インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて 作:如月ユウ
クラス対抗戦が中止して2日が経った。
僕が装着していたストライクだが書類を製作してもらい正式に僕の専用機になった。詳しく調べるとストライクの代名詞であるストライカーパックが新たに追加されていて
高機動戦闘用パックの『エールストライカー』
近接格闘用パックの『ソードストライカー』
遠距離砲撃用パックの『ランチャーストライカー』
以上の3つが新たな装備としてストライクに追加された。
その他のストライカーパックだが未だに不明でもしかしたら新たに追加される可能性があるとのこと。
「それじゃあ私はいくわね」
最後の荷物を持った更識先輩が僕の部屋から出る。
僕と一夏の部屋が個室になるようになったので同居人である更識先輩は部屋を出ることになった。
「少しの間でしたがお世話になりました」
「それ、出ていく私が言うことじゃない?」
「先輩には色々お世話になったので」
波瀾に満ちた暮らしだったが先輩に教えてもらったことは決して無駄じゃなかった。ある意味だけど。
「明日から一人だけど大丈夫?」
「いやいや大丈夫ですよ。小学生じゃありませんし」
「もしかして寂しくなったりしないよね?」
先輩が少しだけ様子がおかしい。簪さんとは仲が悪そうだからもしかしたら僕に相談相手になってほしいのかな?
「なにかあったら力を貸してくれますか?」
「それはもちろんよ! なにかあったらすぐ駆けつけるわ」
急に元気になったので驚く。
まあ、簪さんのことで大変なことがあったら協力しよう。
「それじゃあね悠人君」
「はい、ありがとうございました」
荷物を持った更識先輩は部屋を出て新しい部屋に行った。
◇
「それでどうなんだ?」
「どうってなにが?」
「IS学園のことだよ!」
6月の最初の日曜日、僕と一夏は五反田の家にいた。
「だから女の園の話だよ。いい思いしてるんだろ?」
「良いか悪いかと言えば半々だな。最近は落ち着いたけど最近の頃なんて女子の視線が痛いほど突き刺さってたんだし」
「けど、お前らはそれなりに良い思いしてんだろ? 主に下のオカズ的に」
「おいこら弾、こっちは大変だったんだぞ。相部屋の人が裸のエプロン姿だったし」
「おいマジかよ! 男が夢見るシチュエーションじゃないか! それであれか? ご飯にします? お風呂にします? それとも私? って言われた?」
「言われた」
「かぁ~! なんで俺じゃなくてお前らにISの適性があるんだよ」
「知らないよ。そのせいで合格通知が取り消しだし、IS学園に強制入学なんだから」
「悠人、弾。そろそろ『アレ』使うぞ」
「よーしわかった」
「俺らがいるから安心しな」
「いくぞせーの!」
「「「超高速! レールガン!」」」
僕達がやっているのはMGS PWで今やっているミッションはEXミッションのMBTK70 custom戦。
アメリカと西ドイツが共同で開発した戦車でのちに開発されるM1エイブラムスやレオパルド2の開発に大きく影響された兵器である。
ちなみに僕達の装備だが共通なのはバトルドレス(ヘルメット付)
僕は多弾重視でPKMとM202A1
一夏は連射速度重視でMG3とカールグフタフM2
弾は取り回し重視でM63A1とRPG7
そして最終兵器であるレールガンは一夏が持ち、僕と弾はレールガン用のダイナモを持ってきた。
「よし、もう一度!せーの!」
「「「超高速!レールガン!」」」
「お兄! お昼出来たからさっさと来なって何度も──」
扉を乱暴に開けたのは弾の妹である五反田蘭である。
「あ、蘭久しぶり」
「い、一夏さんに悠人さん!?」
「学園休みだったからお邪魔してた」
蘭の着ている格好だが長い髪を後ろに束ねてショートパンツにタンクトップというかなりラフな格好である。
「あの、よかったらおふたりともお昼食べますか?」
「お、いいの? ラッキー」
「悪いな蘭」
「いえ、売れ残った定食なので」
タイミング良く敵戦車を破壊したのでそうと決まれば食堂にいこう。
◇
「えぇぇぇぇぇ!悠人さん、鈴さんに告白されたんですか!?」
ショートパンツとタンクトップの服装から髪を解いて、半袖のワンピースに着替えた蘭は僕が鈴から告白されたことを聞くと驚いた。
五反田食堂で出された定食はカボチャ煮定食だった。この定食はけっこう好きなので出されたときは嬉しかった。
「悠人……もう彼女を作っちまったのかよ……」
弾が絶望しているような裏切りにあったような声をしている。
「僕自身も未だに夢なのかと思っているよ。鈴の告白だけど今は保留中にしてもらっている」
「保留ってどうしてですか?」
「ISを操作出来る男性だから世界中に狙われるからね。それらに対抗するためには強くならないと。まあ……もし、藍越学園に行ってたら告白を受けてたけどね」
今更ながらだけどね。もう過ぎたことだし、先のことを考えよう。
◇
「今日からISの本格的な実戦訓練をするわ。ISスーツが届くまでは学園指定のスーツを使うように。もし忘れた人は学園指定水着を着て訓練に参加してもらうけど、それも忘れたら……下着で受けるようにしようかしら?」
最後の部分をニヤニヤしながら言ってエドワース先生は僕を見る。
いや、スク水は100歩譲ってまだいいが下着はNGだから。下着でIS装着ってなんて羞恥プレイ?
「その手があったか……」
「その発想はなかった……」
いやいやいや、女子よ、納得しないでよ。そんな格好したら残りの人生、色々失う生活しないといけなくなるかもしれないから。
「あ、それともうひとつ今日は転校生を紹介するわ」
「「「えぇぇぇぇぇ!」」」
また転校生か。鈴に続いてまた新しい転校生がくるんだ。どんな人なんだろう。
「はいって」
「失礼します」
教室にはいってきた転校生はかなりイレギュラーな存在だった。
なぜなら──
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いかと思いますがよろしくお願いします」
僕や一夏と同じ、ISを操縦出来る
シャルロットは4組にはいります
ラウラは1組です
蘭と鈴ですがお互い違う人を好きになっているので関係は良好です