バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
さて、本編にはいる前にお知らせです!今回から台本形式にすることにしました!
「理由は登場キャラが増えすぎて誰が何を言っているのかわかりにくくなってきたからだ。口調がかぶってる奴も結構いるしな」
台本形式が苦手という方もいるかもしれませんがどうかご了承ください。
「それでは本編どうぞ!」
注)台本形式からいつもの形式に直しました 7/18
第37話
side 響
6月、早いもので俺達が二年になってもう二ヶ月が経った。皆新しいクラス、教室に慣れた頃合だろう。そしてこの6月には文月学園でも指折りの大行事『清涼祭』と呼ばれる学園祭が行われる。お化け屋敷、屋台、喫茶店、そして試験召喚システムの展示、どのクラスも学園祭の準備のために活気があふれている。もちろん俺達Fクラスも学園祭の準備を・・・・・
「いくぞ!須川!」
「こいっ横溝!お前の球なんて場外に叩き込んでやる!」
・・・・・していなかった。Fクラスの馬鹿共(もちろんFFF団の連中)は清涼祭の準備をせずに外で野球をしている。今教室内にいるのはいつものメンバー(ついでに島田さんと姫路さん)だけだ。・・・・・なんだか頭が痛くなってきたな。
「響、大丈夫か?」
頭を抑えている俺にユーセーが聞いてきた。
「・・・・・・・俺なら大丈夫だ。ちょっとあいつらを連れ戻してくる」
「あ、じゃあ僕も行くよ」
「ああ。頼むアキ」
「いや、お前たちが行く必要はなさそうだ」
連中を連れ戻すために外に出ようとした俺とアキにユウはそう言ってきた。
「どういうこと?雄二」
「多分そろそろ・・・・」
「貴様ら!学園祭の準備をサボって何をしている!」
「げっ!鉄人!」
外を見てみるとそこには西村先生が逃げるFクラスの連中を捕まえる光景が広がっていた。
「な?」
「・・・・・そうだな」
「僕たちが行くまでもなかったね」
西村先生は次々と連中を捕まえていく。それにしても、あの人数を離さずに捕まえて置けるなんて・・・・・西村先生。あなた本当に人間ですか?
「須川!貴様がサボリの主犯か!」
「違います!主犯は吉井と仲渡です!俺じゃあありません!」
須川の野郎、俺とアキに責任押し付けやがった。
「馬鹿が!吉井と仲渡はここにはいない!関係無い者に責任を押し付けるな!」
「なっ!なんでいないんだあいつらは!」
「いるわけないだろ!あの二人はそんな馬鹿なことはしない!ともかく全員教室へ戻れ!この時期になってもまだ出し物が決まっていないのはFクラスだけだぞ!」
鉄人はそう怒鳴りつけて連中を教室に戻るように促した。
「ふう、ようやく清涼祭の準備を進められそうだな」
「そうだな」
「流石に儂らだけじゃあ出し物も決められんからの」
「・・・・・・かなり遅れた」
「なんとか遅れを挽回しよう」
「そうだね」
さて、うちのクラスでは何をしようかな?
「なあ、明久。気になったんだけどどうしてあいつらは何かあるたびにお前と響に責任を押し付けるんだ?」
俺が出し物をどうするか考えていると妹紅がアキにそう聞いてきた。
「多分僕らが観察処分者だからだよ。観察処分者は馬鹿の代名詞って呼ばれてるから僕達が先導したって言えば自分達は責任を逃れられると思ったんじゃない?」
「まあ意味ないけどな。西村先生はまるっきり信じてないし、実際俺達が先導してあいつらと悪ふざけなんてしたことないしな」
というかあいつらは今まで全く通用しなかったのになんで同じ言い訳をする?学習能力がないのか?
「そうか・・・・・なあ明久、もうひとつ聞いていいか?」
「何、妹紅?」
「明久と響はどうして観察処分者になったんだ?二人共別に素行は悪くないし頭だって悪くないだろ?観察処分者になる理由がないじゃないか」
「私も気になるわね。あの連中が全員観察処分者だって言うなら納得できるけど二人が観察処分者なのは納得いかないわ」
・・・・・そうか、そういえばこの二人は転入したばかりだから知らないんだったな。俺とアキが観察処分者になった理由を。
「・・・・・・それは「俺のせいだ」響?」
「俺達が観察処分者になったのは俺が原因だよ。俺のせいで観察処分者になった。アキはただ巻き込まれただけだ」
「違う!あれは響のせいなんかじゃない!」あれはあいつらが咲夜を「アキ」
俺は反論してくるアキの言葉を遮った。
「それ以上は何も言うな。あれは・・・・・俺のせいなんだ」
そう。あれは俺のせいだ。俺がもっと考えていればアキを巻き込まずに済んだかもしれない。
「響・・・・違うよ。あれは響のせいなんかじゃない。例え誰が何を言っても響は悪くない。それに僕は巻き込まれたんじゃない。自分のしたいようにしただけだよ」
アキは真剣な顔つきでそう言った。本当にアキは・・・・・優しい奴だな。
「・・・・・・サンキュ、アキ」
「気にしないで。僕と響の仲なんだから」
「・・・・はは、そうか」
敵わないな、アキには。
「えっと・・・・それで?結局どうして二人は観察処分者になったんだ?」
「っと、そういえば結局話してなかったな。まあわかりやすく言えば俺が傷害事件を起こしてアキをそれに巻き込んじまった。それが原因で俺達は観察処分者になったんだ」
「「傷害事件!?」」
傷害事件と聞いて二人は驚いた表情をした。まあ当然の反応か。
「だから僕は巻き込まれたんじゃなくて自分のしたいようにしただけだって」
「ああ、そうだったな」
「傷害事件って・・・・一体何が「さっさと入れ!」
妹紅が詳しく聞こうとしたら西村先生とFクラスの連中が教室に入ってきた。ある意味ナイスタイミングだな。
「さて、連中も来たことだし、席に戻るか」
「そうだね。二人共、話の続きはまた今度ね」
「あ、ああ。わかった」
「仕方ないわね」
妹紅と輝夜は話を聞きそびれて少し納得いっていない様子だ。仕方ない。今度話してやらないとな。
「さて、これからクラスの出し物を決める。明久、書記を頼めるか?」
「うん。いいよ」
クラス代表のユウがまとめ役として教卓の前に立ち、アキは書記として黒板の前に立った。ようやくクラスの出し物を決められるな。
「それじゃあ何か意見があるやつは挙手してくれ」
「・・・・・・(スッ)」
ユウが聞くと真っ先にコウが手を挙げた。
「じゃあ、康太」
「・・・・・・写真館」
「それって何の写真を展示するの?」
「・・・・・秘密」
「秘密って・・・・・」
コウ・・・・・・お前どんな写真家展示するつもりだ。
「学園生活という神秘な世界を覗き見る貴重な写真を部屋に展示する」
(コウよ、それは本当に学園生活をだよな?)
コウはその辺りは気をつけているのは分かってはいるが・・・・・少し不安だ。
「明久、これも意見だ。書いといてくれ」
「わかったよ」
ユウに言われてアキは黒板に書き込む。
写真館『秘密の覗き部屋』
・・・・・ちょっと待てアキ、それはなんかやばいニュアンスを含んでそうだぞ。それで申請出しても多分通んないぞ。
「他に意見がある奴はいるか?」
「あの、ウエディング喫茶なんてどうでしょう?」
姫路さんが提案した。
「ウエディング喫茶?それってどういうの?」
「ウエイトレスがウエディングドレスを着て接客するんです」
ウエディング喫茶ね、まあ面白そうではあるな。というか・・・・・
「ウエディング喫茶か・・・・・」
アキ、ヒデ、ユーセーわかり易く顔を赤くしている。絶対に間違いなく妹紅、輝夜、にとりのウエディングドレス姿を想像しているだろ。そして・・・・・
「/////」
その三人も顔を赤くしているし。何を考えているのか手を取るように分かるな。
「斬新ではあるな」
「でもドレスだと動きにくくないか?」
「藤原さんのウエディングドレス姿・・・・」
「調達するのも大変じゃないか?」
「輝夜さんの・・・・ハアハア」
「それに男は嫌がらないか?結婚は人生の墓場っていうくらいだし」
「にとりんと結婚したい」
ふむ、どうやら反対意見も多そうだな。まあただでさえうちのクラスは女子が少ないから厳しいか?・・・・・・・まあとりあえずさっき馬鹿なこと言った奴はアキ、ヒデ、ユーセーの制裁が下るだろう。
「ああ、十六夜さんのウエディング・・・」
バキッ!
「ゴフッ!」
「咲夜はAクラスだから関係ないだろ?真剣に考えような?(黒笑)」
「は、はい。申し訳ございませんでした」
全く・・・・・というかコイツ新学期初日にも咲夜がどうだか言ってたな。もし咲夜で変な妄想してるんならこいつの頭から咲夜の記憶を消さないとな。
(((((なんだろう、響から凄い殺気が・・・・・)))))
ん?あいつらなんで俺の方見て顔引きつらせてんだ?
「あ、明久、とりあえずこれも黒板に書いておけ」
「う、うん」
アキは顔を引きつらせたままそう答えた。
ウエディング喫茶『あの日の約束』
・・・・・・おいアキ、それお前の私情が10割入ってねえか?っていうかやっぱりお前妹紅を嫁にするとかいう約束覚えてんのかよ。ならさっさと告白しろ。
「他にはあるか?」
「中華喫茶なんてどうだ?」
「それってチャイナドレスを着させて接客するってこと?」
「いや違う。俺がやりたいのは本格的な烏龍茶と簡単な飲茶を出す店だ。イロモノ的な格好で稼ごうってわけじゃない。そもそも食の起源は中国にあると言われているほど中華料理は奥深い。近年ヨーロピアン文化による中華料理の淘汰が見られるが本来食というのは・・・・・・」
す、須川?どうしたんだお前は?俺はてっきりチャイナ服目当てで提案したと思っていたんだが・・・・・かなりマジだな。お前ん家中華料理屋かなにかなのか?だが中華喫茶か・・・・・面白そうだな。中華の甘味とか作ってみたいしな。
「よし明久、書き込んでくれ」
「うん」
中華喫茶『ヨーロピアン』
・・・・・・おい、それは中華なのか?ヨーロッパなのか?どっちなんだよ。「ストライカー・シグマⅤ」といいお前ネーミングセンスなさすぎるぞ。
ガラガラ
「お前達、清涼祭の出し物は決まったか?」
西村先生が様子を見に来た。
「今のところ候補はこの三つです」
写真館『秘密の覗き部屋』
ウエディング喫茶『あの日の約束』
中華喫茶『ヨーロピアン』
「・・・・・吉井、もう少し国語の勉強を頑張ったほうがいいぞ」
「え?どうしてですか?」
西村先生は黒板に書かれた出し物の候補を見て頭を抑えて言った。まあ気持ちは非常によくわかるな。今度からアキの現国の勉強時間をもう少し増やそう。
「それじゃあこの中から出し物を決めるぞ。一人一回挙手してくれ」
「というわけで、うちのクラスの出し物は中華喫茶だ」
多数決の結果、圧倒的な票数で中華喫茶に決まった。まあ妥当だな。
「それなら厨房は俺が引き受ける。提案したのは俺だからな」
・・・・・今の須川はなんか頼もしいな。さっきまでサボって野球してたやつとは思えん。
「なら頼むぞ須川。ついでだ、ホールと厨房を決めよう」
「なら俺は厨房だ。中華の甘味もいくつか作れるからな」
「響・・・・・本当にお菓子ならなんでも作れるんだね」
「まあ俺の数少ない取り柄だからな」
(((((数少ないってことはないだろ)))))
班分けの結果、俺、アキ、コウ、妹紅、にとりは厨房。ユウ、ヒデ、ユーセー、輝夜はホールということになった(他のやつは知らん)。ただ結局厨房班の俺達も時間があるときはホールに入ることになるようだ。ユウ曰俺達はホールにいてくれた方が客受けがいいからだそうだ。これは忙しくなりそうだな。
「っと、そうだ。仲渡、吉井、坂本、井上、河城。学園長がお前達を呼んでいたぞ。学園長室に行ってくれ」
「学園長が?何のようですか?」
「詳しくは聞いていない。だが大事な用らしい」
「大事な用か。ならさっさと行くか」
「そうだな」
俺達は学園長室に向かった。それにしてもなんでこのメンバー?一体何の用なんだ?
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回はゲストなしでお送りします!
「今回からようやく清涼祭編だな」
はい。・・・・・・ようやく清涼祭・・・・・本当に長かった。
「ここに来るまでいろいろあったからな。新キャララッシュにラブレター、オリエンテーリング。正直スゲエ濃い日常だったな。というか前から思ってたけどお前って一つ一つの話を掘り下げすぎなんじゃないか?」
そうですかね?
「ああ。ラブレターの話とオリエンテーリングの話でそれぞれ3話以上使ってたし。他の小説に比べて進行遅くないか?今回だって俺とアキが観察処分者になった時の話のさわりが入ってて少し進みが遅かった気がするし」
う~ん・・・・私としては無駄な話は入れていないつもりなんですがね。やっぱりあれですかね?登場キャラひとりひとりにスポットを当てようとするから進行が遅くなるんでしょうか?
「まあそれも理由の一つだろうな。お前って結構キャラの設定こだわってる方みたいだし」
まあ読者にどう見えているかはわかりませんが私自身は確かにキャラの設定には結構こだわっていますね。私はキャラが立てば話が面白くなるって思っているので。だから比較的にオリキャラ、応募キャラが多くなっていきやすいんでしょうね。まあ話のバランスが崩れないように注意はしていますが」
「その結果、細かく表しすぎて進行が遅れると」
まあそうかもですね。反省すべき点なんでしょうが今更このやり方は変えられませんし、今後もこのぐらいのペースで進行していくことになるでしょうね。
「・・・・・なんか俺が咲夜と結ばれるのが遥か遠い日になるような気がする」
それは・・・・・否定できませんね。響さんだけでなく皆さんの恋が成就するには結構時間がかかるかもです。
「でも感想とかで早く付き合えよ的な意見も結構あるんだからそのことは頭に入れておけよ」
はい。わかっております。
「ならいい」
それではそろそろ締めますか。
「結局今回の本編に関する話にはほとんど触れなかったな」
まあ今回は大体原作と同じ(つもり)なので疑問に思うことは少ないと思うのでいいと思います。さて、それでは・・・・
「「次回もまたきてくれ(きてください)!」」