ジパング×艦これ ~次元を超えし護衛艦~   作:秩父快急

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航跡2:みらい着任

 

 

 一連の挨拶を終えたあと、みらいは横須賀鎮守府に所属する他の艦娘に挨拶するために提督達とグラウンドに出た。

「えー。ということで、本日付けで海上自衛隊DDH-182みらいは、我々横須賀鎮守府に配属となった。皆、仲良くするように。」

と、提督の声が響く。やはり、イージス艦の艦娘は珍しいのか…。他の艦娘達から色々と、疑問の声が上がり騒がしくなっている。「静かに!」と長門の声が響く。すると、辺りは静かになった。再び提督が口を開く…。

「みらいは自衛隊の護衛艦寮に入ってもらうことになるが……。」と言いかけたとき、

「みらいさん!!」と、どこからか声が上がり…猛ダッシュで、壇上に上がってくるオレンジ色の制服を着た艦娘がやって来た。

「まさか、しらせ…さん?」とみらいが呟く。

「みらいさん!!」と、その艦娘がみらいに抱きつく。彼女の名前は、南極観測船[しらせ]。元々、海上自衛隊の横須賀基地に所属しており みらい とは防衛大の同期生であった。みらいが行方不明になった際には、最後まで捜索活動の打ち切りに反対していた。

「あわわ ちょっと、しらせさん!?」

いきなり抱きついてきたので、みらいはかなり驚いた。だが、しらせの顔を見ると…。涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっていた。

「みらいさぁん。よがっだよぅ~。」

それもそうだ、2015年にみらいが行方不明になってからずっと会っていなかったのだから…。

 

「さてと、みらい。そろそろ護衛艦寮に…。」

と、長門が言いかけたとき…。

提督が長門の前に手を差し出した。

(ちょっと、待ってやれ…。)

長門が提督を見ると、そう話してるように思えた。それから、15分ほど経っただろうか…。みらいがグラウンドを見ると、先程まで沢山いた艦娘達が居なくなっていた。しらせが落ちつい着たところで提督が、「みらい、そろそろ護衛艦寮に移動するぞ。 しらせ!」としらせに声をかける。「みらいを護衛艦寮に案内してくれないか?」提督からの言葉に しらせ は「はい!」と元気よく答えた。

 

しらせと二人で護衛艦寮に移動する途中、しらせが、

「護衛艦寮には、他にも海上自衛隊の艦娘達がいるよ。」とみらいに話した。みらい達が護衛艦寮に到着すると、寮の入口には

 

[おかえりなさい DDH-182 みらい ]

 

と、大きな横断幕が掲げられていた。護衛艦寮は、シンプルな4階建てのちょっとしたホテルのような作りになっていた。しらせに案内されて、寮内の食堂に入る。

 

パパパン 

 

クラッカーの音が鳴り響くなか、食堂にいた艦娘達が一斉に

「みらい、おかえりなさい!!」と挨拶をする。

人数は10人程しか護衛艦寮に在籍していないがら自衛隊の仲間同士、仲良くしているようだ。しらせに案内されて、椅子に座る。デーブルの上にはご馳走が並んでいる。すると、しらせが…。

「みらいが知っている護衛艦も居ると思うけど…」

と、横須賀鎮守府に所属する護衛艦仲間を紹介し始めた。しらせが話すには…

 

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横須賀基地に所属している護衛艦娘は

・南極観測船 AGB-5003 しらせ

・イージス艦 DDG-181 ゆきなみ

・イージス艦 DDG-174 きりしま

・イージス艦 DDG-175 ほたか

・イージス艦 DDG-177 あたご

・汎用護衛艦 DDH-143 しらね

・汎用護衛艦 DD-125 さわゆき

・汎用護衛艦 DD-153 ゆうぎり

・汎用護衛艦 DD-157 せとぎり

・ 補給艦  AOE-422 とわだ

・ 補給艦  AOE-421 さがみ

・掃海母艦  MST-463 うらが

・空母型護衛艦 DDH-181 ひゅうが

・空母型護衛艦 DDH-183 いずも

・空母型護衛艦 DDH-184 かが

合計15人である。

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の中には、みらいの姉である ゆきなみの姿もあった。

「ゆきなみ姉さん!!」と、みらいはゆきなみに抱きついた。「みらい…お帰り…。」涙を流すみらいに、ゆきなみは優しく抱きしめた。二人が感傷に浸っていると…。

?「あわわわわわー!!!!」

ドッシッーン!!!!と、食堂の入口から大きな音がする。ほたか と しらせ が、入口へ向かうすると…電と雷、吹雪に白雪、深雪、しおい、飛龍が折り重なるように倒れていた。

深雪「痛ったーー!!」

吹雪「白雪ちゃん!くすぐったいから動かないで…アハハ(((*≧艸≦)ププッ」

しおい「あちゃー 」

電「飛龍さん、重いのですぅー 」

と、一番下敷きになってる電が叫ぶ

飛龍が「ごめんごめん(;>_<;)」と、慌てて降りる。

「…な、なにしてんの?」と、ほたか が呟く。

「ハハハ 」と苦笑いの吹雪。

「覗き見しなくてもいいのにw」と しらせ が話す。深雪が頭を掻きながら「いや~みらいさんって、どんな人なのかなぁーって思ってさ…ハハハ 」と話した。すると、ひゅうが がやって来て…。

「一言言って、入ってくればいいのにぃ~」奥にいる海上自衛隊の艦娘達から「みんなもこっちに来なよ~♪」と声がする。ほたかは「せっかく来たんだから、皆でご飯にしましょう。今日はバーベキューですよ 」と、話した。しおいが「やったー!( ≧∀≦)ノ」と歓喜の声をあげる。そして、DDH-182 みらい の復活記念パーティーが始まった!

 

 

 

< 艦娘達との交流 >

 

パーティー中、みらい は海上自衛隊を始め、帝国海軍の艦娘達と交流を深めていた。

「そういえば、あたごさんから聞いたのですが…」

「何?吹雪さん?」

吹雪はみらいの艤装について聞いてきた。

「みらいさんだけが積んでるトマホーク?って、どんな武器なんですか?」

「あぁ、トマホークね。」

他の帝国海軍の艦娘達も興味津々である。みらいはトマホークについて話し始めた。

「ええぇぇぇええ!!射程距離500キロ~!?」

あまりの射程距離の長さに驚きを隠せない吹雪。そして、追尾機能のアスロックに しおい は驚き127センチ砲の発射性能には飛龍が驚く。すると、ゆきなみ が、「どう?私の妹の強さは。」と胸を張る。「噂で聞いていたけど凄いなぁお前…。」と、深雪はみらいの艤装を触ってくる。深雪の触り方があまりにくすぐったく、「あんまし、艤装に触らないでくださぃー」と、みらい か叫ぶ。そこに、雷まで参戦してきたため…みらいは海鳥を発進させ、二人に演習用のゴム弾を浴びせる。

深雪「痛い痛い 悪かった、謝るから~」

雷「ごめんなさぁーいΣ(ノд<)」深雪達は寮の前で海鳥に追いかけ回されてる(笑)

「まったく?あの子達なにしてんのよ…。」と、ビールを飲みながら呆れている。

「あちゃー また、やってるよもう…。みらいさん、ごめんねぇ~ 」と、頭を押さえながら吹雪が呟く。

「で、どうしたらいい?」と みらい が吹雪に聞く。

「もう、撤退させていいと思う…。」

「ハハハ 」

少々、苦笑いのみらいと吹雪であった。すると、キッチンの方から とわだ と さがみ が「追加の料理出来たよー 」と、沢山の料理を持ってきた。中には、海上自衛隊で有名なカレーライスもあった。

「やったー!カレーじゃん♪」艦娘達から歓声が上がる。食事をしていると、飛龍がビールを片手にこんなことを海上自衛隊の艦娘達に聞いてきた。

「ところで、何でみらいさんは、DDHなんですか?」

「…えっ!?」

不意を突かれたみらい。すると、ひゅうが が、

「みらいは、艦識別の改定前に…ヒック!行方不明になったから…ヒック!イージス艦がDDGになったのをしらねぇの~w」ひゅうが が説明するが、完全に泥酔しており支離滅裂である。(´-ω-`;)ゞ

みらいは顔を赤くして黙ってしまった。

「じゃ、みらいさんもDDGに変更になるのですか?」吹雪が質問してくる。

「DDHはヘリ搭載型護衛艦、DDGはミサイル護衛艦どっちにするかは、みらいの好きなようにすればいいんじゃない?」しらせ が助け船を出してくれた。

「そ、そうですねぇ~ 考えときます…ハハハ」

結局、後日改めて考え直す事にしたみらいであった少々グダグダだったが、艦娘達の夜は更けていった…。

 

翌朝…。

気がつくと、みらいは寝室の二段ベットの上段で寝ていた。

「んっ、ん~ 」背伸びをするみらい。窓の外からは、朝日が差し込んでいる。時計を見ると、午前5時。少し早く起きてしまったようだ。下段ではしらせが寝息をたてて寝ている。ベットから降り制服に着替え。窓を開けると朝の清々しい空気が部屋に入ってくる。(…今日は、晴れそうだ。)朝日を見ながらみらいは、こう思った。せっかくなので、鎮守府内を散策しようと思い宿舎の外へ出る。宿舎を出て、ドックの方へ歩いていると向こうから誰かが走ってくる。

「あっ、みらいさん!おはようございます!」朝から走っていたのは、吹雪だった。「お、おはようございます えーと、吹雪さんでしたよね?」

みらいが聞くと「はい!」と吹雪は元気よく答える。

 

 

堤防の上に座った二人。そこからは朝日に照らされた海が綺麗に見える。

「吹雪さんって、特型駆逐艦でしたよね?駆逐艦の時の記憶ってありますか?」

と、吹雪に船の時の記憶を聞く。すると…。

「えぇ、太平洋で戦果を挙げていたことは覚えています。サボ島沖海戦で最期を迎えたことはあまり、覚えていないんです。」みらいは吹雪の言葉に驚いた。

「あの時、敵艦に近付きすぎて集中砲火を浴びて轟沈したって、艦娘になってから知ったんですよね… 」

と、頭を掻きながら吹雪はこう答えた。

「…そうなんですか。」と、みらいが呟いた。少しの間のあと、吹雪が「ところで昨日、みらいさんは太平洋戦争を経験したって言ってましたよね?」と、キラキラ✨した顔で聞いてくる。

「ぇ、ええ…。」と、みらいが返事したのもつかの

間。「船の時の私は見ましたか?」と、聞いてきた。

みらいはCICの記録を探ったが、それらしい記録はなかった。「ごめんなさい 記録が残ってないです。」慌てて謝るみらいに吹雪は、「いえ、こっちこそ無理な質問でごめんね 」ところで、みらいは一つ聞きたいことがあったのを思い出した。

 

「…ところで、吹雪さん?」

 

「はい!?」

 

 

 

 

「この基地に、大和さんは居るの?」

 

 

 

 

 

 

その言葉に、吹雪は驚いた。

吹雪は初期艦だった為に、提督から話を聞いていたが、海上自衛隊の艦娘達には伝えてなかった。だが、吹雪はみらいの目を見ると…何でもお見通しであるような目をしていることに気づいた。観念したように吹雪が、

「や、大和さんならこの基地に居ますよ…。ただ…」

「ただ?」と、みらいが疑問の声をあげる。

「…………只今、長期演習で呉の鎮守府に居るんです……ハイ 」その言葉を聞いたみらいは少しホッとした。

「…そっか、大和さんもこの基地に配属されてるのですね。じゃあ、戻ってきたら挨拶しないと。」

「・・・ってか、何でみらいさんは、大和さんの事を知ってるのですか?」と、慌てて吹雪が聞いてくる。だが、みらいの耳には入っていないようだった。それ以前に、聞いてはならないような感じだった。

 

キーンコーン カンコーン

 

起床時刻を伝える鐘が鎮守府じゅうに鳴り響く。朝礼を終えた艦娘達が次々と、大食堂に入ってくる。食堂には、お米のいい香りが広がっている。艦娘達はそれぞれのグループで分かれて食事している。

 

「みらいさぁーん!こっちこっち!!」

何処からか、しらせの声がしてその方向を見ると既に座席を確保しているしらせの姿が見えた。吹雪は提督の所へ行くと言うことで一旦別れ、朝食は ゆきなみ と しらせ と一緒に朝食を採ることにした。みらい 達が朝食を食べていると…。

「DDH-182みらい、至急、執務室まで来るように 」

と、長門が放送でみらいを呼び出した。それを聞き、みらいは急いで朝食を流し込み食堂を後にした。

 

 

 

 

コンコン

誰かが執務室の扉をノックする。

すると、提督が「どうぞ。」と返事をする。すると、みらいが入ってきた。椅子に座りながら提督が、

「みらい、朝早く呼び出して済まない。今朝早く海軍省から…近く、視察団が、来られる事になったんだ。まだ、日程はきまっていないが…。その視察団が来ている際に、演習を行うことになっているのだが、みらい。君に、新鋭艦の力を視察団に見せたいと、考えたのだが…大丈夫かな?」少しの沈黙のあと…。

「あ、はい!!大丈夫です!!」

と、みらいは慌てて返事をする。

「よかった。急な連絡で済まなかったな みらい。」と、窓の外を見ながら提督が話した。

 

コンコン!

 

ドアをノックする音がしたあと、吹雪がエプロン姿で部屋に入ってきた。

「提督!! 食器洗いおわりましたけど…あれ?」

提督と みらい …。何をしていたのか疑問に思った吹雪だが、とにかく食器洗いが終わったことを伝えた。

「吹雪、ありがとうな。あっ!そうだ、みらい!!」

と、提督が引き出しから分厚いファイルを取り出した。そのファイルには、「横須賀日誌」と書かれていた。「これは…?」と、みらいが疑問の声を出す。

「吹雪!これの事を説明してやってくれ 」と、提督が吹雪に説明を求める。

「あっ、この日誌ですが…私たち艦娘と提督との…一種の交換日記的なものです。帝国海軍組、海上自衛隊組。二つが関係なく、交代交代で日誌を書いてるんです。」と、吹雪が日誌について説明する。

「へぇ~日誌ですか(・o・)」

と、感心した様子で みらい は日誌をめくる。

艦娘達が書いてるいるのだが、人それぞれの個性が出ていた。駆逐艦達は可愛く書いてあり、落書きなども所々にあった。対して、戦艦達は豪快に書いていたり、落書きだらけで意味不明になっていたりする。また、空母メンバーは…。綺麗に書いている人も入れば、絵で表現している人など、個性豊かな日誌になっていた。勿論、自衛隊組の日誌も色々な事が書かれていた。

 

「ちなみに担当する日には<秘書艦>という形になって、基本的には提督と一緒のスケジュールで行動します。朝食前に提督室に取りに来て、就寝時間前に同じ場所に返却します。書く内容は個人個人、思ったことを書けば大丈夫です。まぁ、簡単な日記。みたいなものかな?」一通りの説明を終えた吹雪は、こんなことを提案してきた。

 

「あの、みらいさん?せっかくですので、今日は一緒に日誌を書いてみませんか?」

 

 


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