申し訳ない。
今日はちゃんと書くよ!
では、本編をどうぞ!
天使炎上編Ⅰ
深夜、飛行船。
暁霊斗はこの船の護衛任務に就いていた。
だが、船は何者かに襲撃されていた。
「ったく、なんだってこんなときに敵が……」
霊斗は船内を一人の少女と走っていた。
後ろにいるのは獣人。
今はまだ逃げられているが、いずれ追い付かれてしまうだろう。
「そうだ!救命ポッド!」
霊斗は急に少女を抱き上げた。
「霊斗!?何をするのですか!?」
「悪い、しっかり掴まっていてくれ」
困惑する少女を気にすることもなく、霊斗は脚に力を込める。
「舌噛むなよ!」
次の瞬間、霊斗は爆発的な速度で走りだした。
吸血鬼の筋力を限界まで引き出し、さらに呪術によって強化。
そんな自殺行為が可能にする走り。
獣人ですら追い付けない速度で霊斗は救命ポッドに辿り着く。
「早く逃げろ!こっちは俺が何とかする!」
そう言って、霊斗はポッドを射出した。
一息吐いて、座り込む霊斗。
「やばいな……脚の筋肉が逝っちまってるな……」
しばらくの間、脚は使い物にならなそうだった。
だが、そんなことを言っている暇は無いようだ。
船上から、騎士団長の怒声が聞こえる。
おそらく、もう一人の襲撃者の相手をしているのだろう。
「
霊斗は眷獣を召喚し、船上に転移する。
そこに居たのは女の吸血鬼だった。
「D種……か。あのホモの同類か……」
「は?ホモ?」
「ああ、気にしないでくれ。お前は知る間も無く死ぬ」
そう言って霊斗は眷獣に攻撃命令を出す。
灼熱の火球が女吸血鬼を襲う。
「チィッ!」
女はギリギリで回避する。
そこに戻ってきた獣人が女に声を掛ける。
「BB、奴はあそこの吸血鬼が逃がした」
「ハァ……面倒ねぇ……」
女は溜息をつきながら手に持った端末を操作する。
その画面に映った文字は
「降臨……?」
「そう。あんたの相手は私らじゃない」
その時、頭上を光が覆った。
そこで霊斗が見たものは―
「なんだ……こいつ……」
霊斗は本能的に危険を察知した。
自分の眷獣と同等、またはそれ以上の力。
ただし、力の源は真逆。
つまり、霊力で活動している。
霊斗は、そんな膨大な霊力を持った化物を一種類しか知らなかった。
「まさか、天使……なのか!?」
次の瞬間、船が爆発した。
彩海学園。
一年B組の教室で古城達は話をしていた。
「はぁ?霊斗が昨日の夜から帰ってない?」
「はい。本人は朝には戻ると言っていたのですが、まだ帰ってきていないんです」
そう言ってアスタルテは俯いた。
「あいつのことだから、またひょっこり帰って来たりしてな」
古城はそんなアスタルテを元気付けようと、明るい声を出す。
「そうだといいのですが……」
チャイムに掻き消されて、アスタルテの呟きは誰にも聞こえない。
無人島。
霊斗は砂浜で寝ていた。
「ん……」
そして寝返りを打った。
が、飛び起きた。
「いっ……てぇぇぇぇぇぇぇ!」
脚を押さえてのたうち回る。
「あ、アスタルテ~、ヘルプ~」
しかし、治療をしてくれる彼女もこの無人島には居ない。
「帰りたい……」
叶わぬ願いを口にし、霊斗は寝転がった。
そして、また眠り始めた。
新たな災厄を予感しながら。
今回はここまでですかね。
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ではまた次回!