バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
「たしかハガ○ンのウインリ〇の父親のセリフだったな」
はい!このセリフも好きですね。やらない善で助かる人は少ないかもしれませんが、たとえ偽善でもやれば救われる人はいますからね!
「確かにな。たとえ自分のためにやったというやつだってそれで救われる人はいる。偽善でも同じだな」
第一誰かを助けたいという考えは他人のためというのもありますがまず自分の助けたいという欲求でもありますからね。それが偽善というならまさに『やらない善よりやる偽善』ですね。
「そうだな。さて、そろそろ本編行くぞ」
ええ。それでは本編どうぞ!
side 響
「明久、響。なんでここにいる?」
俺の頭がだいぶ冷えてきた頃。ユウ達が教室に戻ってきた。
「ああ。実はな・・・・・・」
俺とアキはユウ達にさっきあった事を説明する。
~少年説明中~
「そういうことか」
「・・・・・・馬鹿な連中」
「しかも責任を根本に押し付けようとするとは・・・本当に救いがないのう」
「まあ、彼等は鉄人が念入りに指導するみたいだからね。嫌でも更正するんじゃない?」
「だといいがな。ところでユウ。お前たちどこにいってたんだ?」
「ああ。向こうから協定を結びたいと申し出があってな。調印のため護衛の秀吉と康太を連れて行ったから教室を空にしていた」
「協定?何のだ?」
「4時までに決着がつかなかったら明日の9時に持ち越し。その間試召戦争に関わる一切の行為を禁止するってな」
「それ承諾したの?」
「ああ」
「何で?体力勝負に持ち込んだ方が僕達に有利じゃない?」
「姫路以外はな」
「あ!そっか」
「おそらくあいつらを教室に押し込んで今日は終了だ。そうなると作戦の本番は明日。姫路個人の戦闘力が重要になる」
「だから受けたのか?姫路が万全な状態で挑めるように」
「そういうことだ。この協定は俺達にとってかなり都合がいいからな」
「・・・そうか」
「どうかした響?」
「いや、ただ何で根本がこっちに有利になるような協定を持ちかけたのかと思ってな。根本は馬鹿じゃない。むしろ頭は回る方だ。その根本がなんの考えもなしに協定を持ちかけるはずはない」
「俺もそう思ったさ。だがびびってたら後手に回ってそれこそ相手の思い通りになる可能性もあるからな。だから受けたんだ」
「まあ俺がユウの立場でも受けただろうな。今考えてもわからないし、その件は一旦置いておこう」
「そうだね。それじゃあそろそろ戦線に戻ろうか」
「ああ」
俺とアキが戦線に戻ろうとすると・・・
「吉井、仲渡!大変だ!」
「須川か・・・どうした?」
「島田が人質にとられた!」
・・・はあ?どういうことだ?
「・・・須川くん、どういうこと?」
「説明は後だ!とにかく来てくれ!」
「・・・わかった。行こう、響」
「ちょっと待て。・・・須川、俺達は戦線をお前たちに任せていたが隊長はだれがしていた?」
「・・・島田だ」
「そうか。・・・・・・ユウ、今回の件は俺の判断に任せてくれないか?」
「ああ、わかった。お前に任せる」
「行こうアキ」
「うん」
俺とアキは戦線に戻って行った。
「近づくな!それ以上近づくとこいつを戦死させるぞ!」
戦線に到着した俺達の目に島田さんを人質にとったBクラスの生徒2名の姿が映った。
「よ、吉井、仲渡・・・」
「・・・・・・ねえ島田さん。君は部隊の隊長だったんだよね?どうしてこんなことになってるの?」
「そ、それは・・・・・・」
「こいつはな、吉井が保健室に運ばれたって情報流したら一人で保健室に向かって来たんだよ」
なるほど。そこを捕らえたということか。
「島田さん。今の本当?」
「そ、そうよ。ウチは・・・・・・吉井が瑞希のパンツを見て鼻血を出して保健室に運ばれたって聞いたからお仕置きしに行ったのよ!」
・・・ちっ、あいつのせいでせっかく冷えた頭にまた血が上ってきた。
「・・・アキ、下がってろ」
俺は島田さん達に近づいて行った。
「ち、近づくなと言っただろう!本当に戦死させるぞ!」
「お、脅しじゃないぞ」
「・・・・・・サモン」
Fクラス 仲渡響
物理 396点
「「「え?」」」
俺は奴らの召喚獣を戦死させた。・・・・・・島田さんの召喚獣もろとも。
Bクラス モブ×2
物理 DEAD
Fクラス 島田美波
物理 DEAD
「戦死者は補習!」
「「ぎゃああああああ!」」
「な、仲渡!どうしてウチまで戦死させたのよ!」
「・・・・・・西村先生。早く戦死者を補習室に連れて行ってください」
「待ちなさいよ!まだ理由を聞いてないわよ!」
「どうして自分が戦死するようなことになったのかは補習室でじっくり考えろ」
「なによそれ!吉井!あんたも黙ってないでなんとか言いなさいよ!もとはといえばあんたの噂が流れたせいでしょ!」
「・・・・・・島田さん。僕も響と同じ考えだよ」
「な、何よ!ウチのせいだっていうの!」
「そこまでだ島田。補習室に行くぞ。お前たちも来い!人質をとるようなねじ曲がった性根を叩き直してやる!」
「「い、嫌だーー!!」
「吉井!仲渡!覚えてなさいよ!」
西村先生は3人を補習室に連れて行った。
「吉井、仲渡。よかったのか?いくら何でもあれは・・・・・・」
須川がそんなことを聞いてきた。
「アキはさっきまで戦線を離れていたんだ。そのアキが戦線にいる姫路のパンツを見て保健室に運ばれたなんて少し考えれば偽情報だとわかったはずだ」
「それに島田さんは部隊長だったんでしょ?それなのに自分勝手な判断で部隊を離れて皆を危険にさらしたんだ。相応の罰は受けるべきだよ。それでも皆は島田さんを助けるべきだったと思う?」
「「「「島田が悪いな」」」」
・・・・・・こいつらの変わり身の早さにはある意味感心するな。
「部隊を立て直すぞ。俺、アキ、姫路を先頭に奴らに特攻を仕掛ける」
「皆もついてきて。何度も言うけど1対1はさけて最低でも3人以上で勝負して。なんとしても教室に押し込むんだ!」
「「「「了解!」」」」
そして俺達は島田さんの件で時間をロスし、少なくない犠牲を払うことになったがなんとか4時までにBクラスの連中を教室に押し込むことに成功した。
「協定通り今日はここまでだ。続きは明日の9時からになる。皆十分に休息をとってくれ。解散!」
ユウの言葉を聞いてみな帰り支度を始めた。
「響。島田を補習室送りにしたそうだな」
「ああ。昨日の件もあったからな。まずかったか?」
「いや、今回の件はお前に任せていたんだ、問題ない。俺でも同じことをした」
「本当に島田はどうしようもないのう」
「・・・自分勝手すぎる」
「島田さん・・・なんで僕を目の敵にするんだろう?」
本当は逆なんだがあんな仕打ちをされればそう考えても仕方がない。鈍いアキでなくてもそう思うだろう。
「・・・それよりも雄二。Cクラスの動きが怪しい。戦争の準備をしているようだ」
Cクラスが?
「Cクラスだと?漁夫の利でも狙っているのか?いやらしい連中だ」
「どうするの雄二?」
「Cクラスと不可侵条約を結ぶ。いくら何でもBクラス戦後にCクラスとやるのはきついからな」
「まてユウ。・・・コウ、Cクラスの代表はだれだ?」
「・・・・・・Cクラスの代表は小山友香だ」
!そういうことか根本
「Cクラスの代表がどうかしたのかの?」
「ああ。ユウ、これは罠だ」
「罠?どういうことだ?」
「小山は根本の彼女だ」
「何だと!」
「おそらく根本はCクラスで待ち伏せしているだろうな。ユウがCクラスに言ったら協定違反といってお前に襲いかかって来るつもりだろう」
「くっ!やられた!このための協定か!」
「さすが根本といったところだな。だが・・・これはチャンスでもある」
「チャンス?」
「ああ。この状況を逆に利用する」
「失礼するぞ」
俺、アキ、ユウ、コウ、ヒデの5人はCクラスの教室へ赴いた。
「あら?何のよう?」
代表の小山が俺達に応対する。
「Cクラスと不可侵条約を結びたい」
「ふぅん、不可侵条約ね。どうする恭二?」
「もちろんNoだろう。第一なぜお前たちは協定を結んでいるのにここにいる?」
奥から根本が出てきて言った。
(やはりな)
俺は思わず笑みを浮かべた。他の4人も同様に笑みを浮かべている。
「?なぜ笑っている?」
「いやな。なぜここにいるかだな?答えは・・・・・・・・・お前の作戦に乗るためだよ」
「・・・・・・やはり気づいていたか」
「ああ。Cクラスの代表が小山だって知ってな。それで気づいた。全く、まさかこんな作戦をたてるとはな」
「言っただろう?俺は勝つためならたとえ卑怯と言われることだって喜んでするってな」
「確かに。人によっては卑怯だと言われそうな作戦だな。・・・・・・だが勝つためにはいい作戦だと思うぞ」
「そうか・・・・・・それで?なぜわざわざ俺の作戦に乗るような事をした?」
「お前と同じだよ。・・・・・・ここで戦争を終わらせるためだ!」
「そういうことか。だったら望み通り終わらせてやる!長谷川先生!召喚許可を!」
「承認します!」
長谷川先生・・・・・・数学のフィールドか。
「「「「「サモン!」」」」」
Bクラス 根本恭二 近衛兵×4
数学 315点 平均250点
「300点オーバーじゃと!」
「・・・・・・予想外」
「他の人たちもAクラス並みだ!」
「根本・・・なんでそれほどの点を」
アキ、ユウ、ヒデ、コウが根本達の点数に驚いている。無理もないな。特に根本の点数はAクラスの生徒でも簡単にとれないからな。
「何も下克上を狙ってたのはお前たちだけじゃない。俺もいづれAクラスに仕掛けてようと思っていてな。そのために勉強して、点数を調整してBクラスの代表になったんだ」
まさか根本も下克上を考えていたとはな・・・・・・だが
「こいつらは俺がやる。皆は守りに徹してくれ」
「何を言っておるのじゃ響!いくらお主でも「わかった。頼んだよ響」明久!?」
秀吉は止めようとしたがアキが遮った。
「大丈夫だよ秀吉。秀吉も知ってるでしょ?」
「・・・!そうじゃったな」
「頼んだぞ響」
「ああ」
そう言って俺は前に出た。
「・・・どういうつもりだ?いくらお前でもこの点数の相手を一度に5人も相手できないだろう?」
「・・・根本。お前の作戦は確かにいい作戦だよ。でも穴がある」
「穴だと?」
「ああ。サモン!」
お前の作戦の穴。それは・・・
Fクラス 仲渡響
数学 584点
「情報不足なんだよ」
「な、何!」
「500点オーバー・・・だと」
「悪いな。俺は数学に限定すれば学年主席なんだ。それじゃあ一気に決めさせてもらうぞ!『換装』!」
Fクラス 仲渡響
数学 562点
俺が腕輪を発動すると召喚獣の武器が木刀からダブルセイバーになった。
「くっ!怯むな!かかれ!」
「「「「おう!」」」」
近衛兵は点数差にも恐れずかかってきた。ほぼ同時に武器で攻撃してくる。
「甘い!」
俺はダブルセイバーを回転させながら振り回し、相手の攻撃を弾きながら攻撃した。
Bクラス 近衛兵×3 近衛兵A
数学 DEAD 43点
1人残ったか。
「くっ!負けるか!」
残った近衛兵は他の奴らが戦死したのを目の当たりにしてもかかってきた。勇敢だな。だが!
「とどめだ!」
俺は攻撃を避けて背後から斬りつけた。
Bクラス 近衛兵A
数学 DEAD
「あとはお前だけだ。根本」
「くっ!だが負けられない」
根本は想像以上の早さで召喚獣をあやつり、攻撃してきた。俺は攻撃を捌くが捌ききれずくらってしまった。フィードバックで痛みが走る。
Fクラス 仲渡響
数学 451点
「っ!やるな根本!」
「これでも先生に頼んで特訓していたからな!」
そんなことしていたのか。どうりで強いわけだ。だが・・・。
「悪いがこの勝負・・・これで終わらせる!」
俺は根本以上のスピードで召喚獣をあやつり何度も斬りつけた。根本は初めの数撃は防いだようだが残りは防ぎきれずに斬撃をくらった。
Bクラス 根本恭二
数学 DEAD
当初の作戦とは違ったが、Bクラスとの戦争は俺達Fクラスの勝利で終結した。
あとがき座談会のコーナー!INバカテス!
今回はゲストなしです。
「またか」
ええ。今回は特定のキャラが活躍したわけではないので。根本さんは以前呼んだばかりですし。
「そうだな。それにしても根本は随分優遇されているな」
そうですね。まあもちろん優遇しているのには理由があります。彼を優遇しているのは響さんと関わった人がどのように変わっていくのかを知ってもらう為というのがあります。
「俺と関わってどう変わったか?」
はい。この小説の根本さんだってもともとあのようなかっこいい人だったわけじゃあありません。原作通り卑怯で汚い人でした。それが響さんと関わって卑怯ではありますが筋の通った卑怯者になったということです。
「俺ってそこまで影響力あるか?」
ありますよ。響さんと関わって根本さんもですがほかにも変わった人はいます。代表的なのは明久さんと咲夜さんです。
「アキと咲夜?そんなに変わってるのか?」
まず明久さんは自分が馬鹿であることを悔しいと思うようになりました。自分が馬鹿であることでそんな自分と一緒にいてくれる響さんに申し訳ないと思うことが多々あって、自分の馬鹿さを恥じるようになり少しでも賢くなろうと必死で努力しました。さらに今回の試召戦争を仕掛けようとした時に響さんに諭されたことによって自分の行動や責任を考えるようになりましたね。
「そうなのか・・・・咲夜は?」
咲夜さんは十六夜家で天才として扱われそんな自分を誇りに思っていました。しかしその自分が落ちこぼれ扱いされていた響さんに仕えなければならなくなったことに不満を感じていました。そんな時ある出来事によって自分のことをを誇っていた自分が恥ずかしい存在だと認識させられそれに伴い響さんのことを心から慕うようになり響さんを落ちこぼれ扱いする今の仲渡家と十六夜家に不信感を抱くようになりました。
「・・・・・そうか」
はい。そういった具合に響さんと関わった人は多くがいい方向に変わっていきます。これは響さんのある才能が影響していますね。
「俺の才能?」
はい。それはまだ言えませんが。ある意味私が最も羨ましいと思う才能です。今後少しずつ語っていくつもりですよ。さて、今回はこれで締めますか!
「今回は結構マジな話だったな」
まあそうですね。では次回予告どうぞ!
次回
集結したBクラスとの戦争!
響たちは作戦通りに根本たちに要求する。
そして響と根本の間に何があったのか?
次回、バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 第15話
「「次回もまたきてくださいね(きてくれ)!!」」