インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて   作:如月ユウ

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まだ試作段階ですが千冬と真耶の専用機を開発しました
これにて千冬と真耶の機体についてアンケートは終了します
コメントしてくださった読者様ありがとうございます
活動報告にて千冬の機体は暮桜を改修か新機体かアンケートしてます


【挿絵表示】


今年の投稿は終わりです
みなさん、良いお年を


72話 好みは幼馴染のお姉さん

鈴に発破をかけられてシャルロットに謝罪をして次の日には元通りになった。

 

「全員、揃っているわね。今日は高速機動についての授業をするわよ」

 

担任のエドワース先生の声がアリーナに響き渡る。

 

「この第六アリーナは中央タワーと繋がっていて高速機動実習として使われるわ。最初はクラス代表と二年生の代表が先陣切ってもらおうかしら?」

 

スタートラインには僕とサファイア先輩がいて、それぞれの専用機を装着している。

一年生の授業になぜ二年の先輩がいるのかというと派遣という形で教えることとなって1組と2組は刀奈さんが教えている。

 

「山田君、高速機動補助バイザーの設定は大丈夫?」

「ちゃんと変えたので大丈夫ですよ」

「しっかり後ろをついて来て」

「フリーダムは高機動型の機体ですから追い抜いちゃうかもしれません」

「おっ、言うね~後輩」

 

サファイア先輩の専用機である『コールド・ブラッド』は名前の通り、氷を使った機体で氷で出来た非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)が左右に展開されている。

ガンダムでも炎を使った機体はあるが氷となると、あまり見かけないので魔法みたいな感じに思える。

 

「いくわよ。レディ……ゴー!」

 

エドワース先生のカウントダウンで一気に飛翔して加速していくと流れる景色が一瞬で変わる。F1のレースカーを運転するときもこんな感じなのか?

 

「って、氷の壁!?」

 

追いかけていると目の前に氷の壁が出来ていて、スピードをさげてラミネートアンチビームシールドで防ぐと壁が薄いのが幸いなのかぶつかっても大丈夫で簡単に砕けて割れた。

 

「氷で作るって、そんなのありなんですか!?」

「障害物の製作は禁止とルールに書かれてないからね」

 

氷で形成した障害物を作り、避けながら中央タワーの外周へと進み、頂上から折り返し地点に突入するとき大きい氷の壁を作っている。

 

「またも面倒くさい真似を!」

 

ルプス・ビームライフルで壊して、そのまま併走状態のままスタートラインに戻った。

 

「はーいお疲れ、ふたりとも悪くなかったわよ。みんなも山田君と先輩の手本をよく見て学ぶこと。今年は一年生も参加するから訓練機組の選出をするわ。はい、駆け足!」

 

パンパンと手を叩くと生徒達は割り振られた訓練機に乗り込んでいく。

キャノンボール・ファウトは本来、二年生から行うイベントだが今年の一年生は専用機持ちが多いのでそれとは別に訓練機を使った一年生の生徒によるレースも行われる。

クラス代表である僕と一夏、鈴は専用機持ちなので訓練機側のレースは参加はせず、生徒の中で優秀な人が代理のクラス代表として参加する。

 

「よくついて来られたね山田君」

「あんな物を作るなんて、正直かなり焦りましたよ」

「柔軟な発想は大事だよ? 鋭くすれば剣や槍にもなるし、厚くすれば壁や盾にも使えて万能なのさ」

 

僕と簪対一夏と刀奈さんのタッグマッチで打鉄弐式の山嵐を使った高機動一斉射撃(ハイマット・フルバースト)をしたがあれは簪の協力があって出来るもので僕一人でなるとかなり限られる。

 

「今回のキャノンボール・ファウトは世界中が注目してるから頑張りな、後輩」

「はい、精進します」

「後輩達が卒業後、使える人材になるよう指導しますか」

 

訓練機に乗っている生徒に教えるようで僕から離れていった。

 

 

 

 

午前の授業を終えてお昼時となり、いつものメンバーで食堂に行く。

 

「どうしてフォルテちゃんが悠人君のクラスで私が一夏君のクラスなのよ」

「だって私達のクラスだと悠人君ばっかり構って授業にならない」

「簪ちゃんも織斑先生と同じことを言う……」

 

的確な答えに落胆してモグモグと食べる。

でも、サファイア先輩じゃなくて刀奈さんだったら僕だけに教えると言って近付いてきて、シャルロット達も対抗してきて授業にならない。

 

「悠人君ってその……女の子で好みのタイプってある」

「好みのタイプ?」

「たとえば料理が得意な女の子が好きとか、そうので良いの。なにかない?」

 

好きな女の子のタイプ。

鈴達と付き合うまでモテたこともないし、考えたことなかったな。

 

「料理は別に出来なくても僕は作れるから」

「髪は長いのと短いのどっちだ?」

「長いほうがいいかな。女の子らしいし」

 

ショートカットの女の子も悪くないが女の子はやっぱり髪が長いほうがいい。

 

「胸はどうなの?大きいほうがいい?」

「大きいほうかな。柔らかくて気持ちいいし」

 

姉ちゃんや千冬さん、束さんも大きいし、当たると緊張するが安心感もある。

 

「なによ……男ってみんな巨乳が好きなの」

「鈴……男はな、死ぬときはでっかいおっぱいに埋もれて死にたいんだ」

「おっぱいは柔らかいんだ。こんな堅いコックピットとは違うんだ……って言えば良いんでしょ」

 

鉄血ネタ、ダンジが戦死したときにシノが言った馬鹿らしくも切ない男の夢。

 

「悠人君って年齢差はいくつまでいける?」

「そこまでは考えてないけど小学生はさすがに犯罪だから無理ですよ」

 

小さい子供は嫌いじゃないが手を出したら犯罪。

俗にいうイエスロリータ、ノータッチ。

 

「年上の話になるけどナタルさんみたいな髪が長くて綺麗な人はタイプかな。イーリさんみたいなグイグイいく人も良いけどクラリッサさんも悪くない。あ、世話を焼きそうな人もいいよね。普段はちゃんとしてるけどプライベートは気が抜けたり自分しか見せないのがいいかも」

「髪が長い年上の人で料理下手でも問題ない」

「そして胸が大きくてだらしない。おい、悠人……それってどう見ても」

「千冬姉(姉さん)じゃないか!」

「あ~確かに千冬さんと束さんが好みかもしれない。外ではちゃんとしても家に居るときはしっかり休んでほしいかな」

 

一夏と箒の叫びに一度、考えてみたら千冬さんと束さんが好みのタイプだ。

二人は仕事が出来る人で千冬さんはカッコ良くて束さんは綺麗だけど家ではぐーたらしてる。

 

「お姉ちゃん、髪を弄ってるけど、どうしたの?」

「癖っ毛がすごいけど頑張って、髪を伸ばそうかしら」

 

容姿端麗、頭脳明晰、スタイル抜群。髪が短いことを除けば刀奈さんも僕のタイプでもある。

髪を伸ばした刀奈さんを想像してみると夫を立てるできる奥さんという感じで僕にはもったいないくらいだよ。

 

 

 

 

放課後になり、生徒会の仕事を終えて自分の部屋に行く。

 

「やっほ~ゆっくん」

 

自室に帰ると束さんがベッドに寝転がって『機動戦士ガンダムUC』を観ながらお菓子を食べていた。

しかも食べているお菓子はガンプラを塗装して乾くまで時間があるから暇潰しに作ってスティック状に切ったブラウニーでおそらく冷蔵庫にあった物を取り出したんだろう。

 

「ユニコーンを観ながら僕が作ったブラウニーを食べるのは置いといて、なにしに来たんですか?」

「ゆっくんの好きなタイプは束さんとちーちゃんだって聞いたから」

 

ただそれだけのために来たのか。自由翻弄というか誰にも縛られないというかこの人の考えは良くわからない。

 

「それでそれで、ゆっくんは束さんがお嫁さんでも全然平気なんだよね? 料理は駄目だけど、えっちなことなら満足させられるよ?」

 

ベッドから離れて身体を前屈みにして聞いてきて、はち切れんばかりの豊満な胸が重力によってしたに垂れて、ゆっさゆっさと動く。

シャルロットや刀奈さんよりも大きいその胸は僕好みの大きさでもし、束さんの言葉が本当で彼女がいなかったら触っていて、もしかしたらむちゃくちゃにしていてかもしれない。

 

(束さんってかなりデカいよな。何を食べたらそんなに大きくなるの? というか臨海学校のときに言うの忘れてたけど上の肌が丸見えですよ)

 

しかし、今は彼女がいて、これ以上増やすのは道徳的に悪いし、なにより複数の彼女がいる時点で最低な男というレッテルが貼られている。

 

「そっちの話は色々不味いのでごめんなさい。実は束さんに渡したいものがありまして」

「もしかして婚姻届け? ゆっくんは高校卒業してないけど結婚したいなら束さん的に全然オッケーだよ」

「いえ、前にISコアを造ってほしいと言いましたが出来てますか?」

「ばっちりだよ。それはもう完璧に」

「でしたらこの機体を造ってください」

 

データが入ったディスクを束さんに渡した。

デュノア社の第3世代の機体は開発期間が圧倒的に足りなかったのでガンダムの機体を組み合わせただけのニコイチ機体で装備も量産性が高い物を使用。

ラファール・リベルテを作ったあとは時間に余裕があるのでワンオフ機体にして装備も専用の物も作った。

 

「この中にゆっくんが考えた機体があるの?」

「造ってほしい機体はテーブルに飾ってますが詳しい内容はデータを確認してください」

 

テーブルに置かれているガンプラはラファール・リベルテのように量産に向けた機体ではなく、それぞれ違うガンプラで専用の装備を持っている。

 

「あと出来たらですが姉ちゃんの機体を最優先にお願いします。それと臨海学校に現れたガンダムの機体を使ってください」

「でも、あの機体は使ってほしくないんじゃあ」

「本当は嫌ですが姉ちゃんと千冬さんは最後の砦です。二人がいなくなったら抑止力になる物が消えて世界が無茶苦茶になるかもしれません」

 

亡国機業(ファントム・タスク)や全身装甲の機体であるガンダムの目的は一切不明でもしかしたら同じ組織かもしれない。

もし、そうなら世界最強(ブリュンヒルデ)である千冬さんとその最強と互角に戦える姉ちゃんに専用機が必要だ。

その機体はただの専用機ではなく天災である束さんがガンダムの機体を使って開発した機体でないといけない。

 

「機体ですがプロヴィデンスの機体を姉ちゃんの専用機にしてください。千冬さんは残った機体をふたつ組み合わせて僕はひとつで大丈夫です」

「本当にいいの?プロヴィデンスの機体がゆっくんの専用機じゃなくて」

「あくまでフリーダムが使えないときの予備機体です。僕の機体は最後にしてください」

「わかった、ゆっくんがそう言うなら束さんは何も言わないよ」

 

何を考えいるかわからないが僕は束さんを信じたい。

もし、亡国機業と手を組んだら僕は自分の意思で束さんと戦う。

味方が誰一人いなくても箒に憎まれようが覚悟はある。

 

「そろそろIS学園を出るけど、その前にお願いあるけどいい?」

「お願いですか?」

「少しだけ、束さんをぎゅう~って抱きしめてほしい」

「わかりました。どうぞ、来てください」

 

今までの束さんからしてあり得ないことを言ったが束さんも人間だし、何年間も独りで居るから辛いよね。

両手を広げてると吸い込まれるように抱きついてきて僕は腕で優しく包んだ。

 

(や、ヤバい。シャルロットと刀奈さんとは比べものにならないほど大きくて柔らかい)

 

むにゅむにゅと形を変えて僕に伝わっていく。

こんなことをされて何もせず寝るのは耐えられないだろう。今日はシャルロットの日だからこの欲望は彼女におもいっきりぶつけよう。

 

「ゆっくん、ありがとうね。あのとき……箒ちゃんの誕生日に箒ちゃんと話をさせてくれて。あれからたまに電話してくれて学園祭のチケットも渡してくれたの」

 

学園祭に来たときは不法侵入したのかと思ったが箒から入場チケットを貰っていたんだ。

 

「僕はただ二人の邪魔をしたくなかったのでその場から去っただけです」

「だけどゆっくんが」

「確かに束さんが僕を呼んで、僕が箒を呼びました。それはある意味、偶然かもしれませんが箒と話をしたいと思ったのは束さんが決めたことで偶然ではありません。違いますか?」

 

僕は舞台を用意しただけでその役を演じたのは箒と束さんだ。

その後はどうなったか知らないが二人にとって良い結果になったのは二人のおかげである。

 

「もう見つかるかもしれないから行くね。バイバイ」

 

腕を内側から押して開くと窓から飛び降りて部屋から出た。

ここってけっこう高さがあるが束さんなら大丈夫だろう。




悠人の好みのタイプをまとめますと

髪は長いほうが好き
料理は上手、下手は関係ない
巨乳好き
年齢は気にしない(小学生は除く)
世話を焼きたくなる人が好み

原作ISの女性だと守備範囲はかなり広い

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