バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
さてバカテスの小説も第2話。バカテストやりたいなあと思う今日このごろです。
それでは第2話どうぞ!
第2話
side 響
春、それは出会いと別れの季節。そして・・・新しいスタートの季節でもある。この俺、仲渡響にとっても例外ではない。今日から新学期。新しいクラスで新しいクラスメイトと共に学園生活を過ごすことになる。そんな新しい刺激への楽しみを胸に秘め、俺と咲夜、アキは文月学園への桜並木の続く上り坂を・・・
「「遅刻だ~!!!!」」
「はあ・・・」
・・・・・全力疾走していた。
「アキ~!何でこんな日に限って寝坊してんだよ!」
「しょうがないでしょ!最近買ったゲームがおもしろすぎるんだから!」
「確かに面白いけど時間考えてやれよ!何が楽しくて新学期初日から全力疾走してんだよ!」
「目覚ましがあるから大丈夫だと思ったんだよ!」
「だったらなんでその目覚まし5個全部叩き壊してんだよ!」
「叩き壊したんじゃない!蹴り壊したんだ!」
「同じだ大バカ野郎!」
「ふたりとも、言い争いはあとにして今は走ることに専念してください!」
「「わかってる(よ)!」」
そんな話をしながら俺、咲夜、アキはピジョッ○(マッハ2で空を飛ぶポ○モン)もびっくりの速さで走っていった。
~少年少女疾走中~
しばらく走っていると文月学園の校門とその前に立っている大男が目に入った。
「遅いぞ!吉井、仲渡、十六夜!」
「おはようございます。鉄じ・・・西村先生」
「おはようございます。プロフェッサースネーク」
「おはようございます。西村先生」
「吉井。今鉄人と言わなかったか?」
「ははっ。気のせいですよ」
「ん?そうか?」
この人は西村先生こと鉄人(ん?逆か?まあいい)。文月学園の生徒指導兼補修担当の教師だ。浅黒い肌にボディービルダー並みに鍛えられた体を持つ肉体派教師で、趣味がトライアスロンであるため鉄人と呼ばれている。まあ俺は
「そして仲渡!なぜ俺を伝説の傭兵と同じ名呼ぶ!」
「いや~なぜかわかりませんけどこれがしっくりくるんですよね」
「全く。教師をあだ名で呼ぶな」
「はい。以後気をつけます」
「すみません。西村先生」
「いや、お前が気にすることではない十六夜。というよりお前たち、おはようございますではないだろう。遅刻ギリギリだぞ」
「「すみません。アキ(明久)が寝坊しまして」」
「ちょっと!僕に責任押し付けないでよ!」
「「押し付けるもなにも事実だろ(でしょ)!」」
「・・・はい」
「はあ。吉井、あまりふたりに迷惑かけるな」
「肝に銘じます・・・」
「大丈夫だ。迷惑に思ったことは(そんなに)ない」
「そうね」
「響、咲夜・・・」
「全く、お前たちは。ほら、受け取れ」
そう言って西村先生はダンボールから封筒を取り出し、俺たちに渡した。
「クラス分けのですか?」
「そうだ」
「ありがとうございます。でも何故掲示板に張り出さないんでしょうか?」
咲夜が俺たちが疑問に思っていることを聞いた。
「普通はそうするんだろうがな・・・うちは世界的にも注目されている試験校ということもあってこれもその一環というわけだ」
(試験校もいろいろ大変なんだろうな)
俺は封筒を受け取りながらそう思った。
「吉井、すまなかったな」
「な、何ですか?突然?」
「叶先生のことだ」
「・・・誰ですか?」
「お前たちが振り分け試験を受けた部屋で監督をしていた教師だ」
ああ、あのクズ教師か。
「叶先生の言動には以前から問題があってな。あのあともお前たちふたりを教師に逆らう最低な生徒だから退学にしろと言ってきた」
あのクズ。そんなこと言ってたのか。
「まあ、誰も取り合わなかったがな。しかも、なぜか普段の言動が録音されたレコーダーが学園長のもとに送られてきてな。教師として問題ありとして学園長が解雇した」
自業自得だな。今回の件で少しは反省すればいいが。
「吉井。お前のやったことは人として正しい。本来ならもう一度試験を受けさせるところだが他の生徒に示しがつかないということで学園長の許可は下りなかった。本当にすまない」
そう言って、西村先生はアキに頭を下げた。西村先生はこんなふうにいつも俺たち生徒のことを考えてくれていて時には俺たちの味方になってくれる。観察処分者の件の時もそうだ。俺たちにとって西村先生は間違いなく恩師だ。・・・まあ、あだ名で呼ぶけど。
「頭を上げてください西村先生。僕は自分のやりたいことをしただけですから。先生が気にすることじゃありません」
「そうか。そう言ってもらえると助かる」
本当にアキは優しいな。咲夜も同じことを思ったのか微笑みを浮かべている。
「それはそうと仲渡。いくらなんでも答案用紙を破り捨てるな」
「すみません。でもああでもしないと怒りであいつ・・・叶さんを刑事事件になってしまうほどボコボコにしてしまいそうだったので」
「どれだけボコボコにするつもりだったんだお前は!?気持ちがわかるがやめろ」
「だからやってないじゃないですか」
というか気持ちはわかるって、あのクズ今まで何してたんだよ。
「あの西村先生、そろそろいいですか?これ以上は本当に遅刻してしまいます」
「おっと、そうだったな、すまん。お前たち、早く自分の教室にいけ」
「「「はい。失礼します」」」
西村先生に挨拶して、俺たちは校舎に向かった。・・・西村先生は全クラスの生徒が来るまであそこにいるのだろうか?・・・本当にお疲れ様です。
吉井明久 Fクラス
仲渡響 Fクラス
十六夜咲夜 Aクラス
場所は変わってAクラス教室前。
「・・・ここは本当に教室か?」
「・・・僕たちいつから高級ホテルに迷い込んだんだろ?」
「・・・否定できないわね」
俺たちは今Aクラスの中を窓から覗いていたがあまりの光景に唖然とした。
個人用の最新式パソコンにリクライニングシート、冷蔵庫。さらにドリンクバーやケーキセット、巨大スクリーンまである。・・・いくら最高クラスだからといってもこれはやりすぎだろう。
「この施設じゃ逆に勉強はかどらないと思うけど?」
「「全くもって同感だ(ね)。」」
「皆さん進級おめでとうございます」
俺たちが驚いていると教室内から声が聞こえてきた。
「私はこの2年Aクラスの担任の高橋洋子です。よろしくお願いします」
高橋洋子先生。俺たちがこの学園で尊敬する先生の一人だ。一見少し硬い印象を受けるが実際は違う。高橋先生は俺たちが観察処分者となって事件の時味方してくれた数少ない先生の一人だ。俺たち生徒の話を一から十までしっかり聞いてくれた本当にいい先生だ。
(Aクラスの担任だったのか、やっぱりもったいないことしたかな?)
高橋先生は教師として好きなので彼女の受け持つクラスの生徒になれなかったのは少し残念だ。
「・・・響。やっぱり後悔してる?」
Aクラスの教室を見ている俺に向かってアキがそう言ってきた。
「・・・まあ少しはな。でもいつも言ってるだろ?全く後悔せずに生きることなんてできない。俺が選ぶのは後悔の少なくて自分が満足できる生き方だ。あの時退室しなかったら多分もっと後悔していた。だからこれでいいんだと思う。今更やり直しができないのが人生だしな」
「響・・・」
「響様ならそう言うと思っていました」
咲夜は嬉しそうに微笑んだ。その笑顔を見れて俺も嬉しい気持ちになった。
「では、はじめにクラス代表を紹介します。霧島翔子さん前に来てください」
「・・・・・はい」
俺が咲夜の笑顔を堪能していると知った名前が聞こえてきた。
霧島翔子。俺の親戚だ。
「あ、霧島さんが代表なんだ」
アキがそう言った。アキは俺と咲夜経由で翔子のことを知っている。
「まあ順当だな。翔子の学力なら何の疑問もない」
Aクラスの代表ということは学年主席ということだ。翔子は昔から勉強が出来たからな。・・・まあ一部常識は破綻しているが。正すのにかなり苦労した。そして翔子といえば“あいつ”だ。さて、今年こそ翔子はあいつを落とせるかな?応援しなければな。翔子は仲渡家で肩身の狭い思いをしていた俺の味方になってくれた奴だからな。恩はさらなる恩で返さなければ。
「さて、クラスの自己紹介が始まったみたいだですし、私はもう行きますね。結局遅刻してしまいましたし」
「何か言われたら俺とアキに巻き込まれたって言っとけ。多分それでなんとかなる」
「ふふ。ええ、そうさせてもらいます」
そう言って咲夜は教室に入っていった。
「響、やっぱり君は「アキ、俺はいいと言ってるだろ」
「でも・・・」
「これでいいんだよ。咲夜もわかっている。それにクラスが違ったって会えないわけじゃない。休み時間になれば会えるし、昼休みなれば一緒に飯食べればいい。学校が終われば一緒にいれるしな」
「そっか、そうだね」
「そういうことだ。ほら、さっさと俺たちの教室行くぞ。遅刻してんだから」
「うん。行こう」
そう言って俺たちはFクラスに向かった。
あとがき座談会のコーナーINバカテス!
やってまいりましたあとがき座談会のコーナーINバカテス!記念すべき第1回のゲストはこのおふたり。
「仲渡響だ」
「十六夜咲夜です」
それではよろしくお願いします!いや~とうとう本格的に始まりましたね、この物語!
「そうだな(ですね)」
さあ!今回は初回ということでおふた方からの質問を受け付けます。何かありますか?
「じゃあ俺から。この小説の構想はいつから始めていたんだ?」
はい。この小説は約半年前から考えていましたね。
「そんなに前から考えいていたの?」
はい。この小説、ハーメルンのバカテスと東方のクロス小説にインスパイアされてできたものなんですよ。書くなら何らかの差別化をする必要があると考え、東方の設定は取り入れず東方のキャラのみをクロスさせました。
「そうなのか」
そうなんです!
「それじゃあ次は私ね。何故私がヒロインなの?」
それですか。まずこの小説を書くときに考えたのは主人公は霧島さんの親戚という設定でした。そこから霧島さんはお嬢様、だったら主人公は御曹司、御曹司といえば従者、従者といえばメイド、メイドといえば咲夜さんということで咲夜さんをヒロインにしました。
「途中からマ○カル○ナナみたいになってたぞ」
アイデアなんてものは得てしてそんなものですよ。
それでは次の質問どうぞ。
「俺と向こうの小説のミコトとの関係はあるのか?一部設定がかぶっているが」
ああ~、実は見た目や細かい性格は違いますけど響さんとミコトさんは平行世界の同じ魂を持つものという設定があるんですよ。
「そんな設定があったのね」
はい。それで二人が出会うクロス小説を考えていたんですが・・・信じられない駄文になったんでボツにしました(泣)
「そ、そうか」
「それじゃあ最後に私から質問するわね」
咲夜さんがPADじゃない理由ですか?
「幻符「殺人ドー・・」
わー!!待ってください!この小説ではそれ使えないんですよ!
「構わないわ。ここはあとがきだもの」
あとがき設定便利に使いすぎでしょ!
「っていうかお前向こうでもピチュられそうに・・・つうか一回ピチュられてるのに反省しないのかよ?」
私は面白ければそれでいいんです!
「あっそ・・・」
「それより質問いいかしら?」
あっ、はい。どうぞ。
「この小説の響様はハーレム設定なのかしら?(スラッ)」
あ、あの~できればそのナイフしまってくれません?
「返答次第よ」
・・・さいですか。え~結論から言えばハーレムじゃあないです。
「そうなのか。向こうがハーレムだからこっちでもそうなるかもと思っていたが」
「・・・残念なんですか?響様」
「いや全く。俺は咲夜一筋だから」
「そ、そうですか////」
リア充爆発しろ!
「急になんだよ・・・」
いえ、この小説を読んでいる一部の読者の意見をを代弁させていただきました。
「あっそ・・・・」
「それで?どうしてハーレムでないの」
向こうの小説のミコトさんはかなり特殊な生い立ちですからね。ハーレムにしてたくさんの愛が得られるようにしたかったんです。対して響さんは少し特殊ですがまだ救いはありましたし、一応普通の世界の高校生なのでハーレムは少々無理があるかと思いハーレムは少し考えたんですがやめたんですよ。
「そうなのか」
ええ、まあボツにした小説の響さんはハーレム設定でしたが。
((そっちの小説がボツになって良かった(わ)))
さてそれじゃあ次回予告して締めますか!
次回
Fクラスにたどり着いた響と明久を待っていたのは魔境だった?
Fクラスにいるのは親友、悪友、天敵に異端審問会?
果たしてこのクラスで1年間過ごせるのか?
次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第3話
「「「次回もまた来てください!」」」