さあ、頑張って書きますよー!
では本編をどうぞ!
翌朝。
霊斗が目を覚ますと、そこはいつもの部屋ではなかった。
(あれ?昨日は自分の部屋で寝たような?)
おかしいと思い、首だけを横に向ける。
そこには夏音がいた。
(おかしい、おかしいぞ。なんで夏音がここにいるんだ?)
さらに反対側を向く。
雪菜が寝ていた。
(……あれ?)
よく見ると、ベッドも自分の物ではない。
そこから導き出される結論は――
「寝ている間に転移しちまったのか……」
霊斗は起き上がり、洗面所に向かう。
「雪菜には悪いけど洗面所借りるか。ってか声がいつもと違うか?」
そう呟きながら洗面所に行き、鏡をみる。
「あふ……眠……って、嘘だろぉ!?」
鏡の中には、驚いた表情のアスタルテがいた。
霊斗が腕を上げると、鏡のアスタルテも腕を上げる。
「入れ……変わってる……?」
何だか少し前から話題になっている映画の話みたいだ。
少し、胸を張ってみる。
「……少し成長してる……?」
変態みたいだが、パートナーの成長の確認は大事。
それで吸血鬼化の度合いが分かるからだ。
「背はあまり変わらないな……」
そこに、雪菜が来る。
「アスタルテさん、早いですね……あふ……」
(どうする!?)
霊斗は考える。
ここで雪菜に言うべきか、隠すべきか。
――とりあえず今は
「おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?」
「はい、ぐっすりでしたよ……」
「それにしては眠そうだな……ですね」
「ええ、昨晩は結界を張るのに大分呪力を使ってしまったので……」
「……」
返答に困る霊斗。
ここでアスタルテだったらなんと言うか。
(なんて言う?お疲れ様です、か?いや、私達に頼んで下されば良かったのに、か?うぅ……いざとなると相手の事をわかってないってことがわかるな……)
そこで、雪菜がこちらを覗き込んできた。
「なんだかアスタルテさん、いつもと雰囲気が違いますね。まるで霊斗さんみたいな」
「ふぇ!?そんなことないと思いますよ!」
「そうですか……?」
「そうです!あ、私霊斗さんを起こして来ます!」
「あ、アスタルテさん!?」
霊斗はこれ以上面倒になるのは御免だと、古城の家に駆け込む。
「うわぁぁぁぁぁ!」
霊斗は自室に駆け込む。
「アスタルテ!起きろ!」
「むぅ……霊斗さん、女の子の部屋に勝手に入るのは……え?」
「起きたか……」
「え?私?なんで私が私の前に?」
「よく聞いてくれ。俺達、入れ変わってるみたいだ」
「……霊斗さん、私の身体に変なことしてないですよね?」
「ああ、してないぞ」
「本当ですか?」
「……鏡の前で少し胸を張ってみたりしました」
「死にたいんですか?」
「いや!成長してるからいいじゃん!」
「うぅ……ワンランクアップした胸を霊斗さんにいきなり押し付けてみようとしてましたのに……」
「お前、なんて恐ろしいことを……」
だが、次の瞬間
『なんじゃこりゃぁぁぁ!』
という優麻の悲鳴が聞こえてきた。
「なんだ!?」
「行きましょう!」
霊斗とアスタルテは声の方へ走った。
そこには、洗面所で床に座り込んでいる優麻――しかし、中身は古城のようだが――に遭遇した。
ちょっと「君の名は」ネタを入れてみました。
お気にいり、評価お願いいたします!
ではまた次回!