大切な探し物   作:八代の地面

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約1ヶ月かな?開きましたね。
前回も言い訳。今回も言い訳させて下さい。orz
ポケモンです。だって厳選が忙しいんだ!(殴
こんなやつの作品にお気に入り登録してくれている方々、申し訳ありませんでしたぁ!
なるべく暇な時間は作業しますので...
それではどうぞぉ...


実力

次の日の放課後。

 

 

雅也がクラス内に面白いネタが落ちてないかと教室を見渡すと、

 

 

「すまないが、今日は用事がある」

 

 

 

ユリスが綾斗にそう言って教室を出ていくところだった。

 

 

 

「なんだ綾斗、またデートにでも誘ったのか?」

 

 

 

「ち、違うよ雅也。ただユリスの様子が何だか気になって...」

 

 

 

「ふむ...普段からユリスはあんな感じだと思うんだが、確かに最近は接しやすいイメージがあったな。主に綾斗のお陰で。」

 

 

 

ニヤけながらそう答える雅也。

 

 

 

「雅也顔がニヤけてるよ...俺は普通に接しているだけなんだけどね。」

 

 

 

流石に顔に出すぎていたのか、冷静にツッコむ綾斗。

 

 

 

「んで綾斗はこれから何か用事があるのか?」

 

 

 

「うん。昨日の事をクローディアにも報告しておこうと思ってね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、ごきげんよう。お二人共どうかしましたか?」

 

 

 

「俺は昨日また連中がちょっかいを出してきてさ。その事を報告に」

 

 

 

「俺は何か面白いこと無いかなと思って。綾斗の周りはいつも退屈しないからねぇ」

 

 

 

「人をトラブルメーカーみたいに言わないでよ雅也...」

 

 

 

綾斗と雅也は生徒会室に来ていた。

 

 

「ウフフ、一色くんも余り度が過ぎるといつ痛い目にあうか分かりませんよ?」

 

 

 

「クローディアがいうと妙に悪寒がするからやめてくれよ...」

 

 

「あはは...それでクローディア、襲撃の件なんだけど。犯人の目星がついたかもしれないんだ」

 

 

 

その綾斗の発言にクローディアと雅也は驚いた。

 

 

 

(一応特定はしといたけど、俺が調べる必要なかったかな...ん?)

 

 

 

雅也の微妙な表情の変化を見たクローディアは問いかける。

 

 

「どうかしましたか一色君。何か気になることが?」

 

 

 

「いや、ユリスはこの事気付いてんのかなって」

 

 

「うん。多分そうだと思うよ」

 

 

綾斗が答える。その返答に表情が険しくなる雅也。

 

 

「ユリス用事があるってどっか行ったよな。不味くないか?」

 

 

 

「ッ!とにかくまずはユリスを探しましょう。」

 

 

クローディアもこの状況には顔色を変えて空間ウィンドウを開いて言った。

 

 

 

(ユリスを潰そうとしてんのか...今までの襲撃方法からして人目につかないとこは...)

 

 

 

その時、綾斗の携帯端末に紗夜から連絡が入った。どうやら道に迷ったから助けてということだった。

 

 

「ごめん。今はユリスのほうで手一杯で...」

 

 

『リースフェルト?それならさっき見かけたような...』

 

 

綾斗と紗夜のやり取りを聞いていた雅也が綾斗の後ろから顔を出す。

 

 

「沙々宮、周りの景色映してくれないか?」

 

 

 

雅也の頼みに従い紗夜が景色を映し出すと、そこは雅也にとっては馴染みのある景色だった。

 

 

 

「再開発エリアの外れですね。一色君、綾斗の案内頼めますか?」

 

 

 

クローディアに言われて雅也は綾斗を連れてその場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「なんでユリスはなにも言ってくれなかったんだろう...」

 

 

 

再開発エリアへの道中、綾斗が呟いた言葉。雅也はその言葉に、いつもとは違う真面目な顔で

 

 

 

 

「お前を巻き込みたくなかったんだろうねぇ。ユリスなりに綾斗を守りたかったんだよ」

 

 

 

 

「ユリスが俺を─?」

 

 

 

 

その時綾斗の顔が決意の表情に満ちていくのを見た雅也は

 

 

 

 

(綾斗、君にはつくづく驚かされるよ。やっぱついてきて正解だったなぁ...)

 

 

 

真面目な表情の裏に子供のような笑いを心の中で作っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再開発エリアの廃ビル

 

 

 

綾斗はユリスがサイラスと戦っているところを発見し、サイラスの擬形体を相手にしていた。

 

 

 

「次は本気でいかせてもらいますよ...!」

 

 

 

とサイラスが言い擬形体達が綾斗を攻撃する。

 

 

 

「よくかわしますね。ですが逃げてばかりでいいのですか?」

 

 

 

「そうだね、今ので充分あなたの能力もわかったし。それに...」

 

 

 

 

綾斗が擬形体から離れた瞬間、

 

 

 

 

 

パキィン

 

 

 

 

 

その擬形体の一体が氷漬けにされた。

 

 

 

 

 

「綾斗〜。二手に分かれて探そうって言って自分だけ美味しいとこ持ってくなよー!」

 

 

 

 

そう言いながら雅也が綾斗の横に現れた。

 

 

 

「別に美味しいとこではないよねこの状況...それに今の氷は雅也が?」

 

 

「あぁ、人前で戦うのは久しぶりだなぁ。んで、姫様を抱えながら美味しいとこではないなんてよく言えるな」

 

 

 

顔を赤くするユリスと綾斗に普段通りのニヤけ顔で答える雅也。

 

 

 

「僕を無視してお喋りとは随分と余裕ですね一色君。たかが一人増えたところでこの百を超える擬形体をどうにかできるとでも?」

 

 

サイラスが雅也の登場に少々驚きながらもそう言う。

 

 

それに対し雅也はいつもの声のトーンで、

 

 

 

「たかが一人増えなくても綾斗だけでなんとかてきると思うんだけどなぁ。俺は保険みたいなもんだよ。─でも」

 

 

 

いつもとは違う冷たい空気を纏って言った。

 

 

 

 

「久しぶりに軽い運動くらいはしないとなぁ」

 

 

 

 

 

雅也の普段とは違う気迫に押されたサイラスは、

 

 

「そ、その余裕がいつまで持つか楽しみですねぇ!」

 

 

その気迫をかき消すように大声を出して擬形体を操り出した。

それを見た雅也は戦闘の構えをとった。

 

 

 

「アイスメイク...《氷の槍》!」

 

 

 

雅也の前に氷の槍が現れ擬形体目掛けて飛んでいき、数体の擬形体を貫いた。

 

 

 

「アルルカンとの擬形体と聞いて少し期待したんだが案外脆いなぁ。

アイスメイク...《大槌兵》!」

 

残念といった表情で雅也は氷のハンマーを人形に落とし攻撃する。

 

 

少し離れた場所で綾斗も襲いかかる擬形体を《黒炉の魔剣》で倒していた。

 

 

 

「あれが一色の力か。大したものだな」

 

 

綾斗に抱えられているユリスも思わず感嘆の声を漏らした。

 

 

「そうだね。雅也の戦闘を見られるのはレアだろうし、確かにじっくり見てみたいけどこっちも早く片付けようか」

 

 

更に擬形体を倒す速度をあげる綾斗。それに触発された雅也は、

 

 

 

(やっぱ黒炉の魔剣は凄いなぁ。それを使う綾斗もかなりのものだし...こりゃ俺も少し張り切るかな)

 

 

 

「アイスメイク...限界突破!」

 

 

 

 

雅也の周りに大量の氷の剣が造形される。そして

 

 

 

 

「一勢乱舞!」

 

 

 

大量の氷の剣が擬形体を斬っていく。とても氷の剣とは思えない切れ味で擬形体をの群れを一瞬にして消し去っていた。

 

 

 

「馬鹿な...こんな...たった二人に!」

 

 

 

目の前で繰り広げられたスクラップショーにサイラスは尻餅をついていた。

 

 

 

「たった二人、されど二人なんだぜ。いい教訓になったなサイラス」

 

 

「こっちも片付いたよ雅也。さて、ゲームはおしまいだよサイラス」

 

 

「ま、まだ僕には奥の手がある!」

 

 

 

そう言ってサイラスは腕を振ると後ろの瓦礫の山から大きな擬形体が飛び出してきた。

 

 

 

「は、ハハハ!やってしまぇぇ!」

 

 

サイラスの指示通りに二人に攻撃を仕掛ける巨大擬形体。

しかし二人はいつもの緊張感の無い雰囲気で言葉を交わす。

 

 

「諦めが悪いなぁ。綾斗、任せるよ〜」

 

 

「うん緊張感ゼロだね。 ふぅ...天霧辰明流中伝『九牙太刀』!」

 

 

綾斗が《黒炉の魔剣》で巨大な擬形体を攻撃する。

 

 

 

(速い!力が見てみたくて任せたんだけど、これは星武祭で当たったら大変だな...)

 

 

先の心配をする雅也の前で綾斗によって壊された擬形体が崩れていった。

その状況を見たサイラスは半泣きで残骸の中から人形に捕まり、吹き抜けから逃走を図っていた。

 

 

「往生際が悪いなぁ。雅也、ユリスを頼めるかな?」

 

 

 

「追いかけるのか?間に合うの?」

 

 

 

「微妙なところだね...」

 

 

 

「だったら私の出番だな。一色にこれ以上頼るのも癪に障るのでな。

咲き誇れ─極楽鳥の燈翼!」

 

 

 

ユリスがそう言って綾斗の背中から焔の翼を広げた。

 

 

「酷いなユリス...ならあいつは二人に任せるよ、俺はクローディアに連絡しとくから。頼んだよ」

 

 

 

 

雅也はそう言って二人が吹き抜けから勢いよく飛んでいくのを見届けた。

 

 

 

 

 

 

(やっぱ綾斗に付いてきてよかったよ...星武祭が楽しみだなぁ)

 

 

 

携帯端末を取り出しながら雅也は数ヶ月後の祭りを思い顔を綻ばせた。

 




読みづらいでしょう。自分も読みづらいです。今更ですが原作読んだりアニメ見た人にしか分からんでしょうね!(某議員風)
やっと1巻終わり...
見切り発車とはいえ誰か乗っている人はいるのでしょうか。
それでは次回、ポケモンと遊戯王で忙しい時期が過ぎ去りし頃にお会い致しましょう。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!

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