今日、市の芸術祭がありまして、その準備で書けなかったんです!
しばらくは不定期になるかもしれないです!
これでも学生なもので……。
さて、では本編をどうぞ!
彩海学園、保健室。
暁霊斗は目を覚ました。
「ん……。さて、傷はどうなったかな……」
包帯を外す。
その下には、傷痕すら残っていなかった。
「……あれ、俺の回復力ってこんな高かったっけ」
「んなわけないでしょ」
「おう、天音。おはよう」
「呑気に挨拶してる場合じゃないでしょ!?」
「そうだな。おふざけはここまでだ」
「早く行きましょ。女の子をあまり待たせるもんじゃないよ」
「ああ。場所の検討は付いてるしな」
「じゃ、行こう」
霊斗は頷くと、空間転移を使った。
絃神島第十三号
古城と紗矢華はタクシーでここまで来ていた。
しかし。
「あちゃー、完全に封鎖されてやがんなこりゃ」
「私が片付けるわ。大丈夫。証拠は残さないわ」
「やめろ!考え方が物騒だ!……あー、だったら橋を使わなきゃいいんだろ」
そう言って古城は橋から離れた場所に移動した。
「よいしょっと」
そして、付いてきた紗矢華を抱き上げる。
俗に言う「お姫様抱っこ」と言うやつだ。
「ちょ!?何するのよ!離しなさいこの変態!」
暴れる紗矢華。
しかし、古城はそのまま
「どりゃぁぁぁぁ!」
人工島と人工島の間を飛び越えた。
「おっと……ギリギリだったな」
着地。
同時に紗矢華は古城から離れる。
「何てことすんのよ!?殺すわよ!?」
「まてよ!?渡れたんだからいいだろ!」
と、その時。
「全く、馬鹿な教え子が来たか」
「あ、那月ちゃん」
ゴツッ!
「ぐおぉぉぉ……」
「貴様は何度殴られれば気がすむんだ。ドMか?」
「ドMじゃねーよ!」
そこに新たな人影が現れた。
「フゥン……。よくわからないケド、あれは不味いんじゃないかなぁ?」
「ヴァトラー……」
「どう言うことだ蛇使い」
「あれは黒死皇派の本命じゃないと言うことだヨ」
古城がどういうことか聞こうとした瞬間。
地中から、レーザーが発射された。
「なんだ!?」
しかし、驚いたのはレーザーにではない。
レーザーがヴァトラーの足に直撃したのだ。
そして、それを仕組んだ人物。
「悪い悪い。レーザーを弾こうとしたら方向が逸れてしまってなw」
「そうかい、事故なら仕方ないネ」
そう、仕組んだ人物。
暁霊斗だった。
「さて、古城。あいつ―ナラクヴェーラの足止めを頼めるか?」
「あ、ああ。だけど霊斗、傷はもういいのか?」
「ああ。あと、
「え?」
「ああ、大丈夫。他の人は避難させたし、街に被害がでないように結界も張ってある」
しかし、古城は安心出来なかった。
何故なら、霊斗の魔力に反応し活性化したナラクヴェーラがそこにいたからだ。
「じゃ、俺はアスタルテ達を助けに行ってくる。紗矢華、古城の援護してやってくれ」
「霊斗の頼みなら仕方ないわね」
「じゃあ、任せた。さて、まずはこいつを……」
霊斗は氷牙狼を取り出した。
そして、海上遥か彼方のオシアナス・グレイヴに向けて
「どっせぇぇぇい!」
投げた。
「霊斗、何してんだ?」
「あの船の結界をぶち壊した。あそこが黒死皇派の本拠地だ」
「何言ってんだ?あれはクソホモの船だろ?」
「だが、昨日の夜のパーティに居た人の中にガルドシュが紛れていた。奴を直接見たからこそ判ったことだ」
「つまり、今回の黒幕は……」
「ホモだ」
「酷いじゃないか、黒幕だなんて。ボクはガルドシュに襲われたんだヨ」
「死ね」
ゴキィッ!
ヴァトラーの顔面にコンクリの破片がぶつかった。
「さて、俺はあの船に乗り込むから、ナラクヴェーラの足止めを頼んだんだ。古城、紗矢華、よろしく頼んだ」
「ああ」
「しっかり助けて来なさいよ」
「任せろ」
そう言って霊斗は空間転移で消えた。
そして、古城と紗矢華はナラクヴェーラに向き直る。
ここからが、今回の決戦だと考えて。
さて、そろそろ戦王の使者編も完結ですね。
ではまた次回!