ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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さて、書くぞい。
では、本編をどうぞ!


天使炎上編Ⅱ

放課後。

古城は美術室に向かっていた。

朝、浅葱に美術の課題を手伝え、と呼び出されたのだ。

「はぁ……なんで俺なんだ……?」

そこまで言って、古城は先日の出来事を思い出す。

「…………」

あの、黒死皇派の事件の後、古城は浅葱にキスされたのだ。

「ってか、あれって……そういうこと……なんだよな?」

いくら古城が鈍いと言っても、流石に気付く。

浅葱は好きでもない相手とそんなことをしない。

つまり、浅葱は古城に少なからず好意を寄せているわけで……。

「はぁ、どうすりゃいいんだ……」

考えていたら美術室に着いた。

扉を開けると、浅葱がいた。

「まったく、遅いわよ」

「悪い、ちょっと考え事をしながらきたもんでな」

「ふーん……まあいいわ。早く座って」

「へいへい」

浅葱の指示通りに古城は椅子に座る。

そして、また考え事を始める。

 

 

 

 

 

 

 

無人島。

「獲ったどー!」

霊斗は、サバイバル生活をエンジョイしていた。

「いやー、大漁だな!」

現在、大漁に魚を獲ってきたところである。

「よし、捌くか」

そのまま、手際よく捌いていく。

しかし、量があるため、昼頃に捌き始めて、終わったのは夕方だった。

「よし、終わった……ん、もうこんな時間か。夕飯でも作るか」

数分後。

「よし……おーい、出来たぞ!」

作り終わった霊斗は誰かを呼ぶ。

「お、霊君さっすがー。男前ー」

天音と

「霊斗、ありがとうございます。それでは頂きましょうか」

もう、見るからにお嬢様な感じの少女。

彼女はラフォリア・リハヴァイン。

北欧アルディギア王国の王女である。

さらに言うと、昨晩霊斗が助けた人物。

その三人で夕飯を食べる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩海学園、美術室。

「うーん、つまんない」

浅葱が言った。

「古城、あんたもっと面白い顔しなさいよ」

「なんでモデルが絵描きを楽しませなきゃなんねーんだよ」

「だったら、顔に落書きでもしてみる?」

「やめろ!しかもそれ思いっきり油性って書いてあるからな!」

「わかったわ。少し待ってなさい」

「は?」

しばらくすると、浅葱は段ボール箱を持って帰ってきた。

中には、大量の衣装が入っていた。

大方、演劇部から借りてきたのだろう。

「さあ、選びなさい」

「まて、俺は着ないぞ。第一、一人でこんなの着てたら変人だろ」

「じゃあ、一人じゃなきゃいいの?」

「え、いや、そういうことじゃなくて」

「わかったわ。私も着るわ。こっち見ないでね!」

浅葱に怒鳴られて急いで窓の外を見る。

しかし、後ろから聞こえる衣擦れの音がいやでも理性を削っていく。

(つか、誰かに見られたら終わるな……)

クラスメイトの女子をコスプレさせている変態男子なんて社会的にも精神的にも死んでしまう。

そんなことを考えていると

「……よし、もういいわよ」

古城が振り返ると、そこにはメイド服を着ている浅葱がいた。

あれ、なんか既視感(デジャヴ)

そのまま呆けていると、浅葱が怒ったように…いや、実際怒っているが

「あたしが着たんだから、あんたも着なさいよ!」

「っ…仕方ねーな……」

古城は適当に燕尾服を取り出すと着た。

「これでいいか?」

「うん、古城にしては似合ってるじゃない」

「一言余計だ」

すると

カシャッ

浅葱が携帯電話を出して、古城を撮っていた。

「ちょ、おまっ!なにすんだよ!」

「別にいいじゃない、減るもんじゃないし」

「だったら……こうだ!(カシャッ)」

「なにすんのよ!この変態!」

「当然の対抗措置だ!変態じゃねぇ!」

その後、しばらく撮り合いが続き……

「あー!もう、めんどくさい!」

そう叫んだ浅葱が、古城の腕に自分の腕を絡め、そのままツーショット。

「これでお会い子!」

「わ、わかったよ」

「もう、こんな時間になっちゃったし……なんも進まなかったわ……」

「じゃあ、今週末に家でやるか?多分誰も居ないし」

「いいの?じゃあ、そうさせて貰うわ」

そのまま解散となった。




今回はここまで!
ではまた次回!

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