バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第42話!

さて!今回は皆がよく知るあの二人に・・・・・・制裁が下ります。

「・・・・・あれは考えるだけでおぞましいな」

全くです・・・・・どのような制裁かは本編にて確認してください。

「それでは本編どうぞ」


第42話

side 響

 

「よっ!響、アキ!」

 

菊入、岩下との話を終えてFクラスの教室に戻る途中で声をかけてくる奴がいた。声のする方向に振り向くとそこには・・・・

 

「ユーリ、トーマ」

 

ユーリとトーマがいた。ちなみに二人とも執事服を着ている。おそらく・・・・・というか間違いなくAクラスの出し物の執事・メイド喫茶の制服だろう。トーマは本職だから似合っていてもある意味当然だが・・・・ユーリもかなり似合っているな。流石はイケメンランキング一位といったところか。

 

「二人ともどうしてこんなところに?クラスの出し物はいいの?」

 

「ああ、俺達は召喚大会に参加してるからな。もうすぐ試合だから出てきたんだよ」

 

「「・・・・え?」」

 

俺とアキは同時に声を発した。

 

「お前たち二人が組んで参加してるのか?」

 

「ええ。そうですよ」

 

・・・・マジかよ。ユーリとトーマのペアとか・・・シャレにならねえ。強敵すぎるだろ。優勝が危うくなってきた。

 

「さっきほどの試合見ていましたよ。とても一回戦とは思えないいい試合でした」

 

「全くだ。あれを見たら俺もウズウズしてきたぜ」

 

ユーリとトーマは不敵な笑みを浮かべそういった。

 

(二人の対戦相手の人、ご愁傷様)

 

ユーリもトーマも本気でやるんだろうな。本気を出したこの二人に勝てる奴なんてこの学園で数える程しかいないし・・・・これは下手すると相手の奴瞬殺だろうな。

 

「ははは・・・」

 

アキも同じことを考えているのだろう。引きつった笑みを浮かべている。

 

「それじゃあそろそろ試合だから行くな。二人とも、俺たちとやる前に負けんじゃねえぞ」

 

「それではこれで失礼します」

 

ユーリとトーマは試合会場へと向かった。

 

「・・・・・響」

 

「ああ。この召喚大会・・・・・腹くくらねえとやばそうだな」

 

「・・・・うん」

 

俺とアキは召喚大会への心構えを新たにして教室へと戻った。

 

 

 

 

 

 

「響!明久!」

 

「二人ともちょうどいいところに来てくれたのじゃ!」

 

教室に戻るやいなや輝夜とヒデが少し慌てた様子で声をかけてきた。

 

「どうしたの秀吉、輝夜?」

 

「実は今クレーマーが来ているのじゃ」

 

「クレーマーだと?」

 

「ええ。どうやら3年の人みたいなんだけど出したゴマ団子がマズイって大声で文句言ってるのよ。しかもニヤニヤと気持ち悪い笑顔を浮かべてよ。迷惑この上ないわ」

 

「全くじゃ。響のレシピで作ったものがマズイなどありえんというのに」

 

それはまたたちの悪そうな奴らだな。

 

「タイミング悪く雄二と遊星はトイレに行ってしまっての。儂等では対処できんのじゃ。何とかしてくれんかの?」

 

「わかった。ここは俺とアキに任せてくれ」

 

皆が絶賛してくれたゴマ団子をマズイと言う味覚のおかしい迷惑なお客様には相応のおもてなしをしなくてはな。

 

「アキ、お前は厨房にある()()を持ってきてくれ」

 

()()って・・・・・もしかして」

 

「そうだ()()だ。特異な味覚をしたお客様には絶品の品を出してやらないとな(ニコニコ)」

 

「・・・・・わかった。持ってくる」

 

アキは()()を取りに厨房へと向かった。

 

「響、()()ってもしかして・・・・」

 

「・・・・・今輝夜が考えてるものだ」

 

「・・・・・やっぱり」

 

((先輩・・・・・ご愁傷様。自業自得だけど(じゃが)))

 

輝夜とヒデはこれからその先輩に起こることを想像したのだろう。少し気の毒そうな顔をした。さて、それじゃあ俺はクレーマーの先輩に相応の対応をしますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだよこのゴマ団子!マズくて吐き気がするぜ!」

 

「こんなもん客に出すなんてふざけてんのか!」

 

あいつらがクレーマーの先輩か。一人は丸坊主でもう一人はモヒカン頭だ。遠慮気味に言っても頭わるそうな顔だ。遠慮も迷惑も考えないで何もなしに大声でクレームを言ってやがる。

 

「お、お客様・・・・・そういうこと言うのはやめて・・・・」

 

「ああ?こんなマズイモンだしといて客に文句まで言うのか?」

 

「本当にここは最低だな!」

 

にとりが止めようとすると先輩達は怒鳴りつけた。

 

「う、うう・・・・助けて遊星」

 

怒鳴られたにとりは萎縮して涙目になって遊星に助けを求める。ここで遊星が助け来るっていうのが最上の展開なんだが・・・・・にとりには悪いが俺が首を突っ込ませてもらおう。

 

「にとり」

 

「ひ、響・・・・」

 

「ここは俺に任せてにとりは他のお客さんの接客に戻ってくれ」

 

「う、うん・・・・・わかった」

 

にとりは言うとおりに他のお客さんのところに行った。

 

「なんだお前は?」

 

「失礼いたします。私はここで提供しております甘味のレシピを作成した者でございます」

 

俺は怒りを押さえながらできる限り丁寧に言った。

 

「お前がこのゴマ団子のレシピ作ったのか!このゴマ団子どうなってやがるんだよ!こんなマズイもん初めて食ったぜ!なあ常村!」

 

「ああ!夏川の言うとおりだ!」

 

ほう、モヒカンの方は常村で坊主の方は夏川っていうのか・・・・・・それぞれ覚えんのめんどいし常夏って覚えておくか。まあこの場だけであと10分したら忘れるだろうけど。

 

「それは大変申し訳ございません。当店で出しておりますゴマ団子は正常な味覚をしているお客様を満足させるために作っておりまして・・・・・あなた方のような特異な味覚をしているお客様のことを考えておりませんでした。これは私のミスでございます。誠に申し訳ありませんでした」

 

俺は常夏に深々と頭を下げた。

 

「・・・・・おい夏川。頭下げられてんのに腹が立つのはどういうことだ?」

 

「・・・・・奇遇だな常村。俺も同じこと思ってた」

 

常夏は青筋をピクピクと立てながら言った。まあ頭は下げてるだけで気持ちは全く込めてないからそう思われても当然だな。

 

「お詫びといたしまして只今私共の手で作れる最上のゴマ団子を用意しております。少々お待ちくださいますか?」

 

「最上のゴマ団子だと?」

 

「ええ。それこそ天にも登る心地にさせるほどのゴマ団子です」

 

「ふん、いいだろう。本当にそいつがうまかったら今回のことは水に流してやる。とっとと持って来い」

 

モヒカンが偉そうな態度で言った。

 

「ありがとうございます。もう少々お待ちください」

 

「けっ!」

 

常夏は悪態を付きながら席に座った。

 

「響、持ってきたよ」

 

程なくしてアキがゴマ団子を持ってきた。ナイスタイミングだ。

 

「サンキュ、アキ。お待たせいたしましたお客様。こちらでございます」

 

俺は常夏にゴマ団子を差し出した。

 

「これが最上のゴマ団子だと?」

 

「さっきと変わんねえじゃねえか?」

 

「確かに見た目は変わりませんが味は全くの別物でございます。今までに食べたことのない一品となっております。どうかご賞味ください」

 

「へっ、わかったよ」

 

常夏はゴマ団子を口にした・・・・・・()()のゴマ団子を。

 

「うん。外はゴリゴリしてて中はネバネバ」

 

「甘すぎず辛すぎる味わいがなんとも・・・・」

 

「「ゴパァ!」」

 

ゴマ団子を食べた常夏は・・・・・・白目を向いて天に登っていった。

 

もうお分かりだろう。このゴマ団子は姫路さんが作ったものだ。彼女はあれだけ俺とアキのO☆HA☆NA☆SIを受けたというのに今朝また大量に作ったのだ。運良く?Fクラスの男子が摘み食いをしたおかげでそのことに気がつきお客さんに渡る前に全て撤去して後で処分すつためにまとめて置いたのだが・・・・・まさかこんなふうに役に立つとはしかもこの団子以前のものよりもパワーアップしている。なにせ・・・・食った奴がいまだに意識を取り戻さないからな。もう3時間近く経っているのにだ。ま、何はともあれようやく常夏がおとなしくなったな。

 

「響」

 

「ん?ああユウにユーセー。ようやく戻ってきたか」

 

「ああ。事情は秀吉に聞いた。ご苦労だったな」

 

「どうってことない・・・・・と言いたいところだが、さすがにこれの相手は疲れたな。話してるだけで頭が痛くなってくる」

 

正直今後関わり合いになりたくない。

 

「大変だったようだな。こいつらの処理は俺がしておこう。・・・・・どうやらこいつらはにとりを泣かせたからしいしな」

 

あ、ユーセー結構キレてるな。顔には出してないけど雰囲気が少し冷たい。まあユーセーにとって何よりも大切なにとりを泣かせたんだから当然か。

 

「わかった。それじゃあ頼むぞユーセー」

 

「ああ」

 

ユーセーは常夏を引きずってどこかへ行った。さて、まだやることは残っている。お客さんへのフォローだ。随分と迷惑をかけてしまっただろうからな。

 

「ユウ」

 

「わかってる。後は俺に任せろ」

 

そう言ってユウは教室内のお客さんの方に向き直った。

 

「お客様。迷惑をおかけして大変申し訳ありません」

 

そう言って坂本は頭を下げる。それに合わせて俺達も頭を下げた。

 

「大丈夫。気にしてないよ」

 

「どう考えても向こうの方が悪かったしな」

 

「こんなに美味しいゴマ団子をマズイだなんて・・・・・本当にあの二人どんな味覚をしているのかしら?」

 

どうやらお客さんはあまり気にしていないらしい。それどころかこちらに非はないと言ってくれている。

 

「騒がせてしまったお詫びといたしまして只今お客様が召し上がっている物の料金を3割引、及び希望のお客様にこちらにいる仲渡響、吉井明久との写真撮影をさせていただきます」

 

・・・・・は?ユウ?今お前なんて言った?俺とアキはユウの方を見た。

 

「「「本当ですか!?」」」

 

お客さん(女性の)は目に見えて食いついてくる。

 

「はい。遠慮せずにどうぞ」

 

「おい待てユウ!お前何言って・・・「仲渡くん!私と写真に写ってください!」

 

「吉井君!私と!」

 

女の子たちが俺とアキの周りに集まってくる。

 

(スマン明久、響。これはお客さんの印象を悪くしないために必要な処置なんだ)

 

ユウは俺とアキにアイコンタクトで訴えてきた。クソッ、これじゃあ断れないな。

 

その後俺とアキは10人以上の女の子のお客様と写真撮影(撮影者はコウ)をすることになった。先ほどの常夏への対応も相まって正直かなり疲れた。




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

今回はゲストなしで響さんと二人で進めていきます!

「今回はゲストなしなのか」

ええ。まあ理由は誰を出せばいいのかよくわからなかったのでというところです。さて、そんなことよりも話を進めましょう。今回の話は・・・・・常夏のクレームですね。

「・・・・・正直かなりイラっときたな」

あ~そりゃあ響さんのレシピで作ったゴマ団子をマズイって行っていましたものね。腹も立つでしょう。

「いや、別に俺のレシピで作ったものがマズイと言われるこちにはあまり腹は立たない」

え?どうしてです?

「それは俺のレシピに不備があったということだからな。むしろマズイとわかれば改善する必要があるとわかるからマズイとはっきり言われるのは構わないと思っている」

なるほど。

「だが・・・・あのゴマ団子はアキ達が食べて美味しいと言ってくれたものだ。それをマズイと言うことは・・・・・あいつらの味覚がおかしいと言われているような気になってな。皆のことを馬鹿にされている気がして本当にムカついた」

あ~そういうことですか。本当に響さんって友人思いですね。

「別にそう思うのは普通じゃないか?」

う~ん・・・どうでしょう?普通はそこまで考えないと思いますが。

「そうなのか?と言っても俺にとってはそれが普通だからよくわからん」

まあそういったところが響さんのいいところのひとつなのでいいと思いますがね。さて、その後常夏は災上のゴマ団子を食べたわけですが・・・・・本当にあれは恐ろしいですね。

「人ってそんなに簡単に気絶しないと思うんだが・・・・それをああもたやすく」

まあ正確に言うと気絶どころじゃあありませんけどね。彼らがどうなったかなんていちいち気に留めていないので乗車しませんでしたけど彼らも妹紅さんと同じように三途の川を渡りかけていますから。

「やはりか。まあ同情の余地は全くないがな」

全くです。あ、ちなみに彼等はゴマ団子を食べた時の記憶は消えています。

「は?どうしてだ?」

生物としての生存本能です。あのゴマ団子は妹紅さんが食べたものよりもパワーアップしたものですので存在を思い出すだけでも命を脅かします。なのでゴマ団子を食べたという記憶は消えてなんで気を失ったのかを思い出せなくなるでしょうね。残るのは胃痛と体襲う謎の麻痺です。

「・・・・・本当に恐ろしいゴマ団子だ。もはや戦争でも使えそうな兵器だぞ」

・・・・・まあ私の残機を30減らしたもののパワーアップ版ですからね(遠い目をする)

「・・・・・さて、それじゃあそろそろ締めるか」

はい。それでは・・・・・


「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」

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