インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて   作:如月ユウ

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今回の話は難産でしたね



80話 出来損ないと呼ばれたの少女の苦難

今日はISを使った授業をしないので、そのまま時間が流れてお昼になる。食堂に行こうとしたら刀奈さんが誰かに追い掛けられていた。

 

「待ってくださいお姉さまぁぁぁぁ!」

「助けて悠人君!」

 

僕を見つけるや否や背中に回って隠れる。

 

「昨日はお昼を共に出来なかったので今日こそは」

「私は至ってノーマルよ、この変態!」

「あの、先輩……」

「さあ、お姉さま。一緒に食堂で話に華を咲かせて」

「私をお姉ちゃんと呼んでいいのは簪ちゃんだけよ。お願い悠人君、どうにかして」

 

本当に嫌がっているのか抱き締める力が強くなる。

すると豊かで柔らかい双丘が背中を押し付け形を変えて潰されていく。

 

「それ以上は本当に色々と不味いのですが」

「今より不味い状況なんてないわよ」

 

普段なら、からかったりするが真面目に返してきた。追い掛け回されて大変だったんだろう。

 

「カリーニチェさん、先輩が嫌がっているので強引に誘うのはあまり」

「うるさい、黙れ。あと、後ろのお姉さまを渡せ」

「あなたには悠人君の良さがわからないよ。だから負けるのよ、このロシアの面汚し」

 

諦めず執拗に迫るカリーニチェさんに刀奈さんは僕から離れず、このまま続くと昼食が食べれないうえに遅刻してしまう。

 

「お昼抜きはきついのでここは一緒に」

「絶対嫌よ! こんな変態レズと食べるなんて」

「先輩は僕の隣に座って、カリーニチェさんは一番離れた席でどうです?」

「あんたが決めるんじゃないわよ、私は──」

「それなら……いいかな。最大の譲歩としては良いかも」

「隣が良かったけど今はそれで手を打とう」

 

納得してないが刀奈さんと食べれるという事でカリーニチェさんも良いそうだ。

今日のお昼はいつものメンバーではなく、昨日食べた人達と鈴と乱音も含めて食べる。

座る位置は真ん中の席で刀奈さんが隣に座って、カリーニチェさんは端の席にいる。

 

「食べさせるのは駄目ですよ」

「えー」

 

摘まんだオカズを僕に差し出そうとしていたので口元を手で防ぐと露骨に残念そうにしている。

 

「ねぇ、生徒会長って、あんな感じの人なの?」

「悠人の彼女になってからだけど、見た目によらず相当な実力者よ」

「見た目によらずは余計じゃないかしら? 出会い頭にお姉さんと勝負して完敗したでしょう?」

「あ、あれからは慢心した態度は止めて真面目に訓練してます」

「生徒の長である更識会長も手中に納めるとは流石というべきですね」

 

生徒会長である刀奈さんが甘えている姿に乱音は鈴に聞いていて、ロランは何故か感心していた。

 

「ロラン君……だっけ? 悠人君のことを好きになったのは?」

「はい、一目みた瞬間、運命の人と確信して告白しました」

「ん~お姉さんも後から告白した立場だから、とやかく言う権利はないけど」

 

簪から聞いたが本当は止めようとしたらしく、後押しされて告白してくれた。

 

「好きになった以上はそれを止める権利はないから考えて置いてあげる」

「ありがとうございます! 」

「もしかしたら、ここにいるみんな、悠人君の彼女になったりして」

 

確かに全員、可愛いし、綺麗だし、スタイルも良いから好意を持たれると嬉しいが彼女がいるからこれ以上は無理で五股している時点で最低な男だけど。

 

 

 

 

放課後のアリーナでは在学している専用機組と来年通う後輩達による模擬戦をしている。

 

「そのような攻撃では、このシュヴァルツェア・レーゲンに傷一つ付けられないぞ」

 

ラウラの相手はファニールとオニール。二人の機体は世界初の複座式IS『グローバル・メテオダウン』でサラウンドビットによる衝撃波はAICによってかき消されていく。

 

「衝撃波だと相性が悪いわね」

「どうするファニール?」

「腕のマニュピレーターは射撃に変更。私達も撃つわよ」

 

二人は装甲腕を装着していなく裸腕は小型の銃を持ち、マニュピレーターは実弾式マシンピストルを持っている。

 

「キャノンボールファストで拝見しましたがこれほどの性能とは」

「ラファール・リベルテはまだまだこんなものじゃないよ」

 

オランダ第三世代機体『オーランディ・ブルーム』を装着しているロランツィーネはレイピアを持ち、シャルロットはブレードフォームの実体剣、二振りを持って格闘戦をしている。

 

「スケートのように流れるような動き……機体名通り自由に移動しますね」

「脚部にスラスターを増設してるから地表滑走が出来るの」

「しまった──」

「背中が、がら空きだよ!」

 

地表を滑るようにロランツィーネの背後に回って、斬り付ける。

 

「春雷、拡散モード」

「……ミサイルだけでは対抗は難しいわね。なら──」

 

ベルベットの専用機『ヘル・アンド・ヘヴン』の弾薬庫からミサイルが発射されるが打鉄弐式の春雷によって迎撃されて特殊な形状をしたハルバードを持って接近、簪も夢現で応戦する。

 

「ミサイルオンリーのその機体だと悠人君と戦っていたら確実に敗けてましたよ」

「ご忠告どうも。でも、この機体はミサイルがメインではないわ」

 

手を振るうと氷の結晶が現れて凝固すると氷柱となって発射させる。

 

「氷……! それはフォルテ先輩と同じ」

「それだけじゃないわ」

 

指を鳴らすと簪の近くに炎が出てきて爆発した。

 

「炎……そっちはダリル先輩の」

「このヘル・アンド・ヘヴンは炎と氷を扱う機体。ミサイルとハルバードは後付け装備に過ぎないわ」

 

思った以上に厄介な相手を選んだと簪は心の中で毒突いた。

 

「私が牽制して射ちますので接近してください」

「オッケー、お姉ちゃんにお任せ!」

 

タイ第三世代機体『ドュルガー・シン』を装着するヴィシュヌの手に持つ弓からビームの矢を放ち、ブラジル第三世代機体『テンカラット・ダイヤモンド』を装着したレッドラムは地面を蹴って刀奈に近付く。

 

「生徒会長の名はただの飾りじゃないわ」

 

ビーム矢を難なく避けて、レッドラムの拳を槍流旋で防ぎ、クリア・パッションによる水蒸気爆発で二人の機体に損傷を与える。

 

「現ロシア代表……実力は折り紙付きのようです」

「だけど二対一なら勝算はあるかもね」

「学園最強を負かすのはそう簡単じゃないわよ」

 

二人の猛攻を水のように受け流していく。

 

「その武器って前後にビームの刃が展開されるんだ」

「うん、バルディッシュは八個あって、これ以外にグフタフ……大きい剣もあるの」

 

悠人とクーリェは模擬戦をせず、武器を見せ合っていた。

クーリェの機体は『スヴェントヴィト』と呼ばれる機体で刀奈やログナーと違ってビーム兵器の試験運用を目的とした実験機である。

 

大剣(グフタフ)はマニュピレーターに任せてビームの槍(バルディッシュ)は手に持ったり、投げたりしてる」

 

グフタフはマニュピレーターに持たせてバルディッシュは片手に一つずつ持った。

 

「僕のフリーダムもビームサーベルを合体するとクーリェと同じになるんだ」

 

ラケルタ・ビームサーベルを連結すると『アンビデクストラス・ハルバード』モードに切り替わる。

 

「僕達も模擬戦をしないと。付き合ってくれる?」

「うん、いくよ!」

 

スヴェントヴィトのマニュピレーターが持ったグフタフを大きく振るのをビームアンチラミネートシールド防ぐと予想以上の重さに足腰に力を入れて踏ん張った。

 

「一撃が重い……!」

 

見た目以上に重量があるグフタフの重さで次の行動を移せなく、その隙を逃さないクーリェは手に持ったバルディッシュで斬り付けようとした。

悠人は咄嗟にクスフィア・レール砲を展開して、発射。実弾がスヴェントヴィトに被弾してクーリェが怯むとラケルタ・ビームサーベルを持って袈裟斬り、逆袈裟斬り、一文字斬り、逆一文字斬り、と二刀流による連撃の嵐がスヴェントヴィトを襲う。

シールドエネルギーが無くなって、試合が終了のアラームが鳴る。

 

 

 

 

アリーナは閉館時間となって僕はクーリェと一緒に更衣室に行き、ISスーツから制服に着替えた。

 

「また負けちゃった……」

「こればかりは経験の違いかな」

 

ベンチに座ったまま落ち込んでいる。刀奈さんから戦歴を聞いたがあまり良くなく、訓練も積極的ではなかったらしい。

 

「どうしてそこまで強いの?」

「強いと思ったことは一度もないよ」

「えっ?」

 

自分に勝ったから強いと思っていたらしく、きょとんとした顔をしている。

 

「僕よりも更識先輩、千冬さん、姉ちゃんのほうがずっとずっと強い。それに比べて僕は弱い。だから強くなって守りたいんだ」

「それが悠人の強さなの?」

「強さかどうかは分からないけど、それが訓練するときの心構えかな」

「心構え……」

 

まだ幼いクーリェには分からないだろう。

両親を亡くして孤児院育ちで適性が高いという理由でISを持たされて、右も左も分からないまま、訓練を強要されて優秀な成績を残せず出来損ないと言われている。

心構えや目標の前になぜ、やらされているか彼女自身、分かっていない。

 

「悠人、私はね……ISが好きじゃないの。戦うのが怖くて、それに色々な事を聞かれたりして」

 

得意じゃない事を無理強いをさせられたら誰だって嫌になる。

 

「みんな、成績残して、クーだけは駄目で、それで怒られて」

「……辛かったね」

 

ポツポツと話しているクーリェの頭に触れて、撫でていた。

 

「あっ……」

「初めは出来ないのは当たり前というか、これから出来れば良いと思う」

「だけど、私は、みんなはクーの事を出来損ないって言って……」

「出来ないことを出来なくて良いんじゃないかな?」

「あっ、うぅ……でも、頑張ってやらないと」

「クーリェ、今だけは無理して頑張らなくていいよ」

「ふぁ……うっ……」

「ここにいる間はやらなくてもいいんだ。ISとは関係ないことをして普通に過ごそう」

「ひっぐ、ぐすっ……」

 

不安と緊張で張りつめていた糸が切れてポロポロと涙が溢れて泣いてしまう。

 

「もし、頑張ろうと思ったら僕が訓練に付き合うからね」

「うんっ……うん……」

 

しゃくりあげるクーリェを包んであやすように落ち着くまで撫で続けていた。

しばらくして泣き止むと僕にもたれかかっていて、泣き疲れたのか眠っていた。

起こすのも可哀想なので抱いたまま更衣室を出て寮に戻っていく。

 

「悠人、その子……」

「訓練で疲れて寝ちゃってね」

 

部屋に行こうとしたらシャルロットと会って、抱いているクーリェを見ている。

 

「鍵はポケットにあるからとってくれる?」

「ちょっと待ってね」

 

部屋の前に着くとシャルロットはズボンのポケットをまさぐると鍵を掴んで扉の鍵穴にさして、開けてくれた。

眠っているクーリェは使っていないもう一つのベッドに寝かしておく。

 

「晩御飯は食べたいのある?」

「今日は僕に作らせて」

「悠人がやらなくても大丈夫だよ。そのままテレビでも観てて」

「たまには作りたい気分もあるの」

「じゃあ、お願いしようかな」

 

手を洗って綺麗にして冷蔵庫から食材を取り出す。

主菜は魚にして、副菜はカボチャとほうれん草、味噌汁の具は豆腐とネギにしよう。

あと、卵焼きは当然、甘めにして。

 

「んっ……むぅ……」

 

晩御飯を作っていると使っていないベッドから眠そうな声をしながらクーリェがむくりと起きた。

 

「ここは……」

「おはよう。ぐっすり寝てたね」

「……だれ?」

「あっ……名前まだ言ってなかったね。私はシャルロット・デュノア。ここは悠人の部屋でクーリェが寝てたから悠人が運んでくれたの」

「うん……ありがとう。今は何時なの?」

「アリーナが閉館してずっと寝てたから七時過ぎだよ」

「七時……ご飯どうしよう」

「大丈夫だよ、悠人が作ってくれたから」

「本当だ、良い匂い……」

 

くうぅぅぅ……。

 

「あっ、えっと、その……」

「いっぱい動いたからお腹すいたよね」

 

お腹が鳴ったクーリェは顔を赤くしている。

作った料理をテーブルに並べて食べることにしよう。

今日の晩御飯は主菜が鯖の味噌煮。副菜がカボチャの煮付けとほうれん草のお浸し。味噌汁は豆腐とネギをいれて、卵焼きは甘くしている。

 

「これ、一人で作ったの?」

「昔は一夏……もう一人の男性操縦者ね。一夏と同じ家に住んでて一緒に作ったことがあったんだよ」

「悠人が作る料理はすごく美味しいんだ」

「うん、いただきます」

 

箸を使えるシャルロットは問題ないがクーリェはまだ下手だと思い、フォークを使っても大丈夫な料理にした。

 

「これ、すごく美味しい」

「口に合って良かった」

「魚が柔らかくて、とくに黄色い食べ物が好き」

「これは卵焼きと言って日本の家庭料理なの」

「卵焼き……これ、甘くて好き」

 

おっ、卵焼きは甘め派か。

一夏はしょっぱい派で鈴は入れない派だから同士が増えることは喜ばしいことだ。

 

「お腹……いっぱい」

 

僕が作った和食に満足してくれたらしく、米一粒残さず完食してくれた。作った僕からすれば嬉しいことだ。

 

「食後のお茶をどうぞ」

「お茶?」

 

湯飲みを置くとクーリェは首をかしげる。

 

「日本の人は食後に日本茶を飲んで心を落ち着かせるの」

「へぇ……いただきます」

 

両手で持って湯飲みに口をつけると顔をゆがめる。

 

「……にがい」

「ちょっと、はやかったかな」

 

苦笑いしながら冷蔵庫から暇つぶしに作った羊羮を取り出して人数分に切り分ける。

 

「四角い食べ物……」

「これは羊羮。日本を代表するお菓子だよ」

「はむっ……甘い」

「これは大丈夫そうだね」

 

羊羮は嫌な顔をせずに食べてくれた。

 

「羊羮食べたらお茶を飲んでみて?」

「うん……あっ、そんなに、にがくない」

 

羊羮を食べたあとに日本茶を飲むとさっきと違って驚いていた。

 

「どうして、お茶がにがく感じないの?」

「羊羮は甘すぎるからそれを中和するために日本茶を飲んで口直しするんだよ」

「ふしぎ……」

 

日本茶と羊羮を交互に味わって食後のデザートも満足してくれた。

 

「今日は何を観るの?」

「SEEDとDestinyは何度も観てるし、ビルドファイターズは刀奈さんが借りて、OOはセシリアさんに貸したままだから」

 

棚にあるDVDBOXを漁っていると──

コンコンコンコン。

 

「誰かな?」

 

シャルロットが代わりに行ってくれたのでガンダムを選別していると

 

「えっ、お姉ちゃん?」

「ここって、シャルロットさんの部屋でしたっけ?」

 

オニールちゃんとファニールちゃんの声が聞こえて、扉前まで行く。

 

「あっ、お兄ちゃんだ」

「あの、悠人さんの部屋でいいんですよね?」

「そうだけど、なにか用があったの?」

「ううん、暇だから遊びに来たの」

「用事があるなら帰りますが」

「ううん、やる事はないから入っていいよ」

「いいの? お邪魔しま~す」

「お邪魔します」

 

遊びに来たオニールちゃんとファニールちゃんを部屋に招き入れてた。

 

「名前はクーリェでいいんだよね?」

「うん。クーリェ・ルククシェフカ、です」

「私はオニール・コメット。こっちは私のお姉ちゃんのファニールだよ」

「ファニール・コメットよ。姉と言ってもオニールとは双子で私がはやく産まれた、だけだから」

「よ、よろしく、お願い、します」

「同い年なんだからそんなかたくならないで普通に話そうよ」

「う、うん」

 

にこやかにしているオニールちゃんだがクーリェは人見知りなのか固いままである。

 

「これってDVD?」

「ドラマか何かですか?」

「ガンダム観ようとしてたけど、迷っててね」

 

三人は僕やシャルロットと年下だからどれにしようか悩む。

SEEDは放送していて、Gガンダムは世界観が全く違うから難しいし、スターダストは初代の知識が必要だから……。

 

「これにしようか」

 

迷いに迷って取り出したガンダムアニメは『ガンダムAGE』。

三人の年齢層からしてちょうど良く、世界観と設定も分かりやすいオススメの作品。

 

 

「今回のガンダムって敵は異星人なの?」

「ネタバレするとEUはヴェイガンという組織の人達でSEEDで例えるならザフトかな」

 

ヴェイガンが連邦に対して戦争を始めた理由は宇宙世紀シリーズやSEEDの独立の為ではなく、OOの歪みに対する武装介入でもない。

かつて火星移住計画をしていた連邦から見放された末裔による復讐という全く新しい理由である。

 

 

 

 

ガンダムAGEを視聴して深夜になる時間帯となったので途中で切り上げた。

DVDはしばらく貸してあげるらしく、オニールとファニールが半分づつ持って部屋まで向かっている。

 

「クーリェ、私達の部屋に泊まらない?」

「泊まる?」

 

自分の部屋に戻ろうとしたらオニールが部屋に来ないかと誘う。

 

「お兄ちゃんに借りたアニメが気になっちゃうんだよね。だからクーリェも泊まって一緒に観よう」

「駄目よ、明日も訓練に参加しないといけないから寝るよ」

「えーでも、お姉ちゃんも気になるよね?」

「それは……気になるけど」

「あ、明日もあるから、寝ないといけないと、思う」

「ほら、クーリェもこう言ってるし、戻ったらすぐ寝るわよ」

「はーい……」

「えっと、ごめんなさい……」

「どうして謝るの?」

 

しょんぼりしているオニールにクーリェは謝るとなぜ謝ったか聞いてきた。

 

「私が寝たほうがいいって言ったから……オニールが落ち込んで」

「別に気にするほどじゃないよ。クーリェの言うことも間違ってないし」

「そう、なの?」

「うん、じゃあ私達の部屋はここだから。おやすみ」

「また明日ね」

「お、おやすみ、なさい」

 

オニールとファニールが自分の部屋に入ると廊下はクーリェ、一人になる。

 

「また、明日……」

 

誰もいない廊下でポツリと呟く。

 

「ルーちゃん? うん……うん。悠人の部屋でご飯を食べてね、ガンダムって言う日本のロボットアニメを観たの」

 

周りからすれば独り言に見えるがクーリェは空想人物(イマジナリーフレンド)と話をしている。

 

「卵焼きが気になる? なら、朝ご飯は卵焼きを頼んでみるね。おやすみ」

 

ルーちゃんと呼ばれるイマジナリーフレンドとの会話を終えると自室に戻っていく。

そのときの表情はとても暖かく、安らいでいるようだった。




AGEは賛否両論多いですけど私個人は分かりやすい設定が好きでした


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