ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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やばい……風邪ひいた。
現在鼻づまりの中書いております。
思考力低下中の為、誤字脱字等多いかもしれません。
そろそろメインヒロイン登場させたい…。



聖者の右腕編 Ⅴ

翌日。

古城と霊斗は学校に来ていた。

古城は追試、霊斗は担任に昨日のナンパ男の事を報告に来たのだが……。

「あのー、那月ちゃん?なんか俺の報告に不備でもありましいだぁ!」

「不備は無い。だがな、霊斗」

「なんすか?」

ぐい、ぐぐぐ

「痛い痛い痛い!耳を引っ張らないで下さいお願いします‼」

「なぜ貴様が獅子王機関の降魔師だと一昨日帰ってきた時に言わなかった?」

「だって、言ったら那月ちゃんキレるっしょ?」

ゴツッ

痛そうな擬音と共に霊斗が数メートル吹き飛ぶ。

「殺す気っすか!?」

「お前が悪い!何回私を那月ちゃんと呼ぶなと言った‼いい加減学習しろ!」

「はーい」

「で、獅子王機関の連中には貴様が第五真祖だと知られていないだろうな?」

「多分…大丈夫だと思う」

「そうか、くれぐれも用心しろよ」

そう言って那月は古城の監督に戻っていった。

「用心ねぇ…」

そう呟き目を閉じる。

どのくらいそうしていただろうか。

しばらくすると、教室の扉が開き古城が出てきた。

「霊斗~。今日の分は終わったぞ~」

「よし、じゃあ財布を届けに行くか」

「ああ」

数分後。

「あー、すまんな暁。笹崎先生は今日は来てないみたいだ。届け物なら預かっておくが」

「いえ、いいっす。持ち主に心当たりがありますんで。じゃあ、失礼しました」

そう、頭が少し寂しい教師に挨拶したあと、渡り廊下で立ち止まる。

「なあ霊斗。昨日あいつはお前の知り合いなんだろ?住所とかわかんねーのか?」

「いや、知らないな。なんか手掛かりでもないかな?」

そう言って財布を開く。

すると古城が

「なんか甘い匂いがするな…」

そして、次の瞬間

「っ!」

口元を抑える。

「え!?匂いだけで!?」

「いや、昨日の事を少し思い出しちまってな…」

そして、古城がごくりと自らの血を飲み、止血を始めた時。

「女の子の財布の匂いを嗅いで鼻血をだすなんて…。あなたは本当に危険な人ですね、暁古城」

「お、雪菜。丁度良かった。この変態にいろいろ説明しようと思ってた所なんだ」

「そうですか。では、お昼を食べながらにでもしましょう」

「俺が変態なのは確定なのか!?」

「はい雪菜。財布」

「ありがとうございます。では行きましょう」

 

―某ハンバーガーチェーン店にて。

「で、要約すると、姫柊は獅子王機関って所から派遣されてきた俺の監視役だと」

「はい。そうなりますね」

「で、霊斗もそこの所属だと」

「ああ、一応な」

「しかも真祖が一国の軍隊と同レベルとか。他の真祖達はどんだけチートなんだよ」

こんなことを言っているがこいつとこいつの隣にいる真祖のほうがよっぽどチートである。

「よし、分かった。でも、プライバシーは守ってくれよ」

「わかってます。でも、どうやって真祖になったんですか?」

「それは…」

思い出そうとした古城の顔が苦痛に歪む。

「古城!もういい!思い出すな!」

「先輩‼」

「雪菜、すまない。ご覧の通り古城はその時の事を覚えていないし、思い出すこともできないんだ」

「そう…ですか。わかりました」

「痛てて…。じゃあ、次は霊斗の正体を教えてくれ」

「ああ、一言で言うと、俺は第五真祖だ」

「「え!?」」

「昔、死にかけてた時にな。俺は何らかの理由で第五真祖になった。その後すぐ、古城達の家の養子になったんだ」

「霊斗さんも理由は思い出せないんですか?」

「ああ、古城と違って俺は十年以上前の話だからな」

「そうですか」

「話はこんくらいにして、今日は解散にしよう。今後の予定は明日話し合おう。雪菜も転校手続きがあるだろ?」

「はい。では先輩、霊斗さん、また明日」

「おう」

「じゃあな」

「よし、帰るか」

「だな」

 

 

―夜。

それは魔族にとって最も活動しやすい時間帯だ。

そんな夜の街を一人の男が歩いていた。

昨日、霊斗にびびって逃げた吸血鬼である。

その吸血鬼に声を掛ける者がいた。

「遊んでくれませんか。私達と」

男が振り向くと、ケープコートを羽織った小柄な少女がいた。

「なんだ?まだガキじゃねえか。そんなに遊んでほしけりゃ遊んでやるよ!」

男が登録証をむしり取り、吸血鬼としての本性を現した。

そして少女に飛びかかろうとしたその時。

「堂々と魔族か闊歩する。まさに呪われた島ですね。ここは」

「なんだテメェ。今のはこいつが言ってきたんだぜ」

「いかにも。ですから、私達と遊んで下さいと言っているのです」

そう言って現れたのは法衣と鎧を着た男だった。

彼は吸血鬼の前にバッグを放る。

中には大量の武器が入っている。

「丸腰では戦えないというならばお取りなさい」

「テメェ…。舐めやがって‼」

吸血鬼は槍を掴むと男の顔面を目掛けて投げつける。

しかし、槍は男の持つ斧に弾かれた。

男は自らの身長と大して変わらない大きさの斧を片手で軽々と振り回し言う。

「これで終わりですか?」

「クソッ、来い!灼帝!」

「ほう…。街中で眷獣を使った愚か者ときいて探し当てた甲斐がありましたね。''薔薇の指先''の腹の足しにはなりそうですね。やりなさい、アスタルテ」

「命令受諾、実行せよ、''薔薇の指先''」

次の瞬間吸血鬼の眷獣が弾けとんだ。

「なっ!何をしやがった!?」

「簡単な事です。眷獣にはより強い眷獣を当てれば倒せる」

「馬鹿な……それが眷獣だと!?それになぜ人工生命体が眷獣を使える!?」

少女の背中からは虹色に光る腕が生えていた。

「もういいでしょう。アスタルテ、止めをさしなさい」

少女の感情を写さない瞳が吸血鬼を見る。

「ひっ…止めろ…」

「実行せよ、''薔薇の指先''」

夜の絃神島に吸血鬼の断末魔が響き渡る……。




やっとアスタルテたんを出せましたね。
テンション上がってきたぁ!
次回もお楽しみに。

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