バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
「ON○PI○CEのル○ィのセリフだな」
ええ。これもいいセリフだと思います。人は一人では生きていけないことを、一人で生きていないということ。助け合うことで生きていけるんだということでしょうね。
「まあそうなんだろうが・・・・・・主が言うとすごく情けなく感じるな」
なんでですか!
「このセリフは力が強いル○ィが言うから力があっても自分ひとりではどうしようもないって教訓になるが、お前が言うと他人におんぶ抱っこしているイメージしかわかない」
・・・・・否定しきれない自分が悲しい。
「まあお前以外にも多くの人に言えることだと思うがな。さて主本編行くぞ」
はい。それでは本編どうぞ!
side 響
「クソっ!」
敗北した根本は悔しそうに膝をつき地面を殴りつけた。
「恭二・・・・・・」
そんな根本に小山が声をかける。
「友香・・・・・・すまない。お前に協力してもらっておきながら勝てなかった・・・・・・無様な姿を晒しちまった」
「・・・・・・そんなことないわ。すごくかっこよかったわよ」
「でも俺は・・・・・・」
「確かに恭二は負けたわ。でも勝つために一生懸命な姿を、勝つためなら卑怯と呼ばれるのもいとわない恭二は・・・・・・私にとって何よりもかっこいい姿だったわよ」
「そうだぜ代表!あんた最高だぜ!」
「俺達が勝つためにあんなに必死だった代表が無様なはずない!」
「正直根本が代表だなんて最悪だと思ってた。でも今は違う!」
「ああ!根本が俺達のクラスの代表で良かったって本気で思った!」
落ち込む根本に小山だけでなく他のクラスメイトも励ました。以前の根本だったら考えられない光景だな。
「友香・・・お前たち・・・・・ありがとう」
・・・・・・なんというか。俺達ここに居づらいな。みんなもそう思ったのか苦笑いを浮かべている。特に俺はとどめをさした張本人なのでなおさらだ。
「あ~根本、少しいいか?」
ユウが少し言いづらそうに聞いた。このタイミングで聞けるなんてさすがうちのクラスの代表だな。
「と、悪いな坂本。戦後対談だな」
「ああ。まず最初に言っておくが俺達はBクラスの設備を奪うつもりはない。この戦争は表向き和平条約による締結にして欲しい」
「何だと?どうしてだ?」
「他にやってもらいたいことがあるからだ。明日AクラスにBクラスはAクラスに宣戦布告の準備があるといって欲しい。ただしあくまで準備が出来てるとだけ伝えろ。実際に宣戦布告はするな」
「・・・・・わかった。何を考えてるかは分からないがお前たちのことだ。Aクラス戦に必要な事なんだろう?」
「なんだ?俺たちがAクラスに勝負を挑むって知ってたのか?」
「いや、でもうちの設備を取らずにそんな要求するってことはAクラスに勝負を挑むって事以外ないだろう?」
「まあそうだな。それで?どうする?」
「・・・・・引き受けよう。こちらにとってはありがたい提案だからな。ただこれだけは言っておく」
「なんだ?」
「もし万が一俺たちがAクラスと戦争することになって俺たちがAクラスに勝っても恨むなよ?」
「・・・・はは!ああ。そのときは恨まねえよ。契約成立だな」
「ああ。Aクラス戦頑張れよ。応援している」
「本当、お前からそんなセリフが聞けるとはな。言われるまでもない。全力を尽くす」
こうして戦後対談は終了した。
「さて、戦争も終わったし、帰るか」
俺がみんなにそう言うと・・・・
「待って、ねえ根本くん。あの話聞かせてくれない?」
あの話?まさか・・・・・
「ああ。俺と仲渡が知り合った時の話か」
「っ!ちょっと待て根本!本当に話す気なのか!?」
「ああ。別にいいだろ?隠すほどのことじゃあないだろうし」
「俺もぜひ聞きたいな」
「わしもじゃ」
「・・・・・俺も聞きたい」
ユウ、ヒデ、コウまで聞きたいと言ってきた。
「と言っているが?」
「・・・・・・わかったよ。好きに話せ。でも俺は先に帰らせてもらう」
「なんで?」
帰ろうとする俺にアキが聞いてきた。コイツは・・・・・
「自分の話を聞くなんて恥ずかしいことできるか。だから帰る」
俺はそう言って荷物を取りにFクラスに向かった。
side 根本
仲渡は行っちまったな。まあ俺があいつの立場でもああしただろうな。
「それで?根本くんどうやって響と会ったの?」
吉井が俺に聞いてきた。
「ああ。その前に友香お前は帰れ。あの話はお前には・・・・・」
「いえ、私も残るわ」
「だが・・・・」
「心配しなくても大丈夫よ。私はそんなにやわじゃないって知ってるでしょ?」
「・・・・そうだな。じゃあ話すぞ。俺と仲渡が会ったのは1月の休日だ・・・・・・」
ピロリロピロリロ♪
「メール?友香からか・・・・」
俺は携帯を開きメールを見たそこには・・・・・
お前の彼女は預かった!
返して欲しければ町外れの廃工場まで来い!
そんな文面があった。
(なんだこれ?)
はじめは友香の悪戯だと思った。だがメールには画像が添付されていた。添付されていた画像を開いてみると・・・・・
「なっ!」
そこには縄で縛られた友香の姿があった。
「クソッ!」
俺は急いで外に飛び出し廃工場に走った。当時の俺がどんなに卑怯で非道なやつかは自分で分かっていた。友香はそんな俺でも好きだといてくれたただひとりの女だった。俺もそんな卑怯で非道な生き方しかしようとしなかった俺を好きでいてくれた友香のことが誰よりも好きだった。だから俺は友香が捕まったことに気が気でなくただひたすらに走った。
「友香!」
「恭二!」
俺が廃工場に着くとそこには縛られた友香と10人ほどの男たちがいた。
「お~お~随分早かったねえ根本クン」
「テメエら!友香になにしやがる!友香を離せ!」
「離せだと?クハハハハハハ!お前バカか?わざわざ捕まえたのに簡単に離すわけ無いだろ!」
「テメエら・・・・・何が望みだ!」
「何が望みだって?おいおい根本クン忘れちまったのかよ?俺たちは中学んときお前に『お世話』になったんだぜ?」
「そうそう。それで俺たちはお前にあの時の礼をしようと思ってな?」
正直俺はそいつらのことを覚えてなかった。・・・・・いちいち自分が陥れたやつのことを覚えるような奴じゃあないからな。
「だったら友香は関係ねえだろ!」
「そういうわけにはいかねえんだよ。俺たちはお前に女がいるってわかった時から女の目の前で惨めな姿を晒させてやろうって決めたからな!」
「恭二!逃げて!」
友香は俺の身をあんじて逃げるように言ってくれた。
「・・・・・それで?俺をどうするつもりだ?」
「恭二!」
「どうって・・・・決まってんだろ!」
そう言ってあいつらは俺に殴りかかってきた。俺はただ黙ってなすがままにやられていた。あの時は俺の名前を叫ぶ友香の声だけが耳に響いていた。
「っち!こいつ反応わりいな。ツマンネ」
「だな。もっと惨めに泣き叫んでくれたら面白いのによ」
「そうだ、いいこと考えた!コイツの目の前であの女を俺たちのもんにするってのはどうだ?」
「お!それいいね!」
「!ふざけんな!狙いは俺なんだろ!友香に手ぇ出すな!!」
「うるせえよ!なんで俺たちがお前の言うこと聞かなきゃなんねえんだよ!」
男たちは友香に近づいていった。
「ヒッ!」
友香はこれから起きることに恐怖して顔を真っ青にしていた。
「やめろ!友香に近づくな!やるなら俺をやれ!」
「うるせえんだよ!だったら望み通りやってやるよ!」
そう言って奴らのうちの一人が鉄パイプを持って俺に殴りかかってきた。・・・・・・だが俺が殴られることはなかった。
「グハッ!」
俺は俺を殴ろうとした奴が吹き飛ばされたのが見えた。そしてそこには・・・・・
「お前らさあ・・・・・随分面白いことしてんじゃねえか?」
仲渡がいた。
「な、なんだテメエ!」
「ど~もはじめまして。通りすがりの通行人Aです」
「ふざけんな!」
奴らのうちの一人が仲渡に向かって襲いかかってきた。だが仲渡はそいつの拳を躱して蹴り飛ばした。
「ガッ!」
「テ、テメエ!調子に乗んな!」
そう言って別の奴が襲いかから落としてきたが・・・・
「ま、待て!俺コイツ知ってるぞ!黒い長髪に黒いマフラー・・・・間違いねえ!コイツ『長月の黒神』だ!」
「な、なんだと!」
「『修羅』と『狂狼』の3人で族をひとつ潰したってあの・・・・」
「なんでこんなとこにいんだよ!」
「それで?お前ら・・・・・・やるの?」
響は俺でもわかるほどの殺気を出して言った。
「ヒ、ヒイイイ!」
「お、落ち着け!あの女を人質に使うんだ!」
「あら?あの女って誰のことかしら?」
友香の方を見てみると友香は縄がほどけた状態で十六夜と一緒に少し離れた場所にいた。
「な!いつの間に・・・・」
「さすが咲夜。仕事が早いな」
「お褒めの言葉ありがとうございます。響様」
「さてと・・・・お前らどうする?続きやるか?今どっか行くならやめるけど?」
「「「「「や、やりませんんんんんんん!!!」」」」
そう言って奴らは逃げ出そうとした。
「ちょっと待て」
「「「「は、はいいいいいいい!!!」」」」
「もし俺がまたこんなつまらないことするとこ見たら・・・・・・・どうなると思う?(ニコッ)」
「「「「に、二度としませんんんんん!!!」」」」
そう言って今度こそあいつらは逃げていった。
「たくっ、つまんねえことしやがって」
「お疲れ様です。響様」
「言うほど疲れてないさ」
「ふふ。そうですね」
「・・・・・なんでだ」
「ん?」
「なんで俺を助けた仲渡?うちの学校にいるなら知ってるだろ?俺がどう言う奴か。なのになんで助けた」
「・・・・・別に。ただたまたま近くを通りかかって気まぐれで助けただけだよ」
「ふふ。そんなわかりきった嘘をついてどうなさるんですか?本当は街で必死の表情で走る彼が気になって後を追ってきたっていたらどうです?」
「なっ!咲夜!なんで言うんだよ!」
「ふふ。何か不都合がありますか?」
「・・・・・たくっ。お前は・・・・それより根本、大丈夫か?」
「あ、ああ。痛!」
「恭二!大丈夫!」
「ああ。ありがとう友香」
「・・・・・根本。お前に言っておく。今回のことは普段のお前の行いが引き起こしたこと・・・・はっきり言って自業自得だ」
「・・・・・・・」
「もしお前がこのままだったらいづれまた同じようなことが起きるだろうな。そしてその時は誰も助けてはくれない」
「・・・・・・ああ。そうだな」
「・・・・・今の行き方を変えろとは言わん。だがこのままではいつか自分を・・・・・何よりその子を傷つけることになる。それは覚えておけ」
「・・・・・ああ」
「・・・・行くぞ。咲夜」
「はい」
そう言って仲渡と十六夜は立ち去ろうとした。
「待ってくれ!まだどうして助けてくれたか教えてもらっていない」
「・・・・・さっきも言っただろ?気まぐれだよ」
そう言って仲渡と十六夜は去っていった。
「・・・・・これが仲渡と会った時の話だ。あのあと俺は考えた。これからどうすればいいのかと。どうすべきかということを。そして仲渡に相談した。こんな俺を助けてくれた仲渡にな。あいつは俺がどうすべきかよりも俺がどうしていのかを聞いてきた。・・・・・その時俺は決めた。変わろうと。正直今更卑怯なところは直せないと思った。・・・・俺はそういう奴だからな。だが俺は自分のためだけにこの卑怯さは使わないと、非道なことはしないと決めた。もしかしたら俺の卑怯さで救える奴がいるかもしれない。だから俺は卑怯者でいようと決めたんだ。そして同時に強くなろうとも決めた。こんな俺についてきてくれる友香を守るために強くなろうってな」
「なんというか・・・・響らしいの」
「全くだな」
「・・・・・響はある意味誰よりもお人よし」
「本当にそうだね。・・・・響はそうやって本当に困っている人には誰にでも手を差し伸べるんだ。・・・・・僕の時もそうだった」
「俺は仲渡に感謝してもしきれない恩がある。だがあいつは全く恩に着せるような真似をしなかった。だから俺は・・・・そんなあいつのダチになりたいと思ったんだ」
「私も同じよ。あの時仲渡くんと十六夜さんに助けてもらったから。あのことがきっかけで根本くんが変わってずっと一緒にいたいと思えるようになった。だから彼らには・・・・本当に感謝している。彼らの友達になりたいと思うわ」
「思うじゃあないよ」
「「え?」」
「君たちはもう響の友達だと思うよ。きっと響もそう思ってる」
「・・・・そうか。だといいな」
ありがとな・・・・・・響。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回のゲストはCクラス代表で根本さんの彼女の小山友香さんです。
「よろしくお願いするわ」
はい。よろしくお願いします。
「それにしても・・・・・本当に私がゲストでいいの?」
「なんでだ?」
「だって私原作じゃああまりいいキャラじゃないし、ヒステリックだったし・・・・」
気にしなくてもいいですよ。はっきり言ってしまいますとこの小説と原作は全然違うものなんですから。この小説の小山さんは誰よりも根本さんのことを理解していて誰よりも根本くんを支える理想的な彼女っていうキャラですし。
「自分で言うのもなんだけど・・・・・随分出世してる気がするんだけど?もはや別人じゃない?」
「まあ原作読んだらそう思うかもな」
う~ん。私が根本さんをああいう人にしようと決めたとき自然と小山さんのキャラも決まりましたからね。確かにはじめは全然違う人になったなあと思いましたがこれは二次創作ですからね。あまり深く考えるのはやめました。というよりいちいち気にしていたら小説なんてかけませんし。
「それもそうだな」
ということで読者の皆さん。この小説における小山さんはこういった人ですのでご了承ください。
「出たよ。主の名物『ご了承ください』」
うっ!で、ですがこの小説ではそんなに言ってないはず・・・・
「向こうの小説では言いまくってんだろ。ミコトに聞いたぞ」
そ、そうですか・・・・ってミコトさんと交流あるんですか!?
「まあちょっとな」
「ミコトって確か東方の小説の主人公だっけ?」
「ああ。なんか今大変なことになってるらしい」
「大変なことか・・・・あとで恭二と覗いてみようかしら?」
ステマ乙!
「・・・・・自分で言うなよ」
・・・・・はい。すみません。っと残り時間が少なくなってしまいましたね。今のうちに聞きたいことはありますか?
「じゃあ私から。恭二は随分成績が上がってるようだけど私はどうなの?」
基本的には上がっていませんよ。ただ家庭科は400点超えてますね。
「家庭科が?どうして」
まあ単純に言えば花嫁修業の成果です。
「・・・・・・まさかの根本と小山の結婚秒読み?」
「/////]
まあ在学中は無理でも卒業したらって考えを持っていることになっていますので。今のところある意味では作中一のバカップルです。
「本当に意外性の塊のようなカップルだな」
そうですね。さて!それではそろそろ締めますか!
次回
Bクラスに勝利しとうとうAクラスに宣戦布告する響たち!
果たしてAクラスは策略に乗るのか?
Aクラスとの戦争がとうとう始まる!
次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第16話
「「「次回もまたきてくださいね(きてくれ)(きてちょうだい)!!」」」