アニメ アイドルマスターシンデレラガールズ 3rd SEASON (完結)   作:栗ノ原草介@杏P

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 Cパート

 

 

 TV局の応接室。

 呼ばれたのは、プロデューサーだけではなかった。他の事務所のプロデューサーも部屋に集められており、その大半は元346プロの同僚だった。

 

「いやあ、お待たせしてすいませんね」

 

 ドアが開いて、TV局のディレクターが入ってきた。

 スーツ姿のプロデューサー達が、一斉に立ち上がって頭をさげた。

「実はね、こんな企画をね、考えてましてね……」

 アシスタントが、資料を配った。

 

〝頭脳でドン! スペシャル特番!〟

 

「皆さんもご存知かと思いますが、例のクイズ番組です。途中から諸事情で〝筋肉でドン!〟になっちゃったやつですね」

 プロデューサーの間から、笑い声がもれた。

 アイドルがあまりにクイズに答えられないから体力勝負の番組になった、というのはプロデューサーの間で語り継がれている笑い話である。

「それで、346さんがまあ、経営不振になってしまってね、この番組も、とときら学園も、現在はお休みって感じなんですけどね。でも、やっぱり人気なんですよ、この番組!」

 ディレクターは、資料を丸めて、手のひらで叩いて――

「視聴者から、要望があるんですよ。復活してくれないかって。だから私もね、企画を出してはいたんですけどね、スポンサーがね、見つからなかったんですよ」

 去年まで放送していたこの番組は、346プロが出資していた。346プロのアイドルを出して、新曲の宣伝をしていた。

 その費用対効果は、番組への出資を補って余りあった。

 しかし、現状の美城グループでは、番組への出資など、到底できない。

 だから番組も、休止状態に陥っていた。

 

「もしかして、スポンサーが見つかったんですか?」

 

 プロデューサーの誰かが言った。

 ディレクターは、良くぞ聞いてくれました、と言わんばかりの笑みを浮かべて――

「そうなんですよ! なんと、あの大手レコード会社さんがね、興味を示してくれたんですよ。いきなりレギュラーってのは難しいので、まずは特番からってことでね。とりあえず、詳細はみなさんの手元にある資料をね、確認していただきたいんですよ」

 プロデューサーは資料をめくり、目を疑った。

 それは他のプロデューサーも同じようで、にわかに応接室が騒がしくなった。

 

「レコード会社負担でCD製作って、本気ですか!」

 

 誰かが言った。

 ディレクターは、得意げに頷いた。

「スポンサーのレコード会社さんの要望でね、アイドルをクイズで対決させて、優勝したチームのCDをね、制作したいって。そうすればほら、宣伝にもなって、一石二鳥ってね」

「でも、それだとレコード会社さんの負担が大きすぎるんじゃ……?」

 その意見に、プロデューサーも頷いた。

 TV局で番組を作って、他の事務所のアイドルのCDを制作して、それを宣伝して販売する。その費用を全て負担するとなると、レコード会社の売り上げなど、微々たるものになってしまう。

「それはまあ、深く考えなくて大丈夫です。皆さんはね、所属のアイドルを、優勝させることだけ考えてください。優勝できたらね、費用ゼロで、CDを出せちゃいますから。これはもうね、ラッキーですよ。チャンスですよ」

 揉み手で笑みを浮かべるディレクターに、胡散臭いものを感じないといえば嘘になる。

 しかし、確かに――

 

 チャンスである。

 

 今の346プロの経済状態では、CDを制作して売り出すのは難しい。

 それに伴う費用を考えると、失敗したときのリスクが怖くて、手が出せない。

 しかしこの企画ならば、失敗のリスクは無い。

 費用は全て、レコード会社が負担してくれるのだから。

「皆さんは、すでに気付いているかもしれませんけどね、ここにいるの、ほとんどが元346プロのプロデューサーさんなんですよ。これもレコード会社さんの意向でね、去年の番組に出演していたアイドルを集めたいって。だから、元346プロ所属のアイドルちゃんたちをね、借りたいんですよ。資料の後ろに、出演をお願いしたいアイドルちゃんを書いてますんで、確認してくださいね」

 資料を確認するまでもなく、見当はついていた。

 資料をめくって、それが正しいことを確認した。

 

 そこには、〝キャンディ アイランド〟と書いてあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 オーディオコメンタリー(あとがき)


 プロデューサーの皆様、やみのまでございます!
 このたびは拙作にお付き合いいただき、まことにありがとうございますっ!

 今回はシンデレラプロジェクトの中二担当――らんらんのお話を書かせていただきました。
 アニメを見て、モバマス・デレステを始めて、彼女の心の声(エコー)を聞いて、その良い子っぷりに萌殺(もえさつ)されたのは自分だけではないはずです。かわいい(かわいい)
 飛鳥クンはあれですね、今にもシュタインズゲートの扉を開きそうな感じですね。ボクっ子だったりエクステだったり、色んな属性持ってます。かわいい(かわいい)

 次の月末ガシャが終わる頃、次話を投稿する予定です。
 次回は、チエリエルが覚醒する話を予定しております。

 またお付き合いいただけると、最高にハピハピでごぜーます!


 ――さて、話を現実にシフトしますが、

 今年もバレンタイン(ガチャ)の季節がやってきましたね!
 担当初のバレンタインSRということで張り切って参戦したのですが、自引きはできませんでした……。
 死んだ諭吉を横目に見ながら、思わずにはいられない。

 新規SRを〝沼〟に突っ込むのやめませんかちひろさぁぁああ――んッ!w

 まあ、モバはフリトレあるからまだ〝優しい世界〟なんですよね。なおデレステ……













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