バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
今回は・・・・まだ皆さんプールには入りませんね。
「理由は皆の水着がまだ決まっていないからだそうだ」
「まあ悩む気持ちはわからないでもないけどね」
ということで今回は響さんのちょっとしたことについてと新キャラの登場です。
それでは本編にいきますか。
「本編どうぞ」
noside
土曜日、プール掃除の日がやってきた。
ギラギラと輝く太陽の下、響、咲夜、明久、妹紅、慧音の5人は文月学園へと歩を進める。
天気は快晴。初夏らしくそれなりには暑いが絶好のプール日和と言っても過言ではないであろう。
ただそんな天気とは裏腹に・・・・・
「・・・・・はあ」
響の心は酷く曇っていた。
「響、なぜそんなに落ち込んでいるんだ?昨日までは何ともなかったのに・・・・そこまで落ち込んでいるお前は初めて見るぞ?」
響が落ち込んでいる理由が気になった慧音は直接本人に尋ねてみた。
「・・・思い出してしまったんです。プールによってもたらされる重大にして忌々しき弊害を」
「・・・・は?」
慧音は響の言っていることの意味が分からずに首を傾げる。
「えっと・・・・意味がわからないんだが?」
「明久、咲夜。響は一体何を言っているんだ?」
慧音と同じように響が落ち込んでいる理由が気になっていた妹紅は明久と咲夜ならばわかると思ったらしく二人に聞いてみた。
「あははは・・・・・あのね妹紅、慧音さん、響は・・・・・肌を露出させることを嫌がっているんだよ」
「「え?」」
明久は苦笑いを浮かべながら言う明久に対して妹紅と慧音はほうけたように声を出す。
「響様は昔から人前で肌を露出させるのを嫌っているの。でもプールでは嫌でも肌を露出させることになるから・・・・」
「だからあんなに落ち込んでいるというわけか」
「そういうことよ」
「なるほどな。どうりでいつも長袖を着ているわけだ」
慧音は響の姿を見ながら言う。明久、咲夜、妹紅は夏服を着ているのだが響だけは学園指定の長袖のカッターシャツを着ている。
「というか響・・・・暑くないのか?」
妹紅が響に尋ねる。まあ初夏とは言え気温は30度近くにまで上がっているのだからその疑問はもっともであろう。
「肌を露出させるよりはマシだ」
響はキッパリと言い切った。どうやら響は暑さよりも肌の露出の方を嫌っているようだ。
「そんなにか・・・・なんでそんなに肌の露出を嫌うんだ?」
「嫌だから」
「いや、だからその理由を・・・・」
「嫌な理由は嫌だから。以上だ」
((あ、ダメだこれ))
妹紅と慧音は響のあまりの嫌がりように若干呆れていた。
「だからって・・・・せめてそのマフラーは取ったらどうだ?」
慧音は響の首に巻かれたマフラーを指差す。響が首に巻くマフラーの布は薄いが暑さに拍車をかけているのは明白だ。見ている方が暑くなってくる。
「嫌です」
しかしまたしても響はキッパリと拒否した。
「無駄ですよ慧音さん。昔僕も何度も言いましたが響は一切聞き入れませんでしたから」
「基本的に響様は屋内外関係なしにマフラーをつけていますからね。外すのは着替える時と入浴と睡眠時と・・・・・あとは泳ぐ時ぐらいですので」
この二人にここまで言わせるのだからよほどの筋金入りであることが伺える。
「そういえば外したところあまり見たことないな・・・・首元も露出するの嫌なのか?」
「そういうわけじゃあない。このマフラーには思い入れがあるんだ」
響はマフラーに手を当てながら言う。
「思い入れ?」
「確か誰からのプレゼントなんだっけ?」
明久は昔響が言っていたことを思い出しながら言う。
「ああ。そうだよ」
「プレゼントって・・・・咲夜か?」
妹紅はこれほどまでにこだわっていることからマフラーは咲夜が送ったものなのであるのかと思い咲夜に尋ねてみる
「いいえ。私ではないわよ」
「咲夜じゃないのか・・・・じゃあ一体誰の?」
「響がここまでこだわるならよほどの人物なのだろうが・・・・?」
「・・・・多分妹紅も慧音も知ってる人だと思う」
「え?」
「私と妹紅も知っている人?」
「ああ。このマフラーは・・・・・藍さんからもらったものだから」
「「ええっ!?」」
響の口から出た名前を聞いて妹紅と慧音は表情を驚愕に染めた。どうやら二人共藍とは面識があるようだ。
「藍さん?それって誰?」
唯一この中で藍のことを知らなかった明久は首を傾げながら疑問の声を上げる。
「八雲藍さん。紫さんの妹で紫さんの秘書をしている人だよ」
「へえ、そうなんだ。でもどうしてその人からのプレゼントされたマフラーをそんなに大切にしているの?」
「藍さんは俺にとって誰よりも尊敬する人だからさ。彼女の生き様はある意味では俺の目標とするものだから」
響は先ほどまで落ち込んでいる様子が嘘のように嬉しそうに語る。よほど藍に対する尊敬の念は強いということであろう。
「だからそんな藍さんからもらったこのマフラーは・・・・俺にとって本当に大切なものなんだ」
「・・・・そうなんだ」
明久は響の表情や様子から響がどれほど藍を尊敬しているのかを察した。
「・・・・・でもプールでは流石にそれ外すんだよね?」
「・・・・そうなんだよ」
明久に言われて響はまた落ち込んでしまった。
「誰よりも尊敬する人か・・・・・咲夜としてはそれはどうなんだ?」
妹紅は響に聞こえないようにこっそりと咲夜に聞いた。
「何がかしら?」
「いや、何がって・・・・・咲夜は響のこと好きなんだろ?藍さんに嫉妬したりは・・・・」
「しないわよ。響様の気持ちはよくわかっているつもりだしそれに響様が藍さんに抱いている気持ちはあくまでも尊敬。恋愛感情を抱いていないということは知っているもの」
咲夜は頬笑みを浮かべながら
「そうか・・・・響のことよくわかっているんだな」
「当然よ。私は響様の従者で・・・・響様を愛しているもの」
(ならそれを早く本人に言えばいいのに・・・・そんなに複雑なのか?・・・・なんかやるせないな)
妹紅は響と咲夜の間の複雑な事情を思い、憂いを抱いた。
響達が学園前につくとそこにはいつものメンバーがほとんど揃っていた。そしてその他にも眞姫、チルノ、リチル、萃香、葉月の姿もあった。
「おっ?ようやく来たか」
学園前に着いた響達に雄二が挨拶をした。
「おう・・・・おはようユウ」
「予想はしてたが・・・・お前やっぱテンション低くなってるな」
「まあな・・・・」
「・・・・響やっぱり肌露出するの嫌?」
雄二のそばにいた翔子が響に尋ねた。響の親戚である翔子は響がいかに露出を嫌っているのかを理解していた。
「こればっかりはな・・・・・多分一生直らない」
「お前も難儀なやつだな」
あからさまに落ち込んでいる響に対して雄二は同情の視線を送る。
「こんにちは咲夜さん」
「ええ。こんにちは眞姫」
その一方で咲夜と眞姫が挨拶を交わしていた。
「融麻に誘われたのかしら?」
「はい。今日は体の調子もいいので皆を誘ってきました」
眞姫は一緒に来た子供達の方に視線を向ける。
「明久お兄ちゃん!妹紅お姉ちゃん!こんにちはです!」
葉月は明久と妹紅の下に駆け寄り元気よく挨拶をした。
「うん。こんにちは葉月ちゃん。今日はお姉ちゃんは一緒じゃないの?」
「はいです!なんとなく誘わない方がいいと思ったから」
どうやら葉月ちゃんは無意識にだが空気を読んだらしい。
((葉月ちゃん・・・・・グッジョブ))
明久と妹紅は葉月に対して心の中で賞賛を送った。
「うぅ~・・・・・」
「おい萃香・・・・この子大丈夫か?」
羽羅は明らかに具合が悪そうにしているチルノを目にして萃香に尋ねる。
「あ~・・・・チルノは本当に暑いのが苦手だからな」
「チルノちゃん大丈夫?」
「大丈夫・・・・あたいは最強だから・・・・」
心配そうに声をかけるリチルにチルノは笑顔で答える。だがその笑顔は力を感じられず、明らかに無理をしているように見える。
(これは・・・・しっかりと見ていたほうが良さそうね)
華扇は万が一のことが起きないようにとしっかりとチルノの様子を見ていようと心に誓った。
「ところでユウ。もう全員揃っているのか?」
響は雄二に尋ねた。
「いや、まだ愛子が来ていないな」
「ボクがなんだって?」
噂をするとなんとやら。愛子が姿を現した。
ただ・・・・愛子のそばには他に二人の男女の姿があった。
「蒼牙!」
「久しぶりだな響」
「そうだな。元気そうでなによりだよ」
響と少年・・・・・飛沫蒼牙は嬉しそうに挨拶を交わした。
「ん?響の知り合いか?」
「ああ。こいつは飛沫蒼牙。俺の中学時代の知り合いだ」
「坂本雄二だな?あんたのことは色々と噂を聞いているよ。よろしくな」
「おう。それで女の方は?」
「ああ。彼女は・・・・」
「あら?美鈴じゃない」
「!?」
咲夜が少女・・・・美鈴の名を呼ぶと美鈴はビクリと体を震わせた。
「さ、咲夜さん・・・・」
「久しぶりね美鈴」
「は、はい・・・・・お久しぶりですね」
互いに笑顔を浮かべる咲夜と美鈴。だが咲夜の笑顔は清々しいほどに綺麗なのだが美鈴の笑顔はかなり引きつっている。
「美鈴・・・・・まだ咲夜のことが苦手なんだな」
「ハハハ・・・・・みたいだな」
そんな二人の様子を見ながら響と蒼牙は苦笑いを浮かべる。
「響、結局彼女は誰なんだ?」
「ああ。彼女は紅美鈴。蒼牙の婚約者」
「まだそこまでいっていない!!」
「そうか。ということはそのうちそうなるっていうことか」
「なっ!?」
響と雄二はニヤニヤと笑みを浮かべながら蒼牙をからかう。コンビネーション抜群である。
「と、それよりの蒼牙。どうしてお前と美鈴がここにいるんだ?」
「ああ。工藤からプール掃除の話を聞いてな。俺と美鈴は手伝いに来たんだ」
「そういえば蒼牙は愛子と同じ水泳部だったな・・・・助かるよ。ありがとな」
「気にするな」
「さて、ここにいても仕方がないしそれじゃあ行くか」
「だな。皆!そろそろ行こうか」
響の号令に従い、皆移動を始めた。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回のゲストはチキンボーイさん考案のオリキャラ!飛沫蒼牙さんです!
「よろしくな」
はいよろしくお願いします!それでは座談会を・・・・グハッ!
「って、主!?なんでいきなり吐血!?」
「あ~・・・・オーバーヒートしちまったんだな。無理もない」
「どういうことだ?」
「このプール編・・・・・登場キャラ何人いると思う?」
「・・・・・数えるのが億劫になるくらいいるね」
「うちの主にそれを一度にさばき切るほどの文章力は?」
「・・・・ないだろうな」
「故にこのオーバーヒートだ。すまないな蒼牙。せっかくの初登場だっていうのに」
「いや、別にそれは構わないが・・・・・」
「でも座談会はどうするの?流石に主抜きじゃ進めにくいよね?」
「まあ・・・・・とりあえず蒼牙の簡単なキャラ設定を発表しておくか」
「それはありがたいな」
「それじゃあどうぞ」
飛沫 蒼牙
容姿
テイルズのセネルを黒髪にしたもの
性格
ぶっきらぼうだが友達思いで友達に手を出す奴は老若男女問わず手加減しない
常識人で突っ込み役にまわることが多い
学年
2-B
カップリング
紅 美鈴
得意科目
保健体育(500点)
苦手科目
数学と化学(100)
その他はBクラス平均レベル
召喚獣
武器はナックル、服装はセネルと同じ
腕輪
『アクア』 拳や足に水を纏わせたり、纏わせた水を放ったりできるが、放つ度に30点消費する
その他
響達と同じ中学で面識がある
水泳部に所属
スポーツ全般は得意
愛子と康太を越えること目標にしている
妹が一人いて溺愛しており、妹を守る為に武道をしている
「とまあ以上だな。詳しい設定はまたプール編が終わったらということで」
「それじゃあここで締めに・・・・する前に主から一言あるみたいだね。ほら起きて」
は、はい・・・・・今回のプール編ですが全キャラ出すために話をかなり分けると思います。ただ全員を絡ませるのは無理なので特定キャラ同士になりますのでその辺りはご了承を。
「それじゃあここで締めるぞ」
「「「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」」」