バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第114話!

今回から防衛側対覗き犯の対決です!

「まずは保健体育特化組だな」

「・・・・・結果目に見えてない?」

それはもう・・・・この勝負時代が防衛側圧勝確定してますしね。

「まあ当然といえば当然だが・・・・」

それでは本編に参りましょう。

「本編どうぞ!」




第114話

 

日が暮れて、とうとう決戦の時間が来た。

 

「女子風呂覗くぞおらァァァァァァ!!」

 

「「「「イヤッハァァァァァ!!」」」」

 

大声で叫びながら、数多の男子達が女子風呂に向かって進軍していく。その勢いは鬼気としたものがあり、小さな子供が見たら逃げ出してしまうほどだ。

 

・・・・・まあ、叫んでいる内容は最低極まりないのだが。

 

そんな彼らの前に・・・・・立ちはだかる一つの部隊。

 

土屋康太、工藤愛子、天月融麻、霊烏路空、飛沫蒼牙、紅美鈴を始めとする保健体育特化部隊だ。

 

「これはまた・・・・・とんでもない気迫ですね。尊敬はできませんが」

 

「全くだ。あの気合をもっとほかのところに活かせばいいのに・・・・・」

 

「融麻・・・・・あの人たち恐い」

 

「大丈夫ですよ。ソラは何があってもあの馬鹿共から守りますから」

 

襲いかかってくる覗き部隊に、美鈴と蒼牙は呆れ返り、空は怯え、融麻は怯える空を宥めていた。

 

まあ、誰だってあんなの見れば同じような反応をするに決まっているので仕方がないであろう。

 

「・・・・・話はそこまでだ。迎え撃つぞ」

 

「了解~!先生、召喚許可を!」

 

「わかりました!召喚フィールド展開!!」

 

康太の一言でとうとう開戦。愛子が教師に言うと、保健体育の召喚フィールドが展開される。

 

「「「「サモン!!」」」」

 

科目 保健体育

 

工藤愛子 621点

天月融麻 687点

飛沫蒼牙 558点

紅美鈴  539点

霊烏路空 489点

土屋康太 789点

 

その他モブ

平均 250点

 

一声の召喚獣を召喚する防衛部隊。流石に特化した生徒を集めただけあって点数は高く、さらにその中でも康太達主力の点数は抜きに出ている。

 

「って、康太クン700点超え!?」

 

「しかも800点に迫るとは・・・・・」

 

康太の点数を見て愛子と融麻は驚きの声を上げる。他の者たちも声には出さずとも表情を驚愕に染めていた。

 

「・・・・・・ふっ、これくらい造作もない」

 

「すごいな・・・・・・まさか俺と康太でここまで差があるとは」

 

「凄まじいとしか言えませんね」

 

「すごいんだね~」

 

自慢げに笑みを浮かべる康太。そして感嘆の声を上げ蒼牙、美鈴、空。

 

この特化メンバーの中でも、康太は間違いなくナンバー1と言っていいであろう。

 

「な、なんだよあの点数・・・・!?」

 

「こ、これがムッツリーニ力だというのか・・・・?」

 

「ありえねえ・・・・・あんな点が取れるなんて」

 

「他の連中の点数もとんでもないぞ!!」

 

立ちはだかる防衛部隊の点数を見て怯んでしまう覗き部隊。

 

ほとんどの者がどうしようかとあたふたしている。

 

そんな中・・・・・康太に向かって抗議するものが現れた。

 

「ムッツリーニ!お前ともあろうものがなぜ邪魔をする!」

 

「そうだ!お前だってこちら側の人間のはずだ!」

 

「エロの伝道師・・・・エロの先駆者たるお前が覗かずしてなんだというのだ!」

 

「普通ならお前が率先するというのに・・・・・・今からでも遅くはない!その力を俺達に貸してくれ!」

 

口々に康太を非難し、ついには自分達の側へと引き込もうとさえする覗き部隊の面々。

 

そんな勝手な物言いに・・・・・腹を立てる者が一人。

 

「何それ?さっきから聞いてれば勝手なことばかり・・・・・・許せない」

 

それは康太に想いを寄せる愛子であった。

 

「康太クンは君たちとは違う!そりゃちょっとエッチなところもあるかもしれないけど・・・・康太クンは覗きなんて酷いことはしない!女の子の嫌がるようなことはしない!」

 

誰よりも康太に好意を抱く愛子だからこそ・・・・彼らの物言いを許せないのだろう。声を荒げながら怒鳴りつける。

 

「康太クンを侮辱するのはボクが許さない・・・・・!絶対に許さない!」

 

「「「「ひっ」」」」

 

愛子の怒りの剣幕に、覗き部隊は怯える。

 

「くそっ・・・・こうなったらやるしかない!こんなところでアガルタへの道を途絶えさせてたまるか!者共行くぞ!」

 

「「「「お、おう!!」」」」

 

ただそれもほんのわずかの間のみ。おそらくリーダー格であろう男に鼓舞されて連中は吹っ切れたようだ。

 

「「「「サモン!!」」」」

 

覗き部隊

平均 180点

 

防衛を突破するために召喚獣を召喚する覗き部隊の面々。

 

だがその瞬間・・・・・・リーダー格の男の召喚獣が愛子の召喚獣の電気を纏った斧によって真っ二つにされ戦死した。

 

「・・・・え?」

 

いきなりのことでポカンとするリーダー格の男。

 

「ゴメンネ。ボクちょっと気が立ってるから・・・・・一気に終わらせてもらうよ」

 

((((恐っ!?))))

 

その場にいたほとんど全員がそんな感想を愛子に抱いた。

 

普段はニコニコと笑顔を振りまく彼女だからこそ、本気で怒ったときはそのギャップで恐ろしさが倍増するということだろう。

 

「ひ、怯むな!数人で取り囲んで倒すんだ!!」

 

「了解!!」

 

リーダー格の男が仲間達に指示をだし、愛子を倒そうとする。

 

だが・・・・

 

「・・・・・無駄だ」

 

腕輪を発動させた康太の召喚獣が、襲いかかる覗き犯の召喚獣を猛スピードで切り裂き戦死させた。

 

「「「な、なにぃぃぃぃ!!」」」

 

「・・・・・愛子に手は出させない」

 

「康太クン・・・・・ありがとう」

 

「・・・・・礼を言うほどのことじゃない」

 

愛子に礼を言われて、照れくさそうにそっぽを向く康太。

 

「お二人共、イチャつくのは終わってからでお願いします」

 

「・・・・・!?」

 

「なっ!?ちょ、ちょっと融麻クン!ボク達イチャついてなんて・・・・」

 

「はいはいわかりましたよ。さて、それでは・・・・・私もやらせてもらいましょう『ヘルストリングス』発動」

 

融麻 487点

 

 

融麻は腕輪を発動した。200もの点数を消費して発動された腕輪の能力は・・・・・恐ろしいものであった。

 

頭上から赤い糸が降り注ぎ、糸は覗き部隊の召喚獣3体にまとわりつく。そしてその召喚獣達は・・・・・融麻のコントロール下に置かれた。

 

操られた召喚獣達は覗き部隊への攻撃を始める。

 

「おい!何するんだ!こっちは味方だぞ!」

 

「ち、違う俺じゃない!召喚獣が言うことを聞かないんだ!」

 

「どうなってるんだ一体!?」

 

「ふふっ・・・・これが私の召喚獣の腕輪の力ですよ。『ヘルストリングス』は相手召喚獣3体を糸で縛り、コントロールを奪う。抜け出すことは可能ですが、相当な操作技術を有しますので簡単にはあなたたちでは無理でしょう。さらに、操られた召喚獣もじわじわと点数を奪われていく・・・・・もはや救いはありません」

 

物凄くいい笑顔を浮かべて腕輪の能力を説明する融麻。とてつもなく活き活きしている。

 

「相変わらず融麻の腕輪の能力は凄いね!」

 

「ありがとうございますソラ」

 

「・・・・・俺はすごいどころじゃないと思うが」

 

「同感だよ。というかそんなに強力ならどうしてこれまで使わなかったの?」

 

「この腕輪には強力故にいくつかの制約があるのです。今は取り込み中のため説明は省きますがその制約のせいで使えなかったのです」

 

まあ当然といえば当然だ。腕輪の能力を鑑みれば少数戦闘であればほぼ確実に勝利を決めてしまうのだから制約がついたとしても仕方がない。

 

「まあでも・・・・今は存分に使えますがね」

 

黒い笑みを浮かべながら前を見据える融麻。その目は次のターゲットを見据えているように思われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一方で・・・・

 

「流石美鈴だな」

 

「そちらこそ。流石は蒼牙さんです」

 

蒼牙、美鈴は軽く無双していた。

 

相手の召喚獣の集団の中に突っ込み、徒手空拳で次々と敵をなぎ倒していく。

 

その際腕輪の能力も発動していた。

 

蒼牙の腕輪は腕や拳に水を纏わせ、攻撃力を高めるもの。

 

美鈴の腕輪の能力は点数を消費させ、その量に応じた身体能力を強化させるというもの。

 

どちらも白兵戦に特化した能力・・・・それゆえの無双だ。二人共格闘技に精通しており、その動きが召喚獣にも現れている。簡単には対処することはできないだろう。

 

「よし、こうなったらどっちが多く倒せるか勝負しよう美鈴」

 

「望むところです!負けませんからね!」

 

ついにはどちらが多く召喚獣を倒せるか競い合う蒼牙と美鈴。

 

モチベージョンをさらに上げた二人を止める術などもうない。

 

「「「「もう勘弁してください!!」」」」

 

覗き部隊の連中は召喚獣が一人、また一人と戦死していくのを涙目で眺めることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

「うわ~・・・・・皆頑張ってるなぁ」

 

空は皆の活躍ぶりを見て感嘆の声を上げる。

 

「よ~し、私も負けられない!皆!今から腕輪発動するから!」

 

「アレを使うのですか・・・・わかりました。皆さん、少しの間退いてください」

 

「「「「え?」」」」

 

空の腕輪の能力を理解している融麻は、仲間達に忠告を促す。

 

康太達は事情をよく理解できなかったが、それでも融麻の言うとおり召喚獣を敵から離させた。

 

「いっくよ~。『アトミックレーザー』発射!!」

 

空の掛け声とともに、腕輪が発動される。

 

空の召喚獣からレーザーが放たれ、地面に触れると同時に大爆発を引き起こす。

 

レーザーに直撃、あるいは爆発に巻き込まれた召喚獣は・・・・・・跡形もなく消し飛んでしまった。その数は敵勢力のおよそ半分ほどであった。

 

「「「「・・・・・は?」」」」

 

そんな異様な光景を目の当たりにした一同は、呆けた声で驚きを顕にする。

 

「やった!たくさん倒せたよ融麻!」

 

「ふふ・・・・よくやりましたねソラ」

 

その一方で、空はというと成果を出せたことにはしゃいで融麻に擦り寄ってきた。そしてそんな空を融麻は優しく頭を撫でて労った。

 

「あ、あの~・・・・・今のなに?」

 

恐る恐ると愛子が空に尋ねる。その表情は笑顔ではあるがかなり引きつっている。

 

「私の腕輪の能力、『アトミックレーザー』だよ!」

 

「一試合に一度しか使えませんが威力は絶大。おそらく破壊力は全腕輪中最強といってもいいでしょうね」

 

「・・・・・それでこれか」

 

康太はわずか一瞬で仲間を半数失い、戦意をほとんど削がれてしまってお通夜のようなムードを醸し出している覗き舞台を見やりながら言う。

 

「おや?今のでだいぶ士気が下がっているようですね。今が好奇です。一気に攻め立てましょう」

 

「うん!」

 

今がチャンスとばかりに覗き側に攻撃を仕掛ける融麻と空。

 

「・・・・・俺達もいこう」

 

「・・・・・そうだね。とにかく今は一刻も早く終わらせよう」

 

「・・・・・同感だ」

 

「・・・・・私も異論ありません」

 

それから少し遅れて、康太達4人も召喚獣に指示を出す。

 

その数分後、覗き部隊の召喚獣は全滅した。




あとがき座談会のコーナー!INバカテス!!

今回のゲストは康太さんと愛子さんです!

「・・・・よろしく」

「よろしくね~」

はいよろしくお願いします!

それでは進めていきましょう!

「今回は保健体育チームの戦闘だったが・・・・この期に一気に腕輪使ったな」

まあそんな機会滅多に無いですからね。

「というか召喚獣バトル自体もかなり久しぶりだもんね」

「・・・・軽くタイトル詐欺」

それは言わんといてよ・・・・原作でもそこまで召喚獣バトルしてないっしょ。

「それ言っちゃダメな気が・・・・・まあいいけど。それよりも今回思ったけど・・・・ボクの腕輪の能力ってなんか地味な気がする」

「そんなことはないと思うけど・・・・」

「まあ融麻と空の腕輪と比べるとな」

「・・・・・あれはチートすぎる」

方や相手の動きを封殺して方や一撃必殺・・・・・敵に回したくないですね。

「トーマのあれから抜け出せるのなんて俺かアキ・・・・あとはユーリ、秀吉、優子ぐらいか?」

「あの3人も操作技術は高いからね。でももがき続ければほかの人でも抜け出せると思うよ」

「・・・・・ボクは抜け出せる気がしないけどね」

「・・・・・敵じゃなくて本当に良かった」

空さんのあれも怖いですからねぇ・・・・・広域殲滅系としては最強。姫路さんの熱線をも超えますからね。

「・・・・・腕輪の能力に差がありすぎる気がする」

「まあでも強力なのはコストやリスクも大きくなるから一概にそうとは言えないだろ」

使い勝手の善し悪しはありますけどね。

さて、今回はここまでにしましょう。

それでは・・・・・


「「「「「次回もまたきてくれ(きてね~)(きてください)!!」」」」」

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