バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
さて、今回から皆の学園祭デートだ!
「ようやく平和な話になるわけか・・・・・・ここまでシリアスばっかで息が詰まりそうだった」
そうですね。まあここからは響さんも楽しんでください。
「そうさせてもらうよ」
では本編に行きましょう!
「ああ。それでは本編どうぞ」
side 響
清涼祭三日目。最終日だというのに生徒は皆疲れた様子を一切見せずにワイワイガヤガヤと騒いでいる。まあ日常の勉強を忘れて心の底から楽しむことができる滅多にない機会なのだ、仕方が無いだろう。かく言う俺も・・・・
「♪~」
かなり機嫌がいい。なにせ今日は咲夜と一緒にこの祭りを巡れるのだからな。普段はクラスが違うから学内で一緒にいる時間が少ないから今日はたっぷりと楽しもうと思う。
「よし、着いた」
そんなことを考えているとAクラスの教室の前についた。
ガラッ
Aクラスの教室の扉を開き中を見渡す。すると・・・・・
「・・・・・・・」
数人の男に囲まれている咲夜を発見した。
side 咲夜
「ねえいいでしょ十六夜さん!僕達と一緒に行こうよ!」
「そうそう!楽しませてあげるからさ!」
「・・・・・・遠慮するわ。他に約束があるの」
「そう言わずにさ!お願いだよ!」
(・・・・・はあ、鬱陶しいわね)
彼らは私と同じAクラスの生徒だ。先程からしつこく誘ってくる。
普段の勉強でストレス溜まってるからこういう場で羽目を外したいという気持ちはわかるけれど・・・・・・・どうにかならないのかしら?この調子じゃあ私にはもう好きな人がいると自己紹介の時に言ったのを覚えていなさそうね。
「さあさあ、こうして喋ってる時間ももったいないんだから行こ!」
一人が私に向かって手を伸ばしてきた。すると・・・・・・
ガシッ
誰かがその腕を掴んだ。
「あ?何だよおま・・・・・・」
腕を掴まれた生徒が悪態をつきながら掴んだ人物の方を向くとすぐに固まってしまった。そこにいたのは・・・・・
「響様」
響様だった。
「待たせてごめんな咲夜」
響様は申し訳なさそうに言った。
「いえ、お気になさらずに」
「そうか・・・・・ところでさあお前ら?咲夜に何してんだよ?」
響様は連中の方に顔を向けて言った。笑みを浮かべているが・・・・・・明らかに怒っているように見えた。
「え・・・・・そ、それは・・・・・」
「えっと・・・・あ~」
「とっとと答えろ」
「ぼ、僕達は・・・・・十六夜さんと一緒に回ろうと思って・・・・」
「それで誘ってたんだけど・・・・・」
「へぇ、そうなのか・・・・・・・あのさ、俺には咲夜が嫌がってたように見えたんだけど?もしかしてお前ら無理やり咲夜を連れ出そうとしていたのか?」
「そ、そんなことは・・・・・」
「じゃあさ・・・・・この手はなんだ?」
響様は掴んでいた手を上げた。
「あ、これは・・・・・その・・・・・」
響様に腕を掴まれている生徒は萎縮する。
「・・・・・別に誘うなとは言わねえよ。ただな・・・・・・咲夜の嫌がることを無理強いするんじゃねえよ」
響様は睨めつけながら言う。
「「「「ヒ、ヒィィィィ!」」」
連中は一目散に去って行った。
「響様、わざわざお手を煩わせてしまい申し訳ありません」
「気にするな。あれぐらいなんでもない。しかし・・・・・」
響様は手で目元を覆った。
「どうなされました?」
「いや・・・・・どうも俺は短気だなと思ってな。咲夜があいつらに囲まれて嫌そうな顔してるの見たら・・・・・・かっとなっちまった」
「え?」
「・・・・・こんなではいずれまた咲夜に心配をかけさせてしまうことになってしまいそうだ」
響様は・・・・・私のことを想って・・・・・
「・・・・・響様」
「ん?なんだ?」
「こんなことを思うのは不謹慎なのでしょうが私は・・・・・・響様に心配していただいて非常に嬉しく思います」
「!咲夜・・・・・」
「確かに響様のことを心配するようなことになるのは嫌ですが・・・・・それでも響様に想っていただけることは私にとって何よりも至福です」
「・・・・・そうか」
「響様・・・・・・ありがとうございます」
私は響様に笑みをう浮かべて礼を言った。
「・・・・・・さっさと行くぞ。楽しむ時間が少なくなる」
響様は顔を背けて言った。頬が僅かに赤らんでいる。
「・・・・ええ」
私は響様と共に祭りを楽しむべく教室を出た。
side 響
全く・・・・・咲夜のあの笑顔は反則だろ。あれだけで俺の機嫌完全にハイになる。
・・・・まあともかく今は咲夜と祭りを楽しむことに専念しよう。
「咲夜、どこか行きたいところはあるか?」
「そうですね・・・・・・でしたらまずは・・・・」
「いらっしゃいませ・・・・・ってお前か響」
「よっ根本、召喚大会の時ぶり」
俺と咲夜はBクラスに訪れた。理由はまあ単純にAクラスの教室からすぐ近くだったからだ。
「そうだな。今日は咲夜と学園祭デートか?」
根本がからかう様に言ってきた。
「はは、まあそんなところだ」
「そうですね」
「・・・・・お前達、恥じらいってものがないのか?」
「「そんなの今更だろ(でしょ)?」」
「・・・・・そうだな、俺の考えが浅かったよ」
「そういうことだ」
「ところで根本、ここでは何をやっているのかしら?」
「ああ、うちクラスでは・・・・「響~!咲夜~!」
根本が話そうとすると俺と咲夜の名を呼ぶ声が聞こえてきた。声のする方に振り向くとそこには・・・・
「空、それに融麻」
融麻と空がいた。
「こんにちは、響、咲夜」
「ああ。お前達もデートか?」
「そうだよ!」
空は恥ずかしがる素振りを見せずに言った。・・・・・・俺がこんなこと思うのもなんだがスゲェ堂々としてんな。
「今日は眞姫は来てないのかしら?」
咲夜がトーマに聞いた。
「ええ。眞姫は今日病院に行っています」
「病院に・・・・・具合悪いのか?」
眞姫ちゃんは体が弱いからよく病院で診察を受けたり入院したりしている。今日も診察なのだろうか?心配だな。
「いいえ、そういうわけではありません。今日はお見舞いに行ったようです」
「お見舞い?」
「ええ、入院していた時に知り合った人のところに。どうやら・・・・・・その人は眞姫にとっていい人みたいです」
トーマは穏やかな表情で言う。
「それって・・・・・」
「眞姫にも春が来たということです。今度紹介してくれるそうなのでその時響と咲夜も一緒にどうですか?」
「そうね。行こうかしら?」
「そうだな」
あの眞姫ちゃんにいい人か・・・・・どんな人なのか楽しみだな。
「ところで響達も参加しにきたの?」
トーマとの話が一段落したら空が聞いてきた。
「参加?何にかしら?」
「そもそも俺達はこのクラスが何をやっているのかまだ知らないんだ」
根本に聞こうとしたら空に声をかけられたからな。
「それで、このクラスでは一体何をやっているんだ?」
「召喚獣限定障害物競走よ」
トーマや根本がいる方とは違う方向から声が聞こえてきた。
「あ、小山」
「こんにちは」
「ええ、こんにちは。ところで召喚獣限定障害物競走って何かしら?」
咲夜が聞いた。
「字の通りだよ。うちのクラスでは召喚獣を使った障害物競走をしてるんだよ」
障害物競走をか・・・・・そういえばよく教室内を見渡すとそんな感じの物がいたるところに置いてあるな。
「それはおもしろさそうだな。でもそれだと文月学園以外の生徒じゃあ楽しめなくないか?」
「いや、そんなことはない。このクラス内限定だが文月学園の生徒でなくても登録すれば召喚獣を出すことができる」
「このアイデアが出たときに学園長に相談したら快く協力してくれたわ」
カオル婆さんがか。まあ確かにこの出し物は世間に召喚獣のことをアピールするにはうってつけだからな。婆さんにとっても特になる。
「召喚獣限定の障害物競走・・・・・どうしますか響様?」
「そうだな。楽しそうだから参加しよう。トーマ達も参加しに来たんだろう?」
「ええ。といっても私とソラはもう終えた後ですけどね」
「そうなのか、それで結果はどうだったんだ?」
「うん!ペアの部で暫定一位だよ!」
ペアの部で一位か。さすがだな。トーマもそうだけど空も召喚獣の扱い上手い方だからな・・・・しかも息もぴったりだっただろうし。
「・・・・・よし咲夜、俺達もペアの部に出よう」
「・・・・・そうですね。一位の座をこの二人から奪ってしまいましょう」
俺も咲夜もいたずらっぽく笑って言う。
「ほう、それは面白そうですね。では見せてもらいますか」
「楽しみにしてるよ!」
「ああ、ということで根本、俺と咲夜の二人でペアの部に出たいんだが」
「わかった。それじゃあスタート位置に行ってくれ」
「ええ」
俺と咲夜は根本が指差したスタート位置に向かった。
「あ、仲渡くん、十六夜さん」
スタート位置に着くとそこには菊入と岩下が居た。
「二人でペアの部に参加するの?」
「ああ。まあな」
「そっか、それじゃあ召喚獣出して。準備するから」
「わかったわ。サモン」
「サモン」
俺と咲夜は召喚獣を出した。
「あら?いつもと違いますね」
「そうだな」
召喚された召喚獣はいともとは違う姿をしていた。具体的に言うと・・・・文月学園の制服姿だ。
「文月学園の生徒が参加するときはこの服装になるんだよ。装備によっては重さとか違うから公平にするためにと統一してるの」
へぇ、色々と考えられてるんだな。
「それじゃあ・・・・・サモン」
菊入も召喚獣を出した。
「二人共召喚獣を近づけてくれる?二人三脚だから足を結ばせて」
「わかった」
俺の召喚獣と咲夜の召喚獣を近づけさせた。そして菊入の召喚獣が足に紐を結びつける。
「召喚獣で紐を結ぶなんて・・・・・すごい操作技術だな」
「えへへ、一杯練習したから。それでも仲渡くんや吉井くんにはかなわないけどね」
「あはは、そうだね。なにせ二人は召喚大会の優勝者なんだから・・・・よし、できたよ」
俺と咲夜の召喚獣の足が紐で結ばれた。
「ありがとう」
「うん。それじゃあ簡単にルールの説明するね」
「ルールは普通の障害物競走とほとんど同じ。決められたコースを障害物をくぐり抜けてゴールを目指すものだよ」
「ただもちろん普通の障害物競走とは違うよ。二人の召喚獣の点数を見てみて」
俺は岩下の言うとおり召喚獣の点数を見た。すると・・・・・
仲渡響 十六夜咲夜
200点 200点
いともとは違う表記で点数が表示されていた。
「この点数が結果に反映されるの」
「はじめは200点で、スタートしてから一定時間ごとに点数が減っていって点数が0になったらその時点で失格になるの」
「そしてこの点数はコースの中にあるターゲットを壊せば増える、反対に一部の障害物に引っかかると点数が減っていくの」
「そしてゴールした時の二人の合計点数が結果になってこの点数から順位が決定するの」
ほう、単純にゴールするまでの時間を競うということではないのか。工夫されているな。面白そうだ。
「以上がルール説明だよ。何か質問あるかな?」
「「ないよ(ないです)」」
「オッケー、それじゃあはいターゲットはこれで壊してね」
そう言って菊入と岩下の召喚獣が俺と咲夜の召喚獣に小さなナイフを渡してきた。
「ありがとう」
俺と咲夜はそれを受け取る。武器はナイフか・・・・・・・扱いなれている咲夜がいるのは助かるな。
「じゃあ始めよ。位置について」
俺と咲夜の召喚獣はスタート位置につく。
「「よーい・・・・・ドン!」」
そして菊入と岩下の合図でスタートした。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回のゲストはメインヒロインの咲夜さんです!
「よろしくお願いするわ」
はいよろしくお願いします!それでは早速進めて行きましょう!
「今回は俺と咲夜のデートだな」
そうですね。同ですか響さん。楽しいです?
「ああ。ああして咲夜と一緒にいられるだけですごく嬉しいな」
「/////」
おやおや、ノロケですか~?羨ましいですね~。咲夜さんも赤くなっていますし。
「ははは、そうだな。ところで主、お前に聞きたいことがあるんだが」
なんです?
「俺と咲夜のシーンは次回にも続きそうなんだが・・・・・・全員2話変えてやるのか?すごく時間かかりそうだぞ?」
いえ、そういうわけではありませんよ。多分他の皆さんは1話ぐらいに収めると思います。ただ響さんと咲夜さんのシーンではトーマさんと空さんも出てきましたので思ったよりも長くなったんですよね。そこでおふたりのシーンは2話に分けてやることにしたんです。
「そうなのか」
「それじゃあ私からも聞いていいかしら?」
「はいなんです?」
「今回眞姫の相手になる人のことが少し出てきたけど・・・・・それって誰のことなのかしら?原作キャラではバカテスでも東方でももう該当しそうな人っていないような気がするのだけれど?」
そのことですか。まあ確かにバカテスのキャラでも東方のキャラでもありませんよ。その方はオリキャラです。ただまあ元になったキャラはいます。
「そうなのか?それて誰だ」
う~ん・・・・・まあそれくらいなら言ってもいいかな?元になったキャラはヱヴァンゲリヲンの渚カヲルさんです。
「それはまた・・・・・・すごいキャラが元になっているわね」
「そうだな。超人気キャラの一角だぞ」
確かにそうですね。ただ眞姫さん相手どうしよyかなと考えた時になぜか速攻でカヲルさんが思い浮かんだんですよね。そしてそこから設定が次々と頭に思い浮かんでいって・・・・・まあ決定したという感じです。
「そうなのか。そのあたりの話もいつかやるんだよな?」
「ええ。その予定ですよ」
「そう。それじゃあその時を楽しみにしておくわ」
そうしてください。さて、では今回はこの辺りでそろそろ締めにしましょう。
「そうだな」
では・・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きてください)(きなさい)!!」」」