フラっぴーです!
今回はタイトルでわかるかもしれないっすけど帝人の過去についてです!
それでは本編どうぞ!
七海side
五月にはいり、ゴールデンウィークが始まりました。私は今、新作のゲームを買いに街を歩いています。その時、たまたま紫藤君が街の病院に入っていくのを見ました。私は紫藤君に何かあったと思ってこっそり後を追いかけました。病院に入るとそこには白衣を着た紫藤君がいた。私は気になって後を追い続けました。とある病室に入っていくのを見て、私は中を覗いてみました。そこには足を怪我した男の人がいました。
「もしかして、紫藤君はここの病院の人に頼まれてきたのかな」
「今度は何したんですか」
「いやあ家の屋根の修理をしてたら足を滑らしてしまってね。本当にすみませんね」
「気をつけてくださいよ。いくらどんな怪我を治せても足を切らなきゃいけなくなってしまったらもう治すことは出来ませんからね」
「兄ちゃんの才能は本当に凄いけど、骨が粉々になったら治せませんもんね」
紫藤君って色んな患者さんと知り合いなんだな。患者さんも凄く紫藤君に感謝してる。それに二人とも楽しそうに話してる。
「それじゃあ俺はまだ他の患者の所に行かなきゃいけないんで失礼しますよ」
「ありがとな!」
そう言って紫藤君は病室を出ようとする。あ!このままここにいたら見つかってしまう!?早くどこかに隠れないと!
「ん?……気のせいか」
「あ…危なかったぁ」
その後私はもう一度紫藤君の後を追い続けた。紫藤君が怪我をした患者さんを治すとみんな凄く嬉しそうだった。そして仕事が終わったのかロッカー室に入っていった。その時誰かが私の肩に手を置いた。
「キャッ!!」
「ああすまない驚かせてしまったな。君ずっと紫藤君の後を追っていたよね。彼の友達かい?」
「あ、はい」
「そうか。あの子にも日向君や罪木ちゃん以外に信頼出来る友達が出来たのか」
「え、どういうことですか」
「あの子は小さい頃から自分の力のことでいじめられていてね。それであの子は誰も信じなくなったんだ。そして中学の時とうとう自殺をしようとした。それを見つけた私はすぐに止めに行こうとした。その時に日向君と罪木ちゃんが止めに入ったんだ。「命を粗末にするな」って言ってな。それから彼らはよく一緒にいることが多くなってな、日向君とは小学校から一緒にいたけど。そしてずっと閉ざされていた紫藤君の心が少しずつ開いていったんだ」
知らなかった。紫藤君はそんなつらい過去があったんだ。今の紫藤君には考えられない。
「そんなことがあったんですか」
「そういえば日向君や罪木ちゃんだけじゃなくてあと一人だけ信頼出来る友達がいたな。八年前のことだけど、確か名前は『七海千秋』ちゃんだったかな」
え…私!?
「え!えええと……」
「どうしたんだね。あ、そういえば自己紹介がまだだったね。私は南沢宏明。君は?」
南沢先生が私の名前を聞いたらきっと驚くと思うけど、ちゃんと言わなきゃ。
「わ……私は七海千秋です」
私の予想通り南沢先生は凄く驚いていた。
「え!?君が紫藤君が八年前に仲良くなったって言っていた七海千秋ちゃんなのか!?」
「は、はい」
「そうか…。七海ちゃん。よかったら八年前のことを教えてくれないかな。君と紫藤君がどうやって知り合ったのか」
「はい。いいですよ」
私は南沢先生に八年前の事を、私と紫藤君がどうやって知り合ったのかを話していった。
はい!
帝人と七海がどうやって知り合ったのかが明らかになります。
次回第9話お楽しみに!