バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第96話!

久しぶりの投稿です!

「まあ時間を置いた割にクオリティが上がっているわけではないがな」

・・・・・・否定できない。

「あはは・・・・・それはそうと本編に行こう」

はい。あ、ちなみに1話1レースにすると文字数が少なくなるので2レースのせていますので。

「それでは本編どうぞ」


第96話

「さて、それじゃあ次は男子の一組目行ってみようか!」

 

愛子が宣言すると男子の一組目のメンバーの明久、雄二、秀吉、融麻、羽羅が飛び込み台の前に移動する。

 

「響様は誰が勝つと思われますか?」

 

「そうだな・・・・・5人とも運動神経はいいからな。強いて言うなら体力のある羽羅かなんでもこなせる器用さを持つトーマのどちらかの可能性が高いと思うが・・・・・・まあどうなるかは終わってみるまでわからないだろう」

 

咲夜の質問に響は少し考える仕草をとった後に答えた。

 

「さて、5人とも準備はいいな?」

 

飛び込み台に立つ5人に慧音が尋ねると、5人は頷いた。

 

「それでは用意・・・・・・スタート!」

 

ザバンッ!

 

慧音の柏手を合図に、5人は一斉にプールに飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「融麻~!頑張って~!!」

 

「負けるな明久!」

 

レース開始直後、空と妹紅がそれぞれの想い人に声援を送る。

 

明久と融麻は順調なスタートダッシュを決めることができており、現状では明久が一歩リードしている。

 

「羽羅は・・・・・調子は良さそうですね」

 

融麻の横にほとんど同じスピードで張り付いている羽羅を見てホッとした様子を見せる。

 

その一方で・・・・・

 

「秀吉!まだ挽回できるから頑張って!」

 

「・・・・・負けないで雄二」

 

秀吉、雄二の二人はスタートのタイミングが少し遅れてしまっていたため出遅れている。特に雄二の方は上手くスピードに乗れていない。

 

輝夜と翔子はそんな二人に激励の言葉を送った、

 

 

 

 

 

 

レースが中盤に差し掛かると・・・・・

 

「5人とも・・・・・早いな」

 

5人は水泳部である蒼牙が思わず感嘆の声を漏らすほどにとてつもない速さで泳いでいた。

 

「・・・・・5人とも運動神経はいいからな。さすがとしか言えない」

 

「まあそれにしたって早すぎるけど・・・・」

 

康太も霖之助も5人のこの速さには驚きなようだ。

 

ちなみに5人がこれほどまでに驚異的な速さで泳げているのは・・・・・

 

((((絶対に・・・・・絶対に蓬莱汁なんて飲みたくない(飲みたくないのじゃ)!!))))

 

・・・・・蓬莱汁を飲みたくない一心だからであった。

 

「でもあんなにとばして・・・・・・後半まで持つのかしら?」

 

「さあ・・・・・どうなるか見ものだな」

 

体力無視でとばす5人を見てアリスと勇陸がそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてレースが終盤に入ると・・・・

 

「しっかり明久!」

 

「急いで秀吉!」

 

「しっかりしてください羽羅!」

 

明久、秀吉、羽羅の3人のペースがガクッと落ちてしまっていた。どうやら中盤でペースを上げすぎてしまい、ばててしまったようだ。妹紅、輝夜、華扇の3人は想い人を応援するために声を張り上げる。

 

その一方で融麻、雄二の二人は・・・・・

 

「融麻!その調子だよ!」

 

「・・・・雄二、もうちょっと」

 

他の3人よりずっと速く泳いでいる。特に融麻は中盤から一向にペースを落としていなかった。

 

ゴールに向かって泳ぎすすめる5人。そして・・・・・

 

「やった!融麻が勝った!」

 

最初にゴールにしたのは融麻であった。

 

序盤からほとんどペースを落とさずに泳ぎきっており、他の者たちに比べペース配分が上手かったのが大きな要因であろう。

 

「ふう、ソラにいいところを見せられたようでなによりです」

 

空に勝利するところを見せられたことが嬉しかったのであろう。融麻は満足そうに微笑みを浮かべる。

 

「はあ・・・・・勝てなかったか」

 

「やはり泳ぎは少々苦手だな」

 

融麻に続いてほとんど同時にゴールした明久、羽羅が水から浮き上がりながら悔しそうに呟いた。しかしどこか最下位を免れたことに安堵したように見える。

 

「よかった・・・・どうにか最下位は免れた」

 

「少しハラハラしましたね」

 

妹紅と華扇もほっとしたように肩をなでおろしていた。

 

そして・・・・・最後に残った秀吉、雄二も少し遅れてゴールした。

 

その結果は・・・・・僅差で秀吉に軍配が上がった。

 

「あ、危なかったのじゃ」

 

「くっそ・・・・・負けちまった」

 

ギリギリで最下位を免れた秀吉は冷や汗をかき、雄二は最下位になってしまった悔しさを顕にする。

 

「お疲れさま秀吉」

 

「ありがとうなのじゃ輝夜」

 

ゴールした秀吉に輝夜は労いの言葉をかけ、それに秀吉は笑顔で答える。

 

「・・・・悪い翔子。負けちまった」

 

雄二は自分の恋人である翔子にカッコ悪いところを見せてしまったことを申し訳なく思い、翔子に謝る。

 

「・・・・・でも雄二は頑張ってた。それはよくわかってるから・・・・だから落ち込まないで?」

 

「翔子・・・・・ありがとな」

 

「・・・・・ううん。私は雄二の恋人だからこれくらいは当然のこと」

 

「・・・・・そうか」

 

「・・・・・頑張って蓬莱汁飲もう?」

 

「そうだな」

 

罰ゲームを受けることになったにもかかわらず雄二と翔子は互いに笑い合っていた。

 

その姿は正しく恋人のそれであろう。

 

「ふふっ。いい試合を見せてもらったな」

 

「そうね。次の試合はどうかしら?」

 

試合を観戦していた慧音と永琳は楽しそうに微笑みを浮かべる。

 

「それじゃあ次は女子の二組目だな。準備してくれ」

 

響がそう言うと妹紅、華扇、愛子、空、美鈴の5人がスタート台に立った。

 

「頑張ってね妹紅!」

 

「しっかりな華扇!」

 

「・・・・・負けるな愛子」

 

「ソラ、応援していますからね」

 

「美鈴、精一杯やれよ」

 

自らの想い人に声援を送る明久、羽羅、康太、融麻、蒼牙の5人。

 

そして・・・・・

 

「それじゃあ用意・・・・・スタート!」

 

ザバン!

 

慧音の合図とともに5人は一斉にプールに飛び込んだ。

 

 

 

 

「へえ、愛子は流石水泳部といったところね。スタータが上手だわ」

 

最初に飛び出していったのは愛子であった。スタートダッシュを成功させて他の者から頭一つ分抜きに出ている光景に咲夜は感嘆の声を漏らす。

 

「だが他の4人とはそこまで差はない。まだどうなるかはわからないだろう」

 

響の言うとおり他の4人もスタートをしっかりと決めており、誰一人出遅れてはいない。特に美鈴は愛子と1mも離れない位置についていた。

 

「さて、この先どうなるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中盤に差し掛かり、一気にスピードを上げた者が二人いた。

 

それは・・・・

 

「ソラ、そのそのペースを維持してください」

 

「美鈴、その調子だ!」

 

ソラと美鈴であった。二人共泳ぐことに向いていないものを持っているがその泳ぎは素晴らしく、上手くスピードに乗っていた。

 

・・・・・ちなみに泳ぐことに向いていないものがなんなのかはご想像にお任せする。

 

「愛子はあまりスピードを上げていないわね」

 

一方で愛子はそこまでスピードを上げていなかった。水泳部であることからもっと早く泳ぐと思っていたアリスは思わず疑問を感じて首を傾げていた。

 

「・・・・・おそらくそれは愛子の作戦だ。ペース配分を考えているのだろう」

 

康太の言うとおりであった。愛子は後半にペースを落とさない為に無理に中盤で仕掛けようとはしなかったのだ。

 

そして妹紅と華扇は・・・・・

 

「妹紅・・・・・」

 

「華扇・・・・・」

 

他の3人から少し距離を離されていた。二人は元々泳ぐのがそこまで得意ではないので仕方がないのであろう。

 

そしてレースは終盤へと差し掛かる・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終盤に差し掛かり、あるハプニングが起きた。

 

それは・・・・・

 

「ね、ねえ。美鈴のあれ・・・・・水着取れかかってない?」

 

優子の言うとおり美鈴の水着が取れかかっているのだ。中盤でスピードを上げるためにフォームを大きくしてしまったのが裏目に出てしまったのであろう。今は水着が完全に取れないように抑えながら泳いでいるのでスピードがガクッと落ちてしまっている。

 

なお・・・・・

 

「・・・・・・・」

 

蒼牙がその場にいる男子にものすごい形相で睨みを利かせているので男子は美鈴を見ないようにしている。

 

美鈴を除く4人はラストスパートをかけるべく必死に泳ぐ。

 

そして・・・・・勝者が決した。

 

 

 

 

「やった!勝ったよ康太くん!」

 

「・・・・・ああ。よくやった」

 

一番最初にゴールしたのは愛子であった。流石は水泳部といったところであろう。経験を活かしたペース配分が勝利に大きく貢献したのだ。

 

嬉しそうに康太に手を振る愛子に康太は微笑みを向ける。

 

 

 

 

 

「あ~あ。勝てなかったよ~」

 

愛子に引き続きゴールした空が残念そうに俯く。

 

「ですが・・・・・かっこよかったですよソラ」

 

「融麻・・・・・ありがとう!」

 

融麻は笑顔を浮かべながら空に手を差し伸べ、空はニッコリと笑いながらその手を掴んでプールから上がった。

 

 

 

 

「うぅ・・・・・どうしてあのタイミングで水着が・・・・」

 

水着を抑えながらも健闘し、空と同時にゴールしていた美鈴は水着を直しながらガックリと肩を落としていた。

 

「その・・・・・美鈴。残念だったな」

 

そんな美鈴に蒼牙が慰めるように声を掛けた。

 

「蒼牙さん・・・・見えていませんでしたよね?大丈夫でしたよね?」

 

「ああ。大丈夫だった」

 

「それなら良かったですけど・・・・・どうして私がこんな目に?」

 

もはやそれが美鈴の宿命としか言えないであろう。

 

 

 

 

 

最後に残った妹紅と華扇は最下位にならないようにと必死にゴールに向かって泳ぎ進めていた。

 

先にゴールしたのは・・・・・・

 

「よ、よかった・・・・・どうにか最下位は脱しました」

 

華扇であった。タッチの差で妹紅よりも早くゴールすることができた。

 

「危なかったな華扇」

 

「羽羅・・・・・そうですね。やはり泳ぐのは嫌いではないのですが少し苦手です」

 

「だったら今度一緒に泳ぎの練習でもするか?」

 

「・・・・・はい。そうしましょう」

 

羽羅と一緒に泳ぎの練習をすることになった華扇。その表情は誰から見ても嬉しそうであった。

 

 

 

 

「はあ・・・・負けちゃった」

 

最下位となった妹紅は残念そうに表情を曇らせていた。

 

「妹紅・・・・その・・・・残念だったね」

 

そんな妹紅に明久はおずおずと声を掛ける。

 

「・・・・そうだな。でも・・・・楽しかったよ。あんなに一生懸命泳いだの初めてだったから」

 

妹紅は表情を笑顔へと一変させる。

 

「そっか・・・・それなら良かったよ」

 

笑顔の妹紅を見て明久も釣られて笑顔になる。

 

「ただ・・・・・蓬莱汁を飲まなきゃいけなくなったのはきついけど」

 

「・・・・・・頑張って妹紅」

 

しかし罰ゲームの事を考えてしまい、再び表情を曇らせる妹紅。そんな妹紅に明久は肩に手を当てながら神妙な面持ちで励ますのであった。

 

 

 




メタレース結果発表コーナー!

今回は座談会の代わりに前回説明したルールを下にこのレースがどのようにしてあの結果になったのかを発表します!

まずは男子一組目です。



1ターン目
明久 5
雄二 1
秀吉 2
融麻 4
羽羅 4

2ターン目
明久 6 合計11
雄二 5 合計6
秀吉 6 合計8
融麻 6 合計10
羽羅 6 合計10

3ターン目
明久 1 合計12
雄二 4 合計10
秀吉 2 合計10
融麻 5 合計15
羽羅 2 合計12

最下位判定
秀吉 6 雄二 5

1位 融麻
最下位 雄二


とまあこのように融麻さんが圧勝して雄二さんが秀吉さんと接戦の末最下位になってしまったわけです。


次に女子の二組目です。


1ターン目
妹紅 3
華扇 3
愛子 4+1
空 3
美鈴 4

2ターン目
妹紅 2   合計5
華扇 2   合計5
愛子 3+1 合計9
空 6    合計9
美鈴 6   合計10

3ターン目
妹紅 2   合計7
華扇 3   合計8
愛子 3+1 合計13
空 2    合計11
美鈴 1   合計11

 

予想はしていましたが毎ターン1のアドバンテージがある愛子さんが1位になり、妹紅さんが最下位となりました。

・・・・・なんかうちの妹紅さんはこういう運が非常に悪い気がします(汗)

ちなみに美鈴さんのハプニングですがダイスを振る前にもしも1が出たらやろうと事前に決めていました。まさか本当に出るとは思いませんでしたが。

もうこれはやれと言われてるようなものだと思いましたね(笑)


さて、次回は男子二組目と罰ゲームをやってプール編は終わりとなります。

どうなるかお楽しみに!


それでは次回もまた来てくださいね!

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