ストライク・ザ・ブラッド~幻の第五真祖~   作:緋月霊斗

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お久し振りです。
久々に書いて行きますよ!!
ではどうぞ!


愚者と暴君編ⅩⅠ

彩海学園。

古城はとある問題に直面していた。

時間は早朝に遡る――。

 

 

 

 

 

 

古城はドタドタと何かが暴れまわる音で目を覚ました。

「なんだ……?」

不審に思った古城がリビングに行くと、そこには床で暴れまわる天音の姿があった。

「……なにやってんだ?」

古城が呆れつつそう訪ねると、天音は頬を膨れさせてこちらを向く。

「うぅ……霊君が私のこと置いてった」

「子供かお前は」

呆れた古城がため息をつくと、天音は再び床を転がり始めた。

古城はもう一度ため息をつくと、玄関に新聞を取りに向かった。

するとそこには見慣れない段ボール箱が置いてあった。

「なんだこれ」

古城が首をかしげつつ箱を開けると、その中には女児用の服が何着か入っていた。

そして手紙が一枚同封されていた。

開いてみてみると、そこには異国の文字で何か書いてあった。

「読めねぇ……」

古城は仕方なく、手紙を箱の中に戻すと、服を取り出して見ていく。

サイズ的にはアヴローラの物だろう。

しかし、その贈り物には致命的な欠点があった。

「……服だけしか入ってねぇじゃん」

下着が一着も入っていなかったのである。

古城はどうしたものかと考えながらリビングに戻り、ふと時計を見る。

時刻は七時半を回ったところ。

「……まずいっ!遅刻する!」

普段なら霊斗か凪沙が教えてくれるが、今日に限って二人ともいない。

その事をすっかり忘れていた古城は、急いで支度をしつつふと考える。

……凪沙がいないのになぜ昨晩あんな手の込んだ事をしたのか。

つまり全員すっかり忘れていた訳である。

「天音!留守番とアヴローラのこと頼む!」

「むー、了解。行ってらっしゃい」

天音の声を聞きながら古城は家を飛び出した。

そしてギリギリで間に合い、授業を受けた。

 

 

 

 

 

 

 

そして現在――放課後に至る。

古城が頭を抱えていると、ふと目の前に人が現れた。

目線をあげると、そこには浅葱が立っていた。

「なんだ?なんか用か?」

古城が聞くと、浅葱は腕を組ながら言う。

「用っていうか……なんか悩みでもあるのかなって」

「ああ……この際浅葱でもいいか。悪いけど買い物に付き合ってくれないか?」

「買い物?なんで私?」

「いや、なんでって女物の下着を買いに買いに行くから……」

そこまで言って古城は自らの失言に気づいた。

「あ、別に下着を買うって言っても俺が欲しいからじゃないぞ」

「わかってるわよ馬鹿!というかあんまり下着下着連呼しないでくれる?」

「お、おう。悪い」

古城が謝ると浅葱はため息をつき、古城を睨む。

「付き合うのはいいけど、それなりの報酬はもらうわよ」

「ああ、あれでいいか?唐揚げの増量セールだっけ?」

古城がそう言うと、唐突に背後からの衝撃が襲う。

「いってぇ!?なにすんだ矢瀬!?」

「おいおい古城、女子へのお礼に唐揚げはいくらなんでも……」

「え、あたしは全然いいんだけど」

「いいのかよ!?」

浅葱の発言に愕然とする矢瀬。

そんな矢瀬を尻目に、浅葱が古城に言う。

「あ、それよりもその下着が必要な子、ちゃんと連れてきなさいよ?」

「あ、ああ」

古城がそう言うと、浅葱は頷いて矢瀬の方を向く。

「基樹、あんたも来るわよね?」

「いや、俺は遠慮して……」

「来・る・わ・よ・ね?」

「喜んでついていきます」

浅葱の迫力に押し負けた矢瀬はひきつった笑顔でそう言った。

「じゃあ、このあとでティティスモールに集合ね」

浅葱がそう言って、一時解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、古学書を読み終わった霊斗は小さく息を吐いた。

「さて、宴の概要はわかった。後はこれをどう食い止めるか、だな……」

そう言って霊斗は机の上の紙を手に取る。

紙には牙城の字で『絃神島から逃げろ』と書かれている。

読み終わってからも、未だにこの言葉の真意はわからない。

どうしたものかと霊斗が考えていると、部屋の扉が控えめにノックされた。

「開いてるぞ」

霊斗がそう言うと扉が少し開き、隙間からアヴローラが顔を覗かせる。

「どうした?」

「き、飢餓の衝動が……」

「あー、おやつがほしいのか?」

霊斗が聞くと、アヴローラはこくりと頷いた。

「じゃあ、るる屋のアイスでも食いにいくか」

霊斗はそう言って財布を掴み、部屋を出る。

すると、そのタイミングで古城が帰ってきた。

「ただいまー」

「おかえり、こj」

「こじょう!おかえり!」

霊斗の台詞を遮ってアヴローラが古城に飛び付く。

「おう、アヴローラ。ただいま」

古城はそう言ってアヴローラの頭を撫でる。

すると、アヴローラは嬉しそうな顔をしながら古城に頬擦りする。

そのままの状態で古城は霊斗の方を向いて言う。

「そういえば、アヴローラの下着を買いに行かないといけないんだよな。浅葱たちと待ち合わせてるから、行こうぜ」

「浅葱に頼んだのか……無神経というか鈍感というか……」

「は?」

「いや、なんでもない。それより早く行かないとだろ、あんま待たせても悪いし」

霊斗がそう言うと古城は頷いて、アヴローラに言う。

「アヴローラ、買い物に行こう」

「かいもの?」

「そうだ、お前の下着買わないとだろ?」

古城がそう言うと、アヴローラは顔を赤くして胸元を隠す。

「悪しき不純の視線……」

「なんも見てねえだろ!?」

「というか急に言語能力上がったな」

霊斗が突っ込みつつ、三人は家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「また置いてかれた……」




久しぶりなので、おかしいところがあるかもしれないです。
まあ多目に見てください。
では、また次回!

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