コードギアス~私が目指すのんびりライフの為に~ 作:チェリオ
ゼロは蜃気楼より降りて通路を走っていた。
ルクレツィアとサンチアの索敵系のギアスによりシャルルの位置を把握しているので迷うことなく辿り着くことは可能。
あとはダモクレス各部に押さえたフレイヤ弾頭を配置しているダルクの支援に回ればここでの作業は終了する。もはやダモクレスには用はない。ここでフレイヤ弾頭そのものと設計図を纏めて消滅させなければ困るのだ。
完全に消滅させるには完璧な配置に設置する必要があるがダルクはどうも大雑把な性格らしく、このような事には適役ではない。本来ならC.C.かスザクにでもして貰う予定だったがカリバーン…母上の相手をしているので仕方ない。サンチアとルクレツィアの指示があれば問題は無いと思うが後でチェックしておくか。
そう思いながらコントロールルームへと踏み込む。
そこには待ち侘びたぞと言い出したそうなシャルル・ジ・ブリタニアに、腹部より出血しているシュナイゼル・エル・ブリタニアと止血しているカノン・マルディーニが居た。
シャルルが銃を持っているという事は撃ったのはシャルルであるのは間違いないが、何があったのかは予想は立てられても実際に聞いてみるほかない。
「これは一体どういうことか?」
「分かっておるのだろう。こやつは小賢しくも儂の隙を狙っていて、気付いた儂が撃たれる前に撃ったまで――――
「あぁ、
やはりと理解して納得する。
シュナイゼルの撃たれた位置を見るとどう見ても急所は逸れており、止血も早かったのか命に係わるものでもないようだ。
「それでどこまで教えたのですか?」
「教えずとも理解しておろうよ。儂らが行っている三文芝居など」
「アドリブ多めで兄う…オデュッセウスが困っていたようだが」
「これも試練の一環よ」
「……皇帝の椅子に座りっぱなしかどうかは怪しいがな」
「それでも次代の皇帝の良い経験となるだろう」
二人の会話を進めると痛みを堪えながら様子を伺っていたシュナイゼルがやはりかと小さく呟いた。
カノンは理解できていないようだがそこはシュナイゼルに任せるとしてゼロとシャルルは当初の計画通りに事を進める。
その為にコントロールルームのカメラを斑鳩に送信する必要があるが、それに関しては手間は取らないだろう。
なんにせよ最終段階に入った。
あとはシャルルを殺せばすべてが終わる。
斑鳩に設けられた広めの一室にディートハルトを始めとした情報班の面々が詰めて作業に従事していた。
今現在も集められている戦場の映像を保存し、編集して戦争終結後に世界に流せるように準備しているのだ。同時にメルディ・ル・フェイが戦場の様子や出来事を理解して記事に出来るように書き始めている。
正直メルディとは接点は無い筈だったがお互いに興味があった人物であったのは確かだ。
二十歳に満たない時にオデュッセウスに唯一取材を行える記者として知られ、自由に動けるフリーの記者として目に留まったのだ。
正直羨ましかった。
自分が思う様な熱意と誇りをもって仕事を行っていると功績が認められて昇進して行った。地位が上がるという事は嬉しい事ではあるが上がれば上がるたびに柵が多くなり、思うような仕事が出来なくなった。そればかりか熱意の欠片も無いアマチュアを使うしかない状況に苛立ちすら感じていた。
なのに彼女は柵を一切背負わず自由に飛び回り、賞賛を送りたくなるような記事を幾つも世間に発信した。
籠の中の鳥が空を飛ぶ鳥を見て羨ましがるのと同じで、熱意も記者としての誇りも持つ彼女を私が羨むまで時間は掛からなかった。
だから前夜祭とも決起集会とも呼べるあの会場で姿を見た時は忌々しく思い、声を掛けられた時には驚いたものだ。
向こうもこちらの事を黒の騎士団に入る前から知っていたらしく、物凄い好意を寄せられていた事に悪い気はしなかった。それというのもジャーナリストとして認めている相手からの賛辞は嬉しいものだろう。
それからというもの食事もそっちのけでお互いの過去の仕事を聞いたり、話したりの繰り返しだった。
彼女はこの戦争が終わればまた色々世界を飛び回るらしいが私はどうしたら良いものか…。
「ディートハルトさん?」
「ん、あぁ、すまない。なにかな?」
顔を覗くようにしているメルディに視線を向けて、我に返ったディートハルトは何があったのかと問うがそういった事ではないらしい。
ボーと呆けていた私を心配しての事だったらしい。
「しっかりしてくださいよ。ボク楽しみにしてるんですからねこの仕事」
「こちらこそ楽しみにしてるよ。君が書く記事をね」
頬を多少上げて笑みを浮かべると、ニカっと輝かんばかりの笑みを返される。
楽しみであるがそれ以上にゼロが最後に何を成す気なのか。
それの方が楽しみであるのは告げないでおく。
「来ました!」
作業に従事している一人より挙がった声に目が見開いて、急いで駆け寄る。
見つめた先にはダモクレスより送られている映像が映し出されていた。
ゼロは銃口をシャルルに向け、シャルルは臆することなく向かい合っている。そしてその映像の端に腹部を撃たれたらしいシュナイゼルと負傷部を抑えるカノンが映し出され、目と耳の両方で情報の理解に努める。
二人の会話からシュナイゼルはシャルルを止めるべく入り込んだらしいが、事情とゼロの正体に当たりを付けているディートハルトはこれが芝居であることはすぐに察しがついた。
察したからと言って騒ぐ気はさらさらない。
これでシュナイゼルはシャルルに協力した敵ではなく、シャルルを討とうと機会を伺っていた者として敵意を向けられることは無くなったろう。
この三文芝居のシナリオはシャルル前皇帝かゼロ、またはオデュッセウスが関わっているんだろう。
ため息が出そうなのをぐっと堪えて仕事に掛かる。
予想であるがこれが最後の仕事になるだろう。
「さて、この仕事が終わったら何をするかな」
それは単なる独り言で別段誰かに問うた問いでは無かった。
しかし聞こえてしまったメルディは少し悩んでから答えを投げかけてきた。
「ディートハルトさんって自由な方が本領を発揮できると思うんですよね。だからボクみたくフリーの記者とか良いんじゃないですか?」
ふむ、と唸りながら一考してみる価値はあると判断する。
このまま黒の騎士団で仕事をしていくと以前のように変化の無い仕事に埋もれるのは想像に容易い。
ならば言われたようにフリーの方が思うがままにやれる魅力がある。
「良いかもしれないな。この戦いが終わったとしても当分は紛争など続くだろうしな」
「あ、ならボクも付いて行って良いですか?」
明確な答えは口にせずに笑みに含ませて返す。
あぁ、楽しみだな。
なんにしてもこの仕事を熟した後の話ではあるがね。
今から楽しみで仕方がないな。
『はぁ……楽しい時間というのはどうしてこうも過ぎゆくのかしら』
満足げでありながら寂し気な言葉に同意は出来ない。
戦う事が本望の兵士であり勇猛果敢な戦士で、自身の腕に自信と誇りを持った騎士なのだろう。
アレだけの技量を持ち一機で戦場を支配し得る人物であれば、これまで満足に戦えるような戦場がなかったのだと理解はする。
だけれども私は認めない。
遊び半分という軽い気持ちで仲間を虐げ平和を遠退ける混沌のようなアレを…。
技術検証実験用ナイトメアフレーム仮名“
頭部はモルドレッドで首より下は朱厭で中身とシステムは現行の最新技術の塊。
機体性能はランスロット・アルビオン及び紅蓮聖天八極式を上回るが加速時の負荷などに人間が耐えられない人を選ぶどころか乗せられない機体。
唯一の例外となった肉体のほとんどを人工物で強化したマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア皇妃が搭乗することで機能を十全と機能させ、多くの一般兵以外にもグリンダ騎士団四機にラウンズ四機、神虎に蒼穹弐式改を含むギアスユーザー五機を撃破するという大戦果を挙げて尚戦う気は満ち溢れている。
大半の武装を失ってもまだ両手足は健在で、ダモクレスに着陸した状態で左右にランスロット・アルビオンと紅蓮聖天八極式に囲まれてもどちらにも対応できるように構えている。
カレンは紅蓮のエナジーを気にする。
稼働する分なら問題ないが輻射波動のエネルギーが少ない。撃てても後一回が限度だろう。向かいに位置するランスロット・アルビオンだってエナジーウィングからのエネルギー体の攻撃で援護を行っていたりしたものだからブレイズルミナス系のエナジーが芳しくない。
それはカリバーンにも言えた事。
幾重もの戦闘に天愕覇王荷電粒子重砲などエナジーを消費し続けてきたのだ。心許ないのは向こうも同じ。
『一応聞いておくけど降伏する気はない?』
右手をゆっくり構えつつ問うが答えなんて解りきっている。
スザクも分っているからこそ拳を握り締めて戦う準備を進めている。ここでメーザーバイブレーションソードを持たないのは奪われる可能性を考えての事だろう。アレに剣なんて持たれたら勝機は幾千、幾万、幾億、幾兆もの先へと遠のいてしまう。
『あら優しいのね。でも解っているのでしょう?私はね――――まだ遊びたいの!この子もまだ遊びたがっているのよ』
『この戦闘狂が!!』
不意打ち無しの初手での輻射波動を使用しての一撃。
ラスト一撃だが関係ない。
回避しようとしても最大威力で撃ったのだから半分は持って行ける自信はある。ゆえに取るべき行動はカリバーンの強化されているブレイズルミナスでの防御。
予想通りにカリバーンは両腕にブレイズルミナスを展開して防ぎに入った。そこを背後よりランスロット・アルビオンが襲い掛かる。
駒のように空中でくるくると回転した遠心力を利用した蹴りが防ぎきったカリバーンの頭部にめり込む。罅が入ったが反応したのか蹴られた方向に身体ごと捻って仕返しと言わんばかりに回し蹴りを決める。直撃したのはエナジーウィングを発生される翼で、飛行能力を失ったランスロット・アルビオンは空中へ放り出されたが、スラッシュハーケンを壁に撃ち込んで急ぎ戻ろうとする。
そのスラッシュハーケンを引き抜こうとする前に紅蓮の右手が襲い掛かる。
輻射波動が使えずとも肥大化した腕は質量が大きく、殴り掛かるだけでもナイトメアを鎮めきれる兵器となる。
受け止めるのは分が悪いと思ったのか、肩のショルダーシールド兼攻撃用の刃状のスラッシュハーケンが放たれる。
『それは一度見た!二度目は無いよ!!』
それでマークネモの両腕を貫いたのを見て知っていたカレンは殴る直前に横向きに動かしてわざと突き刺さるように防ぐ。開発者のラクシャータには心の中で謝っておくが今はこれしか手がなかったのも事実。スラッシュハーケンのワイヤー部分を左手で掴んで動きを止めさせる。
『――――ッ!?良い反応ね。でも切り離せば』
握られた時点でワイヤーを切り離していたが、こちらは一瞬…刹那でも足止めできれば問題なかった。
『そうね。でも何か忘れてない』
戻ってきたランスロット・アルビオンの蹴りが頭部に決まって罅どころか顔の半分が歪み切る。
『ここで貴方を倒して終わらせる!終わらせて見せる!!』
『良いわ!火事場の馬鹿力っていうのかしらね!!』
蹴りを決めて着地すると二撃、三撃目と殴り掛かったランスロット・アルビオンの攻撃を不意打ちをカリバーンは成す統べなく受けた。が、そのまま沈むことは無かった。
右手で受け止めて左手で関節部分に一撃を当ててへし折ったのだ。そしてカリバーンはもう一方へと手を伸ばす。
折られるぐらいならと握られた瞬間に腕を切り離して、外した時に発生する煙を煙幕として目を潰す。
如何に人間離れした相手であろうと見えない攻撃には対処しきれない。
スザクに注意が惹かれている隙を突いて紅蓮聖天八極式の左手が胴体へと迫る。
加速を付けた一撃でマニュピレーターは砕けたが、腕は見事にカリバーンに突き刺さった。
確かな手ごたえを感じ、煙が晴れて戦果を確認すると思っていた以上に装甲が堅かったのか致命傷には至っていない事を理解した。
『やってくれたわね』
『不味っ…』
『カレン!腕を外せ!!』
どういう意図があったのかは分からなかったが、カレンは言われるがまま左手を切り離して距離を取る。
追撃しようとするカリバーンは背後より襲い掛かるランスロット・アルビオンに気が付いて振り返る。
二度も背後から襲ったのだ。あのパイロットなら対応できない筈がない。
またも遠心力を用いた蹴りを放とうとするがすでに対応すべく体勢を整えている。
ここで僅かなズレにカレンは気が付いた。
蹴りの先が頭部からある一点へずれているのだ。
マリアンヌも気付いたがこればかりは避け切れない。
気付いたのはマリアンヌが先でもカレンが動けばそれは回避不可能な絶対の一撃と化した。
ランスロット・アルビオンの蹴りが突き刺さった紅蓮の左腕に直撃し、紅蓮聖天八極式が背後より体当たりを仕掛ける。
突き刺さった左腕が前後からの一撃で深く突き刺さり、カリバーンはエナジー類を損傷してその場に跪いた。
『本当にどうして…うふふふ、剪定の剣は役目を果たせたかしらね』
『それはどういう―――ッスザク!』
言葉の真偽を問う正す前に蹴りを入れた足が砕け、ランスロット・アルビオンは着地することが出来ずにそのまま飛び出してしまった。
慌てて飛び出して右手で支えるように引き寄せ、エナジーウィングを展開して飛行する。
右手も損傷して心持たないのでスラッシュハーケンを撃ち込んで機体を安定させる。
ほっと安堵していると背後で爆発音が聞こえ、振り返るとカリバーンが居た位置が燃え盛っており、カリバーンが爆発した事を示していた。
勝ったと心の底から安堵しながらカレンはスザクや上半身を覗かした状態でランスロット・リベレーションを操縦するオデュッセウスに一緒に乗っているアリス、両腕を破損させられたマークネモのネモに視線を向ける。
アレだけの技量を持っていた相手がたまたま殺さなかったなんて事は無いだろう。
まさかわざと殺さない様に戦っていたのかと疑問を持ったが、その答えは返ってくることは無かった。
『皇帝陛下の御為に!』
『チィ!まだ来るか!!』
両手を切断され、片足を失い、残るは胴体のミサイルポッドのみしか武装を持たないガレスが何の躊躇も無く突撃を続けて来る。舌打ちを入れながらランスで突き刺し取り付けられた銃口よりゼロ距離で蜂の巣にしてランスを引き抜く。
距離を取って爆散するガレスより距離を取ったコーネリアは戦場を睨みつける。
敵をダモクレスのシールド内部に入れない様に防衛線を展開しているがすでに多くの味方が撃破され、戦っているのは弾薬とエナジーに不安を覚える少数のみ。
連合軍の援軍を纏うにも攻めていたシャルル一派が混乱して居たり、投降者が多数出て対応に追われてここまで至れそうにない。
『ダールトン!ギルフォード!』
信頼の置ける自身の両翼とも言える二人の名を叫ぶとフロートユニットを接続したグロースター最終型と黒みがかった紫色のヴィンセントが周囲に攻撃を続けながら集まって来た。
『姫様ご無事で?』
『当たり前だ……と言いたいがエナジーも弾薬も心許ない。お前たちはどうだ?』
『私の最終型は元より近接戦のみ。弾薬の心配は元より有りませんがエナジーの方が不味いですな』
『こちらも同様です。あとニ十分も戦えたら良いでしょう』
やはりと言うべきが誰もが同じ状況で苦戦を強いられている。
現状数少ない戦力で耐えきれているのはジェレミアのサザーランド・ジークが弾幕を張って多くの敵機を落としているからに過ぎない。ナイトギガフォートレスという事もあってエナジーも弾薬もナイトメアフレームの比ではない。とは言っても撃ち続けていればいずれ弾切れになる。そうしたときがこの戦線崩壊の合図となる。
苦々しい気持ちを押し殺して次々と襲い掛かって来る敵機を薙ぎ払う。
その最中にモニターに撃破されて脱出する味方のガレスが映し出された。
『早く脱出しろエドガー!』
『父上、申し訳ありません…』
別方向でもまた一機やられたようだ。しかもダールトンが育てた精鋭部隊のグラストンナイツ機だという事がさらに戦線の悪化を指示した。
『グラストンナイツはあと誰が残っている!』
『クラウディオとデヴィットが……いえ、デヴィットが落とされましたのでクラウディオのみです』
『アルフレッドとバートも撃破されたのか』
五名いたグラストンナイツはもはや一機。
味方識別信号はすでに60%も消え、残った40%もろくに戦えた状態ではない。
中ではカリバーン一機と戦っている様子が伺えたが今は戦闘音一つ聞こえないのでどうなったかは定かではない。勝っているのかも知れないし、負けて全滅したかもしれない。
兎も角このままでは防衛線を展開しても維持することは出来ない。指揮官として撤退を視野に入れなければならない時である。
『これまでか…』
悔しくも漏らした言葉にこの場の誰もが頷いた。
が、突如として集まっていた敵機後方で爆発が起こった事でその判断は一時停止した。
中距離のガレス数機をミサイルシールドから発射したミサイルで撃破し、近接戦を仕掛けたヴィンセント・ウォード三機を剣一本で尽く切り払った桃色のランスロットを先頭に少数であるがナイトメア部隊が到着したのだ。
『ランスロット・フロンティア?いったい誰が…』
『ご無事ですかコーネリア姉様』
『マリーベルか!?』
聞き覚えのある妹の声に驚きつつ感謝の念を抱く。
ここでの援軍は心強い。
しかも到着と同時に敵の陣形を崩して各個撃破に持ち込もうとしている点で彼女の指揮能力の高さに笑みが零れる。
『敵はこちらの攻撃で浮足立っています。各機予定通りに敵の分断に集中。オズは中央を切り開いて!』
『了解よマリー!!』
命令が出されるとオルドリンの真紅に染まったアマネセールとオルフェウスが搭乗する純白のヴィンセント・グラムが敵中を切り崩してコーネリアとの合流を目指す。それに続くようにマリーカのヴィンセント・エインヘリヤルとトトのヴィンセント・グリンダなどが続く。
さらに別方向から暁隊が切り崩しを図る。
『へぇ、コーネリアを助けるなんてちょっと前までは考えられなかったな』
『今は味方だ。間違っても斬りかかるなよ朝比奈』
『解ってるって。それより千葉は藤堂さんとの事考えた方が良んじゃないの?』
『そりゃあそうだな。人の心配よりまずは自分のだよな』
『なぁ!?朝比奈!卜部!変なことを…』
『戦闘中だ。気を抜いてやられるなよ――――斬り込むぞ!』
『『『承知!!』』』
損傷した愛機の代わりに予備の暁に搭乗する卜部と朝比奈、千葉の月影に藤堂の斬月。
エリア11で敵対関係だった彼らが助けに来るのは何とも言えない心境であるが、ゆえに彼らの実力を知っているからこそ心強い。
マリーベルは指揮を執りながらも敵中を突破してコーネリアとの合流を果たす。
その際の動きは依然目にした枢木がランスロットに搭乗していた時に酷似しており、妹の技量の高さを目の当たりにして少し羨ましく思う。
なにせマリーベルは枢木 スザクと同じくナイトメア技能はオールS。
正真正銘の化け物級の腕前なのだ。
『あと少しで迎えが来ます。それまで持ちこたえますよ』
『迎えだと?アヴァロンでも突っ込んで来るのか?』
『近いですけど……あとはエニアグラム卿次第ですね』
その名を聞いて嫌な予感がした。
ノネット・エニアグラムは軍の学校での先輩でどういう性格かは知っているつもりだ。
だからこそ嫌な予感がしてならない。
接近する大型の味方識別信号を見つけて視線を向けると猛スピードで上空を駆けるグリンダ騎士団旗艦のグランベリーが見えた。向かっている先のダモクレスのブレイズルミナスは一部消えているが、カールレオン級が通れるほど広いようには見えなかった。
『ブレイズルミナス全力展開!総員対ショック姿勢!!』
あぁ、やっぱり無茶をする。
隙間を無理やりに広げて強引に突破する気だ。
無事とは言い切れない突破を図ったグランベリーはダモクレスのブレイズルミナスを何とか突破。勢いあまってダモクレス外装を削ったがブレイズルミナスのおかげで飛行に影響なし。
入り込んだことで内部に突入したナイトメア部隊に飛行艇がグランベリーに飛び込み、次々に収容される。
しかしながらこの後が問題だ。
出て来るにせよ今度は敵機の攻撃を何とかしつつ自分達を収容しようとするのだろう。
それはあまりに無謀な事だと理解する。
理解したがそれを可能とする気なのだろう。
グランベリー上部甲板よりシュタルクハドロンが放たれてブレイズルミナス発生装置のひとつを消し飛ばした。
甲板にはモルドレッドが待機しており、グランベリーの主砲として機能させているのだろう。
なんにしてもコーネリア達が防衛線を展開している辺りのブレイズルミナスが消失し、コーネリアはすかさずそこを通ってグランベリーに向かう様に命令を出す。
当然敵機は追ってくるが空いたブレイズルミナスを通る事になるので対応はそう難しくない。
さらに中央本陣より斑鳩のハドロン重砲が集まっていた敵機を薙ぎ払い、ダモクレスのブレイズルミナスにぶつかるもコーネリア達に被害無し。
全機が乗り込んだところで入り口にモルドレッドがシュタルクハドロンを放って入り口の敵機を一掃し、ブレイズルミナスを全力展開したグランベリーが力任せに敵中突破した。
十分に離れたグランベリーの後方で今までより強い光が放たれる。
鮮やかな桃色の閃光がダモクレス各部で発生し、巨大なダモクレスを飲み込んで行く。
同時にその光景を含んだ映像が斑鳩より世界各国に流され、黒の騎士団と神聖ブリタニア帝国は戦争の終結を発表した。
これにより平和な未来を迎えれると心より願いながら。
ダモクレスでの決戦から一か月後。
神聖ブリタニア帝国は大きな変化を見せていた。
神聖ブリタニア帝国は合集国に正式に加盟し、敵同士だった黒の騎士団と共に未来を歩み始めた。
加入後神聖ブリタニア帝国第99代皇帝オデュッセウス・ウ・ブリタニアは加入条件通りに軍事力を放棄し、ブリタニア軍を黒の騎士団に参加させた。
ユーロ・ブリタニアの宗主ヴェランス大公ことオーガスタ・ヘンリ・ハイランドも同意。続いてブリタニア本国より分けられたアジア・ブリタニアも同意を発表したがアジア地域は未だ安定しておらず、小さな衝突が続いているのでブリタニアに考慮して黒の騎士団に所属するコーネリア・リ・ブリタニア
部隊にはアンドレアス・ダールトン将軍にギルバート・G・P・ギルフォード、グラストンナイツの面々が在籍し、コーネリアの軍がそのままついている形だ。
そんな荒れているアジア・ブリタニアを取り仕切るのは第一皇女のギネヴィア・ド・ブリタニア皇女殿下―――いや、これは正しくないな。アジア・ブリタニア初代女帝と呼ぶべきか。
元々彼女は優れた観察眼を持っており、現在のブリタニア皇族の中で上位に位置する切れ者である。少々冷たすぎる対応が目立つものの、そこはついて行ったカリーヌ・ネ・ブリタニアにしっかりとサポートして貰うしかないだろう。
本来ならアジア・ブリタニアの代表に
受けた一番の理由は黒の騎士団のツートップの離脱が大きな原因だったろう。
黎 星刻総司令は元々不治の病を患っており、世界が平和になった事もあって療養生活を送るとの事。
そしてCEOのゼロは「私のすべきことは終わった」とだけ述べて姿を明かさぬまま表舞台より去った。
同時にエリア11―――合集国日本にてルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿下が発見された。このニュースに多くのブリタニア市民と彼の学友は驚きを隠せないでいたが、それに輪をかけて皇族復帰を頑なに拒否した事で二度も驚かしたのは目新しい事だろう。
それと時を同じくしてナナリー・ヴィ・ブリタニア皇女殿下とマリーベル・メル・ブリタニア皇女殿下の両名が皇位継承権を放棄し皇族からの離脱を宣言した。
マリーベルはグリンダ騎士団のオルドリン・ジヴォン、ソキア・シェルパ、トト・トンプソンなど多くを連れて、スペインのマドリードを拠点に民間のナイトメアフレームチームを設立するらしい。
そのチームに入らなかったのは四名。
レオンハルト・シュタイナーは家を継ぐためにシュタイナー家に戻った。勿論婚約者のマリーカ・ソレイシィと共に。
グリンダ騎士団の将であるヨハン・シュバルツァー将軍はその実力と経験を買われて、黒の騎士団の戦術顧問の一人となった。
残るティンク・ロックハートは以前皇立KMF技研所属のテストパイロットを務めていた事から黒の騎士団と契約した技術研究所のテストパイロットとなっている。
まぁ、その技術研究所というのはオデュッセウス・ウ・ブリタニアのサンフランシスコ機甲軍需工廠【ナウシカファクトリー】であるが。
元々ブリタニア所属であったがオデュッセウス資本の組織だったので、独立させて今は民間の技術研究所として日々新技術の開発に勤しんでいる。
勿論そこにはロイド・アスプルンドにセシル・クルーミー、ウィルバー・ミルビルなどが在籍しているが、ロイドは黒の騎士団からの要請で
それと新しく施設の充実と豊富な資金面からラクシャータ・チャウラーも入ってブリタニア一の技術研究所から世界一の技術研究所と成り、オデュッセウスの出資額も上がった…上がらざるを得なくなった…。
レナルド・ラビエ博士と娘のマリエル・ラビエも所属しているが二人はナイトメア関係ではなく新型の強化歩兵スーツ技術を用いて今度は身体機能に問題を抱える人達用の補助スーツを開発している。
とりあえずオデュッセウスの研究所の話はここまでにしておいて、ナナリーの話に移ろう。
皇族でなくなったナナリーは偽名であったランペルージ姓を名乗り、兄のルルーシュ・ランペルージとシャーリー・フェネットと共に世界各地の貧困地域を周っている。話を聞き、助けれる案はないかと模索する黒の騎士団の視察官的な役割を担っている。ただ治安が悪いところを行き来するので警護としてナナリーの騎士であったアリスを始めに、騎士団のサンチア、ルクレツィア、ダルクに元々はアリス達と同じ部隊に所属していた
ロロはオデュッセウスの下で働くかを悩んでいたが、家族としての生活を手にしてしまったがゆえに離れづらくなっていた。それを理解できたのでオデュッセウスが難色を示すであろうルルーシュを説得して同じランペルージの家族として一緒にいるようにしたのだ。最もルルーシュを説得できた一番の要因は「弟が欲しかったんです」と言ったナナリーの一言だろう。
索敵能力に戦闘面で優れたギアスユーザーと知略で優れたルルーシュに囲まれていては、完全武装のテロリストだって尻尾を撒いて逃げ出す事になるのは想像に容易いだろう。
これら一つ一つが世界を騒がしている事柄であるが、一番騒がしたのはオデュッセウス本人であるだろう。
ブリタニアが合集国入りして一週間が経った頃、オデュッセウスは皇帝の座を妹のユーフェミア・リ・ブリタニアに譲り、皇族の権利の放棄を発表した。
第100代皇帝に就任したユーフェミアはオデュッセウスがエリア向けに整備した法案に合わせて、より多くの人を救えるように新たな法案を作成。
まるで絵に描いた夢物語のような優しい世界を創ろうと働いている。
その傍らには枢木 スザクの姿がある。
彼はラウンズではなくユーフェミアの婚約者という形で寄り添っている。
最初は結婚の話も出ていたのだが、やるべき事が多すぎる状況では難しく、もう少し安定してからという事で先に延びているのだ。
新皇帝となったユフィを支えるのは枢木だけではない。
クロヴィス・ラ・ブリタニアは文化省のトップに就任してブリタニアの文化のみならず、植民地支配されて廃れたエリアの文化の復興を行い、キャスタール・ルィ・ブリタニアは秘書となったヴィレッタ・ヌゥと共に復興事業の監督官として上手く進行しているか、不正や不当な人種差別が行われていないかを見回っている。
パラックス・ルィ・ブリタニアは黒の騎士団に入り、ブリタニア防衛線力として派遣されて今は外延部防衛隊所属の機動騎士隊の隊長としてブリタニアの防衛に努めている。機動騎士と言うのはアクイラの技術が基になったシン・ヒュウガ・シャイングが搭乗したヴェルキンゲトリクスと名付けられた“サグラモール”で構成された騎士団である。一騎で圧倒的な力を持ち、機動力に秀でた機体なので少数ながらも有事の際には広く展開される事が期待されている。
ラウンズの名が出たのでここで紹介しておこう。
元ラウンズの面々の多くは黒の騎士団に誘いを受けたが多くが断った。
ノネット・エニアグラムを始めとしてモニカ・クルシェフスキーとドロテア・エルンストは民間警備会社を設立し、ブリタニアを裏切った罪からか、それともシスコン元皇帝に頼まれてか新皇帝のユフィの警護を行っている。この警備会社にはラウンズ以外にキューエル卿を始めとした元純血派の面々も所属している。
アーニャ・アールストレイムはジェレミア・ゴットバルトのギアスキャンセラーでギアスで失っていた記憶を取り戻して貰い、今は彼が始めたオレンジ畑で働いている。
戦死したとされているビスマルク・ヴァルトシュタインはシャルル・ジ・ブリタニアへの忠誠からかシャルルとマリアンヌの護衛としてハワイにあるギアス響団の子供達を保護している施設の警備主任を務めている。たまにオデュッセウスに暗号通信で連絡があるんだが、うたた寝している父上に子供達が群がっている様子を送って来られても…。というか実子の私達より親子っぽい構図に少し思うところが…。
次にルキアーノ・ブラッドリーだが、彼はブリタニアが合集国入りするとブリタニア本国から姿を消した。噂では未だ争いが絶えない紛争地域で彼らしい人物を目撃したとかあるんだが真相は定かではない。
オイアグロ・ジヴォンは色々と経営に勤しんでおりそれどころではない。公には出来ないが裏で動けなくなった黒の騎士団に代わって、裏で火消しを行う組織に資金提供を行っている。その組織はオルフェウス・ジヴォンがリーダーを務めている。
私が知っているのは本人から聞いたのと「その為に機体をくれ」と言われたからだ。伯父上もそうだったが私に言えばナイトメアが簡単に手に入ると思ってないかい?まぁ、用意するけどね…。
で、結局黒の騎士団入りしたラウンズは二人でオリヴィア・ジヴォンとジノ・ヴァインベルグだ。
ジノはパイロットとしてだが、オリヴィアは新兵育成の為だ。これから彼女の猛攻…じゃなかった猛特訓で新兵が扱かれより質の良い兵士達が平和を守るために活躍する事だろう。
あと話すべきはオデュッセウスの親衛隊を務めたレイラ達に協力関係にあった
父上―――シャルル・ジ・ブリタニアとゼロと対峙し、脳天に一発撃ち込まれて射殺された。勿論これは世界を騙すためのものであり、本人はぴんぴんしている。不死者であるコード持ちであるのだから脳天を撃たれようと、焼かれようと死ぬことは無い――――けれど積年の恨みか弾倉が空になるまで撃つとは…。
とあれ蘇った父上と機体を捨てて隠れるように脱出したマリアンヌ様を回収したゼロが連れ出し、ギアス響団の子供たちの面倒を頼んでいる。
子供たちはマリアンヌ様の良い玩具……コホン、遊び相手となってくれているだろう。あの人が暇を持て余すと碌な事がないので子供達に祈るばかりだ。
レイラ達は今頃ユーロピアに戻っているだろう。
私の親衛隊の任を解くとあのおばあさんの一団に会いに行くと言ってユーロピアに向かい、その後の連絡でそのままおばあさんたちと旅をするとの事。
佐山 リョウに成瀬 ユキヤ、香坂 アヤノ、それからアシュレイ・アシュラとアシュラ隊の面々もだ。
その中には日向 アキトも居るが、アキトは時たまハワイに居るシン・ヒュウガ・シャイング…いや、日向 シンに会いに行ったりしているらしい。
シンの周りはあいも変わらずアリス・シャイングとジャン・ロウが静かに火花を散らし、その光景をマリア・シャイングが見守っているとか。
あ!忘れてた。その一団にはレイラ達以外にネモも加わったんだ。
自由になったけどやる事がないので飽きるまで同行して色々体験したり見て回ったりしてその後はその時に決めるんだって。
マオは何も言わずにC.C.について行き、C.C.は世界各地のギアス関係の遺跡を確認して回るらしい。もしかしたらギアス響団みたいなのがあったら今後に影響するからこちらとしては有難い限りだ。ちなみにジュリアスも同行している。彼の場合はネモに輪をかけて何かをする目的がない。なのでC.C.から契約の話を振られ、コードを引き継ぐ件込みで話を受けた。定期的に連絡するとの事で一回目の連絡で近況報告も受けたが、C.C.は継承ではなく従者代わりに連れて行ったのではないよな?と疑いたくなるほど彼女達の身の回りの世話をしていた。本人が別に良いっていうから良いんだろうけどさ。
そして私―――オデュッセウスは着たことの無いタキシードを着て心情からガタガタと震えていた。
後ろではジェレミア・ゴットバルトとアーニャ・アールストレイムが立ち、小鹿のように震えるオデュッセウスを励ます言葉を投げかけながら逃げださないように退路を塞いでいる。
「また今度にしない?」
「いけませんよ殿下。約束を破るというのは後で後悔するもの。ですのでここは前に進むべきです」
「―――ガンバ」
「でもさぁ…」
「でももへったくれも無いと思いますが?」
隠れているようで隠れる気の無いV.V.―――いや、
コードと記憶を失ったままのV.V.はシャルル達と共にハワイへ移る予定だったが、記憶を失っている事から新たな人生を歩ませるのも良いかもしれないという事で、年相応にアッシュフォード学園に通う事になっている。
保護者など見繕う手筈であったが面倒臭くなってオデュッセウスが養子として伯父上を引き取ったのだ。
彼女が出来ずに子持ちとなったオデュッセウスは投げかけてきたヴィーに視線を向ける。
横で隠れていた気だった
野次馬はヴィーにリヴァルだけでなく、同じくアッシュフォード学園に通う事になるライラ・ラ・ブリタニアとその護衛部隊、さらにはレポーターとなったミレイ・アッシュフォードとカメラを構えたメルディ・ル・フェイの姿まである。
「なんでメルディまで居るのかな…」
「殿下の事なので面白そうと思い参りました」
「一応訂正しとくけど今や殿下じゃないからね」
「解ってますよ。技術研究所ナウシカファクトリー所長兼ナイトメア博物館館長殿」
「あとプチメデ製造の共同経営者もだよ……じゃなくて!君はディートハルトと紛争地域周るんじゃなかったっけ?」
「大丈夫ですよ。後から合流しますんで」
何が大丈夫なのだろうか?
黒の騎士団で情報を担当していたディートハルト・リートは完成した組織には用がないというのと、観察対象であったゼロが姿を消したので黒の騎士団より抜けて紛争地域の取材を主に活動するらしい。メルディはそれに同行するとの事なのだが、危険地域に行くのだから一人で行くより場慣れした二人で行った方が良いだろうにさ。
「それより殿下。待たせたら駄目ですよ」
「ディートハルト一人先に行かせた君に言われたくないよ!?」
ともあれここでぐだぐだしている訳にもいかないのも事実。
オデュッセウスは高級なレストランの入り口で立ち止まっている。
連日ビップが犇めく店内は店員以外に客は一人しか居らず、ダモクレスでの戦闘終了後にオデュッセウスが貸し切りで予約しておいたのだ。
店内にいる客と言うのはニーナ・アインシュタイン。
好意を寄せられた事から戦いが終えた後に気持ちを整理して話す約束をした相手。
が、皇帝辞任からナウシカファクトリーの民間技術研究所としての独立にナイトメアフレームの博物館設立など忙しかったために今日まで延びた――――って言うのは言い訳で、どう話したものかと悩み、先延ばしにしていた結果である。
手鏡を取り出し髭や服装に乱れがないかを確認し、深呼吸を数度繰り返して覚悟を決める。
戦うよりもこうも覚悟が決まりにくいとは…。
苦笑いを浮かべつつオデュッセウスは待っているニーナの下へ向かうのであった。
えー、ここまで読んで下さった皆様ありがとうございます。
誤字が多く、毎回多くの方に誤字報告を頂き感謝すると同時に、毎回の誤字に申し訳なく思っております。
今回の第117話で本編最終回となります。
今までお付き合い頂きありがとうございます――――と、締めくくるところなのですがここでご報告があります。
えっと、現在公開中の劇場版コードギアス復活のルルーシュを数週間前に見て来たのですが、その時内容が内容だった場合書けないかな?などと思って行き、見た結果、書けると判断したので劇場版も書こうかと思います。
ただし現在公開中の作品を書いて完全なネタバレではありませんが近い事を書くのは不味いと判断しまして、ブルーレイ&DVDが発売されて一か月もしくは二か月経過した頃に投稿しようと思います。
それに伴って章の“最終章 R2”を“原作 R2”に変更しました。
それまでは後日談を書こうと思います。
後日談は最終回に迫った辺りから頭にありまして、今まで忙しかったオデュッセウスが本来のタイトル通りにのんびりライフを楽しむ、または他のキャラクターの話を描こうと思っております。
当初の予定ではそれらを数話書いてこの作品を終えようと考えておりましたが、先に書いたように劇場版もあるのでそこまで繋げるべく、今までの一週間に一話の投稿を二週間に一話のペースで投稿することに決めました。
次回投稿日は二週間後の三月三十一日を予定しております。
今まで読んで頂きありがとうございます。それと今後も読んで頂きましたら嬉しく思います。
では、