ウルトラマンシンデレラガールズS   作:びーふじゃきーex

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3話連続投稿第三

前回とは逆にウルトラマン要素がマックスです!
ウルトラマンマックスではないですよ

それではレッツウルトライブ!



♯7 先輩達の贈り物②

最後の挨拶などが終わって、卯月達は解体されていくステージのセットを眺めていた

眺めながら未央が

「これって…現実なのかな?」

と言う

それに卯月も

「夢みたいでしたね…」

と返し

凛も

「うん…」

と同意の返事をする

 

そんな3人が余韻に浸っている中、卯月は唐突に感じた強い闇の気配に振り返る

「しまむー?そんな急に振り返ってどうしたの?」

と未央が聞くが卯月は険しい顔をして未央を無視しヒカルに話しかける

(ヒカルくん!これって!)

(ああ!コッチが夢なら良かったんだけどな!残念ながら現実だ!)

そんな卯月の様子に心配して凛も卯月に話しかける

「卯月?顔怖いよ?大丈夫?」

しかし卯月はまるで聞こえていないかのように凛の言葉も無視する

(前の怪獣が出てきた時よりも、なんだか怖い気配がします…!)

(向こうが本気を出してきたって事だ!しかも、恐らく狙われてるのは……美嘉達だ…!)

「っ!?」

それを聞いて卯月は、考えるよりも先に美嘉達がいる場所に行くために走り出す

「ちょっ、しまむー!?」

「卯月!」

いつもとまるで様子の違う卯月を2人も咄嗟に追いかける

 

「美嘉ちゃん達って、何で!?」

卯月は走りながらヒカルに対し疑問に思った事をぶつける

(光がある所に闇もある、強い光を放つ人間ほど反転した時に出来る闇も深い!だから手っ取り早くルギエルを復活させるなら……)

「強い光を持った人間…アイドルですか!?」

(真偽は分からねえけど、ルギエル復活の為の闇を集めるのと…それから多分、人質を使ってついでに俺を倒すのも目的だろうな)

それを聞いて卯月は立ち止まって

「だったら早くギンガになって、相手よりも早く着けば!」

(はあ…卯月、落ち着けって…後ろ)

ヒカルにそう言われ後ろに振り返るとそこには、息を切らした凛と未央が立っていた

「はぁはぁ…卯月、一体どうしたの?」

「しまむー、ギンガって何?なんでそんな焦ってるの?」

卯月は自分を心配している2人の姿を見て我に帰る

(ごめんなさい!ヒカルくん!あの、私……)

(卯月、お前が美嘉達を心配して、そして俺のことも心配してくれたのも嬉しい……けどな、俺はウルトラマンだ!そして…どんな状況でも諦めず、不可能を可能にする…それがウルトラマンだ!…それとも、俺ってそんなに弱いと思われてんのか?)

そのヒカルの言葉に卯月は手をブンブンと振りながら

「弱いなんて思ってませんよ〜!」

(だから卯月は落ち着こう)

そうヒカルに言われて慌てて口を手で塞ぎ、凛と未央の顔を見ると本気で心配しているような表情をしていた

「しまむー?やっぱりこの前怪獣に襲われた時の影響かな…?大丈夫?」

と未央は卯月に恐る恐るといった感じで声をかける

(まあ、間違ってはいないな……とりあえず!仕方ない、2人には後で説明するから今は美嘉達の所へ行こう)

(良いんですか?)

(まあ、この2人と卯月は一緒に行動してる時が多いからいずれ隠しきれなくなるとは思ってた、たまたまそれが今になっただけだ)

 

それを聞いて卯月は申し訳なさそうに2人に言う

「ごめんなさい!あの…後で必ず!ちゃんと話しますから!」

2人は卯月が言っていることがよく分からずに

「卯月?」

「しまむー?」

と聞き返す

だが、卯月は2人に背を向けて、目の前に出現したギンガスパークを手に取る

『行くぜ!卯月!』

「はい!頑張ります!」

その言葉と共にギンガスパークの側面のブレードが展開しウルトラマンギンガのスパークドールズが出現する

そして卯月はそれをギンガスパークにリードして

【ウルトライブ!ウルトラマンギンガ!】

その音と共に卯月は銀河の渦の様な光に包まれて、光が収まった時にそこに立っていたのは、青き光を放つクリスタルが特徴のウルトラマンギンガであった

ギンガは顔だけを少し2人の方へ向けるが、すぐに前へ向き直り、体に青い光を纏って一瞬でその姿を消す

 

「しぶりん…これ本当に夢かもしれないね…」

「うん…」

その場に残された2人はそんなことを話しながらただ唖然としていた

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、楽屋では宇宙人が謎の踊りを踊り、美嘉達は逃げようにも部屋から出る扉の前に宇宙人が陣取ってしまっているため、逃げられない状態だった

「イェース!!俺っ様の!名前は〜〜〜!イエーイ!!レッツ!バルキーーーー!!星!人!リピートアフタミー?」

それに対して美嘉がバルキー星人を睨みながら

「あんた!一体何なのよ!」

と叫ぶ

「ミーのスーパーーー!クール!なネームは…」

「目的は何か聞いてんの!」

美嘉は再度叫ぶ

「オットット!それは失礼、でも怖い顔はナッシング!だぜお嬢さん!ミーのスペッシャル!なミッションは!…ズ・バ・リこういうことだぜ!イエス!!」

そう言うとバルキー星人はいつの間にか美嘉とそのそばにいた美穂の肩を抱いて立っていた

「両手に花!!ツーハンドフラワー!!スーパークールなミーにはお似合いの光景だぜー!イエス!!」

それを見てメンバーの中で唯一の大人である瑞樹がバルキー星人に近付きながら

「2人を離しなさい!」

と言うが

「おーっと、動くのはナッシングだぜ!ミーは1人くらい人質が減ったってミッションには支障ないんだぜ?」

そう言ってバルキー星人は腕を2人の肩からいつでも首を絞められるように移動させる

それを見て瑞樹は足を止める

 

バルキー星人はそれを見て、意気揚々と瑞樹達に背を向けて話し出す

「グット!それで良い、それで!ミーのミッションについてだが、ズバリ!ウルトラマンギンガ!おっと、あのクリスタルで無駄にデコってるウルトラマンのことだが、まあソイツをミーがボッコボコ!のけちょんけちょん!にして来いってミッションを偉大なる闇の支配者様から仰せつかった訳よ、ミーは確かに!スーパーハイパーウルトラグレイトスーパーストロング強い!だがしかーし!あのギンガもスーパーハイパーウルトラグレイト強い訳よ!そ・こ・で、スーパーハイパーウルトラグレイト頭が良いミーは考えた!まず人質を使えば!優しい優しいウルトラマン様は何も出来ずにミーにボッコボコにされる訳よ!そしてギンガを倒したら!今度はユー達を絶望の淵に叩き込んで!そのグレイト!な闇を偉大なる闇の支配者様に献上するのだ!!オーケー?」

 

『優先度は逆だったけど大体合ってたな』

(はい…悪い宇宙人ってアニメとかの悪い人がやるみたいな作戦を平気でするんですね)

 

「その声はまさか!」

バルキー星人が振り返ると後ろにはウルトラマンギンガが立っていた

「ヘッヘッヘ〜、ミーには人質が…………ワッツ?ノォーーー!!!?人質がいない!!」

『いや、お前が無駄に長い作戦説明してる間に助けたっての』

ヒカルがそう話すように美嘉と美穂を含むメンバー全員がギンガの後ろに立っていた(正確には美穂はへたり込んでいるが)

「こ、こうなったら……逃げるが勝ちだー!イヤッホウ!!あばよ!!」

そう言ってバルキー星人は走り出すが

『逃がすか!』

そう叫んで、ギンガは『ウルトラマンゼロ』のエメリウムスラッシュを撃つ時と同じ構えをとり、クリスタルか紫に発光する

そして

『ギンガスラッシュ!!』

というヒカルの声と共に紫色の光刃が放たれバルキー星人に直撃する

そしてバルキー星人は爆発の後スパークドールズに戻り床に落ちる

『よし、楽勝だったな』

ヒカルはそう言ってバルキー星人のスパークドールズを拾いに行こうとする……が

突然何もない空間からフックのついた鎖が美穂の方へと勢いよく飛んで行く

『マズイ!』

ギンガは体を青く輝かせ高速でその鎖を掴む

そしてギンガのクリスタルが白く発光し

『ギンガセイバー!』

と言うヒカルの発声でギンガの右腕のクリスタルから光の剣が出現し、ギンガはその剣を使って鎖を切り裂き投げ捨てる

そしてギンガは美穂の近くに行ってしゃがむと

『大丈夫か?怪我は?』

そう聞かれた美穂はギンガの顔を見上げ

「だ、大丈夫…です」

と返事をする……その時!

美穂の目には右腕にサーベルのような武器を付けた宇宙人が空中からギンガに向かってそのサーベルを振り下ろそうとするのが見え、美穂は力の限り叫んだ

「ウルトラマン!上!!」

その声で、ギンガは素早く振り返りギンガセイバーでサーベルを防ぎ、その宇宙人の名を口にする

『マグマ星人か…』

「ウルトラマンギンガ!確かに強いな…だが」

そう言ってマグマ星人はギンガから距離をとり、サーベルを捨てる

するとその手にはギンガスパークに似ているが色が紫色でやや透きとおっている『ダークダミースパーク』が握られていた

「ウルトラマンギンガ、お前は強いが果たして超獣に勝てるか?」

マグマ星人はそう言ってスパークドールズを取り出しダークダミースパークにリードする

【ダークライブ!バラバ!】

その音声と共にマグマ星人は闇に包まれその闇は外へ飛んでゆく

それを見てギンガも腕を胸の前でクロスさせて飛んで行こうとするが

「あのっ!」

という声に止められて振り返る、そうすると美穂が近づいてきて

「あの、助けてくれてありがとうございます」

と美穂が頭を下げる

『いや、こっちこそさっきはありがとう、おかげで助かった』

ヒカルはそう言って再び腕を胸の前でクロスさせると銀河型の光に包まれ飛んで行く

 

 

 

 

 

ギンガが巨大化すると目に入ったのは、ギンガの事を待ち構えていた超獣バラバだった

(ヒカルくん、超獣って怪獣と何が違うんですか?)

『固体にもよるけど、全身武器で強い…かな』

(分かりやすいですね)

卯月とヒカルがそんな会話をしているとバラバが動き出す

 

バラバは頭部に着いている剣をギンガに向かって飛ばす、だが

『それは知ってる!』

そうヒカルが言うとクリスタルが白く発光する、だがギンガセイバーは出現させずに

『ギンガセイバースラッガー!』

と発声し、ギンガは右手を手刀のように構え、勢いよく前へ振る

すると右腕のクリスタルから『ウルトラセブン』のアイスラッガーの様な形をした刃が飛んでいき、バラバの剣を砕く

『コレで決める!ギンガセイバー!』

ギンガは再びギンガセイバー右腕のクリスタルから出現させ、バラバに向かって飛び上がり上から切り裂こうとするが……

 

ガキンッ!という音と共にギンガセイバーはバラバの左腕の鎌に防がれ、バラバに傷一つ付ける事が出来なかった

『なにっ!?』

「これが超獣の力だ!死ね!ギンガ!」

マグマ星人がそう言うとバラバはギンガに向かって鎌を振り下ろす

ギンガはその鎌をギンガセイバーで受け止める、だが受け止めた瞬間に剣は砕けて、鎌はギンガに直撃しダメージを与える

『クソッ!』

ヒカルはそう言って体制を立て直そうとするが、バラバはギンガに火炎放射を浴びせ、右腕の鉄球で殴り飛ばす

 

鉄球で吹き飛ばされたギンガは素早く立ち上がるが、胸のカラータイマーが青い状態から危険を伝える赤く点滅する状態へと変化する

(ヒカルくん!もう限界です!)

卯月はそう言うが

『いや!まだだ!』

(え?)

『さっき言ったろ、最後まで諦めず不可能を可能にする……それがウルトラマンだって!』

ヒカルはそう言い切る

(でも……)

そう聞いても卯月は心配の声を上げるが、ヒカルは

『それに……本当の戦いはここからだ!!』

と叫び、左腕を右上に伸ばしクリスタルが赤く輝き、腕をゆっくり左下へ下ろしていくと、その動きに合わせて炎を纏った光の剣がゆっくりと伸びてゆく

『ギンガ…ファイヤーセイバー!』

そう言ってギンガは、さっきと同じようにバラバに向かって飛び上がり上から炎の剣を振るう

「馬鹿め、炎ごときでさっきと変わるものか!」

マグマ星人がそう言うとバラバは再び鎌でギンガの攻撃を防ごうとする……

 

だが、さっきとは違い炎の剣は鎌を焼き切り、バラバの体切り裂く

そしてヒカルが

『ブレードオーバーロード!!』

と叫び、ギンガは剣を上へ切り上げながら後ろに振り返る、剣の軌道は綺麗に∞の形を描き

バラバは切り裂かれた部分が輝き、爆発し光の粒子が集まりスパークドールズに変化する

ギンガはそれを回収すると

『たまにはこういう消え方もいいだろ』

と言って

『シュワッチ』

と空へ飛び上がり、消えていく

 

 

 

『さて、戻ったら大変だぞ、卯月』

(あっ、うぅぅ…そうでした〜)

 

 

 

 





超獣は強し!いくらエースにオーバーキルされた超獣だからって弱くないんだよ!
もうただのタイラントの腕なんて言わせない!

そして色んな技が出た!
本作オリジナルの技については近い内にどっかの話で説明をまとめると思います

それでは感想、指摘などあれば是非お願いします!

次回《事情説明&プロジェクトメンバー突撃訪問!》
お楽しみに!

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