次の小説を投稿するまでの間、もうしばらくお待ちくだされ。
x785年、天狼島決戦を終えてからは平和な日々が続いている。そんなある日、ギルドに一つの吉報が届いた。
「…っつー訳でよ、急な話だが、俺とルーシィは結婚することになったんだ」
「「「なにぃー!?」」」
「そうか、本当に急じゃな。しかし、これは目出度い話でもあるのう」
そう、数ヶ月に及ぶ交際ののちに遂にルーシィとジンヤは互いに結ばれる決意を固めたのだ。ルーシィの父親、ジュードに挨拶した時に彼に病気が見つかり、彼のためにもという気持ちもあった。
「ギルドメンバー同士の結婚って珍しくないけど、それでも嬉しいわ」
「ありがとうミラさん。正直嬉しすぎて最初頭が真っ白になっちゃったんだ」
「あんたたち仲よかったから、私からしてみればやっとかって感じだけどねぇ」
カナのそのセリフに周りにいた女性陣もウンウンと同意するように頭を縦にふる。
「ルーシィ、おめでとう。2人とも仲良くね」
「お二人ならきっと大丈夫ですよ」
「先を越されたのは残念ですが、おめでとうです」
「ええ、みんなありがとうね」
皆に祝福の言葉を受けながら、ルーシィはこれからの未来を想像させる明るい笑みを浮かべた。
「まさかお前が結婚とはな。俺が旅してる間にそこまでいってたのか」
「まあな。俺も26だ、そろそろ身を固める時が来たって訳だ」
祝福を受けるルーシィから少し離れたテーブルではジンヤがラクサス、ギルダーツ、そしてマカロフと共に酒を飲んで静かにこの幸せを祝っていた。
「にしても驚いたな。結婚するってんなら、俺やマカオみたいにならねえように最期まで責任を持てよ」
「先輩の言うことは重みがあるな、ギルダーツ」
「痛いこと言ってくれるな。その通りなんだがよ…」
結婚し、子供までいるギルダーツの言葉に皮肉めいた言葉で返したら、苦い笑いを浮かべている。
「まあ何はともあれ、良き報告を聞けて良かったわい。己のガキが結婚するまで行ってるならこれ以上に嬉しいことはないな」
「ありがとよ、マカロフ。親のいねえ俺にとっちゃあ、あんたは親同然なんだ、少しは恩返ししねえとな」
「こんなしんみりしてたら酒が不味くなる。ここは楽しく行こうじゃねえか」
ギルドの喧騒は幸せな風に乗って今日も一日夜更けまで続いていく。『
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そしてそれから一ヶ月、よく晴れた日にカルディア大聖堂で2人の式が行われていた。ギルドの「家族」だけではなく、街の人々までもがこの日のために集まっている。
「ジンヤさん、娘のこと、よろしくお願いします」
「分かっています、ジュードさん。後は自分に任せてください」
「ありがとう。親らしいことが最後にようやくできた気がします」
ジンヤの心強い決意の表れた言葉にジュードもどこか晴れやかな表情をしながら席へと向かった。それを見届けてから2人は指輪を交換し、一生を共に過ごす誓いを立てた。
「これからもよろしく。隣で一緒にな」
「ええ。こんな私だけど、よろしく」
晴れわたった冬の日、2人が出会った時のように爽やかな風が街を駆け、祝福を与えるように暖かい光が大聖堂を照らす。それぞれの道は一つとなり、未来へと向かい始めた。
多分年内は難しいので、まだ未定ですが新作は次年度とかになりそうです。