インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて   作:如月ユウ

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『義肢義眼の喪失者』でありました
下ネタの続きや新たに一夏達についての評価をします


アフターストーリー『自由と喪失者②』

「……舞原先生、入って良いですか?」

「織斑か、良いぞ、入れ入れ。あ、ドアは閉めといてくれよ」

「は、はい」

 

今日の授業を終えると舞原先生が俺と悠人の面談をするらしく悠人と一緒に面談室に行き、俺が先に入った。

 

「どんな話をするんですか?」

「敬語なんてしなくて良いぞ、俺とお前は同い年だからな」

「お、同い年ぃ!?」

 

講師としては若いし、俺と同い年くらいだなと思っていたがまさか本当に同い年だとは思わなかった。

デュノア社の内情は知らないが会社とかで働く人は、はやくても新卒くらいしかいない。

 

「そ。お前は異世界って信じるか?」

「え、えっと……有るなら有るんじゃないかなって」

「まぁ有るんだけどな。俺は異世界の住人だよ。境遇は違うけど、悠人の立場だと思ってくれ」

「へぇ~」

 

ま、まあ俺と悠人以外にISを動かせる男性操縦者がニュースにもなっているし、別世界から来たということは本来いる場所に帰るということで二人のことを考えて公表しなかったんだろう。

 

「ま、そんな事は置いといて、なんか悩みは無いのか?」

「……1つだけ」

「言ってみろ」

「悠人はさ、自分は弱いとかよく言ってるんだ。本当はそんなことはないのに自分自身の弱さに理解して強くなろうと努力して、誰かを助けるために自分の時間を削って責任とか全部背負って……情けないよな。悠人を守るって決めたのに逆に守られてその分、負担をかけて……俺が悠人の邪魔しかしてないんじゃないかって思うんだ。そして何より、それで捨てられるのが怖いって思う自分が、嫌なんだ」

 

クラス別トーナメント、学年別トーナメント、臨海学校、俺と楯無さん対悠人と簪のタッグマッチ、学園祭。

今まで起きた襲撃で一番活躍したのは悠人だった。

誰かに聞いてほしかったかもしれないがみんなには迷惑をかけたくないし、こんな風にずっと考えていたことを吐き出したのは、はじめてかもしれない。

 

「俺の世界でのお前は、そんな事も考えやしなかったな。お前は悠人のお荷物になりたくないって思ってる。そしてアイツ(悠人)を護りたいと思ってるんだろ?」

「……あぁ」

「お前は悠人を護るって決めたんだ。その為に強くなれ。お前がそう思う限り、悠人はお前をお荷物だとは思わないだろうよ。そもそも、俺の見立てじゃアイツは友達を捨てる様な奴じゃないさ、安心しな」

「……ありがとう、響弥」

「おう。さて、これで面談は終わりだ。あ、プライベートの時は呼び捨てで良いけど、周りに人が居る時はちゃんと先生を付けろよ。じゃないとお前の怖い姉の出席簿アタックが飛んでくるぞ」

「げ、それは勘弁……じゃ、悠人呼んでくる」

「頼んだぜー」

 

面談室を出て、悠人を呼びに行く。

 

(響弥の世界の俺は悠人……友達が努力しているのを見てなんとも思ってないのか? 守られてると理解してるなら俺も守ろうとか思うはずなのに)

 

時間があるときに響弥の世界にいる俺や箒達について聞いてみよう。

 

 

 

 

一夏の面談が終わって僕の番となって舞原先生がいる面談室の扉を開ける。

 

「失礼します、舞原先生」

「お、来たか。入れ入れ、ドアは閉めてな」

「はい。それで、どんな話を?」

「せっかちだなお前らは。ホモはせっかちだぞ」

「ホモじゃないですし、『アレ』の話は止めて下さい!」

「わぁったよ、そんな怒んな。まぁそうだな...あぁそうだ、シャルロットから聴いたか?俺の事」

「まぁ、にわかには信じ難いですけど」

 

平行世界。

アニメやゲームではありきたりな話でガンダムなら『スーパーロボット大戦』系でよく出演している。

 

「そうだよなぁ……まぁそんな事は置いといて」

「置いといて?」 

 

置いとくんかい。

僕からすればかなり重要なことだと思うが。

 

「タメ口で話せ。どうせ同い年だ、気にする程の事じゃねーからな」

「分かった」

「それで良し。んー……悠人は5股してるみたいだけど、もうヤったのか?」

「ぶっ!?」

 

や、ヤったって『あっち』の意味だよね。

ヤったかヤってないの答えはもちろん──

 

「ま、まぁ。ヤった、けど……」

「へぇ……スゲェな、まだ高校生なのに」

 

あれは鈴達から迫られて成り行きでシて、それから毎日、代わる代わるヤってる。

ある時はシャルロットとラウラの金銀丼や簪と刀奈さんの姉妹丼。

別の日にはシャルロットと刀奈さんの巨乳丼や鈴とラウラの貧乳丼など様々なプレイをして楽しんだ。

 

「響弥、君もIS学園の男子生徒なら分かるハズだ」

「……あぁ、分かるぞ」

「「滅茶苦茶ムラムラする」」

 

男なら誰もが思う。

だってね、IS学園にいる人達は綺麗で可愛くてスタイルとかもすげぇ良いもん。

 

「ISスーツがエロ過ぎるんだよ。実際、着ながらヤった事もあるし」

「あぁ。なんであんなに露出させるんだろうな。年頃の男の事を考えて欲しいもんだよ」

「シャルロットも更識先輩も胸が大きいし、ラウラと鈴のスレンダーな身体も可愛いし、簪は凄く健気に尽くしてくれるし……そうだ、響弥は雪菜さんとはどうなの?」

「ま、舞原ぁ? アイツはそんなんじゃないさ。何て言うんだろうな……泣かせちゃいけない? 護りたい? そんな感じだ」

「それが好きって事じゃないの? 好きな人を泣かせたくないっていうのも、護りたいっていうのも」

「そうなのかな……まぁ覚えとく」

「それが良いんじゃない? その内考えてみて」

 

一夏とは違って響弥は雪菜さんの好意に気付いているような感じ。

二人がいつ付き合うかわからないがそう遠くないうちに恋人同士になるだろう。

 

「おう、分かった。で、お前は胸派か尻派、どっちだ?」

「難しいね……僕はどっちかって言うと胸だね」

「いやいや、やっぱり俺は尻だ」

 

むっ、これは意見が別れた。

あの柔らかさと母性が詰まった胸がいいのに。

 

「なんで胸なんだ? 俺が女だったら肩ぜってぇ凝ると思うよ」

「だけどね響弥、あの豊満な胸に抱かれて頭を撫でられればわかるぞ。でも響弥はどうしてお尻なの?」

「ん~抱き締めたときに尻を撫でるような?」

 

あ~そうくるか。鈴を抱き締めたときにお尻触ったけど嫌な顔ひとつしてなかった。

 

「それでだ。お前は触るときどっちが多い?」

「シャルロットと先輩……響弥って更識家の養子だから本名知ってるんだよね?」

「知ってるぞ、更識刀奈だろ?」

「じゃあ、響弥がいるときは刀奈さんって呼ぶよ。それでだけどシャルロットと刀奈さんは胸で鈴とラウラはお尻。簪は半々だけど最近は胸かな」

「体型で触る場所を選んでいるのか」

「だってシャルロットと刀奈さんの胸を見ればわかるでしょ?」

「あぁ、デカいよな」

「一夏ももったいないよ。箒とセシリアさんも立派なだし、付き合えば触り放題で好きにすることが出来るのに」

 

セシリアさんも中々のサイズだが箒はともかくデカい。

束さんもそうだがあの立派な胸で抱かれたら理性がガリガリ削れて襲いかかってしまう。

まあ、一番は姉ちゃんだけどね。

 

(というか面談だから重苦しい話だと思って身構えたけど普通の学生が話してる内容じゃん)

 

一夏もこんな話をしていたのかな。もし、そうなら面談室じゃなくて部屋でいいのに。

 

 

 

 

「なあ、舞原」

「なんでしょうか?」

「講師としてこの世界にいるがここいる生徒はどう思う?」

 

部屋に戻って舞原にこの世界のIS学園について聞いている。

面談をして思ったことはこの世界の一夏は努力を怠らず、悠人の姿をみて努力をしている。

そして、なにより自分の立場やその責任について理解している。

複数の女を恋人にしている悠人は見た目通りの優等生で女に構って学業を疎かにしない。

 

「真面目に受けている人ばかりですね。授業をしているときも質問してきますし」

「模擬戦をしたが練度や実力は俺達の世界にいる一夏達よりも上だ」

「それは月日関係なくと言う意味ですか?」

「もちろんだ」

 

俺達がいる世界は夏休みはまだ始まっていないがこっちの世界だと、とっくに過ぎていた。

仮に同じ時期だったとしても悠人の世界にいる一夏達が上だと言える。

一夏は射撃をよく使っていて箒はまだ荒いが剣筋は悪くない。

接近戦が苦手なセシリアも部活で欠点を補っている。

鈴とラウラは追加武装をしていて簪は学年別トーナメント前に完成させたのでその分、強くなっている。

シャルロットはデュノア社でリベルテのデータ収集のために模擬戦をしたが舞原の支援を受けて換装している絶月に対してシャルロットのリベルテは武器換装は全て自身で行えるうえに素早く、コンマ差でシャルロットのほうが速い。

 

「山田君とは明日やるのですよね?」

「一夏達は俺達の世界(あっち)にもいるから対策は出来た。悠人について情報はあるか?」

「はい。スペックデータを確認したところ、高機動型の全身装甲機体。使用している装甲は特殊な物で実弾、実体剣を無効化してビーム兵器に対しても耐久力があります」

「おいおい、それってかなり頑丈じゃないかよ」

「それだけではありません。機体には核エンジンが搭載されて高火力のビーム兵器を制限無しで撃つことが出来ます」

「マジかよ、化け物だな」

「私もはじめて見たときはそう思いました。それに山田君の話によると機体の性能はあえて抑えて(・・・)いるそうです」

「抑えてる? どういうことだ?」

 

燃費が悪い高火力のビーム兵器を使っていてもエネルギーは無限に供給されるなら性能を落とさずに使えるはずだ。

それなのにどうして低スペックの状態にしている。

 

「フルスペックの状態で戦ったらシールドエネルギーと絶対防御を貫通して搭乗者ごと破壊するほどらしいです」

「おい、それって」

「はい、ISに乗った人でも簡単に殺すことが出来るのです」

 

なるほどな。本来の性能で戦ったら相手を殺すから下げて運用しているのか。

 

「フルスペックの状態で戦ってみたいな」

「あまりオススメしません。バックパックにあるビーム砲は武装の中で一番の火力を有してヤタノカガミとシールドドラグーンを使って防げるかどうか……なにより山田君は私達と同じような人にはなってほしくありません」

「……そうだな」

 

俺はお父さんの農園と家族を壊したデュノア社に復讐するため。

舞原は明日を生きるために人を殺した。

 

「悠人には俺達のように汚い人間にはなってほしくない」

「はい、みんなに慕われている山田君は綺麗なままでいてほしいです」




響弥が尻派なのは私の作品のみです

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