でもそれを言い訳に何もかもサボっていいわけがないので何とか1話。いつもよりほんの少し多いです。いつもよりはね?
久しぶりなので相変わらず酷い語彙力文章となっております故、頭痛に気を付けて、どぉぞ
「よーし、今日は新しい魔法を教えよう!」
元気な声、どこか幼さが残っている男の声。
「新しい魔法?炎と氷だけじゃダメなの?」
疑問の声。疑いではなく、ただただ真っ直ぐな疑問。
「お前には沢山の魔法を使える力があるからなぁ。折角ならいっぱい使えた方がいいだろ?」
「...たしかに!じゃあ次は何を教えてくれるの!」
「おうおう元気でよろしい!次はだな...」
懐かしいなぁ...
あの時、『 』が魔法を教えてくれなかったら...
ここには居ないんだろうな...
「っあぁあぶねぇ!」
鳳凰星武祭準々決勝。
開始数秒で起こった爆煙の中から、一つの声がそこに人が立っていることを証明していた。
『いきなりの沙々宮選手の先制攻撃!しかし一色選手もこれを凌いだァ!』
(あっちも速攻で決めようとしてたのか。とっさに炎で防がなかったらやられてたなぁ...)
「むぅ、奇襲は失敗...」
「一色先輩、流石ですね。でも今の魔法は...?」
「リースフェルトの魔法に質が似てた...」
攻撃を防いだ雅也の使った魔法の質は、今までの氷魔法とは違うことを二人は感じていた。
(警戒して突っ込んでこない。流石に気付かれたよねぇ...)
雅也の氷魔法では先の攻撃の威力は耐えれなかった。咄嗟に雅也はそれを感じ取り炎魔法をぶつけて何とか凌いでいた。
(そっちから仕掛けないなら...)
「ウェンディ!早く付加魔法を!」
「は、はい!」
そう言ってウェンディが雅也に魔法をかける。それを見た紗夜と綺凛は構えなおす。
「綺凛、一色がまだ何か隠しているかもしれない。気を付けろ」
「はい!」
綺凛はそう言って紗夜の前に出る。
「刀藤さんが相手かな?遠慮なくいかせてもらうよッ!」
そして先程と同じように地面を蹴り雅也は飛び出す。拳に炎を纏わせ、今度は真っ直ぐに綺凛を狙って。
「火竜の..!」
(来るっ!)
綺凛は雅也を迎え撃つ為、刀を握る手に力を入れる。そして二人がぶつからんばかりの距離になったその瞬間、
「えっ!?」
雅也はもう一つ加速、ひらりと綺凛をかわし紗夜へと走り抜けた。
『フェイントだぁ!これは刀藤選手不意を突かれた!』
会場や実況、綺凛の不意を完全に突いた。
「火竜の鉄拳!」
付加魔法の効果もあり綺凛を完全にかわし紗夜に接近をした雅也。改めて全力で拳に星辰力を込める。
だが更に会場全体がどよめいた。
(この至近距離でかよっ!?)
「...どどーん」
わずか数メートルという距離で紗夜は巨大なヴァルデンホルトから光弾を撃ちだした。
ドゴォン、という爆音と共に再び視界が爆煙で埋め尽くされる。とてつもない爆風に顔を庇いつつ思考を巡らす。
(力負けはしなかった...でも今の一発に星辰力を使いすぎたかなぁ。それに沙々宮のヤツ、あいつだけ動揺せずに撃ってきた...もうあの手は通じないか...)
その爆炎の中突然、雅也は背後からの気配を感じた。
煙の中の雅也の星辰力を見つけた綺凛が雅也に襲いかかってくる。
雅也は休む暇もなく体を動かす。
「はぁっ!」
「ぐッ!」
その攻撃を何とか躱した雅也から思わず呻き声のようなものが飛び出す。
綺凛から距離をとった雅也は、自身の制服が少し斬られている事に危機感を覚えた。
(危なかったなぁ。隙のない連続攻撃、やっぱりトップレベルだね。でもそれより...)
チラリと視線をパートナーのウェンディへと移す。それを察してウェンディは付加魔法を雅也にかけ直した。が、
(魔法の質が落ちてる...連日の戦闘が響いてるのか?)
彼女は元々戦いが得意ではない。というのは直接的な戦闘系魔法を使えないというのと、優しい性格故に戦闘経験が少なく、戦闘続きの数日に、星辰力が回復しきれていなかったのだろう。
(不味い状況だなぁ。二人がウェンディを狙わないのは今の俺でも十分なチャンスがある、相手に出来ると分かっているからか...ウェンディにこれ以上無茶させれないし俺が踏ん張るしか...)
雅也はまた「一人」で思考を巡らす。
この考え方が敗北の道だと気付かぬまま…
ここに来て他の作品の二次創作もしてみようとかいう無謀策が頭をめぐる中、新年度いかがお過ごしでしょうか?
私は前年度より忙しすぎてこうやって長期休暇にしか手が付けれない始末です...
気分転換に他の作品にも手を出そうかと血迷ってますが先ずは、星武祭終わらせようと思います!
それではまた何時になるか分かりませんがorz
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!