バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~   作:shin-Ex-

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第95話!

今回から水泳対決の話になりますが・・・・・思いのほか長くなりそうです。

「終わるまでに4話は使うからな」

「なにげにプール編長いよね・・・・」

始まった時はまだ5月だったのに・・・・・

「本当に進行が遅い・・・・」

ま、まあ気を取り直して本編にいきましょう!

「誤魔化したな・・・・・まあいいけど」

「それでは本編どうぞ」


第95話

「第一回!」

 

「最速王者決定戦!」

 

「ガチンコ水泳対決!!」

 

「「イエーーーイ!!」」

 

響、明久、雄二、秀吉、康太の一声により、本日のメインイベント?が始まった。

 

ルールは単純。男女別に4つのグループに分かれ、水泳対決するというものだ。

 

ちなみに編成は以下のようになっている

 

男子一組目

明久

雄二

秀吉

融麻

羽羅

 

 

男子二組目

康太

勇陸

蒼牙

霖之助

 

 

女子一組目

咲夜

輝夜

翔子

優子

アリス

 

女子二組目

妹紅

華扇

愛子

美鈴

 

 

なお、チルノ達年少組と眞姫、永琳、慧音は見学である。

 

「ところで霖之助さん。本当に商品を提供してもらってよかったんですか?」

 

「構わないよ。そういうものがあったほうが盛り上がるし皆のやる気も出るしね」

 

優子の質問に霖之助はニコリと微笑みを浮かべながら答えた。

 

実はこの水泳対決で勝利した4人には霖之助より香霖堂の商品券2000円分が授与される。皆のモチベーションを上げるために霖之助が自ら提案したのだ。

 

なお、もしも霖之助が勝利した場合には今回対決に参加したメンバー全員が香霖堂で何らかの買い物をすることとなっている。

 

なお・・・・・

 

「まあ確かに景品があるのは嬉しいけど・・・・・それ以上に罰ゲームの方が悍ましいわ」

 

更に対決を盛り上げるために最下位となった者には罰ゲームがくだされることになっている。

 

罰ゲームの内容の悍ましさに輝夜は遠い目をする。

 

 

 

 

 

 

罰ゲームの内容とは永琳特性の『蓬莱汁』という飲み物を一気飲みというものであった。

 

この蓬莱汁というのは健康にものすごくよく、それこそ飲めば寿命が10年は伸びるといっていいほどのものなのだが・・・・・・その代わり絶望的に不味いのだ。

 

どれくらい不味いかというと・・・・・かつてこれを飲んだことがある輝夜が1日中味覚が強烈な苦味によって支配されてしまったほどだ。ハバネロの苦さバージョンと言える。

 

 

「・・・・・・この勝負負けられねえな」

 

「・・・・・そうね」

 

輝夜の様子を見たユーリとアリスが真剣な面持ちでいう。他の物達も負けられないと強く決意を固めていた。

 

「さて、それじゃあ始めるとしよう」

 

「まずは女子の一組目だね」

 

響と明久が言うと、女子の一組目に参加するメンバーがスタンバイを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「準備はいいわね。位置について、よーい・・・・・どん!」

 

バシャンッ!

 

永琳の合図のもと、一組目のレースが始まった。

 

序盤は咲夜が飛び込みを成功させたために大きくリードした。優子とアリスも咲夜ほどではないが飛び込みを決めるが輝夜、翔子は上手く飛び込みを決められずに出遅れてしまった。

 

 

「序盤は咲夜が一歩リードか・・・・・いい感じに飛び込みが決まったようだ」

 

華麗な飛び込みを決め、スタートダッシュを決めた咲夜を見て響は満足そうに微笑みを浮かべた。。

 

「対して輝夜は出遅れておるの」

 

「翔子もな。上手く飛び込みできなかったようだからそれでだろう」

 

一方、出遅れてしまった輝夜を秀吉は心配そうに見ており、雄二も翔子の出遅れに表情には出さないが不安そうにしている。

 

「優子さんは少し離されているけどあの距離ならまだ挽回できるね」

 

「アリスもそこまでは離されているわけじゃないからまだチャンスはあるな」

 

優子、アリスは咲夜ほどではないが飛び込みを決めているためにまだまだ追い上げは可能であるだろうと推察する霖之助、ユーリ。

 

レースはまだ序盤。どうなるかはわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「優子早っ!!一気に咲夜を抜いちゃったよ!」

 

中盤に差し掛かると順位に変動が起きた。猛烈な勢いで泳ぎすすめる優子が咲夜を抜き去ったのだ。そのあまりの速さに水泳部である愛子でさえ感嘆の声を上げた。

 

「確かに早いな・・・・・だがアリスも中々だ。距離があった咲夜との差を一気に縮めている」

 

アリスもまた泳ぎに勢いがあり、咲夜との差は一気に狭まった。

 

「咲夜も悪くはないが・・・・・二人に比べると劣ってしまいますね」

 

「輝夜もそれなりには早いですけど・・・・やはりスタートダッシュが決められなかったのが痛いですね」

 

羽羅と華扇の言うとおり咲夜と輝夜は決して遅くはない・・・・・だが優子とアリスに比べると現在は少々劣っていた。

 

そんな中・・・・

 

「翔子は・・・・・どうにも調子が悪そうですね」

 

一人出遅れていた翔子を見ながら融麻は呟く。

 

「もしかして・・・・・飛び込みの時にどこか強く打ち付けちゃったのかな?その痛みで上手く泳げないんじゃ・・・・」

 

「翔子・・・・」

 

空は翔子の身に起きたことを推察しする。そして雄二は翔子を心配そうに見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終盤、最後の追い上げ時であるが・・・・・

 

「ここにきてアリスさんのペースが落ちてましたね・・・・」

 

美鈴の言うとおりアリスのペースがガクッと落ちてしまっていた。

 

「多分ペース配分を間違えたんだろうな。水泳に置いてペースの配分は重要なんだが・・・・」

 

「その上アリスは元々あまり体力がある方じゃねえからな・・・・・・バテちまったんだな」

 

水泳部の蒼牙の指摘にユーリが補足する。アリスはここに居るメンバーの中では身体能力は低い方であるためこれは仕方がないことであろう。

 

その一方で他のメンバーはラストスパートをかける。

 

そして・・・・・勝者と最下位が決した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝者は・・・・優子であった。やはり中盤の勢いが功をそうしたのであろう。

 

 

 

そして最下位は・・・・翔子だ。スタートの飛び込みに失敗してしまったのが主な原因だ。

 

 

 

 

 

 

 

「やった!勝てた!」

 

「おめでとう、優子さん」

 

勝てたことに喜び、はしゃぐ優子に霖之助が声をかける。

 

「それにしても凄いね優子さんは。泳ぐの得意なんだ」

 

「はい、まあそれなりに。といっても勝てたのは本当に運が良かったからですけど・・・・」

 

「謙遜しなくたっていいよ。それに運が良かったっていうのも運も実力のうちっていうしね」

 

「霖之助さん・・・・・ありがとうございます」

 

霖之助に褒められた優子は満面の笑顔を浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう・・・・負けてしまったわね」

 

咲夜はわずかに表情を悔しさで染めながら呟いた。まあ、そうなるのも仕方がないであろう。なにせ優子とタッチの差で負けてしまったのだから。

 

「お疲れ咲夜」

 

「響様・・・・」

 

「残念だったな」

 

「ええ、悔しかったです。ですが・・・・・楽しかったです」

 

「ん、そうか」

 

悔しそうにしながらも満足そうにもしている咲夜を見て、響の口角は自然と上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあはあ・・・・」

 

「やっぱりアリスは体力ないな」

 

肩で息をしているアリスをユーリが労わる。

 

「仕方が・・・・ないでしょ。だいたい普段・・・・全力で泳ぐことなんて滅多に・・・・・ないし」

 

アリスが息を切らしながらたどたどしく言う。

 

「あ~・・・・キツイなら無理して喋らなくていいからゆっくり生き整えろ」

 

「う、うん・・・・」

 

「それと・・・・・まあ頑張ったな」

 

「ユーリ・・・・ありがと」

 

ユーリが笑顔を浮かべていうと、アリスは恥ずかしそうに顔を赤くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何とか最下位は回避できたわ」

 

輝夜は最下位を免れたことにほっとしていた。

 

「そこまで蓬莱汁というものを飲みたくないのかの?」

 

「当然よ。あれは・・・・・黄泉の世界の飲み物よ」

 

秀吉の疑問に輝夜は遠い目をしながら答えた。

 

・・・・・どうやら軽いトラウマになっているようだ。

 

「いくら体にいいからってあれはないわ・・・・・もう二度と飲みたくないわ。秀吉も飲むことにならないように全力を尽くしなさい!」

 

「わ、わかったのじゃ」

 

力強く忠告する輝夜の勢いに気圧されながらも、秀吉は返事を返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・負けた」

 

最下位となってしまった翔子はがっくりと肩を落とした。

 

「残念だったな翔子」

 

そんな翔子の肩に手を置きながら慰めるのはもちろん雄二だ。

 

「・・・・雄二・・・・勝ちたかった」

 

「ああ、そうだな・・・・・ところで翔子、飛び込みの時どこか打ったのか?」

 

「・・・・・うん。ちょっと足が痛くて上手く泳げなかった」

 

「今も痛むのか?」

 

雄二は心配そうに尋ねる。

 

「・・・・・大丈夫。今はなんともない」

 

「そうか・・・・でも後で念の為に永琳さんに見てもらえよ?」

 

「・・・・・うん。心配してくれてありがとう雄二」

 

「そ、そりゃ俺は翔子の恋人だからな。心配するのは当然だ」

 

雄二は恥ずかしそうに顔を赤くしてそっぽを向きながら言う。

 

「・・・・・そっか」

 

そんな雄二を見て翔子は小さく微笑みを浮かべた。

 

「・・・・あ」

 

「どうした翔子?」

 

「・・・・・私最下位だから蓬莱汁飲まないと・・・・」

 

「・・・・・ドンマイ」

 

わかりやすく暗い表情になる翔子に、雄二はその言葉しか投げかけられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あとがき座談会のコーナーは今回はお休みして今回からの水泳対決のメタルール説明を行います。

今回の水泳対決ですが実は以下のルールで行われていました。


① 各キャラに対してサイコロを振る(ターン制)

② 3ターン経って出目が一番大きい者が勝利、一番小さいものが最下位

③ 1位、最下位が並んだ場合はサイコロの目の大小で判定

④ 蒼牙、愛子は水泳部であるのでサイコロの値に常に+1される


とまあこのルールで行われていました。

このルールで行った理由としましては展開に意外性を持たせるためと話を作りやすくするためです。

ちなみに今回の対決では以下のようになっていました。



1ターン目
咲夜  6
輝夜  2
翔子  2 
優子  4  
アリス 3

2ターン目
咲夜  3 合計9
輝夜  4 合計6
翔子  2 合計4
優子  6 合計10
アリス 5 合計8

3ターン目
咲夜  4 合計13
輝夜  5 合計11
翔子  3 合計7
優子  4 合計14
アリス 1 合計9


咲夜さんと優子さんはかなり接戦でした。

正直始まった時は咲夜さんの勝ちかなと思ったんですが・・・・・思った以上に意外な結果になってびっくりです。

ちなみに既に全対決分の処理は終わっています。

・・・・・本当に意外な結果になりました。


はてさて、誰が勝利し誰が蓬莱汁の餌食になるのか・・・・

それでは次回もまたきてくださいね!


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