から絶叫が聞こえた。

「なんだ……?」

霊斗が呟くのと、古城が部屋から飛び出して来るのは同時だった。

「なんだ古城、朝から騒々しいぞ」

「いやいやいや!なんで姫柊が俺の部屋にいるんだよ!?」

「俺が通した」

「おいこらぁっ!無意識のうちに姫柊の家まで行ったのかと思っただろ!?」

古城がそうまくし立てるが、霊斗は涼しい顔で受け流す。

すると、古城の部屋からは雪菜が、霊斗の部屋からはアスタルテと見慣れぬ女性が現れる。

「先輩……そんなに私が嫌いですか?」

「あ、いやすまん、驚いただけだから」

古城が雪菜に弁明しているのを尻目に、アスタルテは霊斗に近づいてくる。

「(ギュッ)おはようございます、霊斗さん」

「なんだアスタルテ、まだ寝ぼけてるのか?」

「いえ、しっかり起きてますが」

「そう……ですか」

霊斗は諦めて、アスタルテの好きなようにさせてやる。

スリスリ。

ギュッ。

ツンツン。

クンクン。

「それはやめろ」

「?」

首を傾げながらアスタルテが離れる。

「で、アスタルテ、その方は?」

「イザナミさんです」

「おはようございます、霊斗さん」

「お前も勝手に出てきちゃうのか……」

霊斗が呆れながら呟くが、イザナミは気にせず。

「ナギ君おっはよ」

「おはよう、ナミ」

因みに余談だが、イザナミとイザナギは夫婦である。

「で、霊斗殿。天音と月人、須佐彦は元気か?」

「ああ、うるさい位にな」

「そうですか……霊斗さん、あの子達の事、よろしくお願いしますね」

「あ、ああ」

イザナミに微笑まれてドキドキする霊斗をアスタルテが睨む。

「ま、まぁなんだ。朝メシにしようぜ」

霊斗がそう言うと皆が一斉に席に着き、イザナミとイザナギは実体化を解除した。

「「「「頂きます」」」」

四人で食卓を囲み、朝食となる。

「なあ古城、お前今日なにする?」

「んー……とりあえずゴロゴロする」

「じゃあ先輩、私と出掛けましょう」

「え?……あー、まあいいぞ」

「霊斗さんは何します?」

「ゲームして飽きたら読書」

「「「引きこもりかっ(ですかっ)!?」」」

「いや、することねぇし」

「じゃあ……私とゲームしましょう」

「ほぇ?」

アスタルテの提案に思考が停止する。

「……まぁ、やるか。最近買った新作ゲームは二人プレイもできるし」

「じゃあ、決まりですね」

嬉しそうなアスタルテをみて霊斗は思った。

(こいつ、ゲームできるのか?)

これまでにアスタルテがゲームをしているところなど見たことがない。

「まあ、いいか」

霊斗はそう呟いて食事を再開した。




これは続きを書きたいです。
ではまた次回!

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