魔法少女&仮面ライダー育成計画 〜Episode of Mirror Rider〜   作:スターダストライダー

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先日、名古屋の「魔法少女育成計画展」に行って、様々な資料を観たり、商品を購入しました。割と充実した内容だったと思います。
近場でまだ行ってない方は是非行ってみては……?


52.ゾンビvsガンマン

カラミティ・メアリは、ムカついていた。

レアアイテム購入後に王蛇が、城南地区から離れて仮面ライダーか魔法少女を1人殺ってくるはずだった。彼女自身、彼ならすぐにやってのけるだろうと確信めいていた。それだけの実力がある事を、彼女は知っている。

知っていたはずだが、それから数時間後、拠点としているバーのVIPルームに転がり込んできたのは、腹部に刺し傷をつけたパートナーだった。かなり出血しており、彼が歩いてきた道には血が転々と滴り落ちていた。カラミティ・メアリが腰を浮かして何事かと尋ねる前に、王蛇は変身を解き、小机に置かれていた瓶の蓋を開けてガブ飲みした。すると男性の体は緑色に光ったかと思うと、傷がみるみるうちに癒えていった。30年という寿命を代価に支払って購入した『復活の薬』の影響だ。

まさかこうも早く使用する事になろうとは誰が想像できただろうか。いや、それ以前にもし復活の薬を購入していなかったら、次の脱落者は王蛇で確定していたのかもしれない。

その王蛇の変身者でもある男性は現在、大きないびきをかいてソファーに横たわっていた。久しぶりに思う存分暴れたという事もあって、すっかり寝入っていた。当分起きそうもない。

 

「……」

 

そんなパートナーの様子を、カラミティ・メアリはジッと見つめていた。その表情からは相当な苛立ちが見受けられる。

勘違いしてもらっては困るが、彼女はなにも、王蛇が誰1人殺せずに戻ってきた事に腹が立っているわけではない。その時の気分でコロコロと考えが変わる事も知っているため、途中で暴れるのをやめる事だってあった。

彼女が怒っているのは、もっと別の事だった。

 

『はいは〜い。どうしたぽん?』

 

ソファーの上で身を翻し、寝転んだ姿勢から座り直したカラミティ・メアリは、マジカルフォンでファヴを呼び出した。ファヴの呑気そうな声を聞きながら、カラミティ・メアリは単刀直入に要件を伝えた。

 

「王蛇に手を出した奴を教えろ」

『どうしてぽん?』

 

テーブルの上に置かれたマジカルフォンから、立体映像として出てきているファヴは、首を傾げる動作をした。

 

「王蛇があたしのパートナーだって事は、この街の魔法少女や仮面ライダーなら誰でも知ってる事。つまりあたしの存在を知っててあいつを殺そうとしたって事はさ。カラミティ・メアリを舐めてるって事だ。んな奴放っておいたら顔が潰れるだろ?」

 

そう。彼女が憤怒しているのは、自身への侮辱的行為が行われた事だった。カラミティ・メアリの許可を得て暴れに行った王蛇を殺そうとした事は、すなわちカラミティ・メアリや王蛇への侮辱に他ならない。特にカラミティ・メアリはこれを忌み嫌っていた。この事がこれ以上露見されてしまっては、他のメンバーが彼女を舐めるようになる。そんな事は断じて許されない。

そうなる前に、元凶を始末する。無論この手で。

 

『でもここで教えたら、ちょっとアンフェアな気がするぽん』

 

もちろんファヴはマジカルフォンを通じて各魔法少女の動向をチェックしている。故に王蛇を背後から襲った黒い魔法少女の事も当然知っている。

すると、そんなファヴの返答を聞いたカラミティ・メアリは不敵な笑みを浮かべ、口を開いた。

 

「フェアだろうがアンフェアだろうが、どうでも良いような顔してるくせによく言うねぇ。あたしがあんたらの考えに気づいていないとでも思ったのかい?」

『……』

 

白黒のマスコットキャラクターは、だんまりとなった。これ以上問い詰めても埒があかない。肩を竦めたウェスタン風魔法少女は、手に持っていたグラスに残っていたアルコールをマジカルフォンに垂らしながら、交渉した。

 

「……オーケイ。取引といこうじゃないか。あたしに情報をくれたら、あんたの望むように動いてやっても良いよ。悪くない提案だろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

翌日の晩。

倶辺ヶ浜の近くに位置する小学校の屋上から、黒い魔法少女『ハードゴア・アリス』は辺りを見下ろしていた。

昨晩、彼女は達成感に浸っていた。理由は、彼女も理想像とも言える、魔法少女スノーホワイトと仮面ライダー九尾をこの手で守れた事にある。自身の首を刎ねた王蛇が、もののついでとばかりに2人を襲おうとしたところを、パートナーの武器を用いて背後から突き刺し、2人を窮地から救った。その後王蛇と交戦し、王蛇が途中で多量出血の影響で撤退した時には、すでに2人の姿はなかった。隙を見て逃げ出したようだ。彼女自身が寿命を払って手に入れたレアアイテム『兎の足』は、手元から無くなっていた。辺りに落ちていないところから見て、スノーホワイトか九尾が知らぬうちに持っていったようだ。それを察した頃には、すでに彼女の首は元通りにくっついていた。

どんなに怪我をしても、瞬く間に怪我を負う前の状態に戻る。この魔法さえあれば、スノーホワイトや九尾を悪の手先から守れる。昨晩はきちんとした挨拶なしに別れてしまったが、今度会う時は、必ず挨拶だけじゃなくてお礼も言おう。

全ては恩を返す為に。そう決意したハードゴア・アリスが、改めて2人を捜索する為に場所を変えようとした、その瞬間。

どこからともなく銃声が聞こえてきたかと思うと、3発の大きめな弾丸がハードゴア・アリスの腹部に直撃。血や臓物をコンクリート式の地面に飛び散らせながら、アリスは倒れこんだ。

静けさが辺りを包む中、血の海に伏したアリスのすぐそばに、テンガロンハットを身につけた、ガンマン風の女性が降り立った。

 

「こいつが、ハードゴア・アリス、か。……フン。どんな魔法を持ってるのか知らないけど、高が知れてるってもんだ」

 

死体の尻を蹴り飛ばす女性……カラミティ・メアリはフゥっと息を吐いた。ファヴから王蛇を襲った魔法少女の名を聞き出したカラミティ・メアリは、スノーホワイトや九尾が担当していた地域の近辺を探し回り、ようやくアリスの姿を捉える事に成功した。何を急いでいるのか知らないが、彼女にとって格好の的だったアリスは、メアリが所持していた散弾銃『イズマッシュ・サイガ12』で問答無用に撃ち抜かれた。

王蛇も随分とつまらない相手に首を取られそうになったものだな、と呆れ口調で呟きながら、用は済んだとばかりに、死体に背を向けて立ち去ろうとした、まさにその時。

足首を掴まれた感覚がしたかと思った時には、カラミティ・メアリは地面にうつ伏せに横たわっていた。

 

「……!」

 

一体誰が、と口に出す前に身を翻して自分の足元に目をやって、そこで初めて自分の足首を掴んでいた人物を目撃し、思わず目を見開く。

足首を掴んでいたのは、ハードゴア・アリスだった。虚ろな目が、カラミティ・メアリを見つめている。そんなバカな、と口に出すよりも早く、アリスはメアリを近くにあるコンクリートの壁に叩きつけた。

カラミティ・メアリは呻き声と共に、口元から血が垂れている感触を感じた。そして改めてアリスを睨みつける。

確かに散弾は腹に直撃していた。事実、腹部から今なお流血が止まっていない。にもかかわらず、彼女は立ち尽くし、ゆっくりと歩み寄ってくる。その姿は、まさに西洋の死霊とも言われているゾンビの如く。

と、今度は目にも留まらぬ速さで殴りかかってくるアリス。メアリは間一髪のところで横に飛んで回避した。コンクリートに腕が突き刺さり、轟音が鳴り響く。瓦礫と化したコンクリートから腕を引き抜くと、アリスはマジカルフォンを取り出し、画面をタップした。彼女の手に握られたのは、黒い『ドラグセイバー』。敵がパートナーの武器を召喚したと判断したメアリは、同じくマジカルフォンを操作して、パートナーの武器でもある『ベノサーベル』を右手に持った。

そこから先は、ドラグセイバーとベノサーベルによる打ち合いが続いた。

 

「ハァッ!」

「……」

 

戦いの最中、カラミティ・メアリは舌を巻いていた。予想以上に動きが速く、そして力が強い。単純な腕力ならメアリを上回っているようだ。パワー面ならヴェス・ウィンタープリズンと互角。いや、それ以上か。それにしたって生命力ならまず間違いなくウィンタープリズンを上回る事だけは確かだ。内臓を飛散させてもなお、元気に動き回る。真っ向からの勝負では、長引くと不利かと考えたメアリは叫んだ。

 

「ベノスネーカー!」

 

その呼びかけに応えるように、近くの窓ガラスから、パートナーの契約モンスターでもあるベノスネーカーが出現し、ハードゴア・アリスに飛びかかろうとした。

 

「……」

 

それに対し、アリスは小声で何かを呟くと同時に、同じ窓ガラスから別のモンスターがベノスネーカーに背後から噛み付いた。

 

「何っ⁉︎」

 

メアリが目をやると、ベノスネーカーに噛み付いていたのは、黒い龍だった。それはまるで、龍騎の契約モンスターでもあるドラグレッダーを黒く染めたようなモンスターだった。

一瞬。その龍を見たカラミティ・メアリは以前戦った事のある龍騎の姿が頭によぎった。

 

「(まさか、あいつが近くにいるのか……?)」

 

彼のパートナーはトップスピードであり、ハードゴア・アリスと行動を共にしているという話は聞いていない。となると、どこからか援護しているのか。メアリは辺りを見回すが、そんな余裕はすぐに消えた。アリスが再びドラグセイバーを振るってきたからだ。

カラミティ・メアリとハードゴア・アリス。ベノスネーカーと黒い『ドラグレッダー』。2陣の戦いが屋上で繰り広げられる中、先に動きが見られたのはメアリとアリスの方だった。フェイントをかけられ、地面に仰向けで倒れたカラミティ・メアリに向かって、ハードゴア・アリスは飛び上がった。上空からドラグセイバーを突き刺そうという魂胆らしい。が、それこそがメアリの狙い。メアリはニヤリと笑うと、彼女の魔法『持ってる武器をパワーアップできるよ』を行使してからベノサーベルを上空に突き出した。下から上を狙う形で、ベノサーベルの先端がアリスの頭部に命中。それにより頭蓋骨や脳が弾け飛び、アリスは宙を舞って後ろに倒れこんだ。少量ではあるが、脳から飛び出た血がメアリの顔面に降り注ぐ。

 

「……っ。これなら」

 

再び起き上がったメアリは叫んだそこで息を呑んだ。頭を失ったはずのアリスが再び立ち上がり向かってきたのだ。顔が潰れているにもかかわらず、まるで見えているかのように、真っ直ぐとメアリに向かってくる。不意を突かれてしまい、ドラグセイバーがメアリの腕を掠めた。血が流れて痛みが走る事を気にする間もなく、メアリは距離をとった。

接近戦ではまともに勝てない。苛立ちながらもそう悟ったメアリは、ベノサーベルを放ると、サイガ12に持ち替えて撃ちまくった。マガジンが空になるまで撃ち続けた結果、アリスは損傷の激しい姿となった。普通なら目を背けてもおかしくない光景だが、メアリは一切気にしない。

否、それ以前に気にする余裕すらなかったと言うのが正しいだろう。何故なら彼女の目の前で、死体が意思を持って動こうともがいているのだから。

 

「くそったれがぁ……!」

 

トレカフを抜いて立ち上がったアリスめがけて撃ちまくり、弾がなくなったら次はAK。メアリはとにかく撃ち続けた。すでに小学校の屋上は血の大洪水となっている。銃口から煙が上がり、弾切れとなったところで、ようやくメアリは腕を下ろした。

これで死んだだろう、と思った矢先、肉塊と化した物が、ピクリと動いた。元が何だったのかも判別できないほどに破壊され尽くしたはずなのに。

 

「チィッ……! 調子に、乗るなぁ……!」

 

逆上したカラミティ・メアリは、腰につけておいた四次元袋から手榴弾を取り出し、ピンを抜いて肉塊に投下した。メアリはベノサーベルを拾い上げると、物陰に隠れ、数秒後には爆発音と屋上が崩れ落ちる時の轟音が鳴り響いた。魔法によって強化された手榴弾、もとい超兵器なら、さすがに死んだはずだ、思いながらも、念を入れてメアリは吹き抜けとなった穴から飛び降りて、教室の中央に立った。肉塊は、蠢いている。

 

「……!」

 

『無法者』と称される魔法少女のこめかみに、太い血管が浮かび上がった。魔法で殺傷力を高めたベノサーベルで切り刻み、バラバラに分解させた。幾つかのパーツは動きを止めたが、一番大きなパーツは動いている。そして、人型になろうとしている。

 

「ベノスネーカー!」

 

再び契約モンスターを呼び出すカラミティ・メアリ。今度は教室の窓から出現した。爆発が起きる直前に、ミラーワールドに逃げ込んでいたらしく、無傷だった。おそらく黒いドラグレッダーも同様なのだろう。

 

「こいつを溶かしな!」

 

メアリがそう命令すると、ベノスネーカーは指示通り、口から黄色い液体を肉塊に向かって吐き出した。どんなものでも一瞬で溶かしてしまう、強力な毒液が降り注ぎ、嫌な匂いが漂ってきたが、すぐに割れた窓ガラスから流れてくる風に吹き消される。

あまりにも強力故に、床に穴が空いて再び肉塊が落下した。メアリは、ベノスネーカーの毒液に加えて、持参しておいた濃硫酸(カラミティ・メアリ特製)を穴から垂れ流した。

そしてベノスネーカーと共に一階に向かい、穴の空いた地点に到達する。肉塊は、そこにはなかった。

今度こそ殺った。清々した気分に酔いしれ始めたカラミティ・メアリが額の汗を拭っていたその時、

 

『シャャャャャャャャャャャ!』

 

ベノスネーカーが吠えた。何かを見つけたようだ。メアリが視線を上に向けると、ベノスネーカーは濃硫酸や毒液が混じった海の中に目を向けていた。まさかと思ったメアリが視線を追うと、肉片が生まれ、くっつこうとしているのが見えた。

 

「……んだよ。何なんだよ、お前ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

眩暈がした。何かの間違いだと思いたかった。だが、現実は変わらない。たまらずメアリは四次元袋からガソリンを取り出し、肉片に向かって注いだ。そしてマッチを擦って投げ入れ、爆発に近い勢いで一気に燃え広がった。

次第に火は消え、燃えカスになった塊が、依然として動いているのが見えた時には、迷うことなくそれらを踏みつけた。が、まだ動く。

 

「……クックック」

 

と、ここでカラミティ・メアリの口から、笑い声が漏れ出した。ただし、それは歓喜に満ちたものとは全く違うものだった。

 

「ここまでコケにされたのは、あんたが初めてだよ、ハードゴア・アリスぅ……!」

 

ならば次なる一手は、と思ったところで、外からサイレンの音が聞こえてきた。明らかにメアリがいる場所へと向かっている。

 

「……派手に暴れすぎたか」

 

迎え撃とうかと思ったが、またアリスが復活して、妨害してくるとも限らない。そこでメアリは四次元袋からドラム缶を取り出し、一旦肉片をそこに詰め込んで、再び四次元袋に入れ戻すと、近くの窓ガラスからミラーワールドに入り込み、追っ手を巻いた。

ミラーワールドを進み、カラミティ・メアリが現実世界に戻ってきた場所は、小学校からそれほど遠く離れていない港だった。サイレンの音を遠くで耳にしながら、メアリは袋からドラム缶を取り出し、蓋を開ける。依然として肉片は動いていた。数が減っており、1つ1つが大きくなっているところから見て、急いだ方が良いと思ったメアリは、袋から粉状のセメントを取り出し、中身を全てドラム缶にぶち込んだ。続けて近くの蛇口から水を汲んで中に注ぎ込み、蓋を閉じる。これで後は海に突き落とせば良い。時間が経てば中のセメントはコンクリートのように固まり、例えドラム缶内で原型に戻ったとしても、コンクリートに埋められた状態では、息も出来ず、死に至る。

3度ベノスネーカーを呼び出したメアリは、海に落とすように命じた。いっそのこと、ミラーワールドに放っておこうかとも考えたが、それでは鏡という逃げ道が出来てしまう。やはり海中という、逃げ場のない所に沈めてやるのが一番だ。ベノスネーカーによって落とされ、海の底に沈んでいくドラム缶を見ながら、カラミティ・メアリは、今日の仕事は済んだとばかりに笑いながら、退散した。

近くの窓ガラスから、彼女のパートナーでもあるリュウガがジッと彼女を見ていた事に気づくことなく……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点に戻ったカラミティ・メアリは、疲れ切った表情で腰を下ろすと、ウォッカを口に含み始めた。

自分を散々コケにした魔法少女が行使していた魔法や、彼女を守るように現れた黒龍のモンスターの事も気になるが、1つだけ確かな事はある。

ハードゴア・アリスは始末した。これで間違いなく、この後ファヴやシローの口から、脱落者として彼女の名が挙げられるはずだ。そう、彼女は思い込んでいた。

……が、数時間経ってもマジカルフォンは鳴らない。アリスが海に沈められたあの段階で死亡しているなら、もっと早くアナウンスがあってもおかしくない。にもかかわらず、VIPルームの中は、依然として眠り続けている王蛇の変身者のいびきだけしか聞こえてこない。

と、なるとハードゴア・アリスは……。

 

「……」

 

マグナムを懐から取り出すと、テーブルに置かれていたグラスやボトルを全て撃ち抜くカラミティ・メアリ。口元はキツく結ばれていた。が、次第に緩み、そして明確な笑みへと変貌した時には、VIPルーム内に高笑いが響き渡った。空いた左手を頭に当てて、狂ったように、彼女は笑った。鬱屈が全身に溜まっていくように感じられる。

 

「ただ殺すだけじゃもう足りないなぁ! 派手に! 華やかに! 血が飛んで肉が散って! んな風にあいつらをぶっ潰せる祭りを、用意しとかないとねぇ!」

 

次にやるべき事は決まった。後は役者を揃える為の準備をすれば良い。それで、最高の舞台が整う。

どのようなステージを用意しようかと思考を巡らせようとしたその時、マジカルフォンから音が鳴った。ファヴとシローからのメッセージのようだ。どうせくだらない事しか教えてもらえないのだろうと思いつつも、気になって読んでみる事に。

が、書かれている内容に目を通したカラミティ・メアリは眉をひそめる事になる。

そこには……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脱落者……もとい死亡者として、2人(・・)の名が挙げられていた。

 

 

 

 

 




カラミティ・メアリってやっぱり小心者だなと思いながら執筆した回でした。

最後の方で出た2名の脱落者については、次回以降で明らかになります。

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