野蛮な男の生きる道(第3話までリメイク済)   作:さいしん

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一日目よりも二日目が、というお話



第弐拾話 絢爛騒乱夜騒ぎ

時刻は16時を少し回った頃。

IS学園の生徒達は今、其々の場所にて体験学習の真っ最中である。

 

「みなさーん、焼き上がりをイメージする事が大事ですよ~」

 

「「「「 はーい 」」」」

 

真耶の言葉に元気良く生徒達が返事をする。数ある体験学習の中で恭一が選んだのは陶芸体験で湯呑を作るモノだった。

 

「しっかし土を練る処から始めるなんて、本格的だよなぁ」

 

恭一の隣りで一夏もせっせと土を練っていた。このコースを選んだのは恭一以外のたんれんぶメンバーでは一夏、ラウラ、鈴、簪の4人である。

 

「土を練るのは得意だぞ!」

 

流石は母国ドイツのゲーム『バルバロッサ』で鍛えただけあって、恭一の左隣りに居るラウラは手馴れたものだ。

 

「いいですか、みなさーん。粘土の表面と中を同じ硬さにして、中の空気は抜かないとダメですからね~」

 

「「「「 はーい 」」」」

 

焼き物を作るための第一歩は土作りという訳である。皆が楽しそうに練っている中で、一人の少女の表情は少し冴えていなかった。

 

(何で一夏も此処に居るのよ! アイツに手作り湯呑をプレゼントしようと思ってたのにぃ!)

 

地団駄を踏んでいるのは鈴だった。どうやら鈴は一夏の湯呑を作るために、この体験学習を選んだようなのだが、当の本人が嬉々として参加しているので、鈴からすればやるせ無い気持ちで一杯らしい。

 

このままでは、鈴が選んだ理由が水泡に帰してしまうのだが、そこは凰鈴音。恭一も認めた春麗を超える格闘中華娘っ子は伊達では無い。

 

(このまま泣き寝入るアタシじゃないわよ)

 

「い、一夏ッ!」

「どうした、鈴?」

 

一夏の所までやって来た鈴は、その勢いのまま

 

「アンタの湯呑はアタシが作ってあげるから! 一夏はその......あ、アタシの作ってよ!」

 

(これならアタシも上げられるし、一夏からも貰える。一石二鳥ってね!)

 

プレゼント作戦から、プレゼント交換作戦に格上げしたのだった。

 

(......鈴が攻めてる。ふぁいとー)

 

恭一の対面で寡黙に土を練りながらも、心の中で応援する簪。後は一夏が二つ返事で頷けば万事解決なのだが

 

「なんで?」

 

恋する乙女の気持ち遮断フィールドを搭載している一夏が、簡単に堕ちる筈が無かった。

 

「ぐっ......なんでって、それは」

 

一夏との形が残る思い出が欲しいから、なんて言える訳ないでしょ!

いつもなら、こんな時に援護射撃してくれる箒も居ないし。

一夏も納得するような言い方が浮かばないから、勢いに任せて言ったのに、このままじゃ―――

 

「いいじゃねぇか、織斑よぉ」

 

言葉に詰まる鈴に助け舟を出したのは

 

(.......恭一?)

 

既に土練りの段階を終えて、湯呑の底作りの作業に入っている恭一だった。

 

「俺が作ってンのも箒へあげる分だしよ」

 

実は恭一も鈴と同じ目的だったのだ。最初は千冬の分も作ろうと思っていたのだが

 

「私も教官に喜んでもらいたいからな。がんばるぞ~!」

 

ラウラが千冬に自作湯呑をプレゼントしたい、という事で今回は譲ってある。

 

「私もお姉ちゃんの湯呑を作ってるよ」

 

簪も学園に残っている楯無のために、この体験学習を選んだ一人だった。

 

「それによ、織斑。自分が使うってなると、無意識に甘い作りになっちまうもんだ。誰かの為にってなれば、良いモンが作れそうな気にならねぇか?」

「......そういうモンか?」

「そういうモンさ」

 

恭一が言えるのは此処までである。

 

「......上手く出来なくても怒らないでくれよ?」

「えっ、ええ! アタシも初めてだし、凄いのは作れないかもだけど」

「んじゃ、俺も頑張って出来るだけ良い湯呑作るからさ、後で交換しようぜ」

「っ......うん!」

 

プレゼント交換作戦に無事移行完了。

鈴は自分の席に戻る前に、恭一の近くまでやって来ては

 

「ありがとね、恭一」

「ハッ、なんのことやら」

 

面と向かってお礼を言われるなど恭一からすれば、こそばゆい事この上無い。軽口でとぼける位が丁度良い。そんな少年の想いを鈴も汲んでいる。それ故に必要以上に言葉を付け足す事はしない。

 

「アンタもう、ネアンデルタール人を超えてるわ」

 

恭一と鈴だけが分かるキーワード『ネアンデルタール人』。

 

(箒と千冬さんに大分、そっち方面を鍛えられたみたいね)

 

もう恭一に恋愛指南書は要らないんじゃないかしら?

一夏に譲ってくれないかな、安心と信頼の実績だし。

 

「成程な。確かに今の俺は既にネアンデルタール人を超えた超(スーパー)ネアンデルタール人だ」

「は?」

「だが俺は超ネアンデルタール人を超えた超ネアンデルタール人をもう一つ更に超えた超ネアンデル「スーパースーパーうるさいわよ!」最後まで言わせてくれよぉ」

 

ネタを知る簪が笑ってくれた事が、まだ救いだった。

 

 

________________

 

 

 

色々と試行錯誤はあったものの、無事に陶芸体験学習を終えた恭一達は旅館へと再び戻って来た。各々が作った湯呑は現在、窯で本焼き中である。完成には明日まで時間が掛かる、との事だ。

 

「失礼しますわ!」

「......やあ、恭一」

 

夕食までの時間を部屋でのんびり過ごしていると、セシリアが何やら箱を持ってやって来た。後ろには、何やら疲れ果てたシャルロットの姿も。

 

「恭一さん、小腹は空いてませんこと?」

 

恭一達が陶芸に熱を入れていた頃、セシリアは自身が選んだ『京菓子作り体験』にてとある和菓子を作っていたのだ。

 

「まぁ、そこそこに空いてんぜ?」

 

テーブルの上に置かれた箱を見ながら、そう答える。

 

「うふふ、そうでしょうそうでしょう! そんな恭一さんに、私が愛情を込めて作った『八ツ橋』を差し上げますわ♪」

 

ツイっと箱を恭一の前に突き出される。

 

「.......今回も不味いんだろなぁ」

 

誰もが彼女に遠慮して言えない事を、平然と言ってのけるこの男。まるで本音を歪曲しない物言いだが、率直にも程がある。

 

「んなっ!? 食べる前から失礼すぎますわよ!?」

 

セシリアにも多大な前科があるので、この扱いは仕方が無いと言えば仕方無い。

 

「大丈夫だよ恭一」

「デュノア?」

「セシリアの犯行は僕が全て未然に抑えたから」

 

だからそんなに疲れた顔をしていたのか。

 

「.......大変だったな、デュノア。今、熱い茶を淹れてやる」

「うん......ご馳走になるよ」

「んもうっ! 私の扱いがさっきからおかしいですわよぉ!!」

 

プンスカプンなセシリアだが調理中、事ある毎に『虹色の調味料』(セシリア持参)を塗そうとする彼女を必死に防ぐシャルロットの労力っぷりは、周りから見ても半端無かったらしい。

 

「フフフ......調理中にブルー・ティアーズを見た時は、僕の頭がラビット・スイッチする処だったよ、ウフフフフ」

「なにそれ怖い」

 

シャルロットが全身全霊を懸けて守りに徹した結果、セシリアから差し出された八ツ橋は、普通に美味しかった。

 

「ありがとよ、セシリア。それにデュノアもな」

「いいよいいよ、料理の難しさを改めて実感出来たし」

「うふふ。また作って差し上げますからね」

「......そうだな、今度作る時は俺も呼んでくれ」

「ええ、その時は是非♥」

 

もう一度、彼女の調理風景を見直そう。そう思う恭一だった。

 

.

.

.

 

「恭一、入っていいか?」

「ん?」

 

セシリア達が出て行った後、入れ違いで入ってきたのは箒。

 

「もう飯の時間か?」

 

時計を確かめると、確かにもうそろそろ大広間に集まる時間だ。

 

「それもあるが、これをお前に渡しておきたくてな」

 

彼女から手渡されたモノ。それは

 

「......お守り?」

 

箒が体験学習で選んだのは『結の小袖』と言われる、手作りのお守りを紡いだモノだった。神石の代わりにパワーストーンを入れた、着物型のお守りであり、送る相手に願いを込めて帯を結ぶ代物らしい。

 

「お前は私の知らない所で、いつも生傷を増やすからな。これ以上、重い怪我をしないようにってご利益祈願付きだ」

 

恭一の性格を考えて、闘う事を止めるのは不可能と言っても過言では無い。なら、せめて無事に帰ってきてほしい。言葉では表わさないけれど、恭一の大事を祈る想いが込められていた。

 

「ありがとな、身に付けさせてもらうわ」

「うむ! まぁアレだ、怪我なんざしないに越した事はないからな!」

 

湿っぽい空気になるのを嫌い、箒は敢えて声を上げて笑ってみせた。

 

(湯呑の事、今言っちまうか......? いや、やっぱ明日でいいや)

 

「んじゃ、大広間に行くか!」

「ああ......っと、今夜の事だが恭一はもう千冬さんから聞いてるか?」

「ん? 何かあんのか?」

 

ふむ......この表情からして、聞かされていないようだ。まぁ別に隠す必要も無いし、言ってしまうか? 変に予定を入れられても、困るし。

 

箒は恭一の耳元で茶化すように

 

「.......今夜は私達2人が相手だからな、ご飯はしっかり食べておく事だ」

「...............なんですと?」

 

妖しく囁いたのだった。

 

 

________________

 

 

 

「おぉぉ! 和牛ステーキだってよ、すっげぇ豪勢な夕食だな! なっ、恭一!」

「そうだな」

「あ、あれ? なんかいつもとリアクション違くないか?」

 

御膳に並べられた豪華な食事を前に、嬉声を上げる一夏だが、普段ならその一夏以上にはしゃぎまくる筈の少年は、心此処に在らずな感じである。

 

「そ、そんな事ねぇよ! うん、美味しい!」

「いやまだ食べてないよ恭一」

 

(......箒め、話したみたいだな。まぁ別に良いが)

 

シャルロットに呆れられながら突っ込まれる恭一を見る千冬は、人知れず小さく溜息を付いた。

 

.

.

.

 

夕食が終わっても、純情な感情な少年の心は波を打ち続けているようで。

それは風呂場でも

 

「あぁぁぁぁ......やっぱ風呂は癒されるぜ~」

「そうだな」

「いやそこ水風呂だって! 何の心頭滅却だよ!?」

 

卓球場でも

 

「うりゃ!」

「そうだな」

「無表情でラリー返すの怖ぇって!」

 

再び風呂場でも

 

「ふぁぁぁぁ.......二度風呂とか贅沢の極みだよなぁ」

「ブクブクブクブク」

「ちょっ、何で犬神家してんの!?」

 

一夏による懇親的なツッコミ介助のおかげで、何とか無事に就寝時間を迎えられる恭一だった。

 

 

________________

 

 

 

場所は変わって、セシリア達の一室。既に布団を敷き終えて、その上で少女達は足を広げながら、昨日今日の出来事に華を咲かせている。

そんな中、会話に参加せず、何やら自分のカバンをガサゴソしている箒。

もうこの時点でデジャブである。

 

箒はとある小さな箱を手に取り、鼻歌混じりに立ち上がった。

 

「箒さん......? もう消灯時間ですわよ?」

 

(気のせいでしょうか、昨夜も同じ事を言ったような......)

 

布団をスルーし、扉の入口に向かう箒に後ろからセシリアが声を掛けるが

 

「フッ......」

 

まるで優雅な淑女を思わせる仕草で、これが答えだと言わんばかりにナニかを見せてくるのだが、それを目にしたセシリアは

 

「何カッコ付けてますの!? バカでしょう貴女!? ほんとバカバカですわぁぁ!!」

「ふむ。避妊は大事だからな」

「いや、確かにそうなんだけどね!? 他に突っ込む処あるよね!?」

 

感心するラウラに、赤面しながら声を荒げるシャルロット。

 

「語らずとも理解出来たな? 私は征く」

「ゆ、ゆくって......漢字がもう違うよね」

 

昨晩、あれだけ恥ずかしがっていた彼女はもう居ない。

 

「お、お待ちなさいな箒さんッ!」

「むっ、何だセシリア」

「貴女は昨日の今日でまたっ......その.......恭一さんとなさるおつもりですか!?」

「当然だ」

 

セシリアの問いに対し、一言で応えるその姿はまさに王者そのもの。

 

「う、うわぁ......あれだけ自信満々に言えるって凄いよね」

「そうか? 恋人同士なのだから、何の問題もあるまい」

 

ラウラはどちらかと言えば、箒や千冬寄りのタイプである。

 

「もういいか? 恭一が待っている」

「そ、そんな覚えたての猿じゃあるまいし! だいたいですね、もう少し箒さんは慎ましさをですね―――」

 

扉の前でピタリと止まった箒は、セシリア達の方へと振り返り

 

「愛欲への渇望を恐るな」

「なっ......」

 

ニヒルに笑ってみせてから、部屋から出て行った。

 

「......行っちゃったね、箒」

「うむ。アイツの清々しい姿勢は私も見習わねばならんな! それでいつか私も教官と.......むふふ」

「ハイハイ、ぬくぬくなお布団で寝ましょうね~」

「むっ!? 何故子供扱いするのだ!?」

 

あやす様に頭を撫でてくるシャルロットに、噛み付くが結局されるがままのラウラ。

 

「セシリアも布団に入ろ~? そんなトコに居たら風邪引いちゃうよ」

 

ぼんやり突っ立っているセシリアの背中に、声を掛けるシャルロット。

 

(......なんかプルプル震えてない?)

 

「ね、ねぇセシリ「ぬぁぁぁああああぁぁぁんッ!!」うわぁ!?」

 

奇声を上げ、ダッシュで布団にダイブしたセシリアは

 

「羨ましいですわ羨ましいですわ羨ましいですわぁぁあああああッッ!!」

 

そのままの勢いで、ゴロゴロ転がるローリング。

 

「ちょおっ?! 僕の布団にまで入ってこないでよ!?」

「私もぉ! 私だって恭一さんとあんなコトやこんなコトがしたいですわぁぁぁあああああッッ!!」

「セシリアが壊れたぁ!?」

 

セシリアローリングに巻き込まれるシャルロット。そんな光景を見ていたラウラも、何やら疼いてきたのか

 

「私も教官とチュッチュしたいぞ~~~~~ッッ!!」

 

負けじと転がり参戦ス。

 

「ちょっとラウラぁ!? 何でラウラまで僕のトコにぃぃぃ!!」

 

珍しく姦しい少女達の夜は、始まったばかり?

 

 

________________

 

 

 

「フンフフーン......あれ、千冬さん?」

 

恭一の部屋に向かう途中、箒はロビーで千冬と遭遇した。というより、千冬が待っていたように見える。

 

「なに、どうせなら一緒に行こうと思ってな」

「顔がにやけてますよ?」

「フッ......お前もな」

 

それは今朝の事だった。朝食を終えた箒は千冬から呼ばれ、とある提案を彼女から受けたのだ。

 

「修学旅行が亡国機業に妨害されないのは恭一のおかげだ。アイツの為にもう一肌脱ぐ気は無いか?」

「......それってつまり?」

「なに、簡単な事だ。私はアイツをこの身で癒してやりたい。まぁお前が嫌なら私だけで―――」

「私も参加しますッ!!」

「決まりだな」

 

(本音を言えば私一人で思う存分アイツとイチャつきたいのだが、今夜ばかりは我欲に任せる訳にもいくまい)

 

.

.

.

 

「と、いう訳だ恭一! 準備は良いか!?」

「いやまだ何も聞いてねぇよ」

 

箒と千冬を部屋に招き入れた恭一は、取り敢えずお茶を用意する。流石に恭一の精神状態も、この時間になるや平常にまで落ち着いたらしい。

 

「大方の察しは付いているのだろう? ちゃっかり広めの布団が敷いてあるじゃないか、んん~?」

「いやそれはその......まぁなんと言いますかですね、えっと......別にやらしい意味で用意したんじゃなくて、万が一の事を想定しましてですね.......あーっとその.......ぅぁー」

 

千冬からの意地悪な指摘に、しどろもどろにアレやコレやと弁解を試みる恭一の頬は、薄らと紅みが掛かっている。

 

(( かわいい ))

 

効果は色んな意味で抜群だった。早くも臨戦態勢が整いつつある女性陣は、小声で最終確認に入る。

 

(最初は千冬さんからでいいですよ)

(ほう? 一緒にでは無く、私に先を譲るのか?)

(どうぞどうぞ)

 

千冬さんの前でキスは何度も済ませたけど、流石にそれ以上ってなると素面のままじゃまだ恥ずかしい。気持ちが昂ぶってくるまでは、千冬さんに先手を打って貰いたいってのが本音かな。

 

それに―――

 

(私はもう恭一との初めてをしっかり堪能しましたから♪ 千冬さんも初めては3人よりも2人が良いでしょう?)

 

ふふん、と得意げに笑ってみせる箒。だが彼女は知らなかった。

 

(喜んでいるところ悪いが、アイツの初めてはお前では無く私だ)

 

 

「ダニィ!?」

 

 

「うわビックリした! ど、どうした箒!?」

 

驚く恭一を余所に、鼻高々にせせら笑う千冬に喰ってかかる箒。

 

「どういう事ですか、千冬さんッ!」

「ペラペーラ、ペラペラペーラ」

 

得意満面に説明する千冬に対し、歯軋りしながら身体を震わせる箒。

 

「―――と、いう訳なのだよワトソン君」

「そ、そげなアホな......」

 

(前言撤回だ! やっぱり私が先に―――)

 

恭一の元へ駆け寄ろうとする箒の肩を

 

「おやおや、私が先なのだろう?」

 

掴んで放さない千冬。

 

「気が変わりました、私が先です」

「自分の発言に責任を持て。お前は確かに私に譲っただろうが」

「あれは取り消し「取り消し期間は既に切れている」そんなの誰が決めたんですか!?」

 

(え、えぇ......何でこの2人喧嘩してんの?)

 

少年の目の前ではいつも通りの光景が。

 

「あ、あのぉ~」

 

「「 恭一は黙ってろッ!! 」」

 

「アッハイ」

 

1ミリたりとも癒されていない恭一だった。

 

 

________________

 

 

 

「......結構、時間経ちましたわね」

「ソウダネ、やっと落ち着いてくれたんだね」

「寝る前の運動と思えば良いだろう」

 

漸くセシリアとラウラの暴走モードが解除され、シャルロットも一安心だ。

 

「今頃、箒さんと恭一さんは......えっちの真っ最中でしょうか」

 

何げに無しに呟いたは良いものの

 

「「「...........」」」

 

想像してしまったのか、言った本人も含めて3人は無言と化す。

 

「「「...........」」」

 

何とも言い様が無い空気の中で

 

「ぼ、僕もう眠いし寝よっかなぁ!」

「わっ、私もオネムですわ!」

「う、うむ! 寝る子は育つと言うからな!」

 

3人は一斉に布団に潜り込んだ。

 

.

.

.

 

「「「...........」」」

 

(((ね、眠れない.......)))

 

妙に悶々とする少女達の夜も、始まったばかり?

 

 





千冬と箒のR18描写は既定路線として。
シャルロット、セシリア、ラウラの3人も何らかの形で描写する可能性がががが。

そうなったら一体何話書く事になることやら\(^ω^)/


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