ジパング×艦これ ~次元を超えし護衛艦~   作:秩父快急

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航跡85:作戦開始

 

2月1日0530 だいせん 艦娘射出口

 

 作戦開始30分前。まもなく始まる作戦に備え、艦娘達(みらい かが さわゆき 赤城 加賀 翔鶴 瑞鶴 時雨 弥生)は出撃準備に入っていた。今日の天気は曇りで午後から雨。だか、作戦は予定通り開始された。

 

 「航空母艦 加賀出撃します。」

 艦隊の先陣を切って、加賀が一番に大海原に出た。それに続き、赤城を始めとする艦娘達が次々と出撃していく。今回の作戦は、ポートモレスビーに展開している敵基地を殲滅すること。先日の海鳥の観測データによるとかなり大きな飛行場が展開されてる模様だ。

 

 同時刻 みらいCIC

 「だいせんより、艦娘部隊の出撃を確認!」

 と、観測士官が話す。角松はCICのモニターを見ながら思っていた。(ポートモレスビーは敵勢力の大きな拠点だ。倒さなければ…。)

 「合戦準備!対水上戦闘用意!」菊池の掛け声と共にカーンカーンカーン!と、戦闘を知らせる鐘が艦内に鳴り響き、各水密扉が閉められる。先陣を航行する すずつき から「敵飛行場姫、航空機発進。」と、一報が入る。

 「対水上戦闘、CIC指示の目標!!攻撃始め!EA、攻撃始め!!」

と、菊池が叫ぶ。それと同じ頃、艦娘部隊も敵航空隊の発進を確認していた。旗艦の赤城が「一航戦、五航戦に命じます。各艦第一次攻撃隊順次発艦!全艦、対空、対水上戦闘用意!」指示を出す。

 「五航戦…。」

  「翔鶴、第一次攻撃隊!」

  「瑞鶴、第一次航空部隊!」

  「発艦します!!!」

 と、五航戦の二人が艦積機を上げる。

 「加賀、第一次攻撃隊発艦します!」

 五航戦の二人の発艦を見守った後、加賀と赤城は機体を爆走させた。

 

 「僕たちは対空警戒をしつつ、補佐に当たるよ!」と、時雨が主砲に弾を装填しながら話す。かが は潜水艦を警戒してSH-60Kを上げた。

「攻撃開始点まであと5分!」と、青梅が叫ぶ。

 ブロロロロロロロロ…。

 空母達が爆走させた九七艦攻や九九艦爆が敵機を捉えた。九七艦爆は九九艦爆護衛の機体を残し、急降下する。そして、激しい空中戦が始まった。

「我、空中戦に突入ス。」

 連絡機から電文を受けた赤城は部隊全員を見渡す。そして、護衛艦娘の みらい に尋ねた。

 「みらいさん!敵部隊の動きはどうなってます!?」

 「はい!ポートモレスビー沖20キロ 高度1300メートルで空中戦になってます!あっ、我々の爆撃隊が突破。飛行場姫へ向かいます!」

 (報告では、制空権は確保しつつある。その上、まもなく砲撃が開始される…。これは、勝てる…!)

 赤城は優勢であると確信し、第二次攻撃隊の発艦を指示した。

 一方の護衛艦すずつき は射撃開始ポイントに到達した。

「対水上戦闘~CIC指示の目標!主砲、打ち~方始め!」

 ドォン! ドォン!

「すずつき、攻撃開始!」

 と、みらいCICに一報が入る。

 (…GPS誘導を可能にしたヴォルカノ砲弾。これはもはや、ミサイルだ。)

 と、菊池は思った。その予想通り、ヴォルカノ弾は飛行場姫へ向けて飛んでいく。

「試射、第一弾用~意………だん~~~ちゃく!!!!」

 ヒュウウウウンンン

 飛行場姫が空を見上げると、すずつき から発射されたヴォルカノ弾が落ちてきた。そこへ間髪入れずに赤城達、九九艦爆による爆撃。その爆撃による光は30キロ離れたみらい艦橋でも見えた。

「おっ、おっぱじめたか!」

 と、尾栗が呟く。だが、その護衛隊群の遥か離れた水面下。青白く不気味な光が一瞬輝いた。

  


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