バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第82話!

今回は明久さんと妹紅さんのターン!

「・・・・今更だけど僕すごく恥ずかしいんだけど」

「・・・・どんまい」

アハハ!それでは本編にいきましょう!

「本編どうぞ」


第82話

side 明久

 

「あ、明久・・・・」

 

僕の目の前には今妹紅という名の天使が降臨している。

 

これは決して誇張などではない。白いドレスに白いヴェールをかぶった・・・・・すなわち花嫁姿の妹紅を天使といわずになんといえばいいのであろうか?この場に慧音さんがいたらきっと同じことを思っただろう。

 

さて、どうして妹紅が今花嫁衣装を着ているのかというと・・・・

 

 

 

 

 

~1時間前~

 

「失礼いたします吉井様、藤原様」

 

やけに愛想の良い笑顔を浮かべた秀吉と輝夜(もちろんスタッフモード)が声をかけてきた。

 

「・・・・なんの用だ?」

 

訝しげな目で輝夜を見つめて返事を返す妹紅。まああんな怪しさ満点な笑顔見せられたんだから気持ちはよくわかるね。

 

「ええ、残念ながらウェディング体験を逃してしまったお二人に提案がありまして」

 

「「提案?」」

 

「はい。体験までとはいきませんがお二人が宜しければタキシード、ウェディングドレス姿での写真撮影はいかがでしょうか?」

 

ニコニコとした笑顔を一切崩すことなく秀吉と輝夜は言う。

 

・・・・・ウェディングドレス姿の妹紅か。

 

「是非やらせてもらおうよ妹紅!(どうしようか妹紅?)」

 

「・・・・明久。多分だけど本音と建前が逆になってるぞ」

 

「嘘っ!?」

 

ま、またやってしまったのか・・・・・いくら妹紅のウエディングドレス姿が見たかったからってよもや本音と建前が逆になってしまうとは。

 

あまりにもバカっぽい行いに秀吉と輝夜の笑顔も苦笑いに変わってるし。

 

・・・・・・というか僕最近そういうの多い気がする(泣)

 

「・・・・・そんなに見たいのか?私のウエディングドレス姿」

 

妹紅が上目遣い気味に僕を見つめながら聞いてきた。

 

「当然だよ!妹紅のウェディングドレス姿なんてお金を・・・・いや、寿命を10年差し出してでも見てみたいよ!」

 

「寿命を差し出してまで!?それはやりすぎだろ!?」

 

妹紅は驚きをおらわにして声を張り上げた。でも僕にとっては妹紅のウェディングドレス姿にはそれだけの価値があるものなんだ。

 

「でも・・・・そうか。そんなに見たいのか・・・・・よし、わかった」

 

「え?」

 

「折角だし・・・・いいぞ///」

 

妹紅が恥ずかしそうに頬を染めて言った。

 

「本当に?」

 

「う、うん。少し恥ずかしいけど明久が見たいって言うなら・・・・それに私も明久のタキシード姿見たいし(ボソッ)」

 

僕のために・・・・・妹紅は本当にいい子だな。でも最後に何かボソッと呟いてたけどなんだろう?

 

「決まりですね。それではお二人共、撮案内いたしますので付いてきてください」

 

僕と妹紅は歩き出す秀吉と輝夜について行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあそういうわけで僕の目の前には今ウェディングドレス姿の妹紅がいるのだ。

 

もちろん僕もタキシードを着ている。

 

それにしても・・・・本当に綺麗だな妹紅。さっきの翔子さんも綺麗だったけれど僕にとっては妹紅はそれ以上だよ。

 

それこそ・・・・・

 

「・・・・カハッ!」

 

「明久!?」

 

吐血してしまうほどの可愛さだ。

 

「大丈夫か明久!?」

 

「All right. Do not have any problem(大丈夫だ。問題ない)」

 

「なんで英語!?というかどうして血を吐いたんだ?」

 

それは妹紅があまりにも綺麗すぎるからです。

 

きっと雄二も表情には出さなかったけど翔子さんのウェディングドレス姿を見たときは同じ思いだったんだろうな。

 

・・・・って、あ。そういえば僕まだ妹紅に似合ってるって言ってなかった。ちゃんと言葉にして言わないと。

 

「それよりも妹紅。ウェディングドレス似合ってるよ」

 

「口から血を流しながら何言ってるんだ!」

 

・・・・あれ?予想ではここで赤くなって俯くはずだったんだけど・・・・・やっぱり吐血が気になるのかな?

 

「大丈夫だよ。衣装は汚さないように気をつけてるから」

 

「そういう問題じゃない!」

 

あれ?じゃあどういう問題なんだろ?

 

「あの吉井様・・・・とりあえず血を止めてください。そのままですと撮影できませんので」

 

「あ、うん。わかったよ」

 

秀吉に言われるまま僕は血を止めた。

 

「・・・・明久。お前どうやって吐血を止めたんだ?」

 

「え?どうやってって普通にだけど?」

 

「普通にって・・・・いや、もういいや」

 

??妹紅どうしたんだろう?

 

「それでは写真を撮影しますのであちらに移動してください」

 

「わかった。それじゃあ行こ妹紅」

 

「う、うん」

 

秀吉に促されて、僕は妹紅の手を引いて撮影位置に移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、やっぱり恥ずかしいね」

 

「そ、そうだな///」

 

ボクと妹紅は先ほど撮影した写真を眺める。

 

撮影するときはどこまで気にならなかったけどやっぱりこうして写真にされると少し・・・・いや、かなり恥ずかしい。

 

でもその恥ずかしさを上回るくらいに・・・・すごく嬉しいと思う。

 

ちなみにこの写真はパークの写真館には飾られない。向こうは飾る気満々だったみたいだけど流石にそれは恥ずかしすぎるから断固として阻止した。

 

「でも・・・・・やっぱりタキシード姿の明久はかっこいいな」

 

妹紅は僕に笑顔を向けながら言う。

 

「そうかな?僕なんかよりも妹紅のウエディングドレス姿の方が・・・・すごく綺麗だよ」

 

「そ、そうか・・・・ありがとう」

 

僕が褒めると妹紅は嬉しそうに頬を赤らめる。

 

「それにしてもさ、この写真・・・・知らない人が見たら本当に結婚したように見えちゃうよね」

 

写真の中には腕を組んでいる僕と妹紅がいて写真の上部には『私たち結婚しました♥』と書かれている。

 

・・・・10人に見せたら10人に誤解されるだろうね。

 

「・・・・・結婚」

 

「??どうしたの妹紅?」

 

何故か妹紅はやけに神妙な面持ちで写真を見ていた。

 

「・・・・なあ明久。ちょっといい?」

 

「なに?」

 

「明久は・・・・覚えてる?あの時の約束」

 

「!?」

 

あの時の約束・・・・・

 

『約束して・・・・次にあったら・・・私を・・・・明久のお嫁さんにするって』

 

「・・・・うん。覚えてるよ」

 

妹紅と離れ離れになる時に交わした約束・・・・・忘れるはずがない。あの時の約束は僕にとって大切なものだから。

 

「妹紅も・・・・覚えてたんだね」

 

「ああ。忘れるはずがない。あの日の約束は・・・・・私にとって何よりも大切なものだから」

 

そっか。妹紅にとってもあの約束は・・・・・あれ?何よりも大切って・・・・それって・・・・・・

 

「明久、私は・・・・私は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久のことが好きだ」

 

「・・・・え?」

 

妹紅が・・・・僕のことを?

 

「だから・・・・明久さえよければ・・・あの日の約束を果たして欲しい。私を・・・・明久のお嫁さんにして欲しい」

 

妹紅の目は真っ直ぐに僕を捉えている。表情は真剣そのものだ。

 

妹紅はものすごい恥ずかしがり屋だ。言葉にして伝えるのには僕なんかじゃ想像もできないほどの勇気を振り絞ったんだろうな。

 

「・・・・僕でいいの?」

 

「え?」

 

「本当に・・・・・僕でいいの?僕なんかで・・・・いいの?」

 

それに比べて・・・・こんな聞き方するなんて僕はずるいな。

 

「ッ!!・・・・当たり前だ!私は・・・・明久が大好きなんだから!」

 

「妹紅・・・・!!」

 

ギュッ

 

「あ・・・・・・・」

 

僕は妹紅の体を抱きしめた。

 

「僕も・・・・大好きだよ。妹紅のことが・・・・大好きだ!」

 

「明・・・・久」

 

「だから妹紅・・・・僕のお嫁さんになって」

 

「・・・・うん!」

 

妹紅は僕の背に手を回し、強く抱き返してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ妹紅」

 

しばらくして落ち着いた後、妹紅に声をかけた。

 

「その・・・・さっきはお嫁さんにする言ったけど・・・・僕たちの年じゃまだ結婚はできないよね」

 

「あ、ああ。そうだな」

 

「だからさそ・・・・それまでの間は恋人ってことでいいかな?」

 

「!?恋人・・・・・そっか。恋人か・・・・うん。そうだな」

 

妹紅は嬉しそうに・・・・・だけど恥ずかしそうに俯いた。

 

「・・・・なら」

 

スッ

 

僕は手で妹紅の顎を上げ、妹紅にキスした。

 

「!?」

 

「これはその・・・・証だよ」

 

「あ、あわわ・・・・・」

 

妹紅は顔を真っ赤にさせ、口をパクパクさせる。本当に可愛いな。

 

「急にごめんね。でも告白は妹紅からだったから・・・・キスは僕からしたかったんだ」

 

「そ、そっか・・・・・その・・・・ありがとう。すごく・・・・・嬉しい」

 

「良かった・・・・・妹紅」

 

「なに?」

 

「これからよろしくね」

 

「・・・・・ああ!よろしく!」

 

夕日を背にし、妹紅が僕に笑顔を向ける。

 

この時見た笑顔を。僕は一生忘れることはないだろう。

 

 

 

 

 




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

今回のゲストは明久さんのお嫁さん!妹紅さんです!

「お、お嫁さんって・・・・・///」

「主!いきなりなんてことを言うんだ!妹紅が恥ずかしさでショートしちゃったじゃないか!」

「そういうアキも顔赤いぞ?」

「こ、これは・・・その・・・・」

まあお気持ちはわかりますよ。というわけでおめでとうございますご両人!

「おめでとうアキ、妹紅」

「「あ、ありがとう・・・・///」」

いや~雄二さんと翔子さんに引き続いて明久さんと妹紅さんもついにですよ!めでたいですね!

「そうだな。だが正直俺はこの二人はもっとかかると思っていたな」

「どうして?」

「アキはヘタレで妹紅は極度の恥ずかしがり屋だから」

「「・・・・・否定できない」」

そして告白は妹紅さんからですからね・・・・明久さんマジヘタレです。

「ぐっ・・・・」

「・・・・でもまあ自分からキスしたんだから多少は度胸があることは認めよう」

「・・・・なんか褒められている気がしないです」

「大丈夫か明久?」

「うん。大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」

「当然だ。なにせ私は・・・・明久の恋人なんだから」

「妹紅・・・・」

「明久・・・・」

・・・・・あの響さん。なんか二人が桃色のフィールド貼っちゃったんですけど・・・・ひょっとして私たちお邪魔?

「・・・・だろうな。だが・・・・・耐えろ」

了解しました。ですがまあ・・・・この二人が恋人になったというのはある意味では大変なことなんですよね。

「・・・・姫路さんと島田さんか」

ええ。二人にバレれば・・・・ロクでもないことになるのは目に見えています。

「本当に面倒くさい・・・・だがまあ二人は俺達が守るさ。あいつらには手出しさせない」

よろしくお願いします。さてて、それでは次回は響さんと咲夜さんのターンですね。

「・・・・そうだな」

・・・・まあ響さんは響さんの思うようにやればいいですよ。

「すまない」

いえいえ。さて、そろそろ締めますか。というわけでお二人さん。一旦いちゃつくのは中断してください。

「なっ!?べ、別にイチャついてなんかない!」

「そうだよ!僕たちはただ・・・・」

はいはい。わかりましたー。

((なんかすごくムカつく・・・・))

それでは・・・・



「「「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」」」



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