バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第30話!

さて!今回ですが・・・・・・前回もらったラブレターにはほとんど触れませんね。今回はFFFだんの処遇についての話がメインですから。

「ということでラブレターのことについての話は次回になる。気になっていた人は次回まで待っていてくれ」

それでは前置きはここまでにして本編に行きましょう!

「では本編どうぞ」


第30話

side 響

 

俺は今屋上で横になりながら先程の事を思い返していた。先程授業開始のチャイムがなっていたのでこれでサボり確定だ。俺が奴等の事を考えていると屋上の扉が開く音がした。

 

「何しに来たんだ、咲夜」

 

「よく私だとわかりましたね、響様」

 

来たのは案の定咲夜だった。

 

「わかるに決まってるだろ、咲夜の事なんだから。それで?まだ質問に答えてもらってないぞ」

 

「はい、教室の窓から響様の姿が見えましたので、追って来ました」

 

「いや、追って来たって・・・・・・・もう授業始まってるかんだが」

 

「わかっています」

 

「・・・・・・はあ、咲夜はAクラスの優等生なんだからサボったりしたらダメだろ」

 

「Aクラスの生徒でなくてもサボってはいけないと思いますが?」

 

・・・・・・・・全くもってその通りだな。

 

「確かに授業をサボってしまいましたので後で何か言われるかもしれませんが・・・・・・私はAクラスの生徒である前に響様の従者ですから、授業よりも響様の方がずっと大切です」

 

「・・・・・・そうか」

 

「はい。隣よろしいでしょうか?」

 

「・・・・・・ああ」

 

咲夜は俺の隣に腰掛けた。そしてそれ以降、俺も咲夜一言も言葉を発さずに辺りには静けさが流れる。

 

「・・・・・何も聞かないのか?」

 

先に静けさを破ったのは俺だった。

 

「はい。響様に何があったのかはわかりません。ですが・・・・・・私はわかっていますので」

 

「わかっている?何がだ?」

 

「・・・・・・Fクラスの連中が何かしでかしたんですよね?そして響様はその事で何か思い悩んでいる。違いますか?」

 

・・・・・・咲夜って本当にエスパー何じゃないだろうか?

 

「響様がその事を話したくないのならば私はこれ以上聞くつもりはません。ですが・・・・・・無礼を承知で言わさせていただきます。どうかひとりで思い詰めないでください。響様には皆が・・・・・・私がついているのですから」

 

・・・・・・咲夜には本当にかなわないな。

 

「・・・・・・教室に入ったら、Fクラスの連中に襲撃されたんだ。理由は俺とアキがラブレターをもらったからだ」

 

「そうですか、彼等はまた・・・・・・」

 

「まあ奴らに襲撃されるのはいつもの事だからな。もう慣れたからあまり気にしてない。・・・・・・ただその後あいつらが言ったことには我慢ならなかった」

 

「・・・・・・・何て言ったんですか?」

 

「あいつらは・・・・・・・・許して欲しければラブレターを破り捨てろと言ったんだ」

 

「・・・・・・それは本当ですか?」

 

「ああ。あいつらは・・・・・・俺とアキを陥れるためだけにそんな事を言った。どんな思いでそのラブレターが書かれたのかろくに考えもせずに。ただ自分勝手な怒りを晴らすためにな」

 

俺はあいつらの言動を思い返しながら言った。言葉にすることによって奴らへの怒りの感情がさらに強くなっていくのがわかる。

 

「俺はどうにかあいつらを少しでまともにできないかと思っていた。たとえあいつらに嫌われて、憎まれたとしても自分達の間違いに少しでも気がついてくれたらって。でも・・・・・・あいつらは平気な顔をして悪気もなく他人の思いを踏みにじる。だから・・・・・そんなあいつらをまともになんてできないんじゃないかって、あいつらをまともにする事に価値があるのかって思っちまった。正直もうどうすればいいのかわからないんだ」

 

「響様・・・・・」

 

俺はあいつらをどうにかしたかった。このままではあいつらは・・・・・いつか取り返しのつかない間違いを起こして苦しむことになるんじゃないかと何度も思うほどに。だがあいつら自身そんなこと気ににする素振りも見せないし自分たちがしたことに反省する素振りも全く見せない。今回のことにしたってそうだ。あいつらは自分のことしか考えていない。そんな奴を救ってどうなる?そもそも救うことに意味があるのだろうか?

 

「・・・・・響様、私の意見を言ってもよろしいでしょうか?」

 

俺の話を聞いて、何かを考える素振りをしていた咲夜が口を開いた。

 

「・・・・・・ああ。言ってくれ」

 

「それでは、私はどんな人でも変わる事はできると思います」

 

「え?」

 

「私もそうですから。私も響様の従者になって変わる事ができました。そして変われた事を私自身良かった事だと思っています。もしも響様の従者でなかったら・・・・・・私は当然のように他人を見下す最低な人になっていたかもしれません」

 

「咲夜・・・・・・」

 

「たしかに彼等の行いはヒドイとしか言い様がありません。彼等が後に苦しむことになったとしても自業自得でしょう。ですが・・・・・響様はそんな彼等を見たいですか?」

 

「・・・・・いや」

 

「ならそれが理由でいいんですよ。彼等のことが許せないなら彼等のためではなく響様が彼等の苦しむ所を見ないようにするために彼等を正せばいいんです。今はどうしようもないかもしれませんが・・・・・何度も言えばいくら彼等でもわかると思います」

 

「・・・・・・」

 

「それと・・・・・もっと私たちを頼って、相談してください。響様は自分ひとりで抱え込んで無理しすぎなんです。きちんと言葉にして私たちに響様の思いを話してください。きちんと言葉にしないとわからないこともあるんですよ?」

 

咲夜は俺の手を握って真っ直ぐ目を見て言った。

 

「・・・・・俺ってそんなに無理してるように見えるか?」

 

「はい。いつも他人のために頑張りすぎているように見えます。それが悪いとは言いませんが・・・・・私たちは心配なんですよ?」

 

「・・・・・そうか。心配かけて悪かったな」

 

「いえ、それでどうするんですか?」

 

「・・・・・はっきり言ってあいつらは嫌いだ。それはこれからも変わらない。あいつらだって俺の事を嫌っているだろうからな」

 

「・・・・・そうですか」

 

「だが・・・・・嫌われているならとことん嫌われてやるさ。たとえあいつらにどう思われようと・・・・あいつらを反省させられるなら俺は嫌われ者でいい」

 

「・・・・・それでこそ響様です」

 

「ありがとな咲夜。おかげで吹っ切れたよ」

 

「いえ、私は響様の従者ですから。当然のことをしただけです」

 

「・・・・はは!本当に咲夜らしいな。これからは頼らせてもらうからそのつもりでいろよ?」

 

「もちろんです」

 

キーンコーンカーンコーン♪

 

話がひと段落したとき、一限目終了の鐘がなった。

 

「と、もう一限終わったのか」

 

「そうようですね。どうしますか?」

 

「教室に戻るよ。アキ達にも心配かけさせちまったからな。咲夜も戻れよ」

 

「ええ。わかっています」

 

「それじゃあ行くか」

 

「はい」

 

俺と咲夜はそれぞれの教室に戻った。さて、あいつらにちゃんと言うこと言わなきゃな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラッ

 

朝と同じように咲夜とAクラスの教室で別かれて俺はFクラスの教室に戻ってきた。

 

「「「「ひ、響」」」」

 

俺の姿を見た連中はかなり萎縮している。先程のがよほど堪えたようだな。

 

「・・・・・・お前等」

 

「「「「は、はい!」」」」

 

「・・・・・次はないからな。次もしも同じようなことをしたら・・・・・・さっき言っていたことの6倍ほど恐ろしい目にあわせる・・・・・・忘れるなよ?(黒笑)」

 

「「「「サーイエッサー!」」」」

 

まあこれぐらい言っておけば当分は大丈夫だろう。少しは反省してくれればいいが。

 

「おかえり、響」

 

俺が連中を脅す・・・・もとい注意した後、アキが声をかけ、他の皆も俺に近くにきた。

 

「ああ。心配かけて悪かったな」

 

「気にするな」

 

「うむ、わしらの仲じゃろう?」

 

「・・・・・わざわざ気にする必要はない」

 

「そうか・・・・・なあ皆、相談があるんだがいいか?」

 

「「「「「「「相談?」」」」」」

 

「ああ。俺は・・・・」

 

俺はさっき咲夜と話していたことを話した。

 

「というわけだ。それで皆にも協力して欲しい。頼む」

 

俺は頭を下げてみんなに頼んだすると・・・・

 

「・・・・・相変わらず響ってバカね」

 

輝夜は俺にそう返してきた。

 

「そんなことわざわざ頭下げなくたってここにいる皆はいくらでも協力するわよ。そうでしょ?」

 

「うん。もちろんだよ!」

 

「他ならぬ響の頼みじゃからな」

 

「・・・・・協力するのは当たり前」

 

「響とはまだ会ったばかりだけど、色々世話になったからな。私も協力するよ」

 

「もちろん俺も協力する。あいつらがまともになりゃ面倒事も少なくなるからな」

 

「お前等・・・・・ありがとう」

 

「それで、彼等をを正すって具体的にどうするの?」

 

アキが聞いてきた。

 

「基本的にはいつもと同じだ。あいつらが馬鹿なことをしたら止める。ただできるだけあいつらが反省するように誘導する」

 

「どうやってじゃ?」

 

「それは・・・・・その時考える」

 

「・・・・行き当たりばったりすぎじゃあないか?」

 

妹紅が呆れた様子で言ってきた。

 

「まあその時々で状況が変わるんだから仕方ないさ。だが一番いいのは補習室送りにして鉄人に指導してもらうことじゃあないか?」

 

「・・・・・・雄二の言うとおり」

 

「となると西村先生にも協力してもらうほうがいいんじゃないかしら?」

 

「そうだな。なら後で相談してみよう」

 

こうしてあいつらをなんとか正すための方針が決まってきた。・・・・・・あと姫路さんと島田さんもなんとかしないとな。

 

 

 

 

 

 

 




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

本日のゲストは本小説のメインヒロインの咲夜さんです!

「よろしく」

はいよろしくお願いします!さて、今回はFFF団の皆さんを今後どうするかの話になりましたね。

「そうだな。一応あいつらを正そうということで話は纏まったが・・・・・・すぐにまともになるわけじゃあないんだよな?」

そうですね。正直彼らは根っこの部分から腐敗していますから・・・・・すぐに更生させるのは不可能ですね。今後も彼等は馬鹿なことをしでかすでしょう。

「・・・・・まだまだ苦労しなければならなそうだな」

まあそうですね。ですが今回で一応FFF団更生フラグは立たせましたから。いづれは彼らもまともにしていこうかと思っています。

「できれば早めにお願いしたいわ」

それは・・・・・何とも答えられませんね。

「・・・・・まあある程度面倒は覚悟しているからいいけどな」

まあもうしばらくは頑張ってください。それにしても響さんはすごいですね。

「何がだ?」

あんなFFF団の皆さんでも救おうとしていることに関してですよ。しかも嫌われ者になってまで正そうとするなんて・・・・・

「そうね。誰かを救うためなら悪役にも徹する・・・・・普通ならできないですよ?」

「別にそんな大層なもんじゃないさ。俺はただ自分のしたいようにしてるだけだから」

いやいや、結果的に他人を救うことになっているんですから十分ですよ!

「そうか?よくわからないな」

「まあ響様は人を救うのが当然のようになりかけていますからね。しかも無意識でやっていることもありますし。私もそんな響様のおかげで自分を正すことができましたからね」

「と、そうだ主その咲夜を正したって言うのはどういう事なんだ?前からたまにそんな話が出てきたけど」

え~それはいづれ過去編で語ることになっていますからね。ここで深くはあまり言えませんね。ただ少しだけ言っておきましょう。当時から響さんは他人のことを思う人でした。ただ他人のことを思う理由は結構後ろ向きですがね。今響さんが他人思いなのも若干後ろ向きな理由がありますし。

「どういうことだ?」

それは響さんが落ちこぼれと言われていたからですけど・・・・まあ詳しいことはまたということで。

「そうか。それなら待つとするか」

「そうですね」

さて、それではそろそろ締めますか。と、その前に、次回はとうとう響さんと明久さんにラブレターを出した方がわかります。

「いったい誰なのかしら?」

まあそれは次回に分かりますよ。ヒントは既に出た方で二人組ですね。

「・・・・あ~、誰かわかったわ」

「私はわからないのですが?」

「咲夜は会ってないからな。まあ俺も会話はしていないが」

おっと、それ以上は流石にストップです。まあ読者の皆さんには誰だかもうわかったでしょうけど。では今度こそ締めましょう。それでは・・・・・


「「「次回もまたきてください(きてくれ)(きなさい)!!」」」

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