バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
「Aクラス戦の続きだな」
はい。今回は3回戦、4回戦まで行きます!では話すネタが思いつかないので早速いきましょう!
「もうちょい頑張れよ!」
side 響
「3回戦を始めます。代表者は前へ」
一勝一敗で迎えた3回戦。うちのクラスの代表は・・・・・・
「行ってくるわ!」
島田さんだ。本当は出したくなかったのだが・・・・・・もしも出さなかったら文句を言うのは目に見えてる。だから仕方なく出したのだ。まあはっきり言ってしまえば島田さんの試合は捨て試合だ。Fクラスで勝ちを見込めるのは俺、アキ、ユウ、ヒデ、コウ、姫路の6人だから始めから1試合は捨てるつもりだったからな。
「相手は誰かしら?」
「私が相手よ」
Aクラスから出てきたのはアリスだ。・・・・・・うん。完全に勝ち目はないな。
「・・・・・・あなた、島田さんよね?」
「そうよ。それが何?」
「・・・・・・ひとつ聞くわ。あなたどうして明久に危害を加えるの?」
アリスも気になってるようで島田さんに聞いた。だが・・・・・・
「!ちょっと!何で吉井を名前で、しかも呼び捨てで呼んでるのよ!」
「・・・・・・質問に答えてくれないかしら?」
「そんなのどうでもいいわよ!そっちが答えなさい!」
本当に自分勝手な奴だな。
「・・・・・・明久とは中学からの友達よ」
「何ですって!吉井の奴、お仕置きが必要なようね!」
何でそうなるのよ。
「・・・・・・あなたさっきからどういうつもり?私の質問には答えない。明久にはお仕置きする。何様なの?」
「そんなのあんたには関係ないでしょ!」
・・・・・・島田さん、いい加減にしろよ?
「・・・・・・もういいわ。高橋先生、始めてください」
「はい。科目を決めてください」
「数学でお願いします!」
「!おい島田!お前なにして「承認します」・・・クソっ!」
ユウが止める前に科目が決定してしまった。島田さん何やってんだよ。お前は科目の選択をするなと言ってあるはずだぞ。
「サモン!」
Fクラス 島田美波
数学 211点
「どう驚いた?私は数学ならBクラス並みの点数がとれるんだから!」
「そうね、驚いたわ。・・・・・・あまりにも考えなしすぎて。サモン!」
Aクラス アリス・マーガトロイド
数学 358点
アリスは召喚獣召喚獣を出した。青を基調とした服に傍らには2体の人形が浮いている。人形はそれぞれ剣とランスを持っている。
「そんな!」
島田さん、お前本当に馬鹿だろ。アリスはAクラス。しかも代表戦に出てきてるんだぞ。Aクラス上位の実力を持っていることぐらいわかるだろ。
「ま、まだよ!点数で負けてても試合に負けるわけじゃないわ!」
確かにそうだがそれは操作技術が高ければの話だ。島田さんの操作技術はそんなに高くない。
「行くわよ!」
島田さんは召喚獣を突っ込ませた。ただしまっすぐに突っ込ませただけなのでアリスは簡単に躱した。
「甘いわね」
アリスの召喚獣は2体の人形を巧みに操り攻撃する。
「くっ、ちょこまかとうっとうしいわね!」
島田さんは人形を攻撃するが人形はひらりと躱して攻撃は全く当たらない。島田さんが攻撃しているうちにも人形は隙をついて攻撃する。そんなことがしばらく続きそして・・・・・・
Fクラス 島田美波
数学 DEAD
勝負は決した。アリスの圧勝だ。
「勝者、Aクラスアリス・マーガトロイド」
「「「「よっしゃあ!!」」」」
アリスの勝利にAクラスの生徒が歓声を上げた。
「そ、そんな」
島田さんは敗北にショックを受けている。
「さよなら。つまらなかったわ」
アリスはつまらないものを見るような目で島田さんを見てAクラスのみんなのもとに戻っていった。アリスは本当に嫌いな奴には辛辣だな。
side アリス
(はあ。本当につまらなかったわ)
本当につまらない。今の勝負も島田さんも。少し考えればあの点数じゃあ勝てないってわかるのにわざわざ貴重な科目選択を使って。しかもあのときの坂本の反応から使う予定はなかったのだろう。試合前の話もいい本当に自分勝手だわ。明久は何で彼女を友達と思えるのかしら?
「お帰りなさい。アリス」
「ええ、ただいま」
私が戻ると咲夜が出迎えてくれた。でも私は島田さんのことで少し機嫌が悪く、ぶっきらぼうに答えてしまった。そんな私に・・・・・・
「お疲れさん。アリス」
ユーリが声をかけてきた。・・・・・・私の頭を撫でながら。
「ちょ///な、何するのユーリ!?」
私は思わず手を払ってしまった。本当は凄く嬉しいがさすがに人前だから恥ずかしい。
「何って、頑張ったアリスをねぎらっただけだぜ?」
「わざわざ頭を撫でる必要はないでしょ!場所を考えてよ!」
「つまり場所を考えればしてもいいって事だな」
「ええ!?ちょ、ちょっとユーリ!?」
「いいんだよな?」
「・・・・・・・・・うん」
「じゃあまた今度するわ」
全く!ユーリ何を言ってるのよ!おかげでみんなからものすごい微笑ましい目で見てるし・・・・・・・・・ま、まあ凄く嬉しいからいいけど。
side 響
試合が終わり、島田さんががっかりした様子で帰ってきた。
「あ、あのみんな」
「島田。お疲れだったな。あとは任せて下がってろ」
ユウは島田さんに下がるように言った。その口調には呆れが宿っているように思える。
「・・・うん」
島田さんは返事をして下がっていった。誰も島田さんに声をかけない。アキもだ。みんな島田さんに呆れて怒る気にもならないのだろう。島田さんは自分の行動で周りの信頼が失われていることがなぜわからないのだろうか?
「では、4回戦を始めます」
4回戦が始まる。島田さんの負けは想定内だが科目選択がひとつ減ったのは痛い。この試合は勝ちたい。
「姫路。頼む」
「はい!わかりました」
ユウはここで姫路を起用した。姫路はうちのクラスで最も総合点が高い。確実に勝ちを拾おうとしてのことだろう。
「ならAクラスからは僕が行こう」
相手は久保か・・・・・・
「・・・・・・まずいかもしれないな」
「うん。久保くんは学年次席だから、姫路さんと点数差はほとんどないだろうね」
「久保の苦手科目でやれればよいのじゃが・・・・・・」
「・・・・・・もともと姫路には科目を選ばせる予定はない。久保がわざわざ苦手科目を選ぶはずがない」
「ここが正念場だな」
「対戦科目を決めてください」
「総合科目でお願いします」
総合科目か・・・・・・点数差はほとんどないだろうな。
「それでは召喚してください」
「「サモン!」」
ふたりは召喚した。久保の召喚獣は黒の衣装に両手にそれぞれ鎌を持っている。
Aクラス 久保利光
総合科目 3997点
さすが学年次席だな。4000点手前とは。対して姫路は・・・・・・
Fクラス 姫路瑞希
総合科目 4409点
「「「おおおおおおおお!」」」」
姫路の点数を見てFクラスの連中は湧き上がった。
「4000点オーバー・・・・・・」
「すごいな。これは翔子に匹敵するぞ」
「では、始めてください」
「いきます!」
姫路の召喚獣が勢いよく久保の召喚獣に斬りかかった。久保は姫路の点数に動揺しているのか動きが悪い。
「くっ!姫路さん、いつの間にかそれほどの点数を・・・・・・」
「私Fクラスが好きなんです!誰かの為に一生懸命になれるFクラスが!」
・・・・・・は?何言ってるんだ、姫路さ(・)ん(・)は?
「Fクラスが好き?」
「はい!だから私は勝ちます!」
姫路は腕輪を発動した。熱線が久保の召喚獣を襲う・・・・・・・・・・・・ことはなかった。久保の召喚獣は熱線を躱して姫路さんの召喚獣に斬りかかる。
「え?」
姫路さんは熱線を避けられたことに動揺し、回避行動をとれずにそのまま斬られた。
「姫路さん、君がFクラスの為に戦っているというなら・・・・・・・・・僕は負けられない!絶対に!」
久保は追撃をかける。さっきに比べて明らかに動きがいい。
「・・・・・・響」
「ああ、この勝負・・・・・・姫路さ(・)ん(・)の負けだ」
((((・・・・・・・・・姫路さ(・)ん(・)か))))
皆は俺の方を見た。おそらく俺が姫路さんのことを『さん』付けしたからだろう。皆は俺がどういう人を『さん』づけするのか知っているからな。
「どうしてですか!どうしてFクラスの為に戦う私に負けられないんですか!」
「・・・・・・僕には付き合っている子がいる。Eクラスの代表の中林さんだ」
それは知っている。というか俺とアキがお膳立てしたからな。
「それがどうかしたんですか!」
「・・・昨日、中林さんと一緒に帰っていたら僕達は襲われた・・・・・・Fクラスの人達に、異端者は死刑と言われてね」
(・・・・・・何だと?)
俺、アキ、ユウ、ヒデ、コウはFクラスの連中を睨み付けた。奴らは冷や汗を流し俺達から顔をそらしている。
「僕たちは必死に逃げてどうにか彼らを撒くことができた。でも中林さんは・・・・・・怖かったと言っていた」
「・・・・・・・・・」
「僕は・・・・・・僕の大切な人をあんな目に合わせた彼らを絶対に許さない!だから、そんな彼らの為に戦うと言った姫路さんには絶対に負けられないんだ!」
久保は召喚獣を先ほどよりも更に鋭い動きで操作し、姫路の召喚獣に猛攻を仕掛けた。そして・・・・・・
Fクラス 姫路瑞希
総合科目 DEAD
姫路の召喚獣が戦死した。これで戦績は1勝3敗。俺達Fクラスに後がなくなった。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回のゲストはAクラスの久保利光さんです!
「どうもよろしく」
はい!よろしくお願いします!早速進めていきましょう!何か聞きたいことはありますか?
「それじゃあ聞くけどどうして僕は原作みたいなああいう人じゃあないんだい?」
これはまあ単純に私がBLがあまり好きじゃないからですね。まあ理解はありますが。
「理解はあるのかよ」
まあ人の趣味はそれぞれなんで、それを否定することはしません。まあ自分に害が及ぶのは絶っっっっ対に嫌ですが!!!
「やけに強調するな。そんなに嫌か?」
じゃあ響さんに聞きますけど自分に害が及んだら?「嫌だな」
「見事な即答だったね」
はい。思わず改行ミスしたと思わせるほどの即答でした。それで久保さん、ほかに質問は?
「僕が吉井君たちに憧れを抱いている理由はなんだい?」
はい、久保さんはもともと観察処分者であった明久さんと響さんのことをよく思っていませんでした。しかし1年の時に他校の生徒にカツアゲに合いそうになった時たまたま通りかかった明久さんと響さんに助けられました。久保さんがどうして助けたのかと聞いたら二人はそろって危なかったからと答えました。この時自分の考えが間違っておりふたりを尊敬できる人と思ったんです。またその後中林さんに告白された時にどう答えるべきかを明久さんと響さんに相談し、結果中林さんと付き合うことになったことから二人への尊敬と敬意の念は大きくなりましたね。
「なるほど。そういう事なんだね」
「というか俺って久保のキューピットにもなってたのか」
はい。文月学園のカップルの4割近くは響さんの活躍によって結ばれていますからね。
「多すぎだろ!」
「それはすごいね」
正直仕事にすれば絶対に儲かると思うほど凄まじいキューピットですからね。しかも押し付けたりしないという親切設計ですし。
「・・・・・・そのくせ自分の恋愛はいまいちうまくいってないんだな」
人の応援と自分の恋愛は違いますからね。
「頑張ってね仲渡くん。及ばずながら応援してるよ」
「ああ。ありがとう久保」
さて、それじゃあ次回予告で締めましょう。
次回
3敗し後がなくなった窮地のFクラス!
そんなFクラスを救うべく明久が立ち上げる。
相手は中学時代からの親友の勇陸!
今『修羅』と『狂狼』の戦いが始まる!
次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第19話
「「「次回もまたきてください(きてくれ)!」」」