biohazard cordname”NT”   作:ナッツガン

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 寄宿舎の目の前で、戦闘になった二人
 やっとの思いで倒し、ようやく寄宿舎にたどり着いた


プラント

 “Gウイルス”感染者を無事倒すと、奥のドアを開けて寄宿舎を目指す。

 ドアを出るとそこは森になっており、柵には蔓がいくつも巻き付いていた。

「当分人が手入れしていないようだな…」

「そのようね…」

 少し歩いて行くと、目の前に屋敷よりも少し小さい家が見えてきた。

 2階建てで出来ている、周りは木でできている。

「中に入るとしますか…」

「ええ…」

 二人して警戒しながら、ドアをゆっくり開ける。

 中は思いのほか静かで、生存者がいるように見えない。

 ハンドガンの引き金に指を置く、ジルも同じようにしている。

「こっちの部屋から順番に見ていこう…」

 ジルは黙って頷く、俺は近くのドアに手を掛けるとゆっくり開けた。

 中を抜き足で歩いて行く、俺はハンドガンをいつでも撃てる態勢を取る。

「異常なし…」

 俺がそう言うとジルは構えを解いた。

 俺達は中を調べる、本棚を見ていると俺は一つ違う本を見つけた。

「この本…」

 俺は念の為に本を荷物の中に片付けた。

 それ以外にめぼしい物が見当たらない、俺はジルと一緒に次の部屋を目指した。

 次の部屋もめぼしい物も、情報も見当たらない。

 一番奥の大きな部屋のドアにたどり着く、俺とジルは同時に開ける。

 中に入るとそこには大型の蜘蛛が天井に張り付いていた。

 俺達はハンドガンを構えると、そのまま引き金を引いた。

「ジル!避けろ!!」

 俺は飛んでくる蜘蛛を狙撃しながら、アリアと一緒に横に飛んだ。

「大丈夫か?」

「ええ…」

 蜘蛛はその場で倒れている、俺が近寄っても反応が無い。

「死んだか…」

 俺は部屋の中を調べる為に、歩き出した。

 近くにある棚の中を調べると、奥の方に何かのカードを見えた。

「…後ちょっと」

 ようやく奥にあるカードを取るとカードの確認をする。

「…アメリア・フォン」

 そこにはアメリア・フォンという名前と、顔写真が載っていた。

「ここの研究員の所員カードか?」

 俺はポッケトにカードを入れると、立ち上がりその場を移動しようとした。

 しかし、足に何かが捕まれると俺は下の方を見た。

 そこには先ほどの写真の人が、俺の脚を噛もうとしている途中だった。

「…すまんな…せめて楽になってくれ」

 バン!

 乾いた音が周りに響く、ゾンビはその場で力なく倒れ込んだ。

 俺はそこから移動すると他の場所の捜索を続けた。

「ジル…何かあったか?」

「今の所は何もないわ」

 ジルは資料のような本を見つめていると、俺に向かって首を横に振った。

 俺はそれを見ると、ジルとは違う場所を調べた。

 次は本棚の方を見ると、その中に何かが挟まっているのを見つけた。

「…これは写真?」

 それには大きな植物が映っており、裏には大きな文字でこう書かれていた。

『プラント42改良型』

 俺にはこれが何なのかは良く分からなかった。

 しかし、ジルがそれを見ると驚いたように見入った。

「これは…あの時の…」

「これが何なのか分かるのか?」

 俺はジルに詳しい事を聞いた。

 ジルはこれをアークレイ山地の中にあった屋敷で見かけたのだという。

 俺はその写真を近くに収めると、俺は別の棚を調べた。

 近くにある本を見ていると、そこにバイオハザードまでの詳しい状況が書かれていた。

『2月13日にバロク・シンが実験していた“Gウイルス”の被験者が逃げ出した。』

『2月13日夕方“Gウイルス”被験者を最深部に閉じ込める事に成功した』

『2月14日に誰かが“Gウイルス”被験者を解放したようだ。』

『2月15日バロク・シンが屋敷の中に“Tウイルス”とBOWを放った』

『2月16日屋敷他寄宿舎にも“G”の手が伸びている、ここは既に安全な場所が無い』

 そこにはバロク・シンがおそらく“G”を解放したのだろう。

 しかし目的が見えてこない、俺はその資料をメモに写して棚に戻した。

「バロク・シン…」

 俺達が合うべき人物が見えてきた。

「どうかした?」

 ジルが俺に向かってくると、俺はジルに資料を渡した。

 ジルはその資料を見ていると俺に向かって話しかけてきた。

「この、バロク・シンをまずは標的にしましょうか?」

「俺もそう考えていた所だ…」

 俺はハンドガンを持つと部屋を後にすることにした。

 ジルと共に部屋を出ると、右に曲がり、奥のドアを開ける。

 俺が中に入って確認すると、俺はジルに合図を送った。

「…異常なし」

 ドアの先は廊下になっており、よく見ると周りに蔓のようなものが見えている。

 廊下を進んで行く、俺が一番近いドアを開けると地下に続く階段を見つけた。

「行くか?」

「ええ」

 階段をゆっくり降りて行くと、下には多くにゾンビが徘徊している。

 ハンドガンを構えると、ゾンビの排除を始めた。

 何度もリロードをしながら、奥に進んで行く。

「弾は大丈夫か?」

「無くなりそう…」

 俺は奥に進みながら武器庫を探していた。

 俺は一番近い場所にあるドアを開けると、中は武器や弾が多く保管されていた。

「ここなら弾を補充できそうだな…」

「ええ」

 俺は近くにある棚を見ながら弾を補充していく。

「これからの戦いの為にも武器を増やしておくべきかもな…」

「そうね…こっちに色んな武器があるわ」

 俺はジルが指定した場所に行き、武器の確認をする。

 中はショットガン、マシンガン、マシンピストル、マグナム、火炎放射機…

 俺が見るだけでも、5種類は確認できる。

「俺はマシンピストルを2丁とマグナムを…」

「私はマシンガンと…グレネードランチャーを」

 俺達は色んな武器を体に入れると、戦闘態勢を取った。

 外に出ると一番奥のドアを開けると一番大きな部屋に出た。

 そこは大きな空間に出ると、俺達は奥にある大きなドアに移動する。

「この先だと思うか?」

「多分…そうだと思うけど…」

 俺がドアをどう開けるか確認していると、上から大きな音と共に何かが出てきた。

「ジル!下がれ!!」

 俺達が後ろに下がると目の前の大きなドアに、何本もの蔓が絡み付いてしまった。

 俺がドアに近づこうとすると、蔓が俺達に攻撃を仕掛けてくる。

「仕方が無い…この蔓を先にどうにかするか…」

「多分これはプラント42だと思うわ…」

「これはすぐ上の部屋か?」

 俺がそう言うとそのまま上の部屋に向かって移動を始めた。

 元来た道をそのまま戻って行く。

 元の寄宿舎1階に戻ると、先ほどの部屋の上に当たる場所まで移動した。

「この先かもな…」

 道を進んで行くとついにそれらしいドアの前にきた。

 俺とジルは一緒に目の前にある、大きなドアを開ける。

「行くぞ…」

 ドアを開けて中に入ると、天井に大きな植物が張り付いている。

 俺はその植物を眺めていると、プラントと呼ばれていた植物が触手で攻撃を仕掛けてきた。

「避けろ!」

 俺の大きな声でジルと俺は横に飛ぶ、近くにある階段を上がって行くと2階から攻撃を仕掛けた。

 俺はマシンピストル、ジルはマシンガンで攻撃を仕掛けてくる。

 またしても触手での攻撃を仕掛けてくる、俺がそれをしゃがんで回避する。

「ジル!無事か!?」

「ええ!あなたは!?」

「こっちも無事だ!」

 そうしたら俺の元に触手が突き刺さる形で攻撃を仕掛けてきた。

 俺はそれを横に飛びながら回避する。

「こいつどこが弱点なんだ!」

「多分!この中心にある場所が弱点よ!!」

 そう言うと中心から大きな花粉が出てくる。

 俺はそれを良く見て回避すると、マシンピストルを二丁持ちながら連射した。

「しつこい!」

 俺とジルが攻撃を仕掛けていくと、俺の方に触手が攻撃してくる。

 触手の攻撃をしゃがみながら避けると俺は、マグナムで攻撃を仕掛けた。

「あの時の奴よりしぶとい!!」

 どうやらジルが戦った奴より強いらしく、中々倒せない。

「改良型と言われるだけはあるな!!」

「ええ!でもこいつを倒さないと!!」

 俺はマシンピストルの弾をリロードしていると、またしても花粉で攻撃を仕掛けてきた。

 ジルは花粉を弾で落としていく、俺もリロードが終わると攻撃を再開する。

 するとプラントの攻撃が少しづつではあるが、弱くなってくる。

「効いてるぞ!ジル!」

「ええ!このまま押し切りましょう!!」

 二人して攻撃を仕掛けているとプラントは、触手でジルを吹き飛ばした。

「てめ!」

 俺の元に触手が向かってくると俺はそれを横に避ける。

 触手が壁に突き刺さると、俺は触手に乗りそのままプラントの元まで移動した。

「クソッタレが!!」

 俺はプラントの弱点だと思われる場所を蹴ると、そのまま下に落ちていった。

 プラントは触手で攻撃を仕掛けてきたが、俺はフックショットで回避する。

 空中からマシンピストルで何発も叩き込む。

「まだまだ!!」

 そこから俺は地面に着地すると、フックショットでプラントの近くによる。

 とどめにナイフでプラントの弱点に刺した。

 プラントはあっという間に枯れてしまった。

「ジル!大丈夫か!?」

「ええ、大丈夫よ」

 ジルはゆっくり立ち上がると、俺に向かって微笑んだ。

 俺は安心すると、プラントの方を見る。

「武器庫で補充をしなくちゃな…」

 そう言うと俺は武器庫に向かって移動を開始した。

 先ほどと同じ道を進んで行くと、ようやくの思いで武器庫まで辿りついた。

「しかし、あのBOWを倒すのに恐ろしい時間と弾を消費したな…」

 そう言いながら俺はマシンピストルの弾をポーチに入れていた。

「すごく強かったわね…」

 ジルはマシンガンの弾を補充している。

「もう少し慎重に向かうか…」

 マシンピストルの補充が終わると、今度はマグナムの補充に入る。

「この先が研究施設だと思う?」

 ジルはグレネードランチャーの補充をしながら聞いてきた。

「行って見れば分かるさ…」

 すべての補充が終わると、ジルの方を向いた。

「そうね…どのみちここまで来たんだから」

 ジルも全ての準備が終わったようで、俺の方に振り向いた。

「行こう!」

 俺が先ほどの大きな部屋にたどり着くと、大きなドアの隣に付いているカードリーダーに研究員のカードを通す。

 ピー

 そう言う音と共にドアがゆっくり開いて行く。

「行くぞ!ジル!」

「行きましょう!ベル!」




「中々だな…」
 私は目の前にあるモニターを見ているとそう呟いた。
「プラントを短時間で倒すとは…」
 私が別のモニターを見ていると、そこには“G”が彼らを探していた。
「しかし、“G”から逃げらるかな?」

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