魔法少女&仮面ライダー育成計画 〜Episode of Mirror Rider〜 作:スターダストライダー
「……」
下から鳴り響いていたテレビの音も、今や聞こえなくなり、街の住民が寝静まる時間帯。
暗闇の部屋の中で、大地はベッドに横になってカードデッキを天井に向かって掲げている。月明かりに照らされて黒光りするカードデッキを見つめていた大地は、そこから1枚のカードを取り出した。左翼の絵柄と背景が白い、『SURVIVE』のカードが手元にあった。日暮れ頃にファヴとシローから通達があり、サバイブを提供されたのはマジカルキャンディー獲得数トップの九尾とスノーホワイトだった。
ラ・ピュセル、トップスピード、リップル、ライア、龍騎、ナイトといった、仲間と同等の力を手に入れた事は本来なら喜ばしい事なのかもしれない。が、今の大地には満足げな様子は伺えられない。
「(……これを使って、俺は……。何を、すれば良いんだ……? モンスター退治? 他のライダーや魔法少女を倒す?)」
後者は先ず、スノーホワイトは納得しないと考えている。ならば前者か、と思えど、モンスター退治なら今の状態でも差し支えなく戦えている。サバイブの有無はあまり関係ないと考えている。ならば……。
「……結局俺は、また迷ってるだけ、か」
どうやって小雪を魔法少女として再び奮い立たせるか。小雪の気持ちを受け止められるか。そんな疑問が頭の中を駆け巡る。
「(って、こんなに小雪の事を考える俺も、なんからしくなくなった気がすんだよな……。前の俺だったら絶対なかった考えだ。変わったのか、変えられたのか……)」
ため息を一つつき、カードをデッキに戻した後、枕元に置いて目を閉じる大地。
この力、どう使うか。大地に与えられた課題は、それに近いと言っても過言ではない。
ほぼ同時刻。スノーホワイトの変身者である小雪も、マジカルフォンに目を通していた。そこには大地が手にしたものと同じ絵柄で『SURVIVE』と表記されたアイコンがある。これを起動すれば、ラ・ピュセル達と同じ力を手に出来る。隣に並んで戦う事もある意味で可能だろう。
……だが。
「……こんなの、結局誰かと戦う事にしか使えない。そんな力、私は、望んでない……」
無論これから先、戦いが激しさを増すのは明白だ。敵は以前スノーホワイトを痛めつけたクラムベリーだけではないからだ。そうなった時、必要なのは『力』だ。今のスノーホワイトは優しすぎるが故に、戦いの場では仇となる。
分かってはいた。分かってはいるのだが、心の奥底で抵抗があるのもまた事実。
「……使う必要なんて、ない。使ったって、私は……」
向こうが、何を目的にサバイブを配布したのかはまだ見えてこないが、少なくとも思い通りには動きたくない。
小雪は静かにマジカルフォンをベッドの上に放った。
どれだけ抗っても、ライダーや魔法少女の宿命からは、逃れられない。力の片鱗を手にしているスノーホワイトに、その意味が分かる時は来るのだろうか……。
「……っ!」
榊原 大地は、逃げていた。ただひたすら、夜の街を当てもなく、後方より迫り来る異形から距離を置くために。
経緯は分かっていない。ただ、気がつけば外にいた、としか答えられない。この世のものとは思えない怪物が迫ってきていたと分かったのは、羽音だと分かる程に音が近づいてきてからの事だった。
「っ。何でこんな時に変身出来ないんだよ……!」
大地がそう悪態つくように、ポケットの中をいくら探っても、普段の学校生活の中でも肌身離さず持ち歩いていたカードデッキは手元に現れない。街灯のない街中でも分かる程にギラついた爪を見て、大地は一目散に逆方向へと駆け抜けた。
一本道しかない為、自分の足だけが頼りだった。追いつかれたら殺される。本能的にそう感じた大地は、余計な事は一切考えず走り続けた。
敵は空を飛んでいるらしく、上空から羽音が聞こえてくるのが、背中を向いていても分かる。そして同時に悟った。このまま逃げ続けても、向こうの方が速度はある。何れ追いつかれる。
大地は一度だけ後ろを振り向く。もう異形の怪物はすぐそこまで迫っていた。その怪物が爪を一振りすると、風圧で大地は吹き飛ばされて、近くの壁に激突した。
「ぐっ……!」
走り疲れた事と、背中にダメージを負った影響で、大地はすぐに立ち上がれなかった。その間に、怪物達は大地の前に群がる。
「(万事休す……ってやつか)」
戦う力もなければ、抵抗するだけの体力もない。怪物の中の一体が大地に迫り来る。もうダメか。そう諦めかけていた。
「そぉこまでだぁ!」
間延びした少女の声が聞こえてきたのは、ちょうど爪を振り下ろそうとしかけたタイミングだった。不意にその怪物が吹き飛ばされた。どこからか投げつけられたものが直撃したらしい。大地が目を凝らしてみると、地面に延びている怪物の傍らに、白い長方体の物が転がっている。
「枕?」
大地がその物質の名を呟いた直後、「しゅた!」という声と共に、先ほど枕を投げつけた人物が、大地の前に降り立つ。
その全貌を目にした瞬間、大地は自然と鳥肌が立った。大きめなパジャマの上着にハイソックス。雲のような飾りを身につけた、その容姿は、大地もよく知る人物だった。否、よく『知っていた』と言う方が正しいだろう。その少女とは2度と会う事はないと分かっていたが故に、彼女の登場に驚きを隠せない。
「仮面ライダーを苦しませる悪夢は、まとめて退治しちゃうよぉ!」
[挿入歌:おやすみパラレル]
大地が声をかける前に、少女は気合いを入れて、眉間に両人差し指を当てて、ポーズを決めると稲妻状にギザギザと折れ曲がるビームが放たれて、怪物達の半数を薙ぎ払った。生き残った怪物達達が少女に襲いかかるが、少女は難なく飛び上がり、地上に向かって叫んだ。
「ボルキャンサーく〜ん。お手伝いおねが〜い!」
すると、その呼びかけに応えるかのように、両手に鋭いハサミを備えた黄色のカニが、怪物達に飛びかかり、次々と殴り倒していった。大地はさらなる衝撃を受けた。
「ボルキャンサーまで……!」
『グルルルル……』
かつて、彼女のパートナーが使役していた契約モンスターは大地を守るように、怪物達を倒していく。
上空にいた少女は、仕上げと言わんばかりに懐からマジカルフォンを取り出し、操作した。彼女の右手に握られたのは、2つの銃口が並んで取り付けられた『バブルショット』。ボルキャンサーの隣に並び立ち、その銃口を怪物達の残党に向けてからトリガーを引いた。ボルキャンサーは口から、少女はバブルショットから『バブルシュート』を放ち、怪物達を全て一掃した。
唖然としていた大地だったが、すぐに我に返って、少女に歩み寄った。少しだけ声を震わせながら、その名を呟く。
「……ねむ、りん。なのか……」
「間に合ったみたいで良かったよかった」
欠伸を一つしながら振り返って、大地の無事を喜んでいたパジャマ姿の魔法少女を見て、間違いなく『ねむりん』だと確信を得た。
所変わって、真っ白な雲が絨毯のように果てしなく敷き詰められいる空間。四方八方が、雲で囲まれている。ねむりんが場所を変えようと提案し、移動したこの空間。現実的に考えても、こんな光景はどんな秘境でもお目にかかれない。
ならばここは、ねむりんが普段から活動していた夢の世界だろうと、大地は悟った。そして瞬時に理解できた。なぜカードデッキが手元に無かったのか。そして、もうこの世にいないはずの魔法少女が、目の前の柔らかいソファーに寝転んで、こちらを見つめているのか。
ただ、それでも疑問に思うところはあるようで。
「何で、俺の夢の中に?」
確かに彼女の魔法なら夢に自由に出入りできるから、夢の中に現れる事自体珍しくもないとは思うが、それでも悪夢にさらされている者は他にも大勢いるはずだ。そもそも、現実世界では一番最初に脱落し、真実を知らぬまま、息絶えた魔法少女がここにいる事が、大地にとって受け入れ難い事実だった。
一方でねむりんは大地の質問に、曖昧そうに答える。
「う〜ん。ねむりんもよく覚えてないんだよねぇ」
「?」
「何か特別な事があって、こんな風になっているんだとは思うんだけど、それが何か全然思い出せなくて……。それに、夢の中から現実世界に抜け出せなくなっちゃって……」
「(ひょっとして……)」
もしやと思った大地は、ねむりんに新たな質問……というよりも確認を取った。
「なぁ、ねむりん。もしかして自分がもう人としては死んでるって事、自覚してないのか?」
「……死んだ? 私が? まっさかぁ」
「……やっぱりそうか」
大地は項垂れた。予測はしていたが、日付が変わったタイミングで、運営側によって命をもぎ取られ、死に至った少女は、自分の死を理解していなかったようだ。
そこで大地は、ねむりんが死んでから今日に至るまで、現実世界で起きた事を洗いざらい全て話した。
「……ほぉほぉ。ねむりんが死んだ後で、現実世界ではそんな事が起こってたのかぁ〜。参加してなくて正解だったかな?」
「……ねむりんは、後悔してないのか? 何も聞かされずに死なされて……」
「う〜ん。それを言われちゃうとねぇ……。そりゃあ魔法少女を辞めたら、これからはニート卒業して就職しようかなって考えてはいたけど。やっぱり、夢の中で人助けするのが性に合うのも事実だしね。これはこれでアリだと思ってるよ」
「そうか……」
ねむりんは自身の現状には、それなりに満足はしているらしい。
「まぁそれでも不自由になったのは事実かもね。自由に夢の中へ出入り出来なくなったし。多分だけど、もう魔法少女か仮面ライダーの夢にしか行けなくなった気がするんだよね」
「? って事は、あれからも夢の中で活動は続けてたって事か?」
「うん。どうせ夢の中でしか動けないって分かってからは、また頑張るようにはしてたよ」
「それは何より」
ホッとした感じがした。それからふと思った疑問をぶつけてみる事に。
「ねむりん」
「んっ?」
「ねむりんは……。何で、生きてる頃は夢の中でしか活動しようとしなかったんだ? 現実世界でも、ねむりんの役に立てる事はそれなりにあったはずだろ? 常人よりは力はあったんだし……」
「う〜んとね」
ねむりんは体を起こし、大地の顔を真っ直ぐ見つめて答えた。
「ファヴにも似たような事を指摘されたんだけど。ねむりんはね。夢の中で同じ魔法少女や仮面ライダーが困ってたら助けてあげようって、自分の力を知った時から決めてたんだ。たまに失敗する事もあるけど、でもきっと役に立ってるよ。魔法少女や仮面ライダーが夢を見ていないなら、そうじゃない人の悪い夢をやっつけてるよ。宇宙怪人を改心させたり、殺された人を生き返られたり、こういうのって全部ねむりんにしか出来ない事だからね」
「じゃあねむりんは、良い夢を見させる為にずっと活動を……?」
「良い夢はね。疲れた人々の心にささやかな幸せをもたらし、起きてから1日の活力になってくれる……事だってあるんだよ。うん、正しい事が言えたと思う」
だから、ねむりんは夢の中で頑張れるんだよ。
そう締めくくったねむりんの言葉を聞き、大地は深く考え込んだ。彼女には、自分の役割が分かっていたから、死後も『人助け』を勤しんできた。ならば、今の自分に出来る事は……。
「……戦うぐらいしか、見つからないな」
自分はスノーホワイトのように優しくもないし、ラ・ピュセルやトップスピード、龍騎のように心が強くもない。リップル、ナイト、ライアのように迷いなく戦えるだけの自信がない。
出来るのは、戦って勝利を掴むことだけ。だが命を奪ってしまえば、それを勝利とは納得出来ない。そして何より、スノーホワイトがそんな事を納得してもらえるとは思えない。こんなバカげた戦いは、もう終わらせたい。が、どうするべきかが見えてこない。これ以上1人で悩んでも解決できないと思った大地はねむりんに問いかける。
「ねむりん。俺は、どうにかしてスノーホワイトに、自分の気持ちを伝えたい。どうやったら、あいつの心に響かせる事が出来るか、分かるか?」
「う〜ん……。対人関係の悩み事はねむりんの苦手分野だしなぁ……」
首を捻って考え込むねむりんは、枕をポフポフ叩いていたが、不意に何かを思いついたように起き上がった。
「それじゃあ、この人達に相談相手になってもらおうか。夢の中だから、登場させてあげられるよ」
そう言ってねむりんは両腕を前方にかざす。すると光が集まり、気がつけば4つの人影となって、その姿が露わとなった。大地は思わず叫んだ。
「! 先生! それに、雫さんに奈々さん、美華さんまで……!」
「大地君。随分雰囲気は変わりましたが、またこうして会えるとは」
そこにいたのは、香川 俊行、亜柊 雫、羽二重 奈々、そして霧島 美華。かつてチームとして活動し、九尾やスノーホワイト、ラ・ピュセル、龍騎にとって心の支えとなった人物達。そして今は、争いの過程で命を落とした者達。
ねむりんの魔法で具現化に成功したようだ。
「お久しぶりですね、大地君」
「夢の中に呼ばれた……という事は、私を含めてここにいる4人はもう……」
「そうなるわね」
雫の言葉に納得する美華。雫は隣にいた奈々に顔を向けて、その手を握った。
「すまなかった、奈々。君や美華に迷惑をかけたくなくて、独断で行動してしまい……。結局私は、何も守りきれなかった、という事だ」
「それはお互い様です。私も、雫がいなくなって、もう生きた心地さえしなくなって……。遅かれ早かれ、きっと雫のもとへ行こうとしてたわ。だからもう、自分を責めるのはやめましょう。それよりも今は……」
「あぁ、やるべき事があってここに呼ばれた。分かってるさ」
雫と奈々は抱きしめた後、ねむりんに向き直り、確認を取った。
「私達が彼の相談役になれば良いんだな?」
「うん。時々口出すかもしれないけど。後、4人も呼んで結構力使ったから、手短にね」
欠伸をしてからそう答えたねむりん。
彼らは雲で出来たソファーに座り、大地の口から、先ほどねむりんに話したように、その後の事を明かした。どれも4人にとって唸らせるような話ばかりだったが、それでも聞き逃す事なく現状を理解した。
「なるほどね……」
「結局、俺にはベルデを殺せなかった。みんなの仇を討ちたくて、それなのに……。最後の最後で、止まっちまった……。戦わなきゃって思ってたのに、それも出来なくて、しまいにはスノーホワイトを、パートナーを傷つけた……。情けない、ですよね。迷いに迷って、どっちつかずの存在になった俺なんて……」
「大地君は、それで良いと思いますよ」
「えっ」
不意に奈々が立ち上がり、大地の側に寄ってその手を優しく包んだ。
「誰だって道に迷う人はいます。初めからその道を知る人なんていません。自分の努力、他者からの教え。そう言った繋がりがあって、やっと道は決まるんですよ。私の場合は、そんな時に手を差し伸べてくれたのが雫だった。それだけの事です」
「彼女の言う通りです。私はあなたの担任として、あなたの成長ぶりを見てきたから、確信しているのです。あなたには、あなただけにしか出せない答えがある。それを支えるキーは、仲間と呼べる者達なのです」
「仲間……」
香川にそう言われ、脳裏に小雪らの姿が。
「君はもっと、仲間と打ち解け合う時間が必要だと思う。君は自分が思っているほど、孤独をひた走れるほどの力を持っていない。だから、ベルデを殺せなかったんだと思う」
「私は、こういうアドバイスとか苦手だから何て言ったら良いか難しいけど、少なくとも、私達はあんたの味方だって事は、分かってちょうだい」
美華が照れくさそうに言うと、次に口を開いたのは、ここまで成り行きを見守っていたねむりんだった。
「じゃあねむりんからも一言。そんなに悩むくらいだったら、自分らしいやり方で、相手にぶつかっちゃえば?」
「自分らしく……?」
「それは人それぞれですから一概には言えませんが、自分で納得出来るものこそが、一番ですよ」
「美華と同じ事になるけど、私達は君が選んだ『答え』に反対しない。何があっても、君の意見を尊重する」
「雫、さん……」
大地の中で、モヤモヤした何かが晴れ始めていくのを感じていた直後、辺りが雲に覆われ始めた。それを見て、ねむりんは口を開いた。
「あらら。もう時間か。残念だけど、ねむりん達はここでお別れだね」
「ねむりん……!」
「なんか今生の別れみたいな雰囲気になっちゃったけど、ねむりんは、これからも夢の中にいるから。また困った事があったら、会えるかもね。そんな時もあるから、みんなによろしくね」
「では、私達も行きましょうか」
「はい、先生」
まだ話したい事は色々あるが、時間も限られている。まどろみの時間は、間も無くその扉を閉ざす。
「大地君。これを」
雫が前に出て首元に手をまわすと、巻きついてあった黒いマフラーを外して、大地の首にかけた。
「これから先、辛い事が待ち受けているのは分かっている。そんな時は、これを見て思い出すと良い。何度も言うが、私達は君の味方だ。何があっても、私達は見守っている。肉体は滅んでも、魂までは消えない」
「頑張ってください。きっとあなたなら大丈夫。私よりもうんと強いんですから」
「正史や他のみんなにもよろしくね」
「あなたと小雪君が一緒なら、きっと、前に進めますよ」
「じゃあ、まったね〜」
ねむりんが手を振りながら呟くのを最後に、大地の夢の中での意識は途絶えた。
朝の木漏れ日を浴びて、仰向けに寝転んでいた大地の意識はようやくハッキリとし始めた。
こんなにも夢の内容がハッキリと思い出せるのは始めてだった。始めてなのは、ねむりんと面と向き合って話した事も、だ。どうやら彼女の魔法は特別らしく、死後もその効力は発揮されているようだ。
チャットでのやり取りを除けば、ねむりんの事はあまり知らなかった。以前小雪が夢の中で会って以来、仲良くなったと聞いていた。こうして会ってみると、中々に好印象な魔法少女だった。彼女がもうこの世にいないというのは、少し嘆かわしい事でもある。
不意に首元に、何かが触れている事に気付いた大地は、首元に手を伸ばした。毛糸のような感触があった。目の前に広げてみると、黒いマフラーだった。雫が別れ際に渡してくれたものとそっくりだった。
何故夢の中で行われた事が現実に影響したのかは定かではないが、何気なくそのマフラーを巻いてみた。冬にはもってこいのアイテムだったので、自然と体が温まった。単にマフラーの性能だけではない。そのマフラーからは、ねむりんを含めた5人の想いが込められている……ように感じていた。
「……あぁ」
息を吐き、そのマフラーに手を置く大地。まだ答えが出たわけではないが、1人ではない事を、大地は実感した。大切な繋がりが、ここに残っているのだ。
下の階から母親に呼ばれるまで、大地はマフラーに包まれたまま、朝のひと時を過ごしていた。
今回の挿入歌は、ご存知かもしれませんが、ねむりんのキャラクターソングにしました。単純に遊び心です(笑)