バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
「・・・・・おい主」
な、なんでしょうか?
「・・・・・重苦しい話は書かないんじゃなかったのか?」
・・・・・アハッ♪
「笑ってごまかすな!」
いいじゃないですか。前半は甘甘展開なんですから。
「・・・・それは俺達がということか?」
・・・・・サーセン
「はぁ、全く・・・・・もういい本編に行くぞ」
はい。それでは本編どうぞ!
noside
「・・・・・ねえ恭二」
「・・・・・なんだ友香?」
「この障害物競走のペアの部の平均得点って何点だったかしら?」
「大体200点ぐらいだ」
「それじゃあ前にあなたに頼まれて二人でこの障害物競走を試した時の私達の得点って何点だったかしら?」
「311点だ」
「・・・・・・私それって十分な高得点だと思っていたんだけど」
「・・・・・まあな。というよりも実際に高得点だ」
「・・・・・そうよね。でも・・・・・」
「ねえ融麻」
「何ですかソラ?」
「私達の点数って何点だったっけ?」
「378点です。暫定でトップでした」
「・・・・・・私正直これだけの点があったら誰にも抜かれない自身があった」
「奇遇ですね。私もありましたよ」
「なら・・・・・・あれはなんだろう?」
「・・・・・私の口からはチートとしか言えませんね」
さて、この4人がなぜこんなことを言っているのかというと・・・・・・
ダダダダダダダ・・・・!
肩を組むことなく2人3脚を全力疾走
ヒョイ,ヒョイ,ザン!
まるで何もないかのようにブロックや網といった障害物を最短ルートで躱し更にすれ違いざまにターゲットを破壊
ピョーン,ピョーン,スパッ,ピョーン
最終障害である超高弾トロンポリンで出来た道を全くバランスを崩すことなくゴールまでの最短ルート渡りなおかつ遠くに離れているターゲットをナイフを投擲することで破壊
と、到底召喚獣でやっているとは思えないほどの動き(というか生身でもありえない動き)をして障害物競走を駆け抜けたこの二人の最終結果は・・・・・・・
仲渡響、十六夜咲夜ペア
合計得点 400点(満点)
圧倒的であった。
なお、これは表示上の最高得点が400点であり、それ以上の点数が表示可能であったのならこの二人の点数は軽く500点はいっていたであろうと思われる。
間違いなくチートなどという言葉ではすまないだろう。
以上、仲渡響、十六夜咲夜によるペア障害物競走の結果をダイジェストにてお送りいたしました。
(手抜きとかいうのは勘弁してください!by作者)
side 融麻
「いや~楽しかったな咲夜」
「ええ、そうですね響様」
障害物競走を終えて、二人は笑顔で言った。
「ですが申し訳ありません響様。私の操作技術が至らぬばかりに二回も歩幅をずらして転びそうになってしまいました」
「いや気にするな。むしろ合わせられなかったのは俺の方なんだから。それに最後のナイフの投擲、咲夜はちゃんとターゲットのど真ん中に当てたのに俺の方はターゲットの中心から4cmも逸らしちまった。もう少しずれてたら決められなかったところだ」
「それは響様が私がターゲットを狙いやすいように位置を調整してくださったからです。響様が気に止むことではありません」
「いやでもあそこだって・・・・・」
響と咲夜は自分達のミスについて互いに謝っている。というか・・・・・
(この二人は・・・・・・あれだけのことをしておいて満足していないんですか?)
はっきり言って先程のこの二人のやっていたことはありえないと言ってもいいほどに凄まじい。このクラスに来ていた他の人達も思わず見入っていたほどですから。
「融麻」
そんなことを考えていたらソラが声をかけてきた。
「響と咲夜・・・・・凄かったね」
「そうですね。私も観察処分者でソラの操作技術もかなり高い方なのでそれなりに自信があったのですが・・・・・・二人に比べたらまだまだということのようです」
「うん。でも・・・・・それだけじゃないと思う」
「え?」
「あの二人・・・・すっごくお互いを信頼しててお互いのことを深く理解してるんだと思うな。それがさっきの障害物競走に表れてるんだ」
ソラはいつもとは少し違う穏やかな表情で言った。
「お互いを信頼して深く理解する・・・・・」
「私・・・・・・あの二人が凄く羨ましい」
「・・・・・そうですね」
私は誰よりもソラを信頼している。ソラに対する信頼なら誰にも負けない自信がある。ですが・・・・・正直に言ってしまうとあの二人よりも勝っているかと聞かれたら・・・・・NOと答えざるを得ないでしょう。
「・・・・・私達も」
「ソラ?」
「私達も・・・・・あんな風になれたらいいなぁ」
ソラは羨ましそうに響と咲夜を見つめた。
「・・・・・違いますよソラ」
「え?」
「私達は・・・・・響達以上にに信頼し合える関係になるんですよ」
私はソラに今見せられる最上の笑みを見せて言う。
「融麻・・・・・うん!そうだね!」
ソラもまた私に満面の笑みを見せてそう言った。
(このソラの笑顔・・・・・やはり私は・・・・・ソラのことが大好きなようですね)
私はソラの笑顔を見て満たされた気持ちになるのを感じた。
「トーマ、空」
「響」
「この勝負・・・・・俺と咲夜の勝ちだな」
響はいたずらっぽく笑って言った。咲夜もまた響の隣で笑みを浮かべている。
「ええ、そうみたいですね。ですが・・・・・」
「次の機会では絶対に私達が勝つんだから!」
「・・・・・そうか。それじゃあ。その時も負けないようにしないとな」
「そうですね響様」
私達は互いに楽しそうに言った。
「それじゃ他の所に回ってみるか、行こう咲夜」
「はい」
「それじゃあまたなトーマ、空」
「ええ。また」
響と咲夜は教室から出て行った。
「さて、私達も行きましょうソラ」
「うん!」
私達もまた、教室を出てこの祭りを楽しみに行くことにした。
side 響
「次はどこに行きますか響様」
Bクラスを後にしてしばらくして、咲夜が聞いてきた。
「そうだな・・・・・お?」
俺はある店に目が向いた。
「咲夜、アイスでも食べないか?」
「アイス・・・・ですか?ですが響様は・・・・」
「俺のことは気にするなよ。咲夜はアイス好きだろ?なら食べよう。俺は自分でも食べれるの選ぶからさ」
「・・・・・わかりました。それでは食べましょう」
「それじゃあ行こう」
「はい」
俺と咲夜はアイス屋に向かった。
「うん。なかなか美味しいな」
俺は抹茶アイスを口に含んで言った。
「そうですね。一学校の学園祭での出し物としては非常に高いレベルです」
咲夜もまたチョコアイスに舌鼓を打ちながら言う。
「ですが・・・・・・」
咲夜は俺の方に向いてきた。
「やはり響様がつくってくださったものの方がもっと美味しいです」
咲夜は笑顔で言ってきた。
「ありがとう咲夜」
「いえ、本当のことを言っただけですから」
「響、咲夜」
「ん?」
俺と咲夜の名を呼ぶ声が聞こえた。声のする方を向くとそこには・・・・
「紫さん、藍さん」
紫さんと藍さんが居た。更に・・・・・
「お久しぶりです。響さん、咲夜さん」
「そうね」
「久しぶりだな橙」
橙もそこに居た。
『八雲橙』、彼女は紫さんと藍さんの妹だ。二人の姉と同じように・・・・・あるいはそれ以上に優秀な子で紫さんと藍さんも将来が楽しみだといつも自慢げに言っている。
「今日は3人で来たんですか?」
「ああ。私も姉さんも昨日まで色々と忙しかったから今日は楽しみに来たんだ。橙の学校見学も兼ねてな」
「学校見学?ってことは・・・・・」
「はい。私来年は文月学園を受験するんです」
橙が笑顔を浮かべて言った。
「そっか。じゃあ来年には後輩になるのか」
「気が早いですよ。まだ受かると決まったわけじゃあないんですから」
「いや、橙なら絶対に大丈夫だ。私が保証するよ」
「ははは、藍さんが保証してくれるならそれこそ絶対だよ。それよりも来年この学園に入るなら2年Bクラスの教室に行ってみるといい」
「2年Bクラスの教室ですか?」
「ああ。あのクラスでは・・・・・」
side 咲夜
「咲夜、少しいいかしら?」
響様が藍さんと橙と話をしているのを横目に紫さんが私に声をかけてきた。
「何ですか?」
「あなたに話したいことがあるの」
・・・・・私に話?
「・・・・・それは響様には聞かせられないことですか?」
「そういうわけではないのだけど・・・・・今は聞かれない方がいいかもしれないわね」
「・・・・・・わかりました。聞きます」
「それじゃあ少し響達から離れましょう」
「響様は不審に思うのでは?」
「大丈夫よ。藍に話を長引かせるように頼んであるから。それにどうしたのか聞かれても最もらしい言い訳を考えてあるわ」
「・・・・そうですか」
「それじゃあ行きましょう」
「はい」
私は紫さんについていった。
私と紫さんは響様達から少し離れた場所のベンチに腰掛けた。
「それで話とは何ですか?響様のことなのですよね?」
「咲夜、あなたには・・・・・・
何があっても響と共に歩む覚悟はあるかしら?」
紫さんは真剣な眼差しを向けて言った。その表情からは普段見せているような胡散臭さや独特な余裕なようなものは一切感じない。
「・・・・・それはどう言う意味ですか?」
「・・・・・・文字通りの意味よ」
・・・・・響様と共に歩む覚悟
「・・・・あります。たとえ何があろうとも、私は・・・・・これから先の時全てを響様に捧げようと決めていますので」
「・・・・・そう。本気なのね?」
「はい」
私に迷いなどない。私は響様と共にある。これから先、例え何があろうとも、どうなろうとも、私は響様から離れない。絶対に・・・・・
「・・・・・流石は咲夜ね。それほどまでの忠誠心を持つ人、私は他に知らないわ」
「・・・・・褒め言葉として受け取っておきます。ですが・・・・・なぜそのようなことを聞くのですか?一体響様に何があるというのですか?」
いきなりこんなことを聞いてくるなんて・・・・・・よほどのことがあるのだろう。
「・・・・・最近ね・・・・・響を養子にしたいという者達が現れ始めたのよ」
「え?」
響様を・・・・・養子に?
「咲夜も知っているように響は・・・・・・仲渡家と仲渡家に関わる者たちからは落ちこぼれとして扱われているわ」
「それはよく知っています。・・・・・・十六夜家の殆どもそうですから」
そして・・・・・かつての私もそうだった。
「でもその一方で響のことを高く評価している者もいる。八雲グループの傘下に入っている者達は特によ」
「・・・・・だから響様を養子として欲しがっているということですか?」
「そうよ。響にはそれほどの価値がある。響は・・・・・・人と人との絆を繋げ、それを広げることに長けている。これは私達のような会社経営者やグループの筆頭にとっては喉から手が出るほど欲している才能よ」
「・・・・その才能を欲しているということですか?」
「乱暴な言い方をしてしまえばそうなるわね。もちろんそれだけではなくて単純に響の人柄に惹かれたからという理由もあるわ」
・・・・・なるほど、だから紫さんはあんなことを聞いてきたのね。
「今はまだ表立って響に話を持ちかける者は出ていないわ。でも・・・・それも時間の問題。いづれ必ず響を養子にしようと声をあげるものが出てくるでしょうね」
「・・・・・・」
「私はそのこと自体に意見をするつもりはないわ。むしろその意見に賛成しているくらいですもの。仲渡家にいても・・・・・・能力を活かせずにくすぶってしまうのは目に見えているもの」
「・・・・・そうでしょうね」
「もちろんどうするか決めるのは響自信よ。私達が何を言って、何を願おうと響の意思をないがしろにするわけにはいかないもの。でも・・・・・・・もしも響が養子になると決めたその時・・・・・・咲夜は「ついていきます」
私は紫さんの言葉を遮って言った。
「私は・・・・・響様についていきます。たとえ・・・・・・十六夜家と絶縁することになったとしても」
私は紫さんに言い放った。
十六夜家は代々仲渡家に使えている一族だ。十六夜家に生まれたもの仲渡家の人間に使える宿命を背負う。それは私も響様も例外ではない。
だがもしも響様が養子に出たとしたら?その時は・・・・・・響様は仲渡家の人間ではなくなり、私は響様の従者の任を解かれるだろう。でも・・・・・
「私は・・・・・・仲渡家の響様に使えているわけではありません。私は・・・・・響様だから使えているのです。だから・・・・・たとえ響様が仲渡家の人間でなくなろうとも、私が十六夜家を捨てることになろうとも、私は・・・・・・・響様と共にあり続ける。それだけです」
「・・・・・そう。それがあなたの答えなのね・・・・・・よかったわ」
「え?」
紫さんは安心したような表情で言った。
「たとえ響が仲渡家から離れることができたとしても・・・・・・咲夜が一緒でなければ意味がないわ。響には・・・・・あなたがいないといけないから」
「紫さん・・・・・・」
「そのことは養子にしたいと言ってきている人達もわかっているわ。響を養子にするなら咲夜も一緒にと思っているでしょうね」
「・・・・・そうですか」
「試すようなことを聞いてごめんなさいね。これからも・・・・・響と一緒に居てあげなさい。
彼にはあなたが必要ですもの」
「・・・・・言われなくてもわかっています。これからも響様と一緒に居続けます」
響様の為に、そしてなによりも・・・・・・私がそれを望んでいるから。
「さて、長話になってしまったわね。響達のところに戻りましょう」
「はい」
話を終えて、私と紫さんは響様達のいるところに戻った。
「咲夜、紫さんとどこに行っていたんだ?」
私と紫さんが戻るやいなや響様は聞いてきた。
「それは・・・・・・」
「ガールズトークよ」
「・・・・は?」
・・・・紫さん?一体何を・・・・・
「だからガールズトークよ。女として響きのような素敵な人に恋する乙女の咲夜に色々と聞きたいことがあったのよ♪」
紫さんは胡散臭い笑顔を浮かべて言った。
(・・・・・・これがもっともな言い訳?・・・・・・かなり無理があるような気がするわ)
これでは響様でなくとも誰にだって不審に思われてしまう。紫さんは本当に隠す気があるのかしら?
「ガールズトークねぇ・・・・・まあいいか。それよりも咲夜、そろそろ別のところに行ってみよう」
響様は多少疑問に思ったようだったが流してくれたようだ。
「ええ、そうですね」
「紫さん、藍さん、橙。俺達はこれで失礼します」
「ええ。折角の学園祭デートなんだからしっかりと楽しんできなさい」
「もちろんそのつもりです。行くぞ咲夜」
「はい」
私と響様は再び祭りを楽しむべく歩き始めた。
(響様・・・・・いつまでも一緒ですよ)
響様の横顔を眺めながら、私はそんなことを考えていた。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回のゲストは八雲橙さんです!
「よろしくお願いします!」
はいよろしくお願いします。
「早速ですけど聞きたいことがあるんですがいいですか?」
何ですか?
「どうして私も八雲姓何ですか?」
ああ、それですか。これは設定上の問題ですね。
「設定上の問題?どういうことだ?」
八雲一家を出すのなら橙ちゃんもでないと不自然じゃあないですか。だけどこの小説では橙ちゃんは普通の人間だから八雲一家の一人としては姓が八雲じゃないと色々と不便になりますので。だから八雲姓になったんですよ。
「なるほど、そういう事なんですね」
はい。他に聞きたいことはありますか?
「う~ん・・・・・私はないかな?」
そうですか。でしたら本編の話に入りましょう。まずは障害物競走についてですが・・・・・・
「省略しすぎ」
「確かにそうですね」
うっ、そう言われましても・・・・あれが私には限界でして・・・・・
「ならどうして障害物競走なんてネタを出したんだよ」
面白いかな~と思いましたので・・・・・
「・・・・・先のことはあまり考えなかったんですね」
・・・・はい。
「・・・・・はぁ、本当にお前は・・・・・反省しろ」
・・・・・そうします。
「全く。それで次の話だが・・・・・なんでまた重い話になってんだよ」
それは・・・・・思いついてしまったので・・・・・
「・・・・・思いついたことをなんでも書こうとする癖は直したほうがいいですよ?」
・・・・・そうですね。ですがこの話は結構重要でいつかはやろうと思っていたんですよね。
「重要だと?」
はい。この話は後のイベントでのフラグとなっていますので。
「ということは・・・・・・俺ってどっかの養子になるのか?」
まあそうなりますね。どこに養子に行くのかはまだ言えませんがいつかはそうなります。
「じゃあ響さんの名前は仲渡ではなくなるんですか?」
う~ん・・・・・その辺はまだ考えてませんね!
「・・・・・重要とか言ってたわりにそこはいい加減だな」
まあまだまだ先の話ですので・・・・・・そこはこれから考えていきますよ。
「・・・・・あっそ」
それよりも響さん、随分と咲夜さんに慕われているじゃあないですか。
「・・・・・まあな」
「あ、響さん照れてますね」
そうですね~( ̄∀ ̄)
「///そ、それよりもそろそろ締めるぞ二人共」
(誤魔化した)
(誤魔化しましたねぇ)わかりました。それでは・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」」