大切な探し物   作:八代の地面

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すぐ投稿するとか言ってたボンクラは死にました。
前回からまた開きましたね!(開き直り)
やっぱりこの時期は何かと忙しくて時間ガガガ
前置き長くしても飽きるだけなので
ここまで読んでくれている精神的にも強い方だけご覧あれぇ


思惑

 

「ん〜!五回戦突破ー。正直危なかったぁ...」

 

 

 

「相手も各学園の序列の上位ばかりですし、分かっているいましたけど...」

 

 

 

 

初戦を圧倒的な強さで突破した雅也とウェンディのペアだったが、やはり試合を重ねる毎に相手も強くなっていったため何とか勝ち進めているという状況だった。

 

 

 

 

「これはそろそろ氷の魔法だけじゃ厳しいね...」

 

 

 

「いよいよですね?でも確かにこれ以上は隠していては厳しいでしょうし...」

 

 

 

 

 

雅也はこれまでの試合を氷魔法とウェンディの付加魔法で突破してきた。実力を隠しておけば後々有利になるからだ。

 

 

 

 

だが、それも自分達の相手の実力や他のペアの試合を見れば限界があると感じ始めていた。

 

 

 

「綾斗達や刀藤さんと沙々宮、それにアルルカントの二体、誰と当たっても苦戦は免れないだろうしね」

 

 

「それに私たちは大会一のダークホースとまで言われてますし、今まで以上に相手も対策をしていると思います」

 

 

 

 

二人と序列入すらしていないペアが準々決勝まで勝ち進んでくれば当然注目を集める。そうなれば相手も疑り深く戦術を考えるだろう。

その為、氷魔法だけではここから先厳しいだろうという判断だった。

 

 

 

「?そういえばウェンディは優勝したら何を叶えてもらうの?」

 

 

「えっ!?突然ですね...そうですね...私の望みは雅也さんの力になる事ですし...」

 

 

「君は無欲な若者だ、本当に良い子に育ったよぉ...グスッ」

 

 

 

わざとらしく涙声で雅也が答える。

 

 

 

だがそんな雅也の茶番は真剣な顔つきで考えるウェンディには届いていないようだった。

 

 

 

 

 

(私の望み...優勝したら雅也さんの力になる必要も無くなるのかな...?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

(腹減ったな〜。明日の試合の事も考えたいし、静かなあの店でいいかなぁ)

 

 

 

 

昼食をとるべく雅也は穴場の店へと向かった。

 

 

のだが...

 

 

 

 

 

「何故一色がここに来たのだ。私は呼んでいないぞ?」

 

 

 

「いやいや、俺も呼ばれたつもりは無いけどね?たまたま同じ店に入っただけだよぉ」

 

 

 

雅也が入った店には綾斗とユリス、そしてユリスの隣にはメイド服の少女が座っていた。

 

 

 

「フローラちゃんだっけ?はじめまして、ユリスと綾斗の友達の一色雅也です!」

 

 

 

「あい!よろしくお願いします!」

 

 

 

「誰がお前の友人だ。フローラ、こいつはただの知り合いだ。」

 

 

 

「酷い!友達少ない俺の見栄を壊さないで!」

 

 

 

 

そう言って雅也は空いていた綾斗の隣に崩れるように座った。

 

 

 

 

「雅也はお昼を食べに来たの?」

 

 

 

「お、おぅ、そうだよな。綾斗は友達だよな...」

 

 

 

 

「大分参ってるみたいだね。質問の答えになってないよ」

 

 

 

 

「店員さん...友達一人下さい...」

 

 

 

 

「無理な注文をするな一色!」

 

 

 

 

 

四人の空間がすっかり雅也のペースになりつつあったその時、

 

 

 

 

「あ、あのぉ...ちょっといいでしょうか...?」

 

 

 

店員の注意でも、四人のものでも無い弱々しい声が各々の耳に届いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでなんでてめぇまで付いてきやがった。一色」

 

 

 

 

「レヴォルフの会長との接触の機会なんて滅多にないからねぇ。それに聞きたいこともあるし」

 

 

 

 

雅也、綾斗、ユリスがディルクの秘書に案内され、止まっていた車に乗り込んだ。

 

 

 

綾斗が先日の対戦相手、イレーネに頼み実現したこの場。綾斗の姉の失踪の件について。それを聞いた綾斗が衝撃を受けていた。

 

 

ユリスに綾斗の事を頼み、先に車から降りてもらったところで改めてディルクが雅也に吐き捨てた。

 

 

 

 

「てめぇと話すことなんざねぇ。さっさと降りやがれ」

 

 

「こっちもネタ無しにてめぇと話する程情報薄くはねぇよ」

 

 

 

 

綾斗達がいた先程とは別人のように雅也の口調が変わった。

 

 

 

 

「ただの学園の何でも屋が俺の知らない情報を持っていると思えってのか?」

 

 

 

 

「...黒情報屋について、とかはどうだ?」

 

 

 

 

その瞬間、ディルクの纏っていた雰囲気が格段に深く黒いものになっていく。

 

 

 

 

「...何を知ってやがる」

 

 

 

「たまたま奴のアジトを見つけてなぁ。だが俺の力じゃぁ奴のアジトの情報の解析が困難でな。俺が場所を伝えてやるからお前らで情報を解析して俺にも共有して欲しいって事だ。お宅らもあの情報屋には迷惑してんだろ?」

 

 

 

 

わざとらしく煽るように話す雅也。勿論嘘だ。

 

先日の孤毒の魔女の襲撃から察するに、ディルクも黒情報屋の持っている情報が気になっているのだろう。

 

 

雅也は偽の情報を掴ませ、ディルクの懐を探ろうとしていた。

 

 

 

 

少しの沈黙の後ディルクが口を開いた。

 

 

 

「いいぜ。だがもし情報を漏らせば...」

 

 

 

「わかってらぁ。学園じゃぁ守秘義務を売りにしてんだ」

 

 

 

 

 

 

そう言うと雅也は車から降りて寮へと帰って行った。




先日マンション全体でBSが映らなかった時間があり、アニメが五つ撮れていなかった私。東京とかに住んでれば便利なのでしょうが、やはり都会レベルが違いますね。
どうせ何言ってもフラグなので期間に関しては敢えて何も言いません!
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!

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