バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第17話!

「ネタが思いつかなかったんだな」

・・・・・はい。

「お前な・・・・・・」

すみません。思いつくまでしばらくお休みにします。

「はあ・・・・ホントどうしよもないな」

心の底から反省します。

「そうしろ。それはともかく今回からAクラス戦だな」

はい。今回は2回戦まで書きました。誰が戦うのかはお楽しみに。

「じゃあ本編いくか」

はい!では本編どうぞ!


第17話

side 響

 

「これよりAクラス対Fクラスの一騎打ちによる戦争を始めます。準備がいいですか?」

 

「・・・・・はい」

 

「問題ない」

 

高橋先生の号令のもと、とうとうAクラス対Fクラスの戦争が始まった。

 

「それでは第一回戦を始めます。対戦者の方は前へ」

 

「頼んだぞ。秀吉」

 

「うむ。了解じゃ」

 

俺たちの先鋒はヒデだ。向こうは・・・・・

 

「姉上が相手かの」

 

「そうよ。秀吉、全力でいかせてもらうわよ」

 

「わしも全力で行くのじゃ」

 

お互い気合十分だな。

 

「対戦科目を決めてください」

 

「姉上、決めてよいぞ」

 

「あら?あなたが決めなくていいの?」

 

「構わぬ」

 

「・・・・・・・古典でお願いします」

 

「いいのかの?古典はわしの得意科目じゃぞ」

 

「ええ。私は本気の秀吉に勝ちたいの。それに知ってるでしょ?あんたのおかげで私も古典が得意になったって」

 

「・・・・・・ふっ、そうじゃったの」

 

「決まりましたね。では召喚してください」

 

高橋先生は古典のフィールドを展開した。

 

「「サモン!」」

 

Fクラス 木下秀吉

古典    433点

    VS

Aクラス 木下優子

古典    427点

 

ふたりの召喚獣が出てきた。ヒデの召喚獣は袴姿に薙刀を持っている。木下の召喚獣は鎧姿にランスだ。

 

(点数はほぼ互角か)

 

「はあああああ!?」

 

「なんでFクラスがあんな点数取れるんだよ!?」

 

「どうなってんだ!?」

 

お~お~、驚いてんなAクラスの奴ら。まあ事情を知らない奴からしたら最低クラスの奴が自分たちでも取れないような点取ってたら驚くに決まってるか。

 

「点数では私の負けのようね」

 

「ったったの6点差じゃろう」

 

「負けは負けよ。でも・・・・・勝負には負けないわ!」

 

木下は召喚獣を操作し、ランスで攻撃してきた。

 

「甘いのじゃ!」

 

ヒデはその攻撃を躱し反撃するが・・・・・・

 

「甘いのはそっちよ!」

 

木下はその反撃を読んでいたようで躱してさらにカウンターで攻撃する。

 

Fクラス 木下秀吉

古典    401点

 

ヒデもギリギリで反応できたのでなんとか致命傷は避けたようだ。

 

「一体何年姉弟やってると思ってるのよ。あんたの考えならわかるわよ。それに私だって演じることは得意・・・・つまり召喚獣の扱いは得意なのよ。あれくらいの操作はできるわ」

 

「・・・・さすがじゃの姉上。じゃが・・・・・」

 

Aクラス 木下優子

古典    397点

 

「それはわしも同じじゃ」

 

ヒデのやつ抜け目無いな。

 

「ふふ。さすがね秀吉!」

 

ふたりのの召喚獣がぶつかりあい、一進一退の攻防を繰り広げる。ヒデの攻撃が当たると木下の攻撃も当たる。それの繰り返しだ。

 

「これはどうかしら!『インビジブル』!!」

 

木下が腕輪を発動すると木下の召喚獣の姿が消えた。

 

「何!どこじゃ!?」

 

「後ろよ!」

 

ヒデの召喚獣が後ろから攻撃された。そして再び木下の召喚獣が姿を現す。

 

Fクラス 木下秀吉

古典    245点

    

Aクラス 木下優子

古典    278点

 

今ので点数を逆転されたか。

 

「くっ、それが姉上の召喚獣の腕輪の能力・・・・」

 

「そうよ。私の腕輪の能力は『インビジブル』。20点消費して一定時間姿を消す能力よ」

 

強力な腕輪だな。だが自分でも見えていないから操作が相当難しいはずだ。それを使えるとは木下はかなりやるな。

 

「もう一度行くわよ!『インビジブル』!!」

 

木下はまた腕輪を発動した。これでどこから攻撃が来るかわからない・・・・普通のやつならな。

 

「・・・・・・」

 

だが木下は召喚獣に防御の体制を取らせた。そして武器がぶつかい合う音がして木下の召喚獣が姿を現す。

 

「なっ!」

 

「・・・・残念だったわね姉上。それはもう通じないわ」

 

ヒデの口調が木下のようになった。

 

「・・・・・なるほど。私を演じること私の攻撃を完全に読んだのね」

 

「そうよ。姉弟だから姉上を演じることは私にはたやすいわ。もうその攻撃は通じない」

 

ほんとに演じきってるな。容姿も似ている分今のヒデは木下に間違えられても不思議じゃない。

 

「・・・・いいわ。だったらここからは・・・・・小細工抜きよ!」

 

また二人の召喚獣はぶつかりあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はあ・・はあ」」

 

Fクラス 木下秀吉

古典    31点

    

Aクラス 木下優子

古典    35点

 

あれからお互い激しい攻防を繰り広げとうとうあと一撃で終わるというところまで差し迫った。お互いかなり集中していたためか肩で息している。

 

「これで終わらせるわよ秀吉」

 

「・・・・・うむ」

 

ふたりの召喚獣が互いに突っ込んでいき最後の攻撃を繰り出す。そして・・・・・・・

 

 

Fクラス 木下秀吉

古典    DEAD

    

Aクラス 木下優子

古典    35点

 

勝負がついた。ヒデの負けだ。リーチで勝る木下の攻撃の方が先に決まった。

 

「勝者Aクラス木下優子!」

 

「「「「おおおおおおお!!」」」」

 

木下の勝利が決まるとAクラスから喜びの声が上がった。

 

「くっ!あと少しじゃったのに・・・・勝てなかったのじゃ」

 

ヒデは膝をついて悔しそうにしている。

 

「・・・・・顔を上げなさい秀吉。確かにあんたは負けたわ。でもあんたは本気で戦ってあんたの力をここに居るみんなに証明した。あんたを笑う奴も陥れる奴もここにはいないわ。だから誇りなさい。自分自身を」

 

木下はヒデに手を差し出した。

 

「姉上・・・・ありがとうなのじゃ」

 

ヒデはその手を取って立ち上がる。すると・・・・

 

パチパチパチ!!

 

この教室にいる者達から拍手が上がった。この試合は本当にいい試合だったからな。当然だ。

 

「皆すまぬ。負けてしまった」

 

「気にしないで秀吉。あんなにすごい試合をしたんだから。お姉さんの言うとおり誇ろうよ」

 

「そうだ。それに秀吉のおかげで俺たちの士気はかなり高まった。十分に役割を果たしてくれたさ」

 

「・・・・・・・あとは任せろ」

 

「ああ。ここから先は俺たちに任せてヒデは見ていてくれ」

 

「お主ら・・・・・わかったのじゃ。あとは頼むぞ?」

 

「「「おう!」」」

 

ヒデと木下の試合を見て俺たちの士気は確実に上がった。この戦争、精一杯戦ったヒデのためにも勝ってみせる!

 

「それでは2回戦を始めます。代表者は前へ」

 

「康太。行ってくれ」

 

「・・・・・(こく)」

 

こちらの2番手はコウだ。

 

「じゃ、Aクラスからはボクが行こうかな」

 

Aクラスからは緑のショートカットの髪の毛をしたボーイッシュな女の子が出てきた。見覚えないな・・・・・転入生か?

 

「一年の終わりに転入してきた工藤愛子だよ。よろしくね」

 

やはり転入生だったか。元気な子だな。

 

「対戦科目を決めてください」

 

「・・・・・・保健体育」

 

「土屋くんってムッツリーニくんなんだってね?随分と保健体育が得意なんだ?でも僕も得意だよ・・・・・君とは違って、実技でね♪」

 

「・・・・・なっ!」

 

工藤の発言を聞いてコウは何を想像したのか鼻を抑えた。おそろく、というか間違いなく鼻血が出そうになっているのだろう。ふと工藤は俺とアキの方を見た。

 

「そっちのキミ達・・・・・吉井くんと仲渡くんだよねだっけ?保健体育でよかったらボクが教えてあげようか?もちろん実技で」

 

なんつう爆弾発言してんだよこの子は。

 

「あはは、嬉しい申し出だけど遠慮しておく・・・「吉井には永遠にそんな機会なんて来ないから、保健体育の勉強なんていらないわよ!!」って島田さん!?「そうです!!吉井君には永遠に必要ありません!!」姫路さんまで!?」

 

こいつら・・・・本当にアキのこと好きなのか?嫌いって言ったほうが納得できるんだが。

 

「お前ら・・・・・アキのこと馬鹿にしてんのか?」

 

俺がふたりを睨みつけるとふたりは黙った。全く。自分が言ってろことの意味くらいちゃんと理解しておけ。

 

「・・・・・・愛子。一体あなたは響様に何を言っているのかしら(ニコッ)?」

 

「え・・・・あ、あの咲夜?なんでそんなに怖い笑顔をしているのかな?」

 

「あら?私はいつもどおりだけど(ニコニコ)?」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

・・・・・咲夜。マジで怖いんだが。

 

「・・・・・・工藤。ふざけすぎだ」

 

「・・・・うん。ボクもすごく反省してる」

 

よほど咲夜が怖かったんだろうな。結構マジな顔で言っている。

 

「そろそろ始めてくれませんか?」

 

なかなか始まらないので高橋先生が急かした。

 

「はい。サモン!」

 

「・・・・・サモン!」

 

二人の召喚獣が現れた。コウの召喚獣は忍者服に小太刀の二刀流。対して工藤の召喚獣は・・・・・・

 

「な、なんだあのバカでかい斧!」

 

「あんなのに切られたら一溜まりもねぇぞ!」

 

セーラー服に巨大な斧。さらに腕輪をつけている。

 

(腕輪持ち・・・・保健体育が得意というのは本当のようだな。点数は)

 

Aクラス 工藤愛子

保健体育  513点

 

「ご、500点超え・・・・」

 

「無理だ・・・・いくらムッツリーニでも勝てるわけない」

 

工藤の点数を見てFクラスの奴らは早くも勝ちを諦めた。お前らコウを信じてないのかよ?

 

「じゃあバイバイ。ムッツリーニくん」

 

工藤も勝ちを確信しているよだ。斧を振り上げ迫ってくる・・・・・が

 

「・・・・・・『加速』」

 

「え?」

 

Aクラス 工藤愛子

保健体育  DEAD

 

Fクラス 土屋康太

保健体育  634点

 

まあコウは工藤のさらに上だがな。

 

「勝者。Fクラス土屋康太」

 

「「「「うおおおおおおお!」」」」

 

「すげえ!さすがムッツリーニ!」

 

「信じてたぞ!ムッツリーニ!」

 

お前らさっきまで無理だとかぬかしてただろ。調子良すぎだろ。

 

「そんな・・・・・ボクが負けるなんて」

 

工藤は自分の負けが信じられず膝をついた。

 

「・・・・・工藤。なぜ負けたと思う?」

 

「・・・・・僕の方が弱かったからでしょ?」

 

「・・・・・それもある。だがそれだけじゃない」

 

「え?」

 

「・・・・・・お前が油断していたからだ」

 

「ボクが・・・・油断」

 

「・・・・・・・いついかなる時も油断するな」

 

「え?」

 

「・・・・・・・・俺の写真の師匠が言っていたことだ。いつシャッターチャンスがくるかわからない。だから常に油断せず構えてろと。・・・・・・この戦争でも同じだ。僅かな油断でチャンスを失い、敗北する」

 

「・・・・・そっか。だから負けたんだ」

 

コウの言葉に工藤は落ち込んだ。

 

「・・・・・・だが俺以外にあそこまで点を取れる奴がいるとは思わなかった」

 

「え?」

 

「・・・・・これからもお互いに頑張ろう」

 

「ムッツリーニくん・・・・・うん!頑張ろう!」

 

工藤が満面の笑顔で言った。すると・・・・

 

パシャ!

 

コウはシャッターを切った。

 

「・・・・・・すまない。つい反射的に撮ってしまった」

 

「チャンスは逃さないってやつだね。でもどうして撮ったの?」

 

「・・・・・綺麗だったからな」

 

「ム、ムッツリーニくん!?」

 

「・・・・・康太だ」

 

「え?」

 

「・・・・・ムッツリーニと呼ばれるのは好きじゃない。だから康太と呼んで欲しい」

 

「・・・・うん!そうするよ康太くん!次は負けないからね!」

 

工藤は立ち上がり、コウに握手を求めた。

 

「・・・・・ふ」

 

コウも握手に応じるが・・・・・

 

「えい!」

 

「!?」

 

工藤はコウの手を掴んで抱き寄せてきた。

 

「えへへ。励ましてくれたお礼だよ♪」

 

「・・・・・(ポタポタポタ)」

 

コウは鼻血を押さえている。

 

「じゃあまたね!康太くん!」

 

少しして工藤はAクラスの皆のところに戻っていった。コウもこっちに戻ってくる。・・・・・未だ止まらない鼻血を抑えながら。

 

「お疲れ。康太」

 

「ああ。さすがだな」

 

「・・・・・あれくらいどうということない」

 

「はは。そうか・・・・・にしても工藤といい雰囲気だったな。これはコウにも春が来たか?」

 

「・・・・・・(ブンブン!)」

 

コウは顔を真っ赤にして首を横に振った。どうやら満更でもらしい。工藤も結構脈アリみたいだし。これは面白くなってきたな。

 

 

 

 

 

side 咲夜

 

「ただいま。ごめんね。負けちゃった」

 

戦いを愛子は帰ってきた。結果は敗北だったけれどその表情はどこか晴れやかだ。

 

「・・・・気にしなくていい」

 

「相手はあの土屋くんだったわけだしね」

 

「そうね。それにあそこまでの点数が取れるなんてすごいわよ」

 

翔子と優子、アリスが励ました。

 

「代表、優子、アリス・・・・ありがとう」

 

「・・・・・ところで愛子。あなたもしかして・・・・・・土屋に惚れたのかしら?」

 

「ちょ!咲夜!?ななな、何言ってるの!?」

 

愛子が顔を真っ赤にして言ってきた。どうやら図星らしい。

 

「へえ、愛子がね」

 

「・・・・・応援してる」

 

「頑張りなさい」

 

三人も気づいたらしく生暖かい笑みを浮かべている。

 

「ちょ!皆まで何言ってるの!違うから!」

 

そんなに顔を真っ赤にしては説得力がまるでないわよ。これは面白いことになったわね。




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

本日のゲストは工藤愛子さんです!

「よろしくね~」

よろしくお願いします。それでは早速、康太さんとフラグが建ちましたね。

「早速すぎるよ!?なんでいきなりその話なのさ!」

だって重要なことですもん。

「この小説のタグにもムッツリーニ×愛子とあったからな」

「だからってそんなにはやし立てなくても・・・・・」

まあいいじゃないですか。ところでこの小説の康太さんは私の中では通常の1.5割増の男前キャラになってますがいかがですか?

「う、うん。かっこよかったよ///」

いいですねいいですね。青春ですね。

「ニヤついた顔で言うなよ」

いいじゃないですか!私にとっても小説を書く上での楽しみなんですから!

「はあ・・・わかった。もういい」

読者の皆様。これからも康太さんと工藤さんのこと応援してくださいね!

「ところで主さん。いいかな?」

何ですか?

「僕の点数原作よりも上がってるけどどうして?」

ああそれですか。それは康太さんの点数も原作より上がっている設定ですからね。相対的に愛子さんの点数も上がっているんですよ。なによりユーリさんや咲夜さんも400点超えてますからね。400点代のままじゃあ保健体育が得意というには少し物足りないんですよ。

「インフレしすぎだろ・・・・俺の数学の点数といい」

これでも抑えてるんですよ?当初の予定じゃあ1000点とか余裕で超える人もいましたし。

「それはいくらなんでも高すぎるでしょ・・・・・」

まあ私もそう思いました。なので抑えてあるんですよ。

「そうなんだ・・・・・・・でも抑えてるにもかかわらず咲夜の家庭科が800点超えてるって・・・・」

「本来はありえないと驚くところなんだろうが・・・・・・咲夜ならなぜか納得してしまうな」

まあ咲夜さんは原作の東方の方ではあの紅魔館のメイド長ですからね。家事は完璧なんであれくらいの点数は取れると思いまして800点オーバーになりました。

「・・・・・正直家庭科で咲夜に勝てる気がしない」

「・・・・・というか勝てる人いるの?」

断言しましょう。いません!

「「やっぱりいないんだ」」

さて、他に聞きたいことありますか?

「今は特にないよ」

そうですか。では次回予告で締めましょう。





次回
互いに一勝一敗で迎えた3回戦!

両陣営から出てくるのは?

そして第4回戦も始まる!

この2戦がFクラスの計画に狂いを生じさせる?

次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第18話

「「「次回もまたきてくださいね(きてくれ)(きてね)!!」」」

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