ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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本日二本目、いっきまーす。
では、本編をどうぞ。


天使炎上編 ⅩⅤ

古城達は砂浜を歩き、霊斗達の拠点に到着した。

「てか、なんだあれ」

古城が救命ポッドを見て霊斗に聞く。

「あれか?ラ・フォリアの救命ポッドだ」

「豪華すぎんだろ!?」

と、そこで雪菜が霊斗に聞く。

「あの、霊斗さん」

「なんだ?」

「あの方はいったい……?」

「それは言えないな、外交機密だから」

「そこをなんとか……!」

「駄目だ」

「うぅー……」

「涙目で上目遣いでこっちを見ても駄目な物は駄目だ」

するとそこにアスタルテがやって来た。

「霊斗さん、私も教えてもらいたいです」

「うっ……!?いや、アスタルテの頼みでも駄目な物は――」

「どうしても……駄目ですか……?」

アスタルテが涙目で上目遣いでこっちを見てくる。

(ちょっと待てこれは反則級の可愛さだろいやでも外交機密はさすがにアスタルテでも話したら不味いだろうけどこんな風に見られて堕ちない男なんて男じゃないっつーかあーもうこれはどうしたらいいんだぁーっ!?」

「霊斗さん、途中から心の声が漏れてます」

「仕方がない、アスタルテに免じて本人に自己紹介してもらおう」

「あら、いいのですか?」

「まあ、こんな無人島で外交機密もクソもないからな」

「それでは……。アルディギア王国から参りました、ラ・フォリア・リハヴァインと申します」

「リハヴァイン……?どこかで聞いたような……」

「それはあるでしょう。わたくし、ルーカス・リハヴァインの娘ですもの」

「え……!?ルーカス・リハヴァインって、アルディギア王国の国王じゃないですか!?」

「ってことは……アルディギアの王女様か!?」

「はい。ですが、呼び方はラ・フォリアでいいですよ」

「あ、そうですか……」

と、ここで古城はあることに気付く。

(あれ?王女様がこんな無人島にいるなんて国では大混乱になっているのでは?)

「なあ、霊斗。ラ・フォリアを絃神島まで連れていくんだろ?早くしなくていいのか?」

「あ?メイガスクラフトに狙われてんのにか?」

「あー、そうか……」

「それに俺の空間転移じゃあ絃神島までは跳べないからな」

「携帯も繋がんないしな……」

「携帯?あるのか!?」

「あ、ああ。でも圏外だぞ」

「いや、中継基地までなら空間転移の応用で電波を跳ばせることができる」

「じゃあ、はい。これだ」

「うし、サンキュ」

古城から携帯を受けとると霊斗は電話を掛ける。

「繋がった!沙矢華か!?」

『霊斗!?ちょっと今どこに居るのよ!?』

「無人島」

『はぁ!?もしかして王女も?』

「あぁ、満喫してるけどな」

『まったく、無事なら無事って連絡位しなさいよ!』

「悪い悪い、ってか、ものすごいキーボードの音が聴こえるんだが、お前どこにいるんだ?」

『ネットカフェよ』

「ネットカフェ?なんでそんなとこに……?」

『あなたのクラスメイトの藍羽さんが暁古城達の居場所を調べるって、言って……』

「浅葱が?あー、じゃあ浅葱に伝えてくれ。古城も一緒にいる」

『はぁ!?あっ、ちょっと藍羽さん!?』

『もしもし霊斗?古城が居るの?』

「あ、ああ」

『わかったわ。じゃあ馬鹿古城に伝えてくれる?』

「おう。なんだ?」

『人との約束すっぽかして無人島なんかにいるんじゃないわよ!って言っといて』

「お、おう。まあ、お前の愛する古城は無事だから心配すんな」

『な、なに言って……死になさいよもう!』(ガチャッ)

一方的に切られた。

だが、沙矢華に連絡もしたのでしばらくすれば助けが来るだろう。

「どうだった?」

「ああ、多分しばらくすれば助けが来ると思う」

「なら大丈夫だな」

「ああ。あ、あと浅葱から伝言だ」

「ん?なんだ?」

「『人との約束すっぽかして無人島なんかにいるんじゃないわよ!』だってさ」

「約束……?」

「先輩、この前の美術の課題の件じゃないですか?」

「美術の……課題……」

と、古城の顔が一気に青ざめる。

「やらかしたぁぁぉぁぁぁ!」

「(ビクウッ)なんだ古城!?」

「浅葱の美術の課題を手伝うって……」

「あー……」

「ふふっ、古城は面白いですね」

と、霊斗が何かに気づいて海の方を向く。

「どうした?」

「あれ、見てみろよ」

古城が海の方を見ると船がこちらに来ていた。

その上には、白い旗を持ったロウ・キリシマ。ベアトリス・バスラー。そして、まるで聖職者のような男が乗っていた。




あー、疲れた。
明日には終わらせたいなぁ……。
ではまた次回!

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