バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
「ネタに走りすぎだろ・・・・・・・」
いいじゃないですか!今回は妹紅さんのターンなんですから!
「まあ別にいいが・・・それより今回は先に話こと2つあるんだろ?」
と、そうでした。まず今回、響さんは慧音さんのことを『慧音さん』と呼びますが決して慧音さんのことが嫌いだからじゃないですからね。響さんは嫌いな方の苗(・)字(・)をさん付けで呼ぶのであって名前をさん付けするのは普通の事なので誤解しないようにしてください。これが一点目です。
「もう一点はオリキャラについてだな」
はい。今回読者の方にオリキャラを募集します。募集人数は2~3名で、以下の条件で募集します。
①男性である
②ヒロインとなる東方キャラを決めておく
③元となるキャラがいるのならば明記する
条件は以上です。集まった中から私が選んで今後だそうと思います。細かい設定は読者の皆様が決めてもいいですし私に任せてくれても構いません。ただ元となるキャラがいるときは私が知っている方が優先になりますのでご了承ください。ちなみに・・・・・・テイルズのキャラでしたらほとんどわかりますし大好きです!
「さりげにテイルズキャラを推すのか」
まあいいじゃないですか!私が好きなんですから!ユーリさんもテイルズキャラが元になっていますし!
「まあ構わないが。ちなみにテイルズキャラでなくてはならないというわけじゃないからな。そこのところは覚えておいてくれ」
それでは連絡事項も終わりましたし。本編に行きましょう。
「では本編どうぞ」
第23話
『うっ・・・・ぐすっ』
『な、泣かないで妹・・・紅。も、もう会えない・・・わけじゃないん・・・だから』
『あ、明久・・・だって、泣いてる・・・・』
『は、ははは・・・そ、そう・・・だね」
『・・・また・・・・会える・・・よね?』
『うん・・・・会えるよ・・・絶対に』
『・・・だったら約束して・・・・次にあったら・・・私を・・・・』
side 明久
僕の目の前には今妹紅がいる。5年前に離れ離れになった子が。・・・・僕にとって何よりも大切な子が。僕の中で大きな喜びの感情が芽生えた。
「妹紅!久しぶり「来ないで!」・・・え?」
「来ないで・・・・・お願いだから・・・・私を・・・・見ないで」
妹紅はひどく怯えた様子で僕にそう言って・・・・・拒絶した。
「っ!!」
そして妹紅は走ってマンションの一室の扉を開いて入っていった・・・・・涙を流しながら。僕はその場から動けずにただその光景を見ていた。
「・・・・・妹紅」
僕はただ、妹紅の名前を呟くことしかできなかった。
「・・・・・少しいいかな?」
そんな僕に僕に話しかけてくる人がいた。妹紅と一緒にいた銀色の髪の女性だ。
「あなたは?」
「私は上白沢慧音。妹紅の今の保護者だ」
「あなたが慧音さん?」
「私を知っているのか?」
「はい。妹紅から聞いていたので」
そう。僕は妹紅から慧音さんのことを聞いている。妹紅の親戚で自分にとって大切な人だと妹紅は言っていた。
「・・・・・アキ、慧音さん。事情はよくわからないが話をするなら家に上がったらどうだ?」
響はそう提案してくれた。
「いいのか?」
「ええ。構いません」
「ありがとう。響、咲夜」
僕と慧音さんは話をするために響と咲夜の家に上がった。
「どうぞ」
「ありがとう」
咲夜が慧音さんに紅茶を差し出した。
「えっと、まだ自己紹介してませんでしたよね。僕は「吉井明久くんだね?」・・・・知っているんですか?」
「ああ。私も君のことは妹紅から聞いていたからな。大切な人だと言っていたよ」
「・・・・・そうですか」
「・・・なあアキ、お前と彼女ってどんな関係なんだ?」
響は気になったのだろう。聞いてきた。
「彼女は・・・・妹紅は、僕の・・・・・大切な親友だよ。響たちと会う半年前に引っ越しちゃってそれ以来会ってなかったけどね」
「・・・・・そうか」
響はそれ以上何も聞いてこなかった。咲夜も何も言ってこない。二人とも気を使ってくれているのだろう。
「慧音さん。聞きたいことがあるんですがいいですか?」
「・・・・・妹紅の髪と眼のことだね」
「・・・・・はい」
・・・・・昔、僕と一緒にいたときの妹紅の髪と眼の色は今のものとは違っていた。あの時の妹紅は黒い髪に黒い眼だった。・・・・でも今は違う。髪は白く、眼は赤くなっていた。
「わかった。話そう」
「ありがとうございます」
「・・・・・俺と咲夜は席を外そうか?」
響が気を遣ってそう言った。
「いや、ここにいてくれて構わない。・・・・・・少し調べればわかることだからな」
「・・・・・わかりました」
響と咲夜も一緒に聞くことになった。
「では話そう・・・・・今から一年前のことだ。妹紅は両親と一緒に車で旅行に出ていた。父親の運転でな。その旅行は妹紅の誕生日を祝うためのもので妹紅にとって楽しいものになるはずだった・・・・・だがそうはならなかった。妹紅たちを乗せた車に大型のトレーラーが激突したんだ」
「え!?」
「・・・・・・3人とも瀕死の重体に陥り、すぐに近くの病院に運ばれ、緊急治療が行われた。その結果妹紅は一命を取り留めた・・・・・・・ただ、その事故の影響で妹紅の瞳は赤く染まってしまった」
「そうですか・・・・・それで妹紅の両親は?」
「・・・・・・治療の甲斐なく亡くなった」
「!そんな・・・」
「妹紅は目を覚ましたときその事実を知った。そして・・・・・そのショックで髪が真っ白になってしまったんだ」
・・・・・僕は妹紅がどれだけ両親のことを好きだったのか知っている。髪が真っ白になるほどだ。妹紅は・・・・・僕の思っている以上にショックだっただろう。
「あの時の妹紅は見ていられなかった、明るい子だったのに全く笑わなくなってしまい、学校にも行けなくなった。私はそんな妹紅を救いたいと思い、妹紅の保護者になったんだ」
「・・・・・・慧音さん」
「それから妹紅と一緒に生活して、妹紅は少しずつにだが以前の明るさを取り戻していった。そして事故から半年が経過した時にはほとんど以前の明るさを取り戻すことができたんだ。・・・・・・だが妹紅の苦しみはまだ終わっていなかった。回復して久しぶりに学校に赴いた妹紅はクラスメイト達から激しく拒絶された」
「なっ!どうして!?」
「髪と眼が原因だ。以前とはまるで違う色になってしまったことでほとんどの者は妹紅を気味悪がって妹紅に近づくなと拒絶したんだ」
「そんな・・・・・・」
「拒絶した者の中には妹紅の友人も何人もいた。そして拒絶しなかった者も妹紅のことをまるで腫れもののように扱った。教師達でさえもだ。そしてその学校で妹紅とまともに接してくれる人はいなくなり、その学校から転校せざるを得なくなった」
・・・・・妹紅はどれだけ辛かったのだろう?クラスメイトに・・・・友人に拒絶されて、自分を受け入れてくれる人がいなくなって、一体どれだけ・・・・・
「これが妹紅にあった悲劇だ。今の妹紅は・・・・希望を失い、生きる気力を失い、全く笑わない子になってしまった。そんな時に・・・・・君に出会ってしまったんだ」
「え?」
「妹紅は言っていた。君にだけは知られたくないと。君にだけは・・・・・・今の自分の姿を見てほしくないとな」
「僕に・・・・見て欲しくなかった?」
「君に今の自分の姿を見られて拒絶されるのが怖かったのだろう。君は・・・・妹紅にとって誰よりも大切な人だから」
・・・・・妹紅。
「・・・・・・慧音さん。妹紅と話をさせてください」
僕は、妹紅に言いたいことが・・・・言わなければいけないことができた。
「・・・・・・妹紅は聞かないかもしれないぞ」
「それでも話させてください。お願いします」
僕は慧音さんに頭を下げててお願いした。
「・・・・・・わかった。着いてきてくれ」
「はい」
僕は慧音さんについて妹紅のいるところに向かった。妹紅に僕の思いを伝えるために。
side 妹紅
・・・・・・明久に見られてしまった。この髪を、この眼を。明久にだけは知られたくなかったのに。明久にだけは・・・・・・
私は神を恨んだ。なぜ私にこんな仕打ちをするんだろう?私が一体なにをしたというんだろう?ただただ私は苦しかった。つらかった。明久に知られて、これからどうすればいいかわからなくなった。私が絶望に苛まれていると・・・・・・
「・・・・・・妹紅、ここにいるよね?」
部屋の外から明久の声が聞こえてきた。
「・・・明久」
「・・・妹紅、部屋から出てこなくていいから、そこで僕の話を聞いて」
「・・・嫌だ」
「え?」
「聞きたくない・・・何も聞きたくない」
私は明久の話を聞きたくなかった。・・・明久から拒絶されるのが怖がったから。
「・・・そっか。でもごめん。僕は妹紅に聞いてほしい。だから勝手に話すよ」
それでも明久は話をやめようとしなかった。
「・・・わかった」
・・・・・もうどうでもいい。どうせ話を聞かなくても・・・この髪と眼を見られてしまったのだ。もう手遅れだ。
「・・・慧音さんから話は聞いたよ。妹紅に何があったのか」
そっか。慧音話したんだ。
「僕は今、家族から離れて暮らしてるけど家族を亡くしたわけじゃない。それに他人から強く拒絶されたことなんてないから妹紅がどれだけ苦しい思いをしたのか正直僕にはわからない」
当然だ。明久にわかるはずないし、・・・・・・明久にはあの苦しみを知ってほしくない。
「でも・・・・これだけは言える。僕は妹紅を拒絶しない」
「え?」
「たとえどんな姿になったとしても、妹紅は妹紅だ。僕にとって何よりも大切で・・・・・・大好きな妹紅だよ。だから僕は・・・絶対に妹紅を拒絶したりなんかしない」
拒絶しない?明久は・・・・・・今の私を拒絶しない?
「っ!!」
私は明久の言葉を聞いたら目から涙が溢れてきた。そして私は部屋の扉を開いた。
「明久!」
私は部屋のすぐ近くにいた明久に抱きついた。
「妹紅、大丈夫だよ。僕は妹紅のすべてを受け止めるから。妹紅のすべてを受け入れるから」
明久は私を優しく抱き止めて言った。
「妹紅を傷つける人がいたら僕がそいつから妹紅を守る。妹紅が苦しんでる時は僕が側にいる。だから・・・大丈夫だよ」
明久は・・・・・・昔と変わらない優しい声でそう言った。
「う、わああああああぁぁぁぁ!!」
私は明久の胸の中で思い切り泣いた。
side 明久
「その・・・・・・みっともないところ見せちゃってごめん」
しばらくして落ち着いた妹紅が顔を赤くして謝ってきた。恥ずかしかったのかな?ちなみに慧音さんはこの場にはいない。僕を部屋の前まで連れてきたら気を遣って響と咲夜のところに戻って行った。
「大丈夫だよ。僕は気にしてないし」
「そっか・・・ありがとう」
妹紅は笑顔で言ってきた。
「っ!!」
久しぶりに妹紅の笑顔を見て僕は顔が赤く、熱くなるのを感じた。
「どうした、明久?顔赤いぞ?」
「な、なんでもないよ!」
「?そっか」
どうにか誤魔化せたようだ。
「それにしてもよく私がわかったな。髪と眼の色は違うし、最後に会ったのはもう5年も前なのに」
「そりゃあわかるよ。妹紅のことだから、わかるに決まってる」
だって妹紅は僕の・・・・・・
「そっか。・・・・・・なあ明久、お前はその・・・あの時の・・・・・・ごめん。やっぱり何でもない」
「?うん」
妹紅は今なんて言おうとしたんだろう?・・・・・・もしかして、あの時の約束?・・・・・・妹紅は覚えているのかな?
side 妹紅
結局聞けなかったな・・・・・・明久は覚えてるかな?あの日の約束を。
『・・・だったら約束して・・・・次にあったら・・・私を・・・・明久のお嫁さんにするって』
『うん。わかっ・・・・・・って、ええ!?』
『・・・・・・ダメ?』
『い、いやダメっていうわけじゃないけど・・・・・・』
『じゃあ・・・・・・いい?』
『・・・わかった。次に会ったら妹紅をお嫁さんにする』
『約束だよ?』
『うん。約束だ』
・・・大丈夫だ。まだ聞く機会はいくらでもあるし、もしも覚えてなくても・・・・・・どうにかして思い出してもらえばいい。今は明久に再会できた喜びを堪能しよう。
私は本当に久しぶりに心が暖かくなるのを感じた。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回は響さんはお休みでゲストを二人呼びました!!
「明久です」
「妹紅だ。よろしくな」
はい。よろしくお願いします。・・・・・・そしてごめんなさい!妹紅さん!!(DOGEZA!発動!)
「どうしたんだ?いきなり土下座なんかして」
いえ・・・・・あんなに重い設定にしてしまって申し訳なくて。
「あ~、確かに重いね」
元々おふたりは初対面にするつもりだったんですが・・・・・そうするとフラグを立てるのが難しくなってしまうんです。できるだけ一目ぼれの多用は避けたかったですし。
「それであの設定か・・・・」
はい・・・・ホントはただの幼馴染にしようかと思ったんですが唐突にこの設定を思いついてしまいまして・・・・・気がついたらあとに引けないところまで書き進めていたんです。本当にに申し訳ありません。
「・・・・・まあ過ぎたことだし。今更書き直しなんてできないだろう?もういいよ」
ありがとうございます!その代わり明久さんと幸せになれるように尽くします!
「そ、そうか///」
「////」
おや?二人とも照れちゃって初々しいですねえ~( ̄∀ ̄)
「・・・・・・蓬莱「凱風快晴 -フジヤマヴォルケイノ-」!!」
ぎゃああああああああ!!
ピチューン!
何でスペカ使ってるんですか!(包帯ぐるぐる巻状態)
「ムカついたからやった。後悔はしていない」
何言ってるんですか!この小説の妹紅さんは東方の妹紅さんとは違うんですからやめてくださいよ!
「今のが妹紅のスペカなんだね。綺麗だったよ」
「そ、そうか?」
「うん」
「・・・・ありがとう///」
あ、あの~?何で私を無視していい雰囲気になっているんですか?
「「いたんだ。主」」
いましたよ!ずっと!なんで勝手にいないことにしているんですか!
「「あのニヤケ顔がムカついたから」」
う・・・・本当に仲がいいことで・・・・
「さて、それじゃあそろそろ締めようか」
「そうだな」
ちょっと!それ私の「「次回もまたきてください(きてくれ)!!」」ちょっとご両人!?