はい、オリジナル後編です、なんとか2話にまとまりました。
戦闘描写に不安ありです、うまく書けてればいいですが。
それではどうぞ。
「はぁ、はぁ、はぁ…なんてヤローだ。ここまでしぶといヤツは初めてだ!急所狙っても倒れねぇし、魔獣の両腕を解放しといてこれとは…」
「ウゥ、ギュぉぁがぁー!!!ワレハ斉天大聖ノ、孫悟空サマジャア!」
うめき声とともに木の幹くらいある腕を振り上げて火をまといながら振りぬいてきた。
「我ニ挑ミシ不届キ者メ、死ニサラセ!」ドゴォ
「グフォッ!!…うぇ、ゴホッゲフッガハッ!ぺッ!能力で固めてなきゃ腹抉られてたな。にしても、効いたぁー。体が痺れやがる」
すかさずに、硬い皮膚を持つアルマジロに変身したが威力の高さを前には防ぎきれなかった。
「ウハハハハ!我ノ力ガ溢レルヨウダ!カノ者ニ力ヲ与エテモラエテカラ!」
(かの者?誰かがあいつの魔力を暴走させてるのか?だったら力の供給源を止めてあふれた力を食い切るしかなさそうだな。…ここであいつを仕留める!)
[我が魂魄、この身が滅ぼうとも貴様を食い止めてみせようぞ。わが意思にてその姿を現せ!]
「ナ、ナンダソノ姿ハ!」
『これは獣人の力を先程より更に引き出したものだ。貴様を止めるにはもはやこうせざるを得まい!』
全身から血より紅い蒸気を出し、上半身を石榴色に染めた爬虫類のような姿にさすがの悟空も驚きを隠しきれない様子でいた。
『貴様の動きを止めて、その力を頂くとしよう!一つ、玄武【崩地渇水】!』
その声で地面が割れ、
「グッ、片脚ガ!」
『立て続けに行く。二つ、【大蛇不動の大見得!】』
(ナンダ、ヤツノ背後ニ見エルノハ!カラダガ全ク動カヌッ!我ハコイツニ畏怖シテイルノカ!)
《大蛇不動の大見得》。獣人解放時に現れる力で蛇睨みの様に、相手を竦ませてしまう力を持っている。もはや、動く余裕も話す気力も削られてしまっていた。
『これで仕留めるとしよう。すべてを喰らってやる!三つ数えて仕上がりだ!三封数え歌《餓鬼鮫の大顎》!』
ジンヤの右腕から先がまるで鮫のように皮膚が逆立ち始めた。動けなくなった悟空を捉え、その身の黒い気を食い始めた
「グォォオー!!ワシノ、ワシノ力ガァアアァア!」
彼が目覚めたのは戦いから一刻が過ぎたころ、もう日は沈み始めていた。
「…はっ!ワシはここで何をしておったんじゃ?」
「意識を取り戻したか。その様子じゃ何も覚えてねえの?」
「ふむ、そなたがワシを救ってくれたのか。迷惑かけたな…。すまぬがいきなり襲われたもので何がなんだか。変な力を入れられたのは憶えておるのだが…そうじゃ、思い出したわい!そやつは黒髪に漆黒のマントをつけて『黒魔道士』を名乗っておったわ!」
「なにぃ!黒魔道士だ!?…なんてこったいあいつか!最恐最悪の黒魔道士『ゼレフ』だとは!」
「ゼレフじゃと⁉厄介なことに…。折角じゃ、お詫びと言ってはなんじゃがワシの力をそなたに貸そう。如意棒にワシを取り憑かせたもので、如意に姿を変えられる優れものじゃ。戦術が広がってそなたの役に立つじゃろう」
「ありがたい。これで遠距離攻撃もバッチリだ」
黒魔道司ゼレフ、400年前に世界を陥れる魔法を作った本人だ。彼はもはや伝説、生き残っているはずはなかった。重い風が吹きぬけていった。
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「村長、世話になった。3日も泊めさせてもらった上に看病まで…」
「なに、こんな悪夢から覚めたのです。これぐらい恩返しさせてくだされ。我々の恩人ですから」
「そうか、何か困ったら伝えてくれ。いつでも来る」
「嬉しいのぅ。そうじゃ、君に評議会の支部から連絡が来ていましたぞ?確か緋色の髪の女性からあなたに連絡を取りたいと…」
「……それってあいつじゃねえだろうな、おい?全く俺も運がねぇな」
村の連絡所にて
「はーい、ノックしてもしm「私だ。そのラクリマにノックするところなどなかろう、ばか者が」いきなり罵倒か、ショック」
「できればギルドで話したいことがある、急ぎ戻っておいてくれ」
「あいよ、怪我に響かねえ程度に急ぐよ」
「うむ、ではな」
「はぁ、帰ったら説教か。面倒なことn…ちょっと待て、何で俺の居場所がわかったし!しかも評議院にいるって、何したしぃ!?村長ォ帰りの馬車用意してくれぇ、今すぐにぃ!」
終わりました、オリ話。思ったより難しいです、オリ話。
次からは鉄の森、アイゼンヴァルド編です。最後に出てきた人誰だかわかった読者さんも多いのでは?
それでは、次までサイナラ!