めでたくはないので...
正月も家から一歩も出ないでゴロゴロしてました。
今回は少し話の構成上短いと思います。(なのにペースは遅い)
いつも通りの低クオリティですがそれでも良い方だけご覧下さい。
いつの日か見たあの顔...
期待...失望...
なんだ...何を期待した?俺の何処に失望した...
何で俺はあの顔を追いかけてたんだ...?
それは何時からだったっけ...
「──さ 。─さん!」
誰だ...何で俺を...こんな俺を...
「雅也さん!」
「んぁ...あ?ウェンディ?」
「開会式中ですよ、立ちながら寝ないでください!」
現在は星武祭の開会式がシリウスドームにて行われていた。雅也は式特有の長い話に飽きて立ちながら眠っていたようだ。
2人は周りの生徒になるべく聞こえないように小声で会話する。
「この前の疲れがまだ取れてないみたいだねぇ、黙って逃げてりゃ良かったな」
「それに暫くはあの場所、警備隊が警戒して近寄れませんし...」
雅也がオーフェリアとの戦闘から逃げ切った後、警備隊が到着しアジト付近が厳重警戒となったので暫くはアジトに行けなくなってしまった。
(まぁ星武祭始まるし、あそこに行く用事も特に無いからよかったけど…でも...)
雅也の頭にはあの時、オーフェリアが見せた表情が焼き付いていた。
(なんなんだよ...奴とは初対面だったのに...クソッ)
静かな苛立ちが心の中で募る。
だがその苛立ちは会場の歓声によって思考の隅に追いやられた。
辺りを見渡すと周りの他の生徒たちが引き上げて行く。
「開会式終わったかぁ〜。んー!」
人目を気にせずに伸びをかます雅也。
「雅也さん、私達の試合は今日からですよ。移動しましょう!」
ウェンディの元気さに先程の苛立ちは頭の隅で溶けてしまったようだ。それ程彼女の気合が頼もしい。
「お?ウェンディ、気合入ってるね」
「厳しい戦いになると思いますが、雅也さんの力になる為にここへ来ましたから!」
(本当に頼もしいねぇ。こりゃますます気合が入ってくるねぇ)
これから始まる挑戦に雅也は改めて気持ちを高ぶらせる。
「それじゃぁ、行こうか!」
第一試合
雅也達の相手はクインヴェールのタッグだ。一人が前衛の槍型の武器、もう一人の後衛は二丁拳銃だ。
「ウェンディ、今回は作戦Aでいこう」
少しワクワクした表情でウェンディに同意を求めるが、
「さ、作戦A!?そんなのありましたっけ…?」
「いや無いけど。それっぽかったよね?」
それを聞いて安心と呆れのため息を一つついたウェンディは相手の二人を向き言った。
「私が雅也さんにサポート魔法をかける。後は雅也さんが無双する、ですよね?」
「そう、俺無双作戦!なんか作戦たてるとテンションあがるなぁ」
「いつも通りで安心しました...それより」
「うん。始まるね...」
観客の歓声が大きくなる。
この舞台に立つのは雅也もウェンディも初めてだ。歓声の大きさに圧倒されかけるも目を閉じ雅也は集中する。
(長かった、ここまで。まだ届いてないけど...やっと探し出したんだ...)
(あの人に答えを聞く為に...やるんだ!)
『試合開始!』
「攻撃力倍化《イルアーム》、速度倍化《イルバーニア》 付加!」
試合開始の音声が響くと同時にウェンディは雅也に付加魔法をかける。それを見て尚、相手の二人はどうやらこちらの出方を伺っているようだ。
(この付加魔法も久しぶりだなぁ。さて、そんなに悠長に構えてていいのかなッ!)
そした雅也は相手に真っ直ぐ突っ込んでいく。だが周りには雅也の姿が消えとてつもない勢いで二人に近づいたように見えていた。
相手の前衛がなんとか反応して前に出る。だが武器を構える前には雅也が懐に潜り込んでいた。
「アイスメイク...《氷魔剣》!」
氷の剣を一瞬で作り出し前衛の校章を十字に切り裂いた。次に雅也は後衛の相手に向かって行く。まだ試合が始まってから十秒も経っていないので相手は雅也の速さに目が慣れる暇はなかった。
「はぁぁああ!」
雅也の気合の篭った声と共に氷の剣が後衛の校章を真っ二つに割った。
『試合終了!勝者、一色雅也&ウェンディ・マーベル!』
その声が聞こえた瞬間、会場中が大歓声に包まれた。
どうせする事ないからなるべくすぐに次を投稿します。
でもアニメも新しいのが始まるし、何より新学期。
また失踪しかけるかも知れませんが今年も宜しくお願いいたします。
それではここまで読んでくれた方、ありがとうございました!