バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第118話!

遅れまして申し訳ございません・・・・・

今回は咲夜さんが大活躍します!

内容は見てのお楽しみ!

それでは本編どうぞ!


第118話

科目 数学

仲渡響   704点

十六夜咲夜 512点

井上遊星  525点

河城にとり 478点

村雲龍牙  449点

東風谷早苗 433点

モブ達(防衛側) 平均230点

   (覗き側) 平均290点

 

理数科目の防衛線・・・・・ここでは意外なことに覗き側の方が押していた。

 

「くっそ・・・・・数が多すぎる」

 

「キリがないな」

 

中々思い通りに押し返せないことに愚痴を零す響と遊星。

 

なぜここまで苦戦しているのかというと・・・・この数学の防衛線は覗き側の方が防衛側よりも人員が多く、平均点も上回っているためだ。

 

「この人員にこの点数・・・・もしかして覗き側はこちらに戦力を集中させているんですかね?」

 

「多分そうだと思う。向こうの戦力はほとんどA、Bクラスみたいだからね」

 

早苗と龍牙の言うとおりであった。実は覗き犯の一部・・・・・主にA、Bクラスの人間は他の戦力を小さくして、ここに戦力を集中させていたのだ。

 

つまり、他の防衛戦は捨て駒にし、自分達が風呂場に到達できればいいと思っている集団ということだ。

 

「このままじゃ対処しきれない・・・・・・どうする?」

 

にとりが心配そうな面持ちで皆に尋ねる。

 

確かにこのままではジリ貧なのは間違いない。例え響達がやられずとも、他の者達が倒されてしまえば響達では対処しきれずに突破されてしまう可能性もありえる。

 

そして、わずかでも突破されてしまえばそれは防衛側の敗北と同義なのだ。

 

(どうする?どうすればこの戦力差をひっくり返せる?)

 

どうしたものかと策をえぐらせる響。

 

そんな響に・・・・・咲夜が声を掛ける。

 

「響様・・・・・科目を家庭科に変えて下さりませんか?」

 

「科目を家庭科に?咲夜、お前まさか・・・・」

 

「はい、アレを使います。一般の試召戦争では使用は禁じられていますが今なら・・・・・何も問題はありませんので」

 

ニコリと微笑みを浮かべながら告げる咲夜。どうやら咲夜には現状を打開する術があり、響はそれがなんなのか知っているようだ。

 

「・・・・わかった。それじゃあ任せるぞ咲夜」

 

「はい、お任せ下さい」

 

「ちょ、ちょっと待ってください。咲夜さん・・・・一体何をするつもりなんですか?」

 

「それに科目を家庭科に変えるって・・・・・ここには家庭科の先生はいないのにどうやって?」

 

何をしようとしているのかを把握できないでいる龍牙と早苗が、もっともな疑問を口にした。

 

「私が何をするのかはすぐにわかるわ。科目に関しては・・・・」

 

「俺のこれを使う」

 

響はポケットから赤い色の腕輪を取り出す。

 

「腕輪?」

 

「それって一体・・・・・」

 

「それは赤金の腕輪だ」

 

「変更先の点数を200点消費することでその科目にフィールドを書き換えることができるんだぞ~」

 

腕輪を見て首を傾げている龍牙と早苗に、腕輪制作に携わった遊星とにとりが答える。

 

「へえ・・・・そんな腕輪があるんだ」

 

「清涼祭の召喚大会の商品だったんだが・・・・・知らなかったのか?」

 

「うん」

 

「知りませんでした」

 

どうやら二人共その大会に関してはあまり興味なかったようで、知らなかったようだ。

 

「そうか・・・・まあ、別にいいんだが。それよりも・・・・いくぞ咲夜?」

 

「はい、お願いします」

 

「腕輪発動『チェンジ』!!」

 

響がキーワードを叫ぶと、フィールドが数学から家庭科に書き変わる。

 

「な、なんだ!?」

 

「いきなり科目が変わったぞ!?どういうことだ!?」

 

なぜ突然科目が変わったのかと、何もわからない響達を除く防衛側と覗き側は混乱していた。

 

そんな中・・・・・・フィールドの変化に伴って召喚獣の点数も変化した。

 

 

 

 

科目 家庭科

仲渡響   414点→214点

十六夜咲夜 812点

井上遊星  255点

河城にとり 339点

村雲龍牙  227点

東風谷早苗 429点

モブ達(防衛側) 平均150点

   (覗き側) 平均160点

 

「「「「・・・・・は?」」」」

 

一同は目を丸くし、同時に素っ頓狂な声をあげた。

 

その理由は・・・・・咲夜の点数だ。

 

「ちょ、待ってください!咲夜さん・・・・・800点超え!?」

 

「そんな点数初めて見るんだけど!?」

 

「得意なのは知っていたが・・・・・・ここまでなのか」

 

「す、すごすぎるぞ~・・・・・」

 

4人はが驚くのも無理はなかった。400点超えれば成績優秀者と認識される中、その倍以上の点数を咲夜はたたき出しているのだから。

 

そして・・・・・これから咲夜がやろうとしていることはこの点数に起因することであった。

 

「・・・・って、アレ?咲夜の召喚獣・・・・・腕輪が二つ?」

 

どうやら龍牙は気がついたようだ。咲夜の召喚獣が・・・・・左右両方の手に腕輪をしていることに。

 

「どういうことですか?なんで腕輪が二つ・・・・・」

 

「その様子だと龍牙と早苗は知らなかったようだな。まあ召喚獣に腕輪を与えられる条件を400点を超えることだって誤解してる人が多いから無理もないか」

 

「「え?」」

 

どうやら二人共響の言うとおり誤解していたようだ。

 

「召喚獣は・・・・・400点を超えるごとに腕輪が一つもらえるんだ」

 

「つまり、800点を超えれば二つもらえるんだぞ~」

 

「そうなんだ・・・・」

 

「知らなかったです」

 

「まあ、800を超えてるのって全校生徒で今のところ咲夜だけらしいから知らなくても無理ないさ。それはそうと・・・・・咲夜」

 

「わかっています」

 

響に促され、咲夜は召喚獣を覗き側の召喚獣達の前に出させる。

 

「覚悟してくださいね。ここからは・・・・・私だけの世界です。『ザ・ワールド』!」

 

咲夜の召喚獣が腕輪を発動したその瞬間・・・・・・そこは咲夜だけの世界になった。

 

フィールド内に存在する咲夜以外の全ての召喚獣が・・・・・静止したのだ。

 

「な、なんだこれは!?」

 

「召喚獣が動かせないぞ!?」

 

敵味方問わず、急に召喚獣を動かせなくなったことに驚き、慌てふためく。

 

だが、そんな中咲夜の召喚獣だけが、フィールド内を駆け回りナイフを振るい、覗き側の召喚獣達を容赦なく戦死させていった。

 

「3、2、1・・・・・そして時間は動き出す」

 

腕輪を発動して8秒後・・・・・・ようやく召喚獣達は動けるようになった。

 

もっとも・・・・・

 

「そん・・・・な?」

 

「全・・・滅?」

 

その頃には覗き側の召喚獣は全滅してしまっていたが。

 

「お疲れ様咲夜」

 

「はい。ありがとうございます響様」

 

ニコリと微笑みを浮かべながら咲夜の労をねぎらう響。それに答える咲夜も、同じように笑顔を浮かべていた。

 

「咲夜、今のは一体なんだったの?」

 

「腕輪を発動したあと咲夜さん以外の召喚獣が動かなくなって・・・・・・」

 

「あれが私の召喚獣の二つ目の腕輪の能力・・・・『ザ・ワールド』よ。『ザ・ワールド』はフィールド内の召喚獣の時を止める腕輪・・・・・まあ、つまりは一切の動きを封じることができるのよ」

 

「・・・・・とんでもない能力だな」

 

「間違いなくチートだぞ~・・・・・」

 

咲夜の腕輪のあまりの強力すぎる能力に、一同は苦笑いを浮かべる。

 

「確かに強力だけれど・・・・普通の試召戦争じゃ使えないのよ。チートすぎるからって」

 

「まあ、当然だよな・・・・・それに使用中は1秒で100点も使うんだったよな?」

 

「はい。おかげで点数がほとんど残っていませんから」

 

咲夜の召喚獣の残り点数は12点。8秒止めていたため、800点も消費してしまっていたのだ。

 

「・・・・・800点の腕輪ってこんなに強力なのばかりなの?」

 

「どうだろうな?他に800点取ったやつなんていないから比較できないから何とも言えない」

 

「でも、強力すぎても普通の試召戦争じゃ使えないからあまり意味ないのよね」

 

龍牙の素朴な疑問に、響と咲夜が答える。

 

まあ、咲夜以外にも800点にもう少しで届きそうな者は何人かいるため、強力かどうかはそのうちわかるかもしれないが。

 

「ともかく、咲夜のおかげでここもあらかた片付い・・・・・ん?」

 

「どうした響?」

 

「いや、なんか向こう騒がしくないか?」

 

響の視線・・・・・廊下の曲がり角を曲がった先で何か言い争うかのような声が聞こえてきた。

 

「確かにそうですね・・・・・行ってみますか?」

 

「そうだな。それじゃあ俺と咲夜で行ってくるから遊星達はここに残ってくれ。もしかしたらまだ残党が残ってるかもしれないから」

 

「わかった」

 

「こっちは任せて」

 

「二人共気をつけろよ~」

 

「何かあったらすぐに呼んでくださいね」

 

「ああ。それじゃあ行くぞ咲夜」

 

「はい」

 

4人に見送られて、響と咲夜は声のする方へと向かった。

 




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!

今回は咲夜さんをゲストにお招きしております!

「よろしく」

はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!

「咲夜の二つ目の腕輪って・・・・・本当にチートだよね」

「自分以外の召喚獣の時を止める『ザ・ワールド』・・・・・・使われたら戦死確定だな」

「確かに・・・・・・響様の言うとおり強力すぎると思います」

でも、咲夜さんの原作での能力を考慮したらこうなるのは仕方がないでしょう。

「そうだけど・・・・・・まあ、普通の試召戦争じゃ使えないからまだいいのかな?」

「あれは使えたらマズイ類だろ」

「ヘタをすれば一気に終わってしまいますからね」

本当にね・・・・・さて、この話はここまでにして次行きましょう。

「なんか最後にちょとした騒ぎがあるような描写があったけど・・・・・あれはなんだ?」

あれは・・・・・まだ回収してないフラグの布石ですね。

「まだ回収していないとなると・・・・・・あれね」

「一体どうなるんだろう?」

それは見てのお楽しみというやつですよ。

さて、今回はここまでにしますか。

「短くないか?」

・・・・・・最近スランプなんですよ。

「・・・・・ドンマイ」

ははは・・・・・・それでは・・・・・





「「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)!!」」」」

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