野蛮な男の生きる道(第3話までリメイク済)   作:さいしん

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激写! 激写ボーイ!
というお話




第陸話 出張カメラマン

『―――まもなく京都、京都です』

 

車内アナウンスが京都への到達を1年の皆に知らせる。

それを聞きながら、ワイワイと各人が荷物の準備をしだした。

 

「なぁ.......鈴」

「.......なによ」

 

楽しそうな声に紛れて恭一と鈴だけは沈んでいる。

それもそうだ、未だにこの2人は正座させられているのだから。

 

「俺達はいつまでこうしてりゃ良いんだ?」

「アタシに聞かないでよ.......って何してんの一夏?」

 

2人の前に再び現れた一夏。彼の肩には恭一と鈴の鞄が背負われていた。

どうやら、わざわざ自分達の荷物を持ってきてくれたらしい。

それは良いのだが

 

「......アンタ何でカメラ構えてる訳?」

 

それは正座させられている間、恭一が一夏に渡しておいたカメラである。

今の状況では撮影係の役割を果たせないので、一夏に頼んでいたのだ。

 

「ほら、鈴も恭一も笑えって!」

「笑える訳無いでしょうが! こんな罰ゲームみたいな処、撮られ―――」

 

パシャリ

 

プリプリ顔の鈴と、それを見てケラケラ笑っている恭一の一枚が。

これもきっと、彼らの思い出の一枚になるのだろう。

 

.

.

.

 

千冬の許しを得て、車内から降りた恭一達の前に、京都駅名物の長い階段が姿を現した。

 

「おうおう! こりゃあ、中々のロードワークスポットじゃねぇか!」

「おっ、そうだな」

「いやその前に下ろしなさいよアホ一夏! 恥ずかしいじゃない!」

「あっ、コラ! ジタバタするなって、危ないだろ!?」

 

結構な時間を正座させられた2人。

中でも鈴は相当キツかったらしく、足が痺れて立ち上がるのも困難していた。

 

「このままじゃ他の奴の邪魔になるな。織斑、おんぶしてやれ」

「おっ、そうだな」

 

そして今に至る。

ちなみに一夏と鈴の鞄は今は恭一が背負っている。

鈴と一緒に正座していた筈なのに、何故恭一は平然としていられるのか。

 

「フッ.......俺ァこの前何時間も正座させられたばっかだからな」

 

遠い目で語る恭一。

彼が言っているのは、おそらく学園寮内広場のテーブル破壊罰の事なのだろう。

あの時の刑に比べれば何のその。

すんなり立ち上がった恭一を見て

 

「なぁ~んだ、またツンツンしてやろうと思ったのにさ」

 

残念そうに呟いたシャルロットだった。

旅先だろうが、恭一を弄ぶのに場所も時間も少女には関係無し。

京都に来てもシャルロットは平常運転だ。

 

「俺に二度目は効かんよ、うわはははは!」

 

一夏の背中におぶさっている鈴という絵面も、ちゃっかり写真に収める恭一。

真っ赤になって抗弁する鈴だったが、若干にやけ面だったのは言うまでも無い。

 

 

________________

 

 

 

「ふぁぁぁ......良い所だねぇ」

「うむ。風情のある旅館だな」

 

京都へ着いたIS学園1年生御一行は、まず今日から数日お世話になる旅館へと。

シャルロットも箒も、その壮観な外館に、ほうっと息を吐いた。

 

「なになに.......てんじょうや旅館って読むのかコレ?」

「甘いな織斑。こいつァ、あまぎや旅館って読むんだぜ」

 

国語力に定評のある恭一の言う通り。1年生が泊まるのは『天城屋旅館』といい、全国的にも有名な老舗の旅館で、テレビで取り上げられる事もしばしばあるとか。

 

「周りの紅葉も相まって雅趣さが一層、際立ってますわね」

 

セシリアの言葉に恭一も同調し

 

「うし! お前ら並べ、一枚撮っぞ!」

 

丁度『たんれんぶ』のメンバーも揃っているし(楯無は越えられない学年の壁のため居ないが)、これは良い記念になるだろう。

箒達が旅館の前に並び、恭一がカメラを構えた処で

 

「此処で兄者が入らないのは論外」

 

(((( 兄者? ))))

 

簪の放ったワードに『?』を抱きつつも

 

「そうだぜ、恭一。折角『たんれんぶ』で写るんだからさ、部長が入ってねぇと締まんないって!」

「そ、そんなモンか? んじゃ誰かに―――」

 

「なら、私が撮りましょうか?」

 

声を掛けられ振り返ると、知らない女性が控えめに微笑みを浮かべ立っていた。

薄赤色の和服姿から、どうやらこの旅館の従業員らしい。

 

「すいません、お願いしても良いですか?」

「勿論です」

 

快く申し出てくれた彼女に頭を下げ、恭一も輪の中に入り

 

「じゃあ、撮りますね........はい、チーズ」

 

カシャッとシャッター音が響く。

撮影してくれた女性は軽く会釈をして去って行った。

 

「着物が似合う綺麗な人だったね」

「アタシ達とあんまり歳は変わんなさそうだったけど......確かに大人びてたわね」

 

シャルロットと鈴が話していると、ゆっくり歩いて来ていた千冬と真耶も到着し、全員が2人の前でさっと整列する。

 

「皆さん、揃ってますね~」

 

「「「「 はい! 」」」」

 

「部屋割りの紙はロビーに張り出しているので、各々確認して邪魔な荷物は置いて来ると良い」

 

云わば、今から自由時間の始まりである。

部屋でグータラ過ごすのも良し、町並みを散策するも良し、土産や食べ物を求めに出るも良し、と言った処か。

 

「夕方の清水寺の拝観は集団行動だ。その時間までには現地に集合する事......分かっているな?」

 

「「「「 はい! 」」」」

 

千冬の解散の一声で皆、旅館へ入って行く。

当然、恭一と一夏も続く訳だが

 

「......無いな」

「無いよなぁ」

 

臨海学校の時と同じで、部屋割りの紙に2人の名前は書かれていなかった。

流石に此処までくれば2人も理解は早い。

呼ばれる前に千冬の元へ行き、彼女から案内される。

 

「また俺と恭一は別部屋なのか、千冬姉ぇ?」

「まぁな。お前達2人が揃っていれば危険を冒しても、夜中に忍び込もうとする輩が出るだろうからな」

 

一夏は千冬と同室。

恭一は相変わらずの一人部屋。

これも臨海学校と同じなので、特に今更気にしない。

 

一夏と千冬と別れた恭一も、決められた部屋に入り鞄を下ろして、窓から外を眺めてみる。

 

「これはまた、見事な和風庭園って感じだな」

 

人工的に作られた池と橋。

横に備え付けられた鹿威しが風雅の一役を担っている。

泳いでいるのは鯉か。

 

「うし、これも撮っとこ」

 

撮り終えた恭一は満足気にカメラを置いて、湯呑にお茶を注いだ。

 

 

________________

 

 

 

一服も終えて、カメラを手に持ち外へ向かう恭一。

ロビーには一夏と鈴の姿があり、何やら話をしていた。

 

「京都と言えば、鴨川よ!」

「鴨川ぁ? 俺としては金閣寺に行きたいんだが」

「もう其処は何回も行った事あるじゃない!」

 

何でも鈴がとある場所へ一夏を誘ってるみたいだが、一夏は一夏で別の所に行きたがっているようだ。

 

「何だよ、鴨川に何かあるのか?」

「そ、それはその.......」

 

指先を突き合わせ、ごにょごにょ小声になる。

鈴が一夏と行きたいのは鴨川の河原、通称『カップル河原』と呼ばれる有名なデートスポットの1つなのだ。

恋愛事に疎い一夏が、そんな情報知っている筈も無く

 

「折角京都に来たんだぜ? やっぱ金閣寺は外せないって!」

 

ある意味、団子より花を選んでいると言っても良いのかもしれない。

そんな2人の側を通る際に

 

「折角京都に来たんだぜ? 知らねぇ場所へ行って損は無いだろ」

 

一声掛けてみる。

 

「まぁ確かにそれもそうか......なら、俺は場所分かんねぇから案内してくれよな?」

「え、ええ! まっかせなさいよ!」

 

鴨川に何があるのかは恭一も知らないが、鈴の表情を見る限り、どうやら良いアシストになったようだ。

一夏と鈴を見送った恭一も旅館から出た処で、携帯にメール通知を知らせる着信音。

 

 

『さっきはありがとね。後で、皆に内緒でコーラ買ったげるわ!(*・_・*)ゞ 』

 

 

「っ!? イヤッッホォォォオオォオウッ!!」

 

理由は分からないが、これ以上無い報酬だった。

 

.

.

.

 

喜びの舞いを一通り終えた恭一はブラブラと歩き出す。

流石は華の京都。今の季節では観光スポットの多さも相まって、街中は人でごった返していた。

 

「ううむ......学園の奴らは制服着てるから一発で分かるが、それでも多いな」

 

どうする?

隙間道を通って行くか?

そんな事を考えていると

 

「おーい、恭一~っ!」

 

ぶんぶんと元気に手を振っているのは、箒だ。その隣りでセシリアとシャルロットも手を上げている。

 

「おっ、どうしたんだその格好?」

 

恭一の視線の先に居る3人は制服では無く、絢爛な振袖をそれぞれが見事に着こなしていた。

 

「えっへへ~、此処のお菓子屋さんで借りたんだよ♪ 着物体験サービスなんだってさ」

 

嬉しそうに話すシャルロットは橙色の着物を。

 

「少し胸が窮屈ですけれど、たまにはこのような意匠在る衣装も有りですわね」

「今のはシャレか? シャレと受け取って良いのか?」

 

胸の辺りを気にするセシリアは薄い空色の振袖を。

そんな彼女に突っ込んで良いのか唸る箒は黒色を。

3人の着物には其々違った紅葉の柄が施されており、元々端麗な3人が振袖姿により、一層美しく彩られていた。

 

これ程絵になる3人も中々居まい。

恭一は早速カメラを構え

 

「写真撮るぞー」

 

いつもと異なる服装からか、竹林をバックに少し照れながらはにかむ3人にレンズを合わせ

 

「ち、ちなみに恭一さんの中では、誰が一番似合っていますか!?」

 

どうしてこの男にそれを聞いてしまうのか。

しかも撮る直前に。

 

「ンなモンお前、箒に決まってんだろ」

 

こういう処はまるで遠慮せず言い放つ恭一、まさに完全なる恋人贔屓である。

 

「うっしゃぁッ!!」

「どちくしょうッ!!」

「あ、あははは」

 

―――パシャッ

 

三者三様に写った一枚の出来上がり。

 

何はともあれ、写真も撮り終えて赤い布を敷いた腰掛けに座る3人。

何でも此処の和菓子屋はお団子が絶品との事なのだ。

 

「あれ、恭一は座らないの?」

「他も色々回らねぇといけないかんな」

 

ゆっくり座って、自分も団子を頬張りたいが今は我慢である。

 

「これはこれで結構楽しんでるからよ、お前達もしっかり楽しめよ~」

「あっ、恭一!」

 

箒から呼び止められ、団子が刺さった串を1つ手渡し

 

「また後で連絡する」

「おう、ありがとな」

 

団子を口に咥えた恭一は、その場から立ち去った。

次はどんな絵に逢えるかを楽しみに。

 

 

________________

 

 

 

「......さっきより、人増えてねぇか」

 

自分が旅館を出た時よりも、明らかに混み具合が増している。

昼時も過ぎて、本格的に観光巡りの時間帯が訪れたらしい。

 

(どーすんべ.......ん?)

 

大通りから少し逸れた脇道の入口にて、まったり日向を楽しむ真っ白な猫が視界に入った。

 

「......にゃんこだ」

「.........にぁ?」

 

恭一の視線に気づいたのか、猫も恭一を見つめ返す。

 

(これは試金石だな)

 

それなりに写真を収めてきた恭一だが、相手は風景か人間である。

景色は動かないし、人もカメラを向ければ止まってくれる。

 

だが、気まぐれに動く被写体ならどうだ。

 

ファインダーを覗き込み

 

「動くなよ、絶対動くなよ~」

「にゃん!」

 

恭一の言葉が伝わったのか、猫は小気味良い鳴き声で返し

 

「にぁぁ」

 

隙間道の奥へと進みだした。

 

「分かってねぇじゃねぇか!」

 

いや、もしかすると超高度な理解を示したのかもしれない。

 

.

.

.

 

押すなよ、絶対押すなよ的なノリを解する猫の後に付いて行く恭一。

ある程度進むと猫は恭一の方を振り返り、止まる。

空かさずカメラを構え

 

「よーしよし、そのまま動くんじゃねぇぞ~」

「にゃん!」

 

シャッターを切る前に「分かった」と、再び進む猫。

 

「動くなっツってんだろが! お前漫才やってんじゃねぇんだぞ!」

「にぁぁ♪」

 

何やらご機嫌な猫は、そのまま裏の隙間を縫ってトコトコ歩いて行く。

恭一も途中で引き返そうかと思ったが、此処まで来れば、最早勝負の域である。

後ろからひたすら追いかけ、細い脇道を通り、急な斜面の階段を上り終えた処で、猫がぴょんと何かに向かって跳ねた。

 

「おかえり、『シャイニィ』」

「にゃん」

 

恭一の前で嬉しそうに抱えられている処を見ると、どうやらこの女性が白猫の飼い主なのだろう。

 

(赤の他人を断り無しに撮るのは流石にアレか.......それにしても)

 

シャイニィと呼ばれた猫を優しく撫でている女性は、何と著せば良いか。

腰まで届く赤髪のツインテールと、肩から胸元に掛けて大胆に開けさせた真っ赤な着物にピンヒールという、何とも奇抜なファッションだ。

 

(.......妖艶バージョンの鈴だな)

 

鈴が知ったらブチギレ案件間違い無しである。

 

「んふっ.......眼帯、似合ってるじゃないのサ」

「そういう貴女も様になってますよ」

 

着崩れした着物よりも目に行く風貌。

恭一に微笑み掛ける彼女も、右目に眼帯をしていた。

それに加えて、欠損した右腕。

 

(............この女)

 

隻眼隻手の女性は、開けた胸元から取り出したキセルを口へと差し込み、紫煙を燻らせながらも

 

「........ふむ。齢16と聞いてたけど、いい貌してるのサ」

 

黙っている恭一を、じっくりと真正面から捉え

 

「虚勢を張る事無く、威嚇も見事に押し殺している。今持っている度量、実力をそのままへ貌出るに任せられている.......言うは易く行うは難しってサ♪」

 

彼女は顔一杯に平たい笑顔を浮かべながら、手放しで恭一を褒め称えた。

が、褒められた恭一の隻眼は彼女の隻眼を射抜いたままである。

恭一の心情を知ってか知らずか、目の前の女性は更に続けて

 

「たった1人で『亡国機業』のアジトに乗り込む愚策を遣り遂げただけの事はあるサね.......渋川恭一君」

「.......どういうつもりだ?」

 

漸く恭一の口が開く。

声には、微かに怒気が含まれていた。

それは彼女が秘匿情報を口に出したからでも、名乗っていない自分の名前を呼んだからでも無い。

 

彼女は今も頬笑を貼り付けてはいるが、まるで眼が笑っていない。

それ処か、恭一に向かって殺気を漂わせている。

彼が此処へ辿り着いてから、ずっとだ。

 

「テメェ.......喧嘩売ってンなら、はっきりしろや」

「おやおや、どうしてそう思うのサ?」

 

恭一にしては珍しく苛立っている。それは決して殺気を向けられているからでは無い。彼が憤懣を感じているのは、彼女が放つ殺気の種類だ。

純粋な殺意じゃ無く、自分を試すような、まるで引き出しの中身を推し計るような。

 

それは恭一が最も好む行為の1つであり、自身がされて最も嫌う行為の1つだった。

 

「気は長くない.......と。成程、これも思ってた通りなのサ」

 

下顎を手で擦り、さも観察していると言わんばかりに、冷ややかな視線を送り続けている。

咥えたキセルを口で弄びながら。

彼女の視線に晒されている恭一は恭一で、

 

「くあぁ~ぁ......はふ.......」

 

詰まらなさそうに首を掻きながら、一転。

 

 

「..........闘るのか闘らねぇのかどっちだ!!!!」

 

 

閉じ込められた獣が檻をブチ破るが如き咆哮と共に、周りの空気が底まで落ちた。

既に彼の頭の中にあった『無闇に騒ぎを起こさない』事など、彼方へと吹き飛んでいるようだ。

怒声と言うより、氣に当てられたシャイニィは、彼女の肩から逃げるように下り去ってしまったが、隻眼の女性からはまるで堪えた様子は見られない。

 

「ギャラリーの前で殺るつもりは無いのサ......それに、まだ傷も癒えてないんだろうサ?」

 

先程の叫声のせいか、人の姿がちらほら出て来る。

 

「俺は構わねぇよ。何ならもっとハンデ付けてやろうか?」

「私が構うのサ。こう見えて私は有名人だからネぇ」

「知らんわ、誰だテメェ」

 

慇懃無礼にも程があるが、恭一が知らないのは事実である。

そんな彼の態度も気に掛けず、もう一度白猫を肩に乗せるや

 

「また会おうサ、渋川恭一」

 

紅に染まる着物を翻し、立ち去った。

 

「千冬は渡さない」

「.......あ?」

 

そんな言葉と呆気に取られる少年を残して。

 

.

.

.

 

「あー、しぶちーだぁ!」

 

先程言われた事を反芻していた処に、本音と簪が手を振ってやって来る。

 

「......何かあった? 難しい顔してるけど」

 

心配そうに簪が覗き込んでくるので、恭一も取り敢えず頭を切り替え

 

「いや、何でもねぇよ。2人は何処かへ行く途中か?」

「かんちゃんと一緒にお土産屋さんに行くのだ~」

 

どうやら2人は虚と楯無の土産を買いに行くらしい。

 

「兄者も一緒に行こ? お土産屋さんも凝ってるらしい」

「......そうだな、まだ時間あるし付いて行くか」

「お~! それなら3人で出発だよーう!」

 

言われるがままに、恭一も歩き出す。

 

(さっきの隻眼女.......洞察力と云い、物怖じしねぇ丹田と云い......ありゃあ、千冬さんクラスだな)

 

そんな事を思いながら。

 

 

________________

 

 

 

「にゃぁぁ」

「おーヨシヨシ」

 

人通りの少ない、とある場所にてシャイニィを優しく撫でる。

額に流れる汗を拭きながら。

 

「確かに千冬が夢中になるのも分かる.......あんな剛氣を喰らったのは、初めてかもしれないサ」

 

本当に16歳なのかも疑わしい。もしかして年齢詐称してるんじゃないのサ?

それでも己の為すべき事は決まっているが。

 

「相手が誰だろうと私の障害になるのなら、容赦はしないサ」

 

アリーシャ・ジョセスターフは改めて、キセルから紫煙を虚空へとふかした。

 





安息の旅とは一体(ゲッソリ)

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