野蛮な男の生きる道(第3話までリメイク済)   作:さいしん

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※重大警報※

ISって武器を使わずパンチとかキックで攻撃すると
お互いのシールドエネルギーが同等値削れるってこれマジ?

すまんっっ!!!!!!
改変させてください!!

ああっ物を投げないでっ
ご都合主義とか言わないでっ!!!

いや、本当に申し訳ないです。
こんな子供騙しでも良ければ読んでいってください


第18話 狂者--クルイモノ--

「...ん?渋川もう良いのか」

 

セシリアと一夏の試合から5分が経過したところで、恭一は出て行こうとする。

 

「ええ、織斑君はまだ初期設定なので何とも言えませんが、オルコットについては事前に調べたデータと照らし合わせるだけだったので、もう十分です」

 

そう言うと待機室へ恭一は向かった。

.

.

.

『勝者---セシリア・オルコット』

 

「...織斑は負けたか。まぁ当然といえば当然か。専用機持ちに素人が勝てる程、上手い話は無いってか...」

 

そう呟きピットへ行くと千冬が待っていた。

 

「打鉄とラファール、お前はどちらの訓練機を選ぶ?」

「打鉄で」

「ふむ。武装は近接ブレードとアサルトライフルか」

「全部外してください」

「...予想はしていたが、本当に格闘のみで戦うつもりか?」

「ええ、そのつもりです」

「分かっているとは思うが、武器を使用しなければ攻撃したお前のシールドも減るんだぞ?」

「それはこの間の入学試験の時に体験しました。確かに殴り蹴りをした時にこちらのシールドは減りましたね。だが...」

 

ニヤリと嗤う恭一

 

「絶対防御システムの介入は、強い攻撃を受けた側の方が遥かに作動するようになっている事も確認済みです」

 

それに---

 

俺の拳技の威力...有象無象と---

 

同じに思われちゃあ困るッッ!!!

 

「渋川恭一...出るッッ!!」

「ああ、暴れてこい!!...思う存分な」

 

恭一の背中を見届けながら千冬は思う。

 

(世界初だろうな。武器を使わず、己の格闘術のみでシールドを吐き出しながら戦う者など---)

 

 

________________

 

 

 

「あら...ようやく出て来ましたのね。奥でガタガタ震えていると思いましたわ」

「........?」

 

いつも通り恭一に辛辣な言葉を投げかけるセシリアであったが、何か違和感を感じた。

 

「折角、私の試合をご覧に差し上げましたのよ?何かそれなりの対策は出来まして?」

「ん?ああ、5分で見飽きちまって待機室に居たわ」

「んなっ...やはり貴方は一夏さんとは違い、ただの出来損ないのようですわねッッ!!!」

 

「...一夏?名前で呼んでたっけ...?」

 

(なんだ?俺は何をセシリアから感じている?)

 

---いや、違う何も..感じない...?

 

「墜ちなさいッッ!!!!」

 

ッッ!?!?!!!!

 

セシリア・オルコットの専用機『ブルー・ティアーズ』

 

特徴の1つにビット機が搭載されてある。

 

射出された4機のビットから放たれたレーザーは全弾---恭一に命中した。

 

「がああああああああッッ!!!!!」

.

.

.

「なっ..何やってんだよ!!どうして避けなかったんだ!?」

 

一夏が驚きの声を挙げるが、それ以上に真耶と千冬は驚愕していた。

 

「ど、どうして避けなかったのでしょうか?彼の戦闘スタイルを考えるとこの被ダメージはかなり不利に...」

 

困惑しながら真耶は千冬に聞いてみるが、聞かれた千冬もありえない、という顔をしていた。

 

(違う...ここを出る時と被弾する前の表情がまるで違う....どうした恭一?)

.

.

.

俺は...被弾したのか?

戦いに....集中しなけれ..ば

 

くっしかし...オルコットの眼が気になるッッ

 

何故あんなにも俺を惹きつけていた眼が...。

 

「おーっほっほっほ!!!避ける事も出来ず全て被弾ですか!まぁ当然ですわね♪このようなFの人間が一夏さんと同じ動きなど出来る訳ありえませんものっ!!」

 

セシリアの嘲笑にアリーナに駆けつけていた他の生徒達も彼を笑った。

 

「うわぁだっさぁーい」

「織斑君はあんなにカッコ良かったのにねぇ!」

「モノが違うのよモノが」

.

.

.

渋川恭一はセシリア・オルコットという存在を大いに評価していた。

 

散々自分達を見下した発言をしていたのに?

 

実際、クラス代表者を選ぶ際に馬鹿にしてきた女子生徒2名は、あっさりと恭一の餌食となった。

 

そんな彼が何故セシリアだけ敵視しなかったのか。

 

『私がわざわざこの様な島国まで来たのは、IS技術の修練を積むため、そして誇りを守るためですわ!!』

 

恭一はセシリアの瞳の中に大いなる意志と心意気を感じた。

だから彼女が気になった。

篠ノ之束にも調べてもらった。

セシリアの瞳の中で燃える意地の心底を知りたくなった。

 

 

---誰よりも強くなってみせる!!!

私がオルコット家の誇りを守ってみせるッッ!!!!

 

 

恭一は今のセシリアからは、そんな気概は感じられなかった。

 

在るのは

 

---これまで幾度と無く相まみえた凡愚と同じ

 

 

________________

 

 

 

「はぁ...これじゃぁブルー・ティアーズが奏でる円舞曲には程遠いですわねぇ」

 

今まで無反応だった恭一が起き上がる。

 

「たった1つの試合で蚊トンボを獅子に化けさせる事もある」

「は?」

「逆もまた然り---気高き者を凡愚に成り下げる事もある」

「...何を仰ってるかサッパリですわ。時間の無駄です。墜ちなさいなッッ!!!!!」

 

(もはやお前は喰う価値すら無くした...)

 

先程と同じようにブルー・ティアーズから光の粒子が4本伸びてくるッッ!!!!!

 

---が、事も無げに避ける恭一。

 

「なっ...まぐれですわ!!!」

 

(武道家としてもIS乗りとしても相手はしない。狂った者に弄ばれろ)

 

ビット4機のレーザー光線に加えさらに大型のレイザーライフル『スターライトmkⅢ』を召喚。

四方+1による全方向からレーザーを恭一に向け降り注がせた。

 

しかし、それでも全て避けられてしまう。

しかも最小限の動きで

.

.

.

管理室で見ていた一夏は

 

「す、すげぇ...」

 

今まで恭一の事など眼中に入れてなかった箒ですら

 

「全て...予測しているのか?」

 

武道を嗜んでいる箒だからこそ分かる。

カメラで観ているから辛うじて分かる。

渋川はオルコットが放つよりも僅か前に動いている...。

あの動きは一朝一夕で出来るような動きではないっ!!

 

「...でも、最初の被弾が大きすぎます。渋川くんにとって、まだまだかなりキツい戦いになりそうですね」

 

(表情がまた変わった...?しかしあの表情は....一体、何がお前に起こっている恭一?)

 

千冬の難しい顔を見た一夏と箒は、恭一が崖っぷちにいるのだと思った。

.

.

.

「..........」

「くっ...当たりなさい!!!」

「..........」

 

徐々にスピードを上げ近づいてくる恭一。

 

(もう少しですわ...引きつけて引きつけて)

 

私の間合いに---

 

入ったッッ!!

 

「甘いですわよッッ!!!ブルー・ティアーズはもう2機ありましてよ!!!!!」

 

得意げに隠し持っていた弾道型ミサイル2機を放つ、が

 

(それはデータで見ている)

 

当然、恭一は軽々と避け今度は---

 

恭一の間合いに入るッッ!!!!

 

「いっインターセプター!!!!」

 

近接用ショートブレードを召喚させ衝撃に備えるが...攻撃がこない?

 

彼は...?

 

恭一はセシリアから距離を取り、アリーナの中央まで戻った。

 

「な...どういうつもりですの?まさか情けをかけたつもりですか!?」

 

観客席にいた生徒達も不思議に思った。

最初は無様に被弾し、倒れた恭一の姿を笑ったが、起き上がってからはまるで舞のようにレーザーを避け、簡単に間合いに入ったのだ。

もはや、そこにいる者は彼がIS適正値『F』だという事を忘れてしまっていた。

 

「あぁもうっ!!渋川君いまチャンスだったのに!!」

「どうされたのでしょう?切羽詰った、というより余裕を持って後ろに引いて行ったように見えましたが」

「うぅぅ..分かんない、分かんないけどしぶちーガンバれええええッッ!!!!」

 

「........」

「また無言っ.....何とか仰いなさいな!!!!!!」

 

すると、何を思ったのか恭一は己のISで身に纏っているISに衝撃を与えた。

 

「なっ...何をしていますの!?」

「ええぇぇえええ!!何やってんだよアイツ!!!!」

「渋川.....」

 

ガンッ...ガンッ.....ガンッ..

 

「こんなモンか...」

「あなた...どういうつもりですか?」

「山田先生...俺のシールドの残高を発表してください」

「えっ...良いんですか?」

「ええ、お願いします」

「渋川君の残りシールド...1、です」

 

周りがざわつく...。

 

「だからっ!!どういうつもりとっ...何してますの?」

 

セシリアが驚くのも無理ない。

恭一は右腕を上げ...上げた右腕部分に纏っているISのみを解除した。

 

「部分解除?それがどうし....え?」

 

ギゥゥゥゥ.....

 

拳を握り締め

 

グググググ......

 

力を右腕のみに集中させ

 

ギチギチギチ......

 

「うわぁ...すっご~...」

「なんて力こぶなの...まるで金属みたい..」

 

「があああああああああッッ!!!」

 

---一気に地に落とすッッ!!!!

 

バゴォォォォォォォンッッッ!!!!!

 

ひっ うひゃあ! うわわっ!!

 

「こっコンクリートに穴が...大地がひび割れ....」

 

現実を受けきれていないセシリアだったが、恭一はお構いなしに告げる。

 

---三度目だ

 

「えっ...?」

「これから2度お前に近づく。迎撃は自由だ」

「なっ...意味が分かりませんわ」

「俺は2度目まではお前に攻撃しない。お前はその間に俺のシールドを後1削れば良いだけだな」

 

---だが

 

「3度目はこの拳をこのままお前の顔面に放つ」

「えっ...ど、どういう---

「威力は見た通りだ。どうなると思う?鼻は粉砕され前歯は総折れ、顎も粉砕だな。お前の端正な顔はあと数分で見納めだ」

.

.

.

「なっ...何言ってんだよ恭一の奴」

「こっ..これは...渋川君の狙いってまさか」

「ふっ...どこまでも面白い奴だ。魅せてみろきょっ...渋川!!」

 

(今、千冬さん渋川の事名前で呼ばなかったか?)

.

.

.

---始まりだ

ゆっくりと...しかし確実に近づいてくる恭一

 

「くっ...ブルー・ティアーズ!!!!!」

 

あっさりと間合いに入られてしまう。

しかし、公約通り恭一は攻撃せずセシリアの横をすれ違うように通り抜けた。

 

その瞬間

 

---プライベート・チャンネル---

 

「チャンスはあと2回...」

 

囁くような優しげな声がセシリアにのみ届く。

全てを理解してしまった。

拳を放たれた自分が想像出来てしまった。

 

「ひっ..ひゃあああああああああああああ!!!!!!」

 

ブルー・ティアーズにスターライトからレーザーを放つがセシリアの攻撃は最早。

 

最早、円舞曲(ワルツ)などと上品なモノから程遠いモノに---

 

「来ないで来ないでええええええええええ!!!!!!」

「...次で..お前は....終わる.....」

「ヒッ...ひいあああああああああッッ!!!!!」

 

乱射するセシリアに尚も優しい声が届く。

 

10...9...8...

 

セシリアの攻撃を避けながらワザとカウントダウンを聴かせる。

恋人への愛を囁くように---

 

 

7...6....

 

「やめ、やめっ...」

 

5...4....3....

 

「おねがいします.....ゆるしてっ......」

 

2...1....

 

セシリアの祈りは無慈悲にも恭一には聞き届けられず、恐怖のイメージを纏った拳が今ッッ!!!!!!!

 

 

「ヒッ....」

 

ガクンッ

 

 

「...確実にくる恐怖---人はその待つ時間にこそ恐怖する.....ってな」

 

 

既にオープン・チャンネルにしてからの言葉だったが、セシリアにしか理解出来ない言葉であろう。

 

決して襲ってくる事の無い拳...。

セシリアは恐怖から逃れるために現実を投げ出し、気絶という安息の地に逃げた。

 

---結果

 

セシリア・オルコット---無傷のまま試合続行不可

 

よって

 

『勝者---渋川恭一君』

 

アナウンスが流れると

 

『わああああああああああああ!!!!!』

 

観客席から熱狂した声が響いた。

 




しぶちー、やっぱり狂ってるじゃないか(呆れ)


ご都合改変

①恭一くんのISを纏った攻撃やべぇ
②纏ってなかったらもっとやべぇ

前世から続く鍛錬の賜物って事で
許してください何でもしますんでッッ!!!!

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