バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第20話!

「とうとう俺と咲夜の戦いだな」

はい!ようやくですね!ここ数話は他の方がメインですので正直響さんの役割って解説って感じでしたから。

「確かにな。俺この小説の主人公なのになんか影薄かった気がする」

ですが今回は響さんがガッツリ主役なんで活躍しちゃってください!

「ああ。そうさせてもらう。そういえば主人公といえば前回の話・・・・」

はい。すごかったですね。感想で原作主人公の明久さん以上にユーリさんが注目されていましたもんね。

「まあたしかにユーリはかっこよかったが、なんかアキが・・・・」

ま、まあ戦争が終われば妹紅さんが出てきますので、そこからが明久さんの見せ場ですよ!

「そうだな。さて、そろそろ本編に行くか」

そうですね。では本編どうぞ!


第20話

side 響

 

「これより、6回戦を始めます。代表の方は前へ」

 

高橋先生がそう言うとAクラスから代表の生徒が出てきた。その代表はもちろん・・・・・・

 

「やはり十六夜か」

 

そう、咲夜だ。

 

「まあ当然だね。咲夜の学力はAクラス上位だし」

 

「だな。それじゃあいってくるよ」

 

「うむ。頼んだぞ響」

 

「ああ」

 

俺は戦う為に前に出ようとした。その時・・・

 

「仲渡の相手が十六夜ならこの勝負勝ったも同然ね」

 

島田さんがそんなことを言ってきた。

 

「・・・・・・島田さん。それどういう意味だ?」

 

俺は足を止めて島田さんに聞いた。

 

「だって十六夜は仲渡のメイドなんでしょ?だったら響に勝ちを譲ってくれるじゃない」

 

ブチッ

 

俺は島田さんの言葉に怒りを覚えた。確かに咲夜は俺を信頼し、慕ってくれている。でも咲夜は俺を甘やかすようなことは絶対にしない。いつだって俺に対して真剣に向き合ってくれている。だから今の島田さんの発言は咲夜を侮辱しているようにしか聞こえなかった。

 

「・・・島田さん」

 

「なに・・・ヒッ!」

 

俺が睨みながら島田さんに声をかけると島田さんは萎縮した。

 

「二度と咲夜を侮辱するな」

 

俺は島田さんに吐き捨てるように言い、戦う為に前に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「待たせたな、咲夜」

 

「いえ、何かあったのですか?島田と話していたようですが」

 

どうやら咲夜には聞こえていなかったようだ。

 

「咲夜が気にすることじゃあないさ」

 

「そうですか。ならいいです」

 

「それでは対戦科目を選んでください」

 

高橋先生が科目を選ぶように促してきた。

 

「咲夜、選んでくれ」

 

「よろしいのですか?」

 

「ああ。ここで俺が選んだら作戦が狂うからな」

 

まあ島田さんのおかげでとっくに狂ってるが。

 

「わかりました。では高橋先生、英語でお願いします」

 

「わかりました。承認します」

 

高橋先生は英語のフィールドを展開した。

 

「・・・・・・咲夜、どういうつもりだ?」

 

英語は確かに咲夜の得意科目だ。だが同時に俺の得意科目でもある。俺の苦手科目を知っている咲夜がなぜわざわざ俺の得意科目を選んだのか疑問に感じた。

 

「今回のテストで一番点数をとれたのは英語ですので。それに・・・・・・私はただ勝つために戦うつもりはありません。私は強い響様に勝ちたいんです」

 

そう言う咲夜は真剣な眼差しをしていた。

 

「わかった。なら・・・・・・・・全力でいくぞ咲夜!サモン!」

 

「サモン!」

 

Fクラス 仲渡響

英語   456点

   VS

Aクラス 十六夜咲夜

英語   467点

 

俺と咲夜は召喚獣を出した。咲夜の召喚獣はメイド服姿だ。まさか召喚獣にまで反映されるとはな。ちなみにFクラスの連中は俺の点数対してなにも言ってこなかった。さすがに学習したようだ。

 

「点数では少し負けたか」

 

「ですが響様が相手ではあってないような差です」

 

「それは咲夜の力量次第だよ。『換装』!!」

 

Fクラス 仲渡響

英語   436点

 

俺は召喚獣の武器を木刀から双剣に変えた。咲夜相手に木刀のまま戦うのはきついからな。

 

「いくぞ!」

 

俺は咲夜の召喚獣に斬りかかる。

 

ガキン!

 

咲夜の召喚獣はナイフを取り出し受け止めた。そしてそのまま斬りあいになるがお互いダメージを当てられない。

 

「さすがにやるな、咲夜」

 

「ふふ。響様に操作のコツを教わったのですからこれくらいは当然です」

 

そう、俺は観察処分者として培った操作のコツを咲夜に教えていた。理由はもちろん2年から始まる試召戦争で有利に戦うためだかまさか咲夜とこうして戦うことになるとは思わなかったな。ただまあ・・・・・・

 

ザシュ!

 

「くっ!」

 

Aクラス 十六夜咲夜

英語    392点

 

あくまでコツを教えただけだからな。経験の差は埋められないし、武器のリーチは俺の方があるため接近戦では俺に分がある。少しずつ俺の攻撃がヒットし始めた。

 

Aクラス 十六夜咲夜

英語    295点

 

「・・・・・・」

 

咲夜は斬りあいをやめ距離を離した。

 

「やはり接近戦では分が悪いですね。私ではユーリのようにはいかないわ」

 

「あれだけの操作ができれば十分すぎると思うがな」

 

「それでも勝てなければ意味が無いので・・・・・・ここからは戦い方を変えさせてもらいます!」

 

咲夜はナイフを投擲してきた。

 

「甘い!」

 

俺は向かったくるナイフを剣で弾いた。が・・・・・・

 

「なっ!」

 

弾いたナイフの後ろから別のナイフが俺の召喚獣を襲った。反応が間に合わずナイフが突き刺さる。

 

Fクラス 仲渡響

英語   401点

 

「くそっ!」

 

俺の身体にフィードバックによる痛みがはしる。この程度の痛みならどうということはないが問題はその後だ。10本以上ものナイフが弾幕のように展開され俺の召喚獣に襲いかかってきたのだ。

 

「ちぃっ!」

 

Fクラス 仲渡響

英語   324点

 

俺は剣で弾くが数が数なので捌ききれずに何本も突き刺さった。

 

「それが咲夜の腕輪の能力か?」

 

「そのとおりです。私の腕輪の能力は『ナイフ操作』。ナイフの数を増やしたりナイフの動きを操ることができます」

 

厄介な能力だな。おかげでうかつに接近できない。

 

「まだまだいきますよ響様」

 

咲夜はまたナイフを投擲してきた。しかも腕輪の能力を使い先ほどよりも大規模の弾幕を展開する。

 

「仕方がないな・・・・・・『換装』!!」

 

Fクラス 仲渡響

英語   304点

 

俺は再び腕輪を発動して武器を変えた。そして・・・・・・

 

バンバンバン!

 

「!!」

 

襲いかかったるナイフを避けながら撃ち落とす。俺は召喚獣の武器を双剣から二丁の拳銃に変えた。

 

「・・・・・・拳銃ですか」

 

「ああ。咲夜のナイフを対処するにはこれしか思いつかなかったからな。ただまあできればコイツは使いたくなかった。召喚獣で狙い撃つのはかなりの集中力を使うし、弾丸をリロードする度に点数を10点消費するからな。長期戦には向いていない。だから・・・・・・・・・速攻で決める!」

 

俺は二丁の拳銃で咲夜の召喚獣を狙い撃つ。咲夜も負けじとナイフを投擲し、攻撃してきた、弾丸とナイフがぶつかりあい打ち消しあう。打ち消せなかった分は召喚獣を動かし避ける。

 

Fクラス 仲渡響

英語   187点

 

Aクラス 十六夜咲夜

英語   176点

 

それでも互いにかなりの手数で攻撃しているので避けきれずにヒットする。狙い撃ちだけではなく回避行動もとっているので俺の集中力は激しく消耗される。だが・・・・・・

 

「ははは!咲夜!やっぱりお前最高だよ!すっげえ楽しい!」

 

「ええ!私もです!」

 

俺と咲夜はこの戦いを心から楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

side 明久

 

「す、すげえ・・・」

 

「なんという戦いじゃ・・・・・・」

 

「・・・・・・目が離せない」

 

僕達の目の前で繰り広げられる凄まじい激戦を食い入るように見ていた。僕達だけじゃない。この場にいるほとんどのものが試合から目を離せずにいた。

 

「あれがあのふたりの本気だよ。互いを誰よりも理解して、誰よりも尊重しているからこそできる戦いだ」

 

「・・・・・・互いを誰よりも理解し尊重」

 

「うん。きっとあのふたりだからこそできる全力の戦いなんだと思う」

 

「全力の戦いか」

 

「そんな戦いができるとは・・・・・・羨ましいのじゃ」

 

「・・・・・・そうだね。あんな風に戦えるふたりが羨ましいよ」

 

あの戦いの激しさはある意味ふたりの信頼関係を示している。響と咲夜だからこその戦い。いくら幼馴染の僕でもふたりとあんな戦いはできない。

 

(本当に羨ましいな)

 

僕達はふたりの戦いの行く末を見守った。

 

 

 

 

 

side 響

 

Fクラス 仲渡響

英語    43点

 

Aクラス 十六夜咲夜

英語    46点

 

激しい撃ち合いを繰り広げ、互いに点数は後わずかになった。

 

「・・・・・・次が最後の撃ち合いだな」

 

「・・・・・・そうですね」

 

本当はもっと続けたかった。フィードバックで身体に痛みが走り、集中力を消耗しすぎたため頭がクラクラする。それでもこの戦いは楽しい。だから終わらせたくなかった。でもこれは戦争。戦争である以上、勝者を決めなければならない。

 

「この勝負、勝たせてもらう!」

 

「私も負けません!」

 

俺達は最後の撃ち合いを始めた。弾丸とナイフがぶつかる音が周囲に響き渡る。互いに回避行動をとることはない。互いの全ての集中力を賭けた最後の撃ち合いだ。やがて戦いの音は鳴り止み、戦いは終結した。最後まで立っていたのは・・・・・・

 

Fクラス 仲渡響

英語    3点

 

Aクラス 十六夜咲夜

英語    DEAD

 

俺の召喚獣だった。

 

「勝者!Fクラス!」

 

「「「「ウオオオオオオ!!」」」」

 

高橋先生が結果を発表した直後、大歓声があがった。FクラスからだけでなくAクラスからもだ。

 

「ふぅ」

 

戦いを終え、精魂疲れ果てた俺はその場に座り込んだ。

 

「大丈夫ですか響様?」

 

そんな俺を労り咲夜が声をかけた。

 

「大丈夫だよ。少し疲れただけだ」

 

「そうですか。・・・・・・私の負けですね」

 

「といってもこの勝負ヤバかったがな。咲夜はかなり強かったよ」

 

「それでも私の負けです。正直悔しいですね。ですが・・・・・・」

 

「ああ・・・・・・」

 

「「楽しかったぞ(です)。咲夜(響様)」

 

俺達は互いに最高の笑顔を浮かべ言った。

 




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

今回のゲストは響さんと激戦を繰り広げた本作品のメインヒロイン、咲夜さんです!

「よろしくお願いするわ」

はいよろしくお願いします。それにしてもすごい戦いでしたね!

「正直召喚獣で射撃はかなりキツかったな。視点が自分じゃあないから狙いを定めるのにかなりの集中力を使った」

「それでもあそこまで正確に狙いを定められる響様は本当にすごいと思います。さすがですね」

「はは。ありがとな咲夜」

本編で明久さんが言っていましたがあの戦いはお二人だからこそ出来た戦いです。お互いを認め合っているからこそ互を尊重し、全力で戦えるのだと私は思いますよ。

「そうだな。咲夜以外が相手だったら本気は出せてもあそこまでの全力は出せなかっただろうな」

「私もそうですね」

本当におふたりの関係は羨ましいです。

「そういえばあなたに聞きたいことがあるのだけれど」

何ですか?

「どうして私の腕輪って原作の能力じゃないの?」

それですか。確かに時間に関する腕輪にしようとは思っていましたよ。ですがやめました。

「なんでだ?」

まあ単純に強すぎるからです。例えば今回の戦いで使われたとしたら響さん勝てたと思いますか?

「無理だな」

でしょう?だから腕輪の能力は『ナイフ操作』にしたんですよ。

「まあ時間を操る腕輪なんてチートすぎるものね」

そうですね。ただこの能力が今後全く出てこないかといえばNOとははっきり言えませんね。

「どういうこと?」

それはまあいろいろ考えているんで。いづれ出すかもしれないのでその点はよろしくお願いします。

「そんなチートな腕輪が出るのか・・・・・」

まあまだかもしれないといったところですけど。それに出すとしてもちゃんと調整して条件を厳しくしますけどね。

「まあそうしなければバランス崩壊しますからね。ある意味当然です」

ちなみに響さんにもほかの腕輪を考えてたりしますよ。こちらもまあブッ飛んだ能力になる予定です。

「俺にもあるのか・・・・」

はい。ある条件を満たしたら持たせようと思います。

「その条件って?」

まあ秘密ですよ。ただヒントはあげましょう。今のところ康太さんとアリスさんにも他の腕輪を持つ可能性があります。

「この4人の共通点か・・・・・」

「何かあったかしら?」

まあそのあたりを考えるのも面白いでしょう。さてそれではそろそろ締めますか!


次回

とうとう迎えたAクラス最終戦!

果たして雄二の作戦は成功するのか?

戦争は意外な結末で幕を閉じる!

そして戦後対談で・・・・・?


次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第21話


「「「次回もまたきてください(きてくれ)!」」」

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