ウルトラマンシンデレラガールズS   作:びーふじゃきーex

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遅くなって申し訳ありません
その分今回は長いです(当社比)

ただ…戦闘まで書こうとしたんです!本当です!信じてください!
という訳で戦闘はまた次回です
それではお楽しみください



♯3レッツウルトライブ!②

「うわぁっ!」

そんな声とともに勢い良く起き上がった卯月の頭が目の前の誰かの頭へゴチン!!と、ぶつかり2人は呻き声を上げる

 

「うぅ、一体なんですか〜?」

卯月が頭を抱えながらうずくまっていると横から聞き覚えのある声が聞こえてくる

「しまむぅー、私を病院送りにする気かい?」

その声を聞いて卯月が顔を上げると、額を抑えている未央と、それを見て少し笑っている凛の姿があった

 

「心配して急いで来たけど、なんともなさそうで安心したよ」

「うむ、あんな勢いのある頭突きができるなら全然問題なさそうだね〜」

そんな2人に卯月は慌てて声をかける

「あの!2人共、心配かけてごめんなさい!あと未央ちゃん、大丈夫ですか?」

そんな卯月の言葉に対して未央が笑いながら答える

「はっはっはー!ミオちゃんはしまむーが元気なら無敵なのだー!」

そんな未央の大きい声に凛が

「未央うるさいよ、ここ病院だから」

と咎める

「おっと、そうだったそうだった静かにね静かに、しかしさあ〜驚いたよねー、怪獣はまあ数年に一度くらいは出てきてたみたいだけど、まさかウルトラマンまで出てきちゃうなんてね〜」

(ん?)

その言葉に対して凛も同意する

「そうだね、前にウルトラマンが現れたのは私達が産まれるずっと前の事だもんね…何年前だっけ?」

(それ俺も詳しく知りたい)

 

その凛の疑問に対して卯月が答える

「…えーと確か、大体今から60年前に宇宙から現在スパークドールズと呼ばれている怪獣の人形が世界中に飛来して、その内の1つが日本で本来の怪獣の姿に戻って暴れ出して、その時に全身が光り輝いた巨人が現れて、その怪獣をスパークドールズに戻して消えていって、そしてその巨人にウルトラマンと名付けられた事がウルトラマンと呼ばれる存在が現れた最初の出来事ですね」

そこまで卯月が話し終わると凛が卯月に言う

「卯月…詳しすぎない?」

それに続いて未央も

「しまむーもしかして隠れファン?」

と卯月に聞くが卯月は慌てて返答する

「いえ!あの、最近たまたま調べる事があっただけですよー」

その卯月の様子を見て凛はこれ以上、聞く必要もないと思い少し話題をずらす様に話す

「そうなんだ、でもウルトラマンといえばそっちよりテレビの特撮?の方が今は有名だよね、今放送してる奴はえっと…」

それに対し今度は未央が答える

「ゼロでしょ!ウルトラマンゼロ、ブーメランみたいなのが頭に2つ付いてて、めっちゃ強いの!」

(ゼロ!?テレビ!?)

「未央も詳しいじゃん…」

「いやー、弟がハマっててさ〜」

 

そんなこんな話していると病室の扉がノックされ、その音の後に看護師が病室に入ってくる、そして看護師は一度軽い検査をして、特に問題が無ければすぐに帰れる事を伝えると病室をすぐに立ち去る

 

「しまむー良かったじゃん!それなら明日のレッスン来れそうだねー」

未央の言葉に卯月は嬉しそうに答える

「はい!島村卯月、明日から頑張ります!」

卯月の張り切ってる様子を見て、凛は少し心配そうに言う

「頑張るのはいいけど無理しない様にね」

「はい!ありがとう、凛ちゃん」

その後、少し話してから凛と未央の2人は帰宅する

 

そして2人がいなくなった時に卯月がヒカルに話し始める

「ヒカルくん、あの起こし方は酷いと思います!」

卯月はまず真っ先に例の起こし方に異議を申し立てる

(悪い、人の気配がしたからとりあえず起こさなきゃと思って、あと今の状態だと独り言を話してる変な人だぞ)

それを聞いて卯月は慌てて口に手を当て小声で話す

「じゃあどうやって話せば良いんですか…?」

(声には出さずに心の中で俺に話してもらえれば聞こえるからやってみ)

それをきくと卯月は今度は何故か手を握り力を込めながら心の中で話し出す

(きっ、聞こえますか〜?)

(卯月お前、俺と話すたびにそれやる気か?疲れるぞ)

その後なんとかアドバイスをもらいながら2.3分で普通に話せる様になる

(慣れました!)

(卯月、結構適応力あるな…てかそろそろ診察行かないとだめじゃないか?)

ヒカルがそう言うと卯月が慌てて

(そうでした〜!)

と言ってベッド周りのカーテンを閉めて、畳んで置いてある自分の制服に着替えようとするがその手がぴたりと止まる

(ん?どうした?)

ヒカルが聞くと、卯月は恥ずかしそうにヒカルに

(あの、ヒカルくんって男の子ですよね?)

と聞く

(いや、流石にあの見た目でこの喋り方で女の子ですとか言われても無理があるだろ)

(そうですよね…とっ、とりあえず!着替えてる時は目を閉じててください!)

(えっ?なんで?)

「うえぇっ!?」

卯月は余りに予想外の答えに思わず声を上げてしまう

(うぅ〜そういえば着替えとかお風呂とかの事全然考えてなかった〜、どうしよう……?)

(卯月、慌てすぎてこっちに全部聞こえてるって…まあとりあえず、今の聞いてるに要は服脱ぐ時に俺が目を閉じてれば平気なんだろ?じゃあ目閉じてるから早く着替えちゃえって)

それを聞いて卯月はそういえばヒカルくんはウルトラマンだっけと思い着替え始める

(私と同い年位に見えても、実際はお婆ちゃんよりも多分年上だもんね、それじゃあ私が恥ずかしがってもよくわからないよね)

そんな事を考えながら卯月は着替え終わり、ヒカルに声をかける

(もう平気ですよー)

(はいよー)

そんな軽い感じでやり取りをして卯月は診察に向かう

 

そして勿論、普通の医者から見れば卯月の身体は全くの無傷の健康体のため、すぐに帰宅の許可が出たのでヒカルと雑談をしながら帰宅し母親に心配かけた事を謝ったりした後、卯月の自室へ帰ってきた

 

 

 

「とりあえず帰りに話した事をまとめます、60年前現れたウルトラマンは情報が少なすぎて正体不明で、テレビで放送されているウルトラマンにはヒカルくんの知ってる名前が沢山ある…であってますよね」

そう小声で聞く卯月にヒカルが答える

(そうだな正直驚いた、あと気になったんだけどこの地球に来た時に感じたんだが、スパークドールズが結構な数1箇所に集まってたのはどういうことだ?分かるか?卯月)

そう聞かれ、卯月は少し考えた後に自分のスマホを取り出し調べて、そのスマホの画面をヒカルが卯月の目を通じて読んでいく、そこには『UNVER(アンバー)』そして『Xio(ジオ)』の2つの組織名が記載されていた

 

(なるほど、UNVERがスパークドールズ回収の為に作られた組織でその中のXioが戦闘を主に担当する組織って事か、つまり1箇所に集まってたスパークドールズはその2つの基地に回収されている物か……見た所、友好的な異星人のおかげで戦闘力は高いみたいだしそこにあるスパークドールズが利用される心配はしなくて良いみたいだな)

そこまでヒカルが言ったところで卯月が疑問に思った事を伝える

「そういえば、ヒカルくんの敵って…?」

(ああ、話してなかったな、俺が追ってきた敵の名は闇の支配者…『ダークルギエル』俺に……ギンガにとって絶対に倒さなきゃいけない相手だ)

「その、ダークルギエル?の目的は何ですか?ヒカルくんが…ウルトラマンがそこまで言う程の目的って?」

卯月のその問いに対してヒカルは少しの沈黙の後に答える

(ルギエルは全ての命…そして全ての時間を停止させる事、それを目的にしている……そして俺はその光景を一度目の前で見ている…)

そう言うヒカル声が少し震えているのを感じた卯月は心配そうに声をかける

「ヒカルくん……」

だが、ヒカルは卯月を安心させる様に強く言う

(心配すんな!卯月、俺はもう二度とあれを繰り返させない!だから安心して卯月は卯月がやりたいことを楽しめよ)

「……はい!頑張ります!」

思う所はあったが、卯月はヒカルに元気に返事をした

 

 

なお、そんな重い話しはなかったかのように、夜ごはんのオムライスでテンションがMAXになってたヒカルをちょっと子供っぽいと思った卯月であったが、それはまた別のお話。

 

 

 

 

 

次の日の朝、卯月はバシャ!と顔に水がかけられて目が覚める

「うえぇっ!?な、何ですか〜?」

(あっやっと起きた、おはよう卯月)

呑気に言うヒカルに卯月は少しだけ怒りながら

(どうして毎回こんな起こし方何ですか!?)

と言うが

(言っとくけど、目覚まし時計鳴ってから一応何度も普通に声掛けて起こそうとして、起きなかったから最終手段使っただけだからな、あと時間見てみろ)

そう言われて卯月が時計を見てみると7時半を指していた、髪のセットなどの準備時間と学校に着くまでの時間を考えれば、遅刻まではいかなくても結構ギリギリの時間だった

(うわぁ!すみません、ありがとうございます!)

(良いって、それより早く準備した方が良いんじゃ)

ヒカルがそう言うと卯月は慌てて動き出した

 

そんな慌ただしい朝だったが学校には無事間に合い、学校中はヒカルは何かに集中していたのか卯月が声をかけても何にも反応が無かった

 

 

 

 

放課後、卯月は学校からそのまま美城プロへと向かっていた

だがその道中

「『っ!!』」

ヒカルとそして卯月も、闇の気配を感じて足を止める

(ヒカルくん!これって!?)

(ああ…どうやらレッスンの前に準備運動させられるみたいだな!卯月!ちょっと体借りるぞ!)

「えっ!?」

その言葉の通り卯月の足は卯月の意思とは関係なく動き出す、そのまま普通の人間には視認できない速度で走り、そして手頃な高いビルの前で飛び上がり、ビルの屋上に着地する

「わ、私もうどんなすごいジェットコースターでも乗れる気がしますぅ…」

卯月がグルグルと目を回しながら言うとヒカルが謝る

(急ぎ過ぎた、悪い)

「いえ、大丈夫です…何処ですか?」

(今探してる…………見つけた!)

そう言ってヒカルは目の前に『ギンガスパーク』を出す

「置き物?」

(どっちかと言えば短剣だ、もう一回体借りるぞ)

ヒカルは再度、卯月の体を動かしまずは人々の安全を確保する為に行動を始める

『ギンガシャボンプロテクト!』

ギンガスパークを怪獣が出現するであろう方向に向けヒカルがそう発声すると人々がシャボン玉の様な球体に包まれ、その瞬間に闇の波動が増幅し、怪獣が出現する

 

(あれは…ブラックキングか、卯月!ギンガスパーク想いを込めろ!そうすればギンガのスパークドールズが現れる、それをギンガスパークにリードしろ!)

「はい!分かりました!」

そう卯月は返事をしてギンガスパークを前に掲げるがうんともすんとも言わない、もう一度気合いを込めて上に掲げるがこれも反応が無い、そして卯月は遂にギンガスパークをブンブンと振ってヒカルに対して言う

「出ませんよ!?」

(マズイな、力を融合させてるから卯月がライブしないと……仕方無い、時間稼ぎ位にしかならないだろうがコレを使え)

ヒカルがそう言うとギンガスパークからサンダーダランビアのスパークドールズが出てくる

「怪獣ですか?」

(怪獣も使い方次第ってことだ、迷ってる暇は無い…いくぜ卯月!)

「が、頑張ります!」

そう言って卯月はサンダーダランビアの足の裏に付いている紋章をギンガスパークの先にリードする

 

【ウルトライブ!サンダーダランビア】

 

その音声と同時に卯月の体は光に包まれサンダーダランビアはまるでウルトラマンの様に腕を伸ばして巨大化し、ブラックキングの前に立ち塞がった

 




これが、レイオニクスバトルか……
まあ冗談は置いといて卯月さんの記念すべき初ライブはサンダーダランビアです!

感想、指摘などあれば是非お願いします

と言う訳で次回《レッツウルトライブ③》やっと戦闘!長かった…お楽しみに!

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